銀行の営業を学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日のテーマは「銀行の営業」の本ですよね。書店のビジネス書コーナーに行くと営業本が山のようにあって、どれも同じに見えてしまうんです。銀行の営業って、普通の営業と何が違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。いちばん大きな違いは、銀行が売っているのは「信用」だということかな。モノを売って終わりではなく、預金も融資も手数料ビジネスも、お客様の大事な資産と事業を預かる仕事なんだ。だから「話法」だけを磨いても現場では足りない。書店員時代に銀行の渉外さん向けの棚を作ったとき、僕は「与信・融資」「リテール」「ソリューション」「組織マネジメント」の4つに割った。それだけで、お客様が目的の本にたどり着く速度がまるで変わったんだよ。
橘ナナミ
4つに分けると、自分が今どこにいるのか分かりやすいですね。でも新人だったら、最初の一冊はどう選べば……。
佐藤メバル
まずは身構えずに読めるものがいい。『改訂版 銀行員のための“売れる セールスコミュニケーション”入門』は、「売る」を話法ではなく、お客様に安心感・信頼感・親近感を届けることだと置き直してくれる。銀行営業の入り口として素直に読める一冊だよ。
橘ナナミ
なるほど! 逆に、いきなり分厚い専門書から入るのは危なそうですね。
佐藤メバル
そう。『事業性評価と課題解決型営業のスキル』のような体系書は、現場に出て「何を聞けばいいのか分からない」と感じ始めてから開くと、驚くほど吸収できる。順番を間違えると、ただの重い本になってしまうんだ。
銀行の営業を学べる本の選び方
目的別で選ぶ
橘ナナミ
目的別だと、どんな分け方になるんですか?
佐藤メバル
融資を獲りにいくなら『ソリューション営業のすすめ方』や『財務で切り込む法人営業』。新規開拓なら『個人営業のバイブル』や『富裕層・経営者営業大全』。既存深耕なら『お客様の心を掴んで離さない売れる営業術』、管理職なら『女性営業渉外の育成法』や『後輩指導に役立つ! 窓口実務・営業のおさらい辞典』。同じ銀行営業でも、目的が変われば必要な本は別物になる。
橘ナナミ
転職やキャリアを考えている人は?
佐藤メバル
その場合は、日々の実務書だけだと視野が狭くなる。銀行の外に出て自社の商品を売る立場になった人が書いた『法人営業の本質』を混ぜると、自分の武器が何なのかを外側から測れるよ。
レベル別で選ぶ
橘ナナミ
新人・若手・中堅で、選び方は変わりますか?
佐藤メバル
新人は「営業って怖くない」と思える本から。『これでわかった! イケイケ銀行営業担当者ヘの変身・脱皮法』は、架空の営業店で起きる24の事例を扱っているから、失敗を先に疑似体験できる。若手は『渉外活動の基本とトークの進め方』で行動の型を固め、中堅になったら『事業性評価と課題解決型営業のスキル』のような厚い体系書に戻る。レベルを飛ばすと、本の密度に負けてしまうんだ。
銀行業務タイプ別で選ぶ
橘ナナミ
法人・リテール・渉外・本部で、違うんでしょうか。
佐藤メバル
かなり違う。法人なら『事例に学ぶ法人営業の勘所』、リテールなら『銀行・証券・保険 リテール営業で今すぐ使える税金の本』や『顧客本位で成功する!資産形成・投資の提案営業術』、預り資産を組織で動かす立場なら『銀行ならではの“預り資産ビジネス戦略”』。渉外活動そのものを俯瞰したいなら『営業店戦略・渉外活動研究』が効く。自分の机の位置に合わせて選ぶのが近道だね。
本の形式と信頼性で選ぶ
橘ナナミ
図解が多めの本と、読み物っぽい本、どちらがいいんでしょう?
佐藤メバル
目的で決めればいい。明日の訪問の言葉が欲しいなら、相続・事業承継の営業トーク集のように見開きで図解されている実務書。考え方を腹に落としたいなら読み物寄り。著者を見るときは、元銀行員か、コンサルか、学者かで得手が違う。制度が関わるテーマは改訂版を選ぶのが鉄則だよ。
実務接続で選ぶ
橘ナナミ
読んだあとに、ちゃんと仕事で使えるかが心配です。
佐藤メバル
そこは「ワークやケースがあるか」で見分ける。『事業性評価と課題解決型営業のスキル』には工場実査シートやキラークエスチョンがあり、『銀行員のコンサルティング力を高める 中小・零細企業の事業性評価ハンドブック』は分析手法とヒアリング手法を実践的に扱っている。読みながら手を動かせる本は、現場で思い出せるんだよ。
銀行の営業を学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
銀行の営業を学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

改訂版 銀行員のための“売れる セールスコミュニケーション"入門 (DOBOOKS)
白戸三四郎 著|同文舘出版
¥1,650(税込)
「セールスがうまい人とは、話法やスキルを駆使する人ではなく、お客様に安心感・信頼感・親近感を与え、悩みを解決する手段を提供できる人」。本書はこの一点を丁寧に掘り下げます。商品説明の前に、お客様の「心の原理原則」と「動かす方法」を知っておく。信頼されてしまえば、お客様の方からこちらの言葉をキャッチしてくれるようになり、金融商品も自然に売れていく。トーク術の前に土台をつくる、銀行員向けコミュニケーションの入門書です。
こんな人におすすめ
「トークが苦手」「押し売り感が出てしまう」と悩む銀行の若手担当者、窓口から渉外へステップアップしたい人、部下の営業姿勢を整えたい役席者、商材を売る前に人間関係をつくるのが苦手だと感じている人。商品を売る前に信頼を積むという順番を学びたい場面に。
良い点
- トーク術より心構えから整理
- 金融商品販売に直結する内容
- 224ページで通読しやすい
気になる点
- 具体的な話法例は少なめ
- ベテランには物足りない
- 演習問題は収録されていない
出版社
同文舘出版
発売日
2017年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、銀行の営業本っていろいろありますけど、まずこの本はタイトルからして“売れる”って強い言葉ですよね。話し方のテクニック集なんでしょうか。
佐藤メバル
いい質問だね。でも中身は真逆で、著者は「セールスとは話法やスキルを駆使することではない」と最初に言い切るんだ。
お客様に安心感・信頼感・親近感を与えて、悩みを解決する手段を提供する。だから商品説明の前に、お客様の心の原理原則と動かし方を知っておこう、という順番になっている。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、話し方に自信がない人ほど読む価値があるんですね。営業トークに苦手意識があるので、ちょっと安心しました。
佐藤メバル
まさにそう。信頼されてしまえば、お客様の方からこちらの言葉をキャッチしてくれるようになり、金融商品も自然に売れていく。
書店員時代、話術は達者なのに信頼されずに終わる営業さんを何人も見たから、この順番は腑に落ちるよ。224ページで通読しやすいのも◎。

お客様の心を掴んで離さない売れる営業術: 勤続16年のベテラン銀行員が語る 売れない私から売れる私になる方法 ~リピーターが途切れないマネーアドバイザーが若手営業マンに贈る お客様から「欲しい」を引き出す9のコツ~
まな(栗原真菜) 著
勤続16年の現役銀行員が、窓口や営業店で実際にお客様と接する中で気づいた声掛けと成約のコツを、体験談つきでまとめた一冊。「お客様が話を聞いてくれない」「いつも検討しますと言われる」といった悩みに、挨拶の一工夫からキーパーソンの攻略、真のニーズの掘り起こし、申込までの爆速アプローチまで、章立てで具体的に応えます。理論書ではなく、現場の失敗談から立ち上がった実践記録です。
こんな人におすすめ
営業初心者、声掛けのきっかけがつかめない若手、リピーターがつかず売上が安定しないと悩む担当者、ネット販売に客足を奪われていると感じる人。銀行あるあるのコラムを交えながら、明日の訪問で使える一言を探したい場面に向きます。
良い点
- 現役16年目の実体験ベース
- 銀行あるあるコラム付き
- 声掛けの具体例が豊富
気になる点
- 理論より体験談が中心
- 体系立てた教科書ではない
- 著者の体験範囲に限定
出版社
詳細情報なし
発売日
2024年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの本は“心構え”の話でしたけど、こっちは現役16年の銀行員が書いた体験談なんですね。営業って、やっぱり経験の数がものを言うんでしょうか。
佐藤メバル
体験談の強みは「再現できる具体」があることだね。この本は挨拶の一工夫から、雑談の中から次回アポの日程を探る方法、キーパーソンの攻略、真のニーズの掘り起こし、申込までの進め方まで、章ごとに現場の言葉で並んでいる。
「検討しておきます」と言われ続ける理由を、自分の癖として振り返れるのが大きいよ。
橘ナナミ
いいですね。銀行あるあるのコラムも入ってるって聞いて、ちょっと身近に感じました。営業が不安な新人にちょうどよさそうです。
佐藤メバル
そう、書きぶりがお客様との会話の温度そのままで、上から目線がない。理論書を読む前に一度通して、明日の訪問でひとつ真似してみる——そういう使い方がいちばん効く一冊だと思うよ。

これでわかった! イケイケ銀行営業担当者ヘの変身・脱皮法: 取引先に行く勇気がわく本
佐々木城夛 著|近代セールス社
¥1,540(税込)
金融実務の専門書は多くても、営業(渉外)活動の基本書は少ない。著者はその空白を埋めるように、架空の「ヤルキ銀行たねまき支店」を舞台に24の事例を並べます。営業課員が起こすミスや不手際について、なぜ起きたのか、どう改善するのかを一件ずつ解説する構成。取引先に行く勇気がわくという副題どおり、訪問前の尻込みに効く。若手にも、部下指導に悩む役席者にも使える実践の手引きです。
こんな人におすすめ
渉外経験が浅く訪問が億劫な若手、部下の指導に悩む役席者、生産性を上げたい営業店長、営業活動の基本を今さら聞けない中堅。自分の失敗を事例に重ねて改善点を探したい場面や、朝礼の学びに使いたいときに。
良い点
- 24事例で具体的に学べる
- 改善の視点まで踏み込む
- 若手と役席の両方に対応
気になる点
- 物語仕立てで好みが分かれる
- 架空事例で実在感は薄め
- 208ページと簡潔
出版社
近代セールス社
発売日
2013年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“イケイケ”って言葉、今どき珍しいですよね。でも“取引先に行く勇気がわく本”っていう副題が刺さります。
私も締切前の取材、足が重くなること、よくあります。
佐藤メバル
その感覚、わかるよ。この本は架空の「ヤルキ銀行たねまき支店」を舞台にして、営業課員がやらかすミスや不手際を24の事例で並べている。
なぜ起きたのか、どう直すのかを一件ずつ解説するから、他人事にせず自分に置き換えて読めるんだ。
橘ナナミ
物語みたいに読めるんですね。でも、フィクションだと現実味が薄いかなって思ってしまって。ちゃんと役に立つんでしょうか。
佐藤メバル
事例の作り方が現場のよくあるつまずきに即しているから、そこは安心していい。部下指導に悩む役席者や、生産性を上げたい支店長にも手が届く構成で、朝礼の学びにも使いやすい。208ページで一気に読めるのもいいね。

女性営業渉外の育成法: 営業の基礎から融資渉外まで
川井栄一 著|銀行研修社
女性の営業渉外担当をどう育て、戦力にしていくかに焦点を当てた一冊。営業の基礎から融資渉外まで、段階を追って育成の考え方を整理しています。女性活躍という掛け声だけで終わらせず、日々の営業店で誰がどの場面で何を教えるかという現実的な視点が特徴。一般的な渉外入門や営業指南とは違い、教える側の設計に重きを置いている点が固有の読みどころです。
こんな人におすすめ
女性社員の渉外デビューを任された役席者、育成計画を設計する支店長、営業店の人事を考える本部担当者、営業の基礎から融資渉外までを教える立場の先輩社員。教える側の目線で、育成の段取りを組み立てたい場面に向きます。
良い点
- 育成の視点で書かれている
- 営業から融資渉外まで広い
- 159ページで要点を把握しやすい
気になる点
- 育成する側向けの内容
- 営業トーク例は少なめ
- 初学者にはやや専門的
出版社
銀行研修社
発売日
2017年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
女性の渉外育成……これ、私が読んでも大丈夫なんでしょうか。当事者じゃないというか、そもそも銀行で働いたことがなくて、ちょっと気後れします。
佐藤メバル
無理に当事者にならなくていいよ。この本は「女性の営業渉外をどう一人前にするか」という、教える側の設計図を扱っている。
営業の基礎から融資渉外まで段階を追って、誰がどの場面で何を教えるかを整理しているんだ。だから読むなら、育成を任された役席者や支店長の目線がおすすめだね。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、女性活躍の掛け声だけが先走っている職場に、何が足りないかを確かめるヒントにもなりそうですね。
佐藤メバル
そこは上手に突いたね。一般的な営業ハウツーではなく育成の本だから、現場のOJTを組み立て直す材料になる。
159ページと薄いぶん、要点がはっきり見えるよ。

渉外活動の基本とトークの進め方=トップセールスが教える営業の決め手=
加藤充也 著|近代セールス社
¥1,760(税込)
最少人員・最短時間で最大の成果が求められる渉外担当。融資の利ザヤに代わる収益源が問われる環境で、本書は心構え・行動の基本・活動の進め方を整理し、さらにトークの進め方まで踏み込みます。基本を理解して実践に活かすことが、多様なニーズに応える近道だと説く構成。対象別の提案指南というより、渉外の一日の動きと会話の型を丸ごと押さえたい人に向く基本書です。
こんな人におすすめ
渉外に配属されたばかりの若手、基本を体系でおさらいしたい中堅、部下に型を示したい役席者、幅広い活躍を期待されていると感じる担当者。行動の基本と会話の流れを同時に整えたい場面に向きます。
良い点
- 心構えと行動を網羅
- トークの進め方まで踏み込む
- 183ページで要点が濃い
気になる点
- 制度改正は別途フォロー
- ケース別応用は少なめ
- 商品横断の網羅性は限定的
出版社
近代セールス社
発売日
2015年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、すごく教科書っぽいタイトルですね。“基本”と“トークの進め方”が一冊に入ってるのは、地味にありがたい気がします。
佐藤メバル
うん、そこがこの本の良さなんだ。渉外の心構え、行動の基本、活動の進め方を押さえたうえで、トークの段取りまで踏み込んでいる。
最少人員・最短時間で成果を、と言われる時代だからこそ、基本を理解して実践に活かすことが多様なニーズへの近道になる、という設計なんだよ。
橘ナナミ
“まず土台から”なんですね。じゃあ、相手別の話術みたいなものは、この本にも載っているんでしょうか。そこが気になります。
佐藤メバル
そこは傾向として、活動の途中の会話をどう進めるかに重心がある。183ページで一日の動きと会話の型をまるごと押さえたい人向けだね。
制度の話は別途、最新情報を自分で確認する前提で読むといい。

ソリューション営業のすすめ方: 事業性評価から「業績」につなげるノウハウ満載
竹内心作 著|銀行研修社
¥1,935(税込)
事業性評価を「やること」で終わらせず、業績につなげるまでのノウハウを詰めた一冊。企業を理解するだけでなく、そこからどんな提案を組み立て、どう結果に結びつけるか。その橋渡しに紙幅を割いているのが特徴です。分析手法の解説書が多いなか、営業の出口まで描く点が違い。渉外として「評価して終わり」にしない動き方を学びたい人に向きます。
こんな人におすすめ
事業性評価を提案や業績に結びつけたい渉外担当、法人担当の中堅、部下の提案力を伸ばしたい役席者、分析はできるのに次が続かないと感じる人。評価と営業の間をつなぐ考え方を知りたい場面に向きます。
良い点
- 業績へのつなげ方を扱う
- 188ページで読み切りやすい
- 法人営業の実務に直結
気になる点
- 個別業種の深掘りは薄い
- 会話例は限定的
- 入門書としてはいきなり難しい
出版社
銀行研修社
発売日
2017年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
事業性評価って最近よく聞きますけど、その先に“業績”って付くのがこの本の特徴ですか。企業を評価して終わり、じゃないんですね。
佐藤メバル
そこが核心だね。企業を理解して終わりにせず、そこからどんな提案を組み立て、どう結果につなげるか。分析手法の本は多いけれど、営業の出口まで描いている類書は限られる。
その橋渡しに紙幅を割いているのがこの一冊らしさなんだ。
橘ナナミ
じゃあ、分析はできるのに提案が苦手、みたいな人が読むと刺さりそうですね。うちの大学の先輩もそんな感じでした。
佐藤メバル
まさにそういう人向け。渉外として「評価して満足して終わる」状態を抜けたいときに読むと、次の一手が見えてくる。
188ページで読み切れる分量なのも、忙しい人には助かるよ。

事業性評価と課題解決型営業のスキル
青木剛 著|同友館
¥4,370(税込)
事業性評価に悩む現場のために、現場の人間が書き下した大型本。調査ポイントやキラークエスチョン、工場実査シートなど実践の知恵が詰まり、経営環境分析・非財務分析も体系化されています。「7つのスキル」では金融マン必須の基礎スキルを事例つきで詳説。課題解決型営業を金融機関の総力戦として、課題発見から解決策づくり、プレゼンまで紹介。新人からベテラン、審査担当者まで使える一冊です。
こんな人におすすめ
事業性評価を本格的に学ぶ法人担当、審査・融資部門の担当者、課題解決型営業を全店で定着させたい役席者、実査の進め方に迷う中堅。実査シートや問いかけの型をそのまま現場で使いたい場面に向きます。
良い点
- 512ページの圧倒的網羅性
- 実査シート等の実践ツール
- 分析手法を体系化
気になる点
- 分量が多く覚悟が必要
- 価格は高め
- 通読より辞書的に使う本
出版社
同友館
発売日
2018年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
512ページ⁉︎ さすがに分厚すぎませんか。しかも4000円超えですし、通勤の電車で持ち歩くのはちょっと大変そう……。
佐藤メバル
たしかに辞書みたいな厚さだね。でもこれ、現場の人間が事業性評価に悩むために書き下した本で、調査ポイントやキラークエスチョン、工場実査シートまで入っている。
通読する本というより、必要な章を現場で開く本だと思ってるよ。
橘ナナミ
実査シートがそのまま使えるのは大きいですね。読み物としては、どういうところが面白いんですか。
佐藤メバル
「7つのスキル」の章で、事例を交えながら基礎スキルの習得の仕方を説いているところかな。経営環境分析や非財務分析も体系化されているから、新人からベテラン、審査担当者まで同じ地図を持てる。備え置きとして強い一冊だよ。

銀行員のコンサルティング力を高める 中小・零細企業の事業性評価ハンドブック
寺嶋直史 著|中央経済社
¥3,520(税込)
事業再生コンサルの知見から、事業性評価に必要な要素を抽出したハンドブック。分析手法だけでなく、問題解決の思考法とヒアリング手法を実践的に解説するのが特徴です。財務データの読み方に偏りがちな類書と違い、「どう問い、どう考えるか」に重心を置いているため、銀行員のコンサル力を底上げしたい人に向きます。272ページ、事例を交えた構成です。
こんな人におすすめ
中小・零細企業の担当者、事業性評価でヒアリングに悩む渉外、コンサルティング営業を目指す中堅、分析の前に質問力を鍛えたい若手。問いの立て方と思考の順序を身につけたい場面に向きます。
良い点
- 再生コンサルの知見が土台
- 分析と思考法を両立
- ヒアリング手法が具体的
気になる点
- 網羅的な事典ではない
- 図表の多さは中程度
- 価格はやや高め
出版社
中央経済社
発売日
2022年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“コンサルティング力”って、銀行員にそんなに必要なんですか。窓口業務とはちょっと別世界な気もするんですけど。
佐藤メバル
法人のお客様に向き合うと必ず要る力だよ。この本は事業再生コンサルの知見から、事業性評価に必要な要素を抽出して、分析手法だけじゃなく問題解決の思考法とヒアリング手法まで実践的に解いている。
財務データの読み方に偏りがちな類書と比べて、「どう問い、どう考えるか」に重心があるのが違いだね。
橘ナナミ
なるほど!数字が読めても、質問の仕方がずれていると話が進みませんもんね。272ページで事例も入っているんですよね。
佐藤メバル
うん、事例を交えた実践的な構成になっている。中小・零細企業を担当していて、事業性評価の場でヒアリングに手応えを感じない人ほど、先に読む価値があると思うよ。

日常営業や事業性評価でやりがいを感じる!企業支援のバイブル
落藤伸夫 著|近代セールス社
渉外活動を「日常営業」「元気な企業への対応」「不調な企業への事業性評価」「伴走支援・経営支援」というステップに分け、それぞれで何をすれば適切な企業支援につながるかを解説。やりがいをもって取り組むための視点を添えているのが類書にない持ち味です。支援の場面ごとに自社の現在地を確かめながら、スキルを一段ずつ上げていける構成になっています。
こんな人におすすめ
日々の渉外に手応えを感じにくい若手・中堅、企業支援の全体像をつかみたい担当者、支援方針を整理したい役席者、伴走支援という言葉に戸惑う人。自分の担当先がどの段階かを見ながら読みたい場面に向きます。
良い点
- 支援を4ステップで整理
- やりがいの視点がある
- 場面別に引きやすい
気になる点
- 事例の分量は中程度
- 統計データは限定的
- 深掘りは各専門書に譲る
出版社
近代セールス社
発売日
2025年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“やりがいを感じる”って、営業本にしては珍しい見出しですね。成果とか成約とか、そういう言葉のほうが多いイメージでした。
佐藤メバル
そこがこの本の持ち味なんだ。渉外活動を「日常営業」「元気な企業への対応」「不調な企業への事業性評価」「伴走支援・経営支援」というステップに分けて、それぞれで何をすれば適切な支援につながるかを整理している。
自分の担当先が今どの段階かを確かめながら読めるんだよ。
橘ナナミ
段階で見るっていいですね。いきなり経営支援とか言われても、若手は何から手をつけていいか戸惑いますもんね。
佐藤メバル
そうそう、順番が大事。日々の訪問の意味づけが変わると、足を運ぶのが少し楽になる。深い専門は各分野の専門書に譲るとして、まず全体像をつかむ一冊としてすすめたいな。

事例に学ぶ法人営業の勘所―ソリューション営業の極意
澁谷耕一 著|きんざい
¥2,420(税込)
「金融機関職員は取引先のコンサルタントたれ」を掲げ、入門編から営業推進編、コンサルティング営業編、債権管理編まで4部構成でまとめた一冊。支店長の悩みやNGワード・NGアクション集、新規開拓のコミュニケーション、財務データを使った課題発見まで幅広く例示します。法人営業の流れを一気通貫で押さえたい人にうってつけ。197ページで全体像がつかめます。
こんな人におすすめ
法人営業を一通り学びたい新人、支店運営の課題を整理したい支店長、開拓から債権管理まで視野を広げたい中堅、自分の話し方の癖を点検したい人。NG集で立ち止まりたい場面や、流れの地図がほしいときに。
良い点
- 入門から債権管理まで網羅
- NGワード集が実用的
- 4部構成で見通しがよい
気になる点
- 各論の深さは中程度
- 事例数は限られる
- 197ページで要点重視
出版社
きんざい
発売日
2010年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“NGワード・NGアクション集”って、なんか気になります。言っちゃダメなことって、はっきり決められるものなんですか。
佐藤メバル
場面によって線引きは変わるけれど、よくある失敗は型として共有できるんだよ。この本は入門編で支店長の悩みや最近の傾向に触れ、営業推進編で新規開拓のコミュニケーション、コンサルティング営業編で財務データを使った課題発見、債権管理編で融資条件の変更まで扱う。
法人営業の流れを一気通貫で押さえられるのが強みだね。
橘ナナミ
4部構成って、けっこう欲張りですね。197ページでそんなに詰め込めるものなんですか。薄い本ほど濃いこともありますけど。
佐藤メバル
入るから、各論は要点に絞られている。まず地図がほしい人、開拓から債権管理まで視野を広げたい中堅に向いているよ。
自分の癖をNG集で確かめるのも、案外ためになる。

財務で切り込む法人営業: 経営者に一目置かれるアプローチの鉄則
細矢進 著|近代セールス社
¥1,760(税込)
財務という共通言語を使って経営者に切り込み、一目置かれるアプローチの鉄則を示す一冊。決算書を「審査のため」ではなく「提案の入口」として読む視点が軸です。感覚や人柄頼みの営業ではなく、数字を根拠に会話を進める型を身につけたい人に向きます。223ページにわたり、法人担当が押さえるべき財務の使いどころを整理しています。
こんな人におすすめ
財務の読み方を提案に結びつけたい法人担当、経営者との会話に手応えを感じない中堅、部下に数字の使い方を教えたい役席者、決算書の話題で言葉が止まる人。決算書を会話の材料にしたい場面に向きます。
良い点
- 財務と営業を橋渡し
- 経営者目線の切り口
- 実務で使いやすい構成
気になる点
- 簿記の基礎は前提
- 業種別の記述は薄め
- 事例の分量は中程度
出版社
近代セールス社
発売日
2009年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“財務で切り込む”って、ちょっと怖いタイトルですね。経営者に数字の話をしに行って、煙たがられたりしないんでしょうか。
佐藤メバル
そこが腕の見せどころなんだよ。この本は決算書を審査のためだけに読むんじゃなく、提案の入口として読む視点を軸にしている。
感覚や人柄頼みではなく、数字を根拠に会話を進める型を身につけるための一冊なんだ。
橘ナナミ
なるほど!数字があると、提案の理由をこちらから言いやすいですもんね。223ページで、業種別の話も入っているんですか?
佐藤メバル
そこは全体像を押さえる章立てが中心で、簿記の基礎は前提になっているね。経営者と対等に話したい法人担当や、部下に数字の使い方を教えたい役席者に向いているよ。

法人営業の本質: 元銀行員が起業して気づいた“売れる提案”
田澤俊輔 著
銀行で多くの法人を担当し、起業後は自ら商品を売る立場になった著者が、「なぜあの提案は通り、自分の提案は通らないのか」を掘り下げます。法人営業で外せない3つの視点、提案書に書くべきこと・書いてはいけないこと、銀行時代の「型」が通用しない現場での気づきなど、体験由来の知恵が中心。ソリューション営業を「売る」ではなく「選ばれる」提案として捉え直したい人に。
こんな人におすすめ
提案が通らないと悩む法人営業の初心者から中堅、銀行を離れて営業する人、提案書の作り方を見直したい人、買い手の目線を想像したい担当者。売り手と買い手の両目線を得たい場面に向きます。
良い点
- 売り手経験に基づく説得力
- 提案書の実務に踏み込む
- 初心者からベテランまで
気になる点
- 体系的な教科書ではない
- 金融商品の解説は薄い
- 体験談中心の構成
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“元銀行員が起業して気づいた”って、この一言で読みたくなります。中の人が外に出て、何を見直したのか、すごく気になります。
佐藤メバル
そこがこの本の核だね。銀行で多くの法人を担当し、起業後は自分が商品を売る側に立った著者が、なぜあの提案は通り、自分の提案は通らないのかを掘り下げる。
法人営業で外せない3つの視点、提案書に書くべきこと・書いてはいけないこと、銀行時代の型が通用しない現場での気づきが並ぶんだ。
橘ナナミ
自分で売った経験がある人の話って、説得力が違いますね。提案書の話も具体的に入っているんですね。
佐藤メバル
うん、そこが実務に効く。ソリューション営業を「売る」ではなく「選ばれる」提案として捉え直したい人に読んでほしい。
初心者から中堅・ベテランまで、明日から使える知恵が詰まっているよ。

営業店戦略・渉外活動研究―変化を読み変化を創る
菊池慎一郎 著|地域産業研究所
営業店の戦略と渉外活動を「研究」として捉え、変化を読むだけでなく変化を創る側に回る視点を示す一冊。個別の声掛けや商品知識ではなく、営業店という単位でどう動くかに焦点を当てているのが特徴です。日々の訪問を点ではなく線として設計したい人、支店の活動の組み立てを見直したい人に向きます。238ページ、構想と実務の橋渡しを意識した構成です。
こんな人におすすめ
支店の営業戦略を組み立てる役席者・支店長、渉外活動を一段高い視点で捉えたい中堅、本部で施策を設計する担当者、支店の空気を変えたいと考える人。変化の読み方と起こし方を考えたい場面に向きます。
良い点
- 営業店単位の戦略視点
- 変化を創る発想が得られる
- 238ページで密度が高い
気になる点
- 個別トーク例は少ない
- 実務書というより研究寄り
- やや硬めの文体
出版社
地域産業研究所
発売日
2001年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“研究”って書いてあるのに、営業店の本なんですね。これ、論文みたいな内容なんでしょうか。ちょっと身構えてしまいます。
佐藤メバル
学術論文というより、営業店の戦略と渉外活動を一段高い視点で見直す本だね。個別の声掛けや商品知識ではなく、営業店という単位でどう動くか、変化を読むだけでなく変化を創る側に回る発想を扱っている。
238ページ、構想と実務の橋渡しを意識した構成なんだ。
橘ナナミ
じゃあ、現場の若手というより、支店をどうにかしたいという管理職のほうが読む本なんですか。
佐藤メバル
そうだね、支店の営業戦略を組み立てる役席者や支店長、本部で施策を設計する人に向く。個別トークの例は少ないから、そこは他の実務書と組み合わせるといいよ。

銀行ならではの“預り資産ビジネス戦略"-現場を動かす理論と実践 (KINZAIバリュー叢書)
井戸照喜 著|きんざい
¥1,650(税込)
投資経験のある顧客だけを追うと証券会社との競争で壁に突き当たる。ならば投資未経験の多数に選択肢を提供し、顧客基盤を広げる——これが「銀行ならでは」の道だと説きます。理念だけでなく、本部と営業店の組織のあり方、ツール開発による教育、販売プロセスの分解と分析、偏りを見える化する仕組み、目標設定の秘訣まで、現場を動かす仕掛けを紹介。184ページに実践知が凝縮されています。
こんな人におすすめ
リテールや預り資産に携わる本部担当者、営業店で販売を動かす役席者、投信・保険の販売体制を見直したい人、叱咤激励だけでは現場が動かないと感じている管理職。理念と現場の橋渡しを探したい場面に向きます。
良い点
- 組織を動かす視点が濃い
- 販売プロセスの分析が具体
- 本部・営業店の両方に有効
気になる点
- 個別商品の解説はない
- 一社の事例が中心
- 現場向けの語りは少なめ
出版社
きんざい
発売日
2018年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“預り資産”って、投資信託や保険を売る仕事ですよね。ちょっとノルマが厳しそうなイメージがあって、身構えてしまいます。
佐藤メバル
その空気を変えるための本だよ。著者は、投資経験のある顧客を追うだけでは証券会社との競争で壁に当たると指摘する。
ならば投資未経験の圧倒的多数に選択肢を提供し、顧客基盤を広げるのが銀行ならではの道だと。理念だけでは現場は動かないとして、組織のあり方やツール開発、販売プロセスの分解、偏りの見える化、目標設定の秘訣まで踏み込むんだ。
橘ナナミ
現場を動かす仕掛け、ですか。販売する側の負担も考えられてるんですね。184ページなら本部の人も読み切れそうです。
佐藤メバル
そう、コンパクトにまとまっているぶん、リテールや預り資産に携わる本部と営業店の橋渡しに使いやすい。叱咤激励ではなく仕組みで動かす、という発想を持ち帰れる一冊だよ。

顧客本位で成功する!資産形成・投資の提案営業術
森脇ゆき 著|銀行研修社
¥2,200(税込)
フィデューシャリー・パートナーズ代表の著者が、現場で蓄積してきた経験と知識をもとに、資産形成・投資の提案営業を丁寧に解説します。売るための圧ではなく、顧客本位で成功するという軸を貫いているのが持ち味。預り資産の販売に迷いを感じる担当者や、顧客の立場に立った提案の組み立て方を学びたい人に向きます。213ページで、日々の面談に引き寄せやすい構成です。
こんな人におすすめ
投信・保険などの資産形成商品を提案するリテール担当、顧客本位の営業姿勢を整えたい中堅、販売の型を更新したいベテラン、提案に迷いを感じている若手。顧客の利益を軸に組み立てたい場面に向きます。
良い点
- 顧客本位の軸が明確
- 現場経験に基づく解説
- 面談に引き寄せやすい
気になる点
- 網羅的な商品解説はない
- 数字や図表は限定的
- 事例数は中程度
出版社
銀行研修社
発売日
2023年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“顧客本位”って、最近どこでも聞く言葉ですけど、実際の営業術になると話が変わってきそうで。ちゃんと両立するんでしょうか。
佐藤メバル
そこに踏み込んだ本だね。フィデューシャリー・パートナーズ代表の著者が、現場で蓄積してきた経験と知識をもとに、資産形成・投資の提案営業を丁寧に解説している。
売るための圧ではなく、顧客本位で成功するという軸を最後まで貫いているのが持ち味なんだ。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、投資信託や保険を提案するときに、売り込みすぎかなと迷いを感じている人に向いてそうですね。
佐藤メバル
そういう人にこそ読んでほしい。213ページで、日々の面談に引き寄せやすい構成になっているよ。網羅的な商品解説はないから、そこは別の本で補う前提でね。

富裕層マーケットで勝つための新たな営業手法 プライベートバンキングの基本技術
岸田康雄 著|清文社
¥5,060(税込)
富裕層向けの顧客獲得手法として注目されるプライベートバンキングについて、担当者が装備すべき知識を網羅した大型本。プライベートバンカー試験のサブテキストとして受験対策にも資する構成で、金融機関や不動産デベロッパー等の営業担当者にとって、資産形成のトータルな基礎知識を得る教科書としても使える一冊です。524ページの体系性が持ち味です。
こんな人におすすめ
富裕層担当を目指す金融機関職員、プライベートバンキングの知識を一から積みたい人、資格学習と実務を両立したい人、不動産や資産形成の基礎を固めたい営業担当者。体系立てて基礎を固めたい場面に向きます。
良い点
- 524ページの網羅性
- 資格対策にも使える構成
- 富裕層営業の基礎を一冊で
気になる点
- 価格は高め
- 通読には時間がかかる
- 実践トークは限定的
出版社
清文社
発売日
2015年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
524ページ、5060円……。これはもう、本というより辞書を買う感覚ですね。プライベートバンキングって、そんなに学ぶことが多いんですか。
佐藤メバル
多いんだよ、相手が富裕層となれば資産形成のトータルな基礎知識が要る。この本は富裕層向けの顧客獲得手法として注目されるプライベートバンキングについて、担当者が装備すべき知識を網羅している。
プライベートバンカー試験のサブテキストとしても使える構成なんだ。
橘ナナミ
資格の勉強にも使えるなら、長く手元に置けますね。金融機関以外だと、どんな人が読むんでしょう。
佐藤メバル
不動産デベロッパーなどで富裕層に関わる営業担当者にも、資産形成の教科書として合う。通読には時間がかかるから、まず目次を地図として眺めて、必要な章から入るのが現実的だよ。

個人営業のバイブル: 富裕層の新規開拓&深耕ノウハウ
加藤充也 著|近代セールス社
¥1,760(税込)
個人営業で最大の効果を上げる鍵は「情報」だと著者は言います。お客様を知り、実態を把握し、問題を顕在化させて解決する——その流れで、銀行の商品だけでなくグループ会社や取引先企業、税理士、司法書士、弁護士、不動産業者なども活用して応える。面談で得た情報をどれだけ使えるかが成績を分けるという視点が、他の営業指南と一線を画します。相続や不動産投資の基礎まで章立てで押さえられます。
こんな人におすすめ
個人営業の新規開拓と深耕を両立したい渉外、富裕層取引を広げたい中堅、相続や不動産投資の入口を押さえたい人、一人で抱え込んでしまう担当者。手持ちのネットワークの使い方を見直したい場面に向きます。
良い点
- 情報活用の視点が一貫
- 相続・不動産投資まで収録
- 191ページで引きやすい
気になる点
- 専門用語はやや多め
- 事例の深掘りは中程度
- 商品横断の解説は薄め
出版社
近代セールス社
発売日
2014年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“バイブル”って銘打つだけあって、加藤さんの本は前のもありましたよね。個人営業だと、何がそんなに大事なんですか。
佐藤メバル
著者は「情報」だと言い切るんだ。お客様のことをよく知り、実態を把握し、問題を顕在化させて解決する。そのために銀行の商品だけでなく、グループ会社や取引先企業、税理士、司法書士、弁護士、不動産業者まで活用して応える。
面談で得た情報をどれだけ使えるかが成績を分ける、という視点が一貫しているね。
橘ナナミ
なるほど!一人で抱え込むんじゃなくて、手持ちのネットワークを使う発想なんですね。相続や不動産投資の話も入ってるんですか?
佐藤メバル
章として相続対策の基礎、不動産投資の基礎、富裕層との取引深耕まで並んでいる。191ページで、新規開拓と深耕を両立させたい渉外が、引き出しを増やすのにちょうどいい。

富裕層・経営者営業大全
株式会社ZUU 著|きんざい
¥1,870(税込)
富裕層・経営者を「金融資本」「固定資本」「人的資本」「事業資本」という4つの資本で捉え、それぞれに適切な助言をするためのノウハウを解説。どの顧客に何のニーズがあり、そのニーズを満たすソリューションは何か、会いにくい相手にどう伝えるか、顧客をどこで見つけるかまでパターン化しています。ベストセラー『鬼速PDCA』著者監修という点も特徴。192ページで要点が凝縮されています。
こんな人におすすめ
富裕層・経営者を担当する金融機関の若手、資産アドバイザーとしての視点を広げたい中堅、顧客開拓の型を持ちたい人、提案の整理に困っている担当者。4つの資本のフレームで提案を整理したい場面に向きます。
良い点
- 4つの資本の整理が明快
- 開拓から提案まで一貫
- 192ページで軽快に読める
気になる点
- 個別商品の解説は薄い
- 事例の詳細は限られる
- 入門から中級者向け
出版社
きんざい
発売日
2020年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“4つの資本”って、聞き慣れない言葉です。金融資本はわかりますけど、固定資本、人的資本、事業資本って何なんですか。
佐藤メバル
富裕層や経営者の資産を、お金だけでなく、不動産や設備のような固定資本、人材や人脈の人的資本、そして事業そのものの事業資本に分けて捉える考え方なんだ。
どの顧客に何のニーズがあるか、そのニーズを満たすソリューションは何か、会いにくい相手にどう伝えるか、どこで見つけるかまでパターン化している。
橘ナナミ
バラバラに見えていた提案が、整理できそうですね。192ページなら、若手でも手に取りやすそうです。
佐藤メバル
そこがいいところで、『鬼速PDCA』の著者が監修しているだけあって、若手金融パーソンへのメッセージも入っている。開拓の型がほしい人にちょうどいいよ。

【改訂版】相続・事業承継ビジネスに携わる方のための営業トーク集100+α
大場昌晴 著|きんざい
¥2,200(税込)
相続・事業承継ビジネスを成功に導く定番書の改訂版。事例を追加し、既存テーマも最新制度に対応させています。ヒアリングのポイントや提案力が自然に身につくよう、図解を多く使い、税務や提案スキームを見開きページで例示。そのまま使える営業トーク集100+αという形式が類書にない強みで、銀行・信金・保険・証券・士業まで幅広く対応します。232ページ。
こんな人におすすめ
相続・事業承継を担当する銀行・信金・保険・証券の営業担当、士業との連携を増やしたい人、提案の切り口を増やしたいFP、資産家・オーナーとの面談を控えた人。面談前の一言を探す場面に向きます。
良い点
- トーク100+αを収録
- 見開き図解でわかりやすい
- 最新制度に対応した改訂版
気になる点
- 丸暗記では応用がきかない
- 税務の深掘りは別書が必要
- 士業向けには入門レベル
出版社
きんざい
発売日
2018年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“トーク集100+α”って、もう答えが載ってる本ですね。こういうのは丸暗記しても、現場で使えない気がするんですけど……。
佐藤メバル
いい線を突いてるね。ただ、丸暗記を想定した構成じゃなくて、ヒアリングのポイントや提案力が自然に身につくように、図解を多く使って税務や提案スキームを見開きで例示している。
そのまま使える形で問いかけが並ぶから、自分の言葉に置き換える材料になるんだ。
橘ナナミ
なるほど!相続とか事業承継って、制度も変わるし、つい後回しにしちゃいそうで。改訂版なのは助かります。
佐藤メバル
事例を追加して、既存テーマも最新制度に対応させているからね。銀行、信金、保険、証券、税理士、司法書士、不動産鑑定士、FPまで、承継ビジネスを学びたい人に広く開かれている。
232ページ、面談前の確認に使いやすいよ。

銀行・証券・保険 リテール営業で今すぐ使える税金の本
株式会社ウーマン・タックス 著|中央経済社
「投資信託で損したら税金が安くなる?」「住宅ローンの税金面で有利な借り方は?」「NISAってどう使う?」「相続対策に役立つ保険はどれ?」——お客様のよくある質問にそのまま使えるフレーズを掲載し、図表で整理した一冊。営業目的別に税金の知識を並べ、必要な情報にすぐたどり着ける構成です。66のQ&Aで、リテール営業の会話の詰まりどころを解消します。164ページ。
こんな人におすすめ
預金・投資信託・保険・住宅ローンを扱うリテール営業担当、税金の質問に即答したい窓口・渉外、後輩に基礎を渡したい役席者、面談で急に聞かれて困った経験のある人。面談前の確認に使いたい場面に向きます。
良い点
- 66のQ&Aで引きやすい
- 営業目的別の整理が便利
- そのまま使えるフレーズ付き
気になる点
- 制度変更時は更新が必要
- 申告実務の詳細は薄い
- 投資判断の助言本ではない
出版社
中央経済社
発売日
2013年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
税金の本って、読んでも眠くなりそうなんですけど……。“今すぐ使える”って、本当に使えるものなんですか。
佐藤メバル
そこを狙った作りなんだ。たとえば「投資信託で損したら税金が安くなる?」「住宅ローンの税金面で有利な借り方は?」「NISAってどう使う?」「相続対策に役立つ保険はどれ?」——お客様のよくある質問に、そのまま使えるフレーズで答えている。
営業目的別に税金の知識を整理しているから、必要なところへすぐたどり着けるよ。
橘ナナミ
66のQ&Aで、図表もたくさん入ってるんですよね。窓口で急に聞かれたときにも助かりそうです。
佐藤メバル
まさにそういう使い方。制度が変われば更新は必要だけど、リテールの会話の詰まりどころを先回りして解消してくれる。
164ページで、手元に置いておくのにちょうどいい厚さだね。

後輩指導に役立つ! 窓口実務・営業のおさらい辞典 (バンクビジネス別冊)
バンクビジネス編集部(編) 著|近代セールス社
¥1,430(税込)
窓口実務でよくある質問や、営業で抱きがちな悩みを切り口に、業務のポイントをコンパクトに整理した別冊。知識の整理・おさらいをしたい若手と、後輩指導に悩む先輩の両方に役立つ構成です。112ページと薄く、辞典のように引きやすいのが持ち味。体系書を読む前の導入や、朝礼前の確認用として、手元に置いておきたい一冊です。
こんな人におすすめ
窓口業務を覚えたての若手、後輩の質問に即答したい先輩、営業店で指導の型を持ちたい役席者、基本を一度整理し直したい中堅。知識の抜けを確認したい場面や、実務のおさらいに向きます。
良い点
- 辞典のように引きやすい
- 窓口と営業を同時に扱う
- 112ページで手軽
気になる点
- 深い解説は専門書が必要
- 網羅性は限定的
- 法改正の反映は都度確認
出版社
近代セールス社
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“おさらい辞典”って、辞書みたいに引く感じですか。若手向けかと思ったら、後輩指導にも役立つって書いてあります。
佐藤メバル
両方に開いているのがいいところだね。窓口実務でよくある質問や、営業で抱きがちな悩みを切り口に、業務のポイントをコンパクトに整理している。
知識の整理・おさらいをしたいという若手のニーズと、後輩指導に悩む先輩のニーズ、どちらにも応える構成なんだ。
橘ナナミ
112ページなら、朝礼前にパッと確認できそうですね。深いところは、他の専門書で補う感じで使うんでしょうか。
佐藤メバル
そう、そこは割り切って使う本。辞典のように引きやすいから、導入や復習の一冊として、営業店の本棚に置いておくと重宝するよ。

営業担当者のための心でつながる顧客満足向上術 (KINZAIバリュー叢書)
前田典子 著|金融財政事情研究会
CS(顧客満足)を「やらねばならないこと」から「やって楽しいもの」へ——人気セミナー講師が、風土として根付くCSの取り組み方をコンパクトに解説します。「取り組んでいるのにクレームが減らない」という悩みへの処方箋として、CSの理解から職場づくり、自分づくりまでを一冊に。働きがいと働く楽しさに光を当てている点が、ノルマ型の営業本と一線を画します。
こんな人におすすめ
CS活動を形骸化させたくない営業店の担当者、クレーム対応に悩む中堅、職場の風土を変えたい管理職、新人から管理職まで接客姿勢を見直したい人。働く楽しさを軸にしたい場面に向きます。
良い点
- CSを前向きに捉え直す
- 職場づくりまで言及
- 153ページで読みやすい
気になる点
- 数値目標の設計は薄い
- 営業トークの解説は少ない
- 事例は限られる
出版社
金融財政事情研究会
発売日
2011年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
CSって、接客の基本ですよね。でも“やらねばならないこと”が“やって楽しいもの”になるって、どういうことなんだろう。
佐藤メバル
人気セミナー講師の著者が、そこを丁寧に解いているんだ。「CSに取り組んでいるのにクレームが一向に減らない」という悩みに対して、CSの理解から、それを実現する職場づくり、自分づくりまでを一冊にまとめている。
働きがいと働く楽しさに光を当てているのが、ノルマ型の営業本との違いだね。
橘ナナミ
なるほど!クレームを減らす話が、自分の成長の話につながるんですね。153ページなら新人でも読めそう。
佐藤メバル
新入職員から営業店管理職まで、幅広く開かれているよ。風土として根付かせるにはどうするか、という視点が入っているのがいい。

営業成果に差が出る法人EBMのススメ
帝国データバンク営業推進部営業開発課 著|近代セールス社
企業情報からイベントの発生や予兆を捉え、タイミング良くアプローチする「法人EBM」の実践ノウハウを、帝国データバンクが解説。商号変更・代表者交代・商流の変化といったイベントを起点にした進め方や、ホームページ・商業登記・COSMOS2などからイベントを把握する方法を、サンプルと事例つきで説明します。アプローチのタイミングで悩む人への処方箋です。
こんな人におすすめ
新規開拓の切り口に悩む法人担当、先にライバル行へ行かれてしまうと感じる営業、情報収集や分析の時間が取れない渉外、担当先の変化を見逃したくない人。予兆を捉えて動きたい場面に向きます。
良い点
- イベント起点の具体的手法
- 情報ソースの解説が明確
- サンプルと事例が付く
気になる点
- ツール利用が前提の記述
- 個人営業には直接効きにくい
- 情報の更新は自前で必要
出版社
近代セールス社
発売日
2020年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
EBMって、聞いたことがないです。マーケティングの言葉なんでしょうか。それとも銀行の用語ですか?
佐藤メバル
企業情報からイベントの発生や予兆を捉えて、タイミング良くアプローチする法人向けの手法だね。商号変更や代表者交代、商流の変化といった出来事を起点に動く。
帝国データバンクが、ホームページや商業登記、COSMOS2といった情報ソースからイベントを把握する方法を、サンプルや事例つきで解説している。
アプローチのタイミングで差がつく、という発想なんだ。
橘ナナミ
“情報収集や分析をする時間がない”って、まさにうちの編集部にも刺さります……。先にライバルに行かれる悩みも、法人営業だとあるんですね。
佐藤メバル
うん、その悩みに応える構成になっている。ただ、ツールを使う前提の記述もあるから、自社の環境と照らし合わせながら読むといいよ。

知識で差がつく法人営業プラス 2024年度版
株式会社シャフト 著|セールス手帖社保険FPS研究所
法人と経営者に想定されるリスクとニーズに、生命保険をどう活かすか——法人マーケットを個人マーケットと比較して理解する視点から、自社株の意味や価値、決算書と経理処理、ライフステージ別・目的別のニーズへの提案、経営者個人の相続・事業承継まで網羅。令和5年度税制改正の相続税・贈与税改正や被災時の情報提供、保険からの資金調達にも触れた改訂版です。156ページ。
こんな人におすすめ
法人営業の新人、経営者への保険提案を組み立てたい中堅、決算書と自社株の理解を深めたいベテラン、最新の税制を踏まえて提案を見直したい人。税制改正を踏まえて確認したい場面に向きます。
良い点
- 法人と経営者を一冊で
- 最新の税制改正を反映
- ライフステージ別に整理
気になる点
- 生命保険提案が中心
- 年度版ゆえ更新が必要
- 156ページで要点重視
出版社
セールス手帖社保険FPS研究所
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“プラス”って付いてるのは、保険の提案が中心なんですか。そもそも法人営業って、生命保険とそんなに絡むんでしょうか。
佐藤メバル
絡むんだよ、法人と経営者に想定されるリスクとニーズに、生命保険をどう活かすかがテーマなんだ。法人マーケットを個人マーケットと比べて理解する視点から始まり、自社株の意味や価値、決算書や経理処理、ライフステージ別・目的別のニーズへの提案、経営者個人の相続・事業承継まで網羅している。
令和5年度税制改正の相続税・贈与税改正にも触れた改訂版だね。
橘ナナミ
自社株とか決算書の話も入ってるんですね。法人営業の新人が、まず全体像をつかむために読むのにもよさそうです。
佐藤メバル
新人はもちろん、ベテランが最新の税制を踏まえて提案を点検するのにも使える。156ページで要点が整理されているから、年度ごとに手に取るといいよ。

営業店のための医療・介護向け取引推進事典【第2版】
きんざい
¥6,816(税込)
「医療機関完結型」から「地域完結型」へのシフトが進み、事業者間の優勝劣敗が明確になっていくと予想されるなか、地域金融機関には医療・介護事業者の事業性を適切に評価し、地域と共に繁栄を目指す役割が増しています。本書は最新の業界情報を反映し、必須知識を体系的に解説。日々の渉外活動と融資審査に資する、880ページの充実した事典です。
こんな人におすすめ
医療・介護事業者を担当する渉外、融資審査を担う担当者、地域の医療介護取引を伸ばしたい営業店の役席者、業界の専門知識をこれから固めたい人。業界の言葉と論点を押さえたい場面に向きます。
良い点
- 880ページの圧倒的情報量
- 業界情報を最新化した第2版
- 渉外と審査の両方に対応
気になる点
- 価格は高め
- 通読は現実的でない
- 専門用語が多い
出版社
きんざい
発売日
2017年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
880ページ、6816円……。さっきの事業性評価の本より分厚いです。医療・介護って、そこまで専門的なものなんですか。
佐藤メバル
業界としての専門性が高いからね。政府が進める「医療機関完結型」から「地域完結型」へのシフトで、事業者間の優勝劣敗がさらに明確になっていくと予想されている。
地域金融機関には、医療・介護事業者の事業性を適切に評価し、地域と共に繁栄を目指す役割が従来にも増して求められているんだ。
橘ナナミ
なるほど!じゃあ、業界の言葉を知らないと、審査も提案もできないんですね。第2版ってことは、情報も新しくなってるんですよね。
佐藤メバル
最新の業界情報を反映し、必須知識を体系的に解説している。渉外活動と融資審査の両方に資する内容だから、担当者が備え置きで使う本だね。
880ページは通読用ではなく、必要な章を引くための厚みだと思っていいよ。
銀行営業の全体像をつかむ読書ロードマップ
橘ナナミ
佐藤さん、25冊もあると「全部読まなきゃ」という気持ちになるんですが……。
佐藤メバル
全部読む必要はないよ。銀行営業の全体像は、大きく4層で捉えるといい。業界とビジネスモデル、お客様の事業と財務、営業の型、自分のキャリア。この4層を1冊ずつ埋めていけば、だいたいの地図は手に入る。
橘ナナミ
1層目の業界理解は、なぜ要るんでしょう?
佐藤メバル
銀行がどう稼いでいて、規制の中でどう動いているか。ここが抜けたまま営業のテクニックだけ積むと、提案が「商品の押し込み」に見えてしまうんだ。2層目は財務3表と決算書、そして事業性評価。3層目の営業スキルはヒアリングから提案・クロージングまでの流れ、4層目は顧客のコンサルタントとして何を提供するか。新人は3層目を薄く、次に2層目を厚く。中堅になったら1層目と4層目を行き来する。これが最短で戦力になる読み方だと思う。
橘ナナミ
思考力や仮説思考の本は、どのあたりに入るんですか?
佐藤メバル
2層目と3層目の橋だね。数字を読んで「この会社は何に困っていそうか」と仮説を立て、訪問で検証する。この往復ができて初めて、財務の知識が営業の武器になる。あと、小説や実録のような読み物も、数字の背後にある人の感情を想像する練習にはなる。ただし物語は判断基準にはならないから、実務の判断は実務書に戻して確認すること。
「稟議と与信」という銀行の文化に、営業理論をどう翻訳するか
橘ナナミ
一般的な営業本にある「即決でクロージング」みたいな話、銀行では通らない気がします。
佐藤メバル
よく気づいたね。銀行の営業は自分一人では決まらない。稟議があり、与信があり、本部の審査がある。だから一般の営業理論は、社内を説得するための翻訳が要る。『事例に学ぶ法人営業の勘所』はNGワードやNGアクションにも触れていて、行内の作法まで書いている点が珍しい。
橘ナナミ
逆に、行内の調整ばかり意識すると、お客様の前で弱気になってしまいそう。
佐藤メバル
そこが難しいところだよね。だから『改訂版 銀行員のための“売れる セールスコミュニケーション”入門』のように、まずお客様の心に興味を持つ、という順番を体に入れておく。『営業担当者のための心でつながる顧客満足向上術』も、CSを「やらねばならないこと」から「やって楽しいもの」に変える視点をくれる。押し込みではなく、選ばれる営業に戻れるんだ。
業態別・顧客業種別・デジタルの盲点
橘ナナミ
メガバンクと地銀、信金で、おすすめは変わりますか?
佐藤メバル
変わるよ。メガは大型案件と本部機能、地銀・信金は一件一件の事業性評価と伴走の比重が大きい。『日常営業や事業性評価でやりがいを感じる!企業支援のバイブル』や『ソリューション営業のすすめ方』は、その現場の手触りに合う。顧客の業種に踏み込むなら、たとえば医療・介護なら業界固有の知識を体系的に押さえた事典が効く。1冊で業種の言葉が分かるようになる。
橘ナナミ
デジタルやフィンテックの話は、銀行営業にどうつながるんでしょう?
佐藤メバル
ここは競合の記事が薄いところだね。デジタルは顧客接点を奪う存在として語られがちだけど、現場ではアプローチの精度を上げる道具でもある。『営業成果に差が出る法人EBMのススメ』は、企業情報からイベントの予兆を捉えてタイミングよく当たる考え方を教えてくれる。商号変更や代表者交代といった変化を起点にする発想は、勘と足で稼ぐ営業の強い補助線になる。
橘ナナミ
読み終えたあと、何をすればいいんでしょう?
佐藤メバル
1冊ごとに、明日の訪問1件で試すことを1つ決めて終わる。税金の本なら聞かれた質問への答え方、相続・事業承継の営業トーク集ならヒアリングの切り口、という具合にね。法人営業の知識本なら、担当先のライフステージを1社だけ書き出してみる。読みっぱなしにしないことがいちばん大事だよ。
よくある質問
銀行員の営業に役立つ本は?
橘ナナミ
銀行員の営業に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
まずは『改訂版 銀行員のための“売れる セールスコミュニケーション”入門』。金融商品を売る前に、お客様に安心感・信頼感・親近感を届けるという順番を教えてくれます。行動の型を作るなら『渉外活動の基本とトークの進め方』を並べると、心構えと手順の両方が押さえられます。
銀行営業の新人におすすめの本は?
橘ナナミ
銀行営業の新人におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
『これでわかった! イケイケ銀行営業担当者ヘの変身・脱皮法』が入りやすいです。架空の営業店で起きる24の事例を通して、営業活動でのミスや不手際がなぜ起きるのかを先に疑似体験できます。失敗を先に読んでおくと、初めての訪問の緊張がかなり変わります。
融資渉外に役立つ本は?
橘ナナミ
融資渉外に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『ソリューション営業のすすめ方』は事業性評価から業績につなげる流れを扱っており、融資を獲るための考え方と実務がつながります。財務の数字から切り込みたいなら『財務で切り込む法人営業』、顧客の事業そのものを読みたいなら事業性評価のハンドブックを組み合わせるのがおすすめです。
法人営業のスキルを上げる本は?
橘ナナミ
法人営業のスキルを上げる本はについて教えてください。
佐藤メバル
『事例に学ぶ法人営業の勘所』は、新規開拓のコミュニケーションから財務改善の提案、債権管理まで段階的に整理されています。元銀行員が起業して書いた『法人営業の本質』を重ねると、行内の「型」が通用しない場面で何を大切にすべきかが見えてきます。
事業性評価を学べる本は?
橘ナナミ
事業性評価を学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
体系書なら『事業性評価と課題解決型営業のスキル』。調査ポイントやキラークエスチョン、工場実査シートなど現場で使える知恵が入っています。コンサル力を上げたいなら『銀行員のコンサルティング力を高める 中小・零細企業の事業性評価ハンドブック』が、分析手法と問題解決の思考法を実践的に解説しています。
銀行員が読むべき小説・実録は?
橘ナナミ
銀行員が読むべき小説・実録はについて教えてください。
佐藤メバル
小説や実録は、決算書の数字の背後にある人の感情や事情を想像する練習になります。ただし物語は判断基準にはなりません。読後は必ず実務書に戻り、ヒアリングや与信の手順として確認する。この往復を前提に読むのがいいと思います。
銀行の営業本は一般的な営業本と何が違う?
橘ナナミ
銀行の営業本は一般的な営業本と何が違うについて教えてください。
佐藤メバル
銀行はモノを売って終わりではなく、信用を預かる商売です。稟議や与信、本部の審査があるため、一般の営業理論はそのままでは通りません。社内を説得するための翻訳が必要で、そこに特化した本を選ぶかどうかが、実務で使えるかどうかの分かれ目になります。
メガバンクと地銀でおすすめ本は変わる?
橘ナナミ
メガバンクと地銀でおすすめ本は変わるについて教えてください。
佐藤メバル
変わります。メガは大型案件と本部機能、地銀・信金は一件一件の事業性評価と伴走の比重が大きい。『日常営業や事業性評価でやりがいを感じる!企業支援のバイブル』や『ソリューション営業のすすめ方』は、地域密着の現場の手触りに合う選書です。
まとめ
橘ナナミ
最後に佐藤さん。25冊を前にすると、やっぱり迷ってしまいます。
佐藤メバル
迷ったら、今の自分の「詰まり」をひとつだけ選ぶといい。お客様の話が聞けないのか、事業が読めないのか、社内が通らないのか。詰まりが違えば、効く一冊はまったく違う。
橘ナナミ
全部読まなくていい、というのが今日いちばんの収穫でした。
佐藤メバル
そう。銀行の営業は目利きというより、お客様の商いを一緒に長く歩く仕事だ。だから読書も走り込みじゃなく伴走。1冊読んだら、次の訪問でひとつだけ実践して、また本に戻る。その往復が積み上がっていく。
橘ナナミ
本は、取引先という見知らぬ町を歩くための地図、ですね。
佐藤メバル
いいまとめだね。地図は町そのものにはならないけれど、地図なしで路地に入るのは危ない。そして地図は、何度も歩いて書き込みを増やした人ほど強くなる。あなたの一冊目が、その書き込みの最初の一行になりますように。
