最強営業本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

「最強の営業本」で調べたんですけど、記事によって1位がバラバラで、もう何を信じればいいのか分からなくなりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。それは正解がないからじゃなくて、記事ごとに「最強」の定義が違うからなんだ。新規開拓で無双したい人と、大型商談を落とさず決めたい人では、効く本がまるで違う。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ「最強の1冊」を決めるのは無理、ということですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

1冊は難しくても、「目的ごとの最強」なら決められるよ。自分のクセをデータで知りたいなら『営業の科学』、商談の脚本を作りたいなら『営業は台本が9割』、大型商談なら『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』。目的を分ければ答えは出てくる。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど! まず自分がどのタイプかを知るところからですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。だから順位を押し付けるより、選び方の軸と読む順番の地図を先に渡したい。書店員時代、ランキングの一番上をそのまま買っていくお客様に「で、あなたは何を売っているの?」と聞きたくなったのを、今でも覚えているよ。

最強営業本の選び方

経験年数で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

1年目と5年目では、読むべき本は違いますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

全く違う。1年目はまず『営業の魔法』から。売れない新人が喫茶店で出会ったスーパー営業マンから、早朝6時のレクチャーで十一の魔法を教わる物語で、営業の型と心構えが同時に入る。数字で自分の思い込みを壊したい中堅は『営業の科学』、管理職なら『営業改革の教科書』や『法人営業 勝ちパターン大全』だね。

商材タイプで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

SaaSと、保険や不動産では刺さる本が違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

違う。SaaSのように商談が長く関係者が多い商材は『THE MODEL』で分業と共業のプロセスを掴む。大企業向けなら『エンタープライズセールス』。保険・不動産のような対個人のリテールなら『世界最高位のトップセールスマンが教える 営業でいちばん大切なこと』や『世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』が向く。無形商材は「見えない価値をどう言語化するか」が論点になる。

橘ナナミ

橘ナナミ

有形商材なら?

佐藤メバル

佐藤メバル

『ドリルを売るには穴を売れ』だね。「ドリルが欲しい」の裏にある「穴を開けたい」という価値から考えよ、という基本を、新人が閉店寸前のレストランを立て直す物語で読める。

営業スタイル・役割で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

新規開拓、既存深耕、インサイドセールスだと?

佐藤メバル

佐藤メバル

新規なら『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』。リスト選定からニーズ喚起、成約、紹介まで一気通貫で書かれている。既存深耕やアカウント型は『無敗営業』が強い。ルート型とアカウント型では勝ちパターンが変わると明言している。非対面なら『インサイドセールス』を外せない。

伸ばしたいスキルで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

トーク、質問力、マインド、仕組み化……どれから手をつければ?

佐藤メバル

佐藤メバル

質問力なら『無敗営業』の「3つの質問」と「4つの力」。人見知りで口下手だった著者が、情報ギャップを埋める質問で接戦を制した話が具体的だ。心理で攻めるなら『サイコロジーセールス最強の営業心理学』が36の心理法則を商談プロセス順に並べている。仕組み化は『BtoB営業は過程がすべて。』だ。

読書形式で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

通勤が長いので、電子やオーディオでもいいんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いいと思う。ただし、質問や台本のように手を動かして書き込む本は紙か電子でも書き込み前提で。『営業は台本が9割』は自分用の台本を作る本だから、要約で概要だけ拾っても成果につながらない。理論の系譜を掴むだけなら、要約で全体像、刺さったら原典に戻る順でいい。

予算と厚さで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

分厚い本はやっぱり挫折しそうで。

佐藤メバル

佐藤メバル

厚さは覚悟の量だと思えばいい。300ページ超の専門書は1〜2か月かける前提で、薄い入門書は1週間で回す。『営業の鬼100則』のように箇条書きで読み進めやすい本を平日、じっくり系を週末に、と予算と時間を先に決めてから買うと続くよ。

最強営業本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
営業の魔法
営業の魔法営業に配属されたばかりで数字に自信をなくしている新人、久しぶりに営業の土台から学び直したい中堅、物語として読みながら営業の型を頭に入れたい人。通勤時間や寝る前の読書にも向き、研修後の課題図書として渡すのも手だ。¥1,650物語で営業を体感
2
営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する
営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する「がんばっているのに売れない」と感じている営業担当者、根拠のない指導に悩むマネジャー、努力量ではなく打ち手の精度を上げたいチーム。商談が止まる理由を場面ごとに調べたいときにも手に取れる。¥2,420データで営業の急所を掴む
3
無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」商談が最終盤で競合に持っていかれる経験のある担当者、提案書づくりに悩む人、「あと一歩」を技術で埋めたい営業パーソン。コンペ型の商談を多く抱えるチームの共通言語や、研修の副読本にも向く。¥1,760接戦を制する技術
4
営業は台本が9割
営業は台本が9割商談のたびに手探りで話している新人、OJTで何を教えればいいか迷う指導者、根性ではなく準備で売りたい人。営業研修の副読本やロールプレイングの題材としても使いやすく、自分で台本を作る練習にも向く。¥1,650台本で再現性を作る
5
ロジカル・セリング―最強の法人営業
ロジカル・セリング―最強の法人営業提案営業を任され始めた中堅、資料作成は得意だが商談が伸びない人、仮説思考を営業の現場で使いたい担当者。法人向けの提案プロセスを組み立てたいときや、後輩に提案の考え方を伝える場面にも向く。-仮説と検証で攻める法人営業

最強営業本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

営業の魔法
1

営業の魔法

中村信仁 著|ビーコミュニケーションズ

¥1,650(税込)

4.8

物語形式で営業の基本を追体験できるロングセラー。売り上げゼロの新人・小笠原が、喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から、早朝六時からのレクチャーで十一個の魔法を教わっていく。二冊のバインダーを操り、お客様をイエスへと導く紙谷の姿が臨場感を持って描かれる。理論書の前に「営業とは何か」を腹に落としたい人に向く。実務ノウハウ集とは違い、主人公の挫折と成長の物語として読めるのが他書との違い。最後の十二個目の魔法を伝えないまま紙谷が姿を消す終盤も印象的だ。

こんな人におすすめ

営業に配属されたばかりで数字に自信をなくしている新人、久しぶりに営業の土台から学び直したい中堅、物語として読みながら営業の型を頭に入れたい人。通勤時間や寝る前の読書にも向き、研修後の課題図書として渡すのも手だ。

良い点

  • 物語形式で読み進めやすい
  • 営業の基本を順序立てて追える
  • 新人が共感できる主人公像

気になる点

  • 細かい実務手順は少なめ
  • 経験豊富な人には物足りない
  • 小説が苦手だと冗長に感じる

出版社

ビーコミュニケーションズ

発売日

2007年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、これ小説みたいな装丁ですけど、営業の本なんですよね? 主人公が売り上げゼロの新人って、なんだか他人事に思えなくて気になりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに目をつけたね。これは営業のサクセスストーリーで、新入社員の小笠原が喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から、早朝六時のレクチャーを受けて十一個の魔法を教わっていく。

紙谷は二冊のバインダーを巧みに操って、目の前でお客様をイエスへ導いてみせる。理論より先に営業という行為の温度を感じたい人に効く一冊だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「魔法」という言葉が気になります。ノウハウが魔法みたいに描かれている、ということなんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本のうまいところでね。ただ、最後の十二個目の魔法は伝えないまま紙谷は忽然と小笠原の前から姿を消してしまう。

最後の一つが何なのかを考えながら読むと、自分の営業観が試される。数字の作り方より、お客様とどう向き合うかを物語で腹に落としたい人に向いているよ。

営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する
2

営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する

高橋浩一 著|かんき出版

¥2,420(税込)

4.7

営業1万人とお客様1万人、合わせて2万人への調査をもとに、営業の「急所」をデータとロジックで解き明かす一冊。キーワードは「ガンバリズムの罠」と「購買者の仮面」だ。お客様の表面的なセリフの裏にある本音=素顔を捉えるための武器を、はぐらかし、忙しさ、いきなりの仮面、そして検討しますの仮面といった場面ごとに整理している。努力しているのに結果が出ない人が、努力の方向そのものを変えるために読む本。体験談型の営業本とは一線を画す。

こんな人におすすめ

「がんばっているのに売れない」と感じている営業担当者、根拠のない指導に悩むマネジャー、努力量ではなく打ち手の精度を上げたいチーム。商談が止まる理由を場面ごとに調べたいときにも手に取れる。

良い点

  • 2万人調査という裏づけ
  • 「仮面」ごとに章が分かれる
  • マネジャーの指導にも使える

気になる点

  • ページ数が多く厚め
  • 読み通すには時間が要る
  • 物語的な読みやすさは少ない

出版社

かんき出版

発売日

2024年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「がんばっているのに売れない」って、研究でも同じことを考えます。進まないとき、努力量を増やすしかないのかなって思ってしまうんです。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにその問いにデータで答えたのがこの本だね。著者は営業1万人とお客様1万人、合わせて2万人に調査して、営業の「急所」を分析している。

キーワードは「ガンバリズムの罠」と「購買者の仮面」。急所を外すとどんなに努力しても報われないけれど、押さえれば効率が驚くほど上がる、というのが主張だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

仮面というのは、お客様が本音を隠しているということですか? 「検討します」とか、私も買い物で言われたことがあります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、その「検討しますの仮面」もちゃんと章になっている。はぐらかし、忙しさ、いきなり、とにかく安く、そして検討します。

仮面ごとに外し方が整理されていて、顧客のセリフの裏を読む練習帳として使える。体験談型の営業本が多い中で、2万人のデータを根拠に置いている点がこの本の独自性だよ。

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
3

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」

高橋浩一 著|日経BP

¥1,760(税込)

4.6

著者が「コンペで8年無敗」だった経験と、のべ3万人への指導を、営業力は技術であるという信念のもとに体系化した一冊。軸は二つある。営業とお客様の情報ギャップを埋める「3つの質問」と、ズレを解消する「4つの力」——質問力、価値訴求力、提案ロジック構築力、提案行動力だ。接戦になったときに強い営業を目指す内容で、案件を楽勝・接戦・惨敗に分けて考える視点が独特。同じ著者のデータ分析型の本より、現場の手順に寄っている。

こんな人におすすめ

商談が最終盤で競合に持っていかれる経験のある担当者、提案書づくりに悩む人、「あと一歩」を技術で埋めたい営業パーソン。コンペ型の商談を多く抱えるチームの共通言語や、研修の副読本にも向く。

良い点

  • 接戦に焦点を絞った構成
  • 4つの力が実務的
  • 著者自身の実績が背景にある

気になる点

  • 序盤の基礎説明はやや長い
  • ルート型営業には過剰
  • 事例は法人寄り

出版社

日経BP

発売日

2019年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「無敗」って強い言葉ですね。でも接戦を制するとか、勝ち負けの話と聞くと、少し身構えてしまいます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは誤解のないように言うと、この本が扱っているのは、最後の最後で競合に持っていかれる場面をどう立て直すかという技術なんだ。

著者は案件を楽勝・接戦・惨敗に分けて、特に接戦に焦点を当てる。接戦を制する「3つの質問」と、ズレを解消する「4つの力」が二本柱だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

ズレというのは、何と何がずれているんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

営業担当者とお客様の間に情報ギャップがあって、そこから認識のズレが生まれる。質問力、価値訴求力、提案ロジック構築力、提案行動力の4つで埋めていく。

勘や経験に頼らず営業を科学するというのが著者のモットーで、本人が人見知りで口下手だったと書いているから、そこから伸ばしたい人には勇気になると思うよ。

営業は台本が9割
4

営業は台本が9割

加賀田裕之 著|きずな出版

¥1,650(税込)

4.4

トップセールスに学んだ秘訣を「購買心理に基づき、お客様の『欲しい』を自然に引き出す脚本」として体系化した一冊。感覚で営業していた人が、台本という形で手順を持てるのが最大の特徴だ。トップセールスが無意識にやっているニーズの深掘り、成約率を上げる5ステップ、商品説明のFABECの公式、選ばせるクロージングの5ステップ、断られる前の反論解決まで、商談の流れに沿って並んでいる。話すのが苦手な人でも準備で差をつけられると教えてくれる。

こんな人におすすめ

商談のたびに手探りで話している新人、OJTで何を教えればいいか迷う指導者、根性ではなく準備で売りたい人。営業研修の副読本やロールプレイングの題材としても使いやすく、自分で台本を作る練習にも向く。

良い点

  • 台本という形で手順が残る
  • 反論処理まで想定されている
  • 研修の教材にしやすい

気になる点

  • 台本通りだと不自然になりがち
  • 属人的な応用場面は少ない
  • 暗記が苦手だと負担

出版社

きずな出版

発売日

2020年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

台本が9割って、なんだか演劇みたいですね。でも私、ゼミの発表でも台本を作ると安心するので、ちょっとわかる気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

その感覚は近いと思うよ。この本が言う「営業台本」は、購買心理に基づいて、お客様の「欲しい」を自然に引き出すための商談の脚本のこと。

トップセールスが知らずにできているニーズの深掘りを、誰でも使える形に落とし込んでいるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

台本を作るだけで成約率が変わるって、本当なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

著者は、見込み客の八割までは台本のブラッシュアップで届くと書いている。FABECの公式、選ばせるクロージングの5ステップ、断られることを前提にした反論解決まで用意されている。

話の上手さではなく準備の質で差をつけるタイプの本だから、人前が苦手な人ほど救われると思うよ。

ロジカル・セリング―最強の法人営業
5

ロジカル・セリング―最強の法人営業

近藤敬 著|東洋経済新報社

4.3

伝説的な営業マンの武勇伝ではなく、ロジカル・シンキングを営業の現場に持ち込むことを狙った法人営業の指南書。鍵は「仮説力」と「検証力」の二つだ。顧客が求めている内容を事前情報から類推して現時点の解を作り、対話を通じてより精度の高い解に仕立てていく。提案書や資料作成で当たり前に使われている思考法を、営業活動の全体に広げたのが特徴。まねできない天才の話ではなく、再現できる考え方を求める人に向く。

こんな人におすすめ

提案営業を任され始めた中堅、資料作成は得意だが商談が伸びない人、仮説思考を営業の現場で使いたい担当者。法人向けの提案プロセスを組み立てたいときや、後輩に提案の考え方を伝える場面にも向く。

良い点

  • 仮説と検証という軸が明快
  • 提案営業に直結する
  • 思考法として汎用性が高い

気になる点

  • 個人の小規模商売には遠い
  • 事例の会社名は多くない
  • 実践には慣れが要る

出版社

東洋経済新報社

発売日

2010年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ロジカル・セリングって、論理的に売るということですよね? ロジックで人の心が動くのかな、と少し思ってしまいました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の面白いところでね。著者は営業に必要なのは「仮説力」と「検証力」だと言う。仮説力は、事前情報から顧客が何を求めているかを類推して、現時点の解を作る力。

検証力は、その解をお客様との対話を通じて精度の高い解に仕立てる力なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。最初から正解を当てるのではなく、仮で置いて、商談の中で直していくんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。ロジカル・シンキングは提案書や資料づくりでは当たり前になっているけれど、それを商談そのものに踏み込んで使うのがこの本の狙いだ。

天才の武勇伝ではなく、誰でも再現できる型として読める。読んだ後に「この著者はすごいけど、ちょっとまねできないな」と感じにくいのが、他の営業本との違いだよ。

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
6

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術

ニール・ラッカム 著|海と月社

¥1,980(税込)

4.1

大型商談と小型商談では効果的な売り方がまったく違うことを、世界で初めて証明したとされるテキスト。著者は12年をかけ、35000件のセールスを実地調査した。核となるのはSPIN——状況質問、問題質問、示唆質問、解決質問の4種類を使い分け、買い手自身に必要性を気づかせる話法だ。1回では決まらない商談の進め方を知りたい人に向く。単発のテクニック集と違い、質問の順序と意図が丁寧に説明されている。

こんな人におすすめ

複数回の商談を重ねる大型案件を担当する人、ヒアリングが浅いと言われる担当者、質問で商談を組み立てたい営業パーソン。世界の大手企業が採用したとされる手法を、考案者自身の原典で押さえたいときにも向く。

良い点

  • 4種類の質問が明快
  • 実地調査に基づく裏づけ
  • 大型商談に特化した内容

気になる点

  • 小型商談には過剰な設計
  • 翻訳書でやや硬い
  • 最新ツールの話はない

出版社

海と月社

発売日

2009年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

SPINって聞いたことがあります。でも、質問の種類を覚えるだけでは意味がない気もして……。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは押さえておきたいね。SPINは状況・問題・示唆・解決という4種類の質問の頭文字で、大型商談ではこれを順番に使い分けて、買い手自身に「必要だ」と思わせていく。

著者は12年かけて35000件のセールスを実地調査して、この形にたどり着いたんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

12年分の調査ってすごい量ですね。1回の商談で決まる売り方とは、何が違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の出発点で、小型商談と大型商談では効果的なセールス法がまったく違うと初めて示したのが著者なんだ。

質問で買い手の認識を動かすという発想は、今の法人営業の土台になっている。考案者自身によるオリジナル・テキストという意味でも、原典で読む価値がある一冊だよ。

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
7

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

福田康隆 著|翔泳社

¥1,980(税込)

4.1

「営業が顧客に初めて接触するとき、すでに商談プロセスの半分以上は終わっている」——この前提から、マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスの4部門を「分業」ではなく「共業」として設計する考え方を示す。SaaSの世界で注目されたモデルを踏まえ、SFAやMAの運用、商談ステージの移行判定基準、高精度なフォーキャストまで具体的に踏み込む。個人のスキルではなく組織のプロセスを変えたい人のための一冊だ。

こんな人におすすめ

インサイドセールスやカスタマーサクセスを新設したい経営層、営業プロセスの分断に悩むマネジャー、SFAやMAの運用を見直したいチーム。部門をまたぐ指標を設計する場面や、新しい組織に応募する前の予習にも。

良い点

  • 4部門の役割が整理される
  • ツール運用まで踏み込む
  • 組織設計の語りが具体的

気になる点

  • 個人の営業スキル本ではない
  • SaaS的前提が強い
  • 組織がないと実感しにくい

出版社

翔泳社

発売日

2019年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

インサイドセールスとかカスタマーサクセスって、最近よく求人で見ます。でも正直、何が違うのかわかっていなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを全体像から理解できるのがこの本だね。出発点は「営業が顧客に初めて接触するとき、すでに商談プロセスの半分以上は終わっている」という事実。

だからマーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスの4つを、分業ではなく共業として設計しようと提案している。

橘ナナミ

橘ナナミ

共業……分業ではないんですね。ツールの話も出てくるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

SFAやMAの運用の基本から、商談ステージの移行判定基準、マネジメント層が注目すべき指標、営業担当者のメンタルの理解まで書かれている。

新組織を導入する前に、なぜそれが生まれたのかを押さえるための本だよ。個人の技術を磨く本ではないけれど、チームで売る仕組みを考えている人には効くと思う。

営業の神様
8

営業の神様

ジョージラード 著|アルファポリス

¥1,540(税込)

3.9

タイトルに「神様」とある通り、営業という仕事の頂点を描こうとする一冊で、500ページを超える厚みがある。著者はジョージラード、版元はアルファポリス。じっくり腰を据えて読むタイプの本を探している人に向く分量だ。ただ、当編集部に届いている書誌情報では著者名・版元・ページ数までが確定情報で、物語の筋や扱う手法の中身までは確認できていない。あらすじを鵜呑みにせず、書店で中身を確かめてから選んでほしい。

こんな人におすすめ

長い時間をかけて読み込みたい読書家、海外の営業物語に触れてみたい人、書店で実物を手に取ってから決めたい人。タイトルに惹かれたけれど中身の情報が少なくて迷っている、という場面にも向く。

良い点

  • 読み応えのある厚さ
  • タイトルのインパクトが強い
  • 厚い本が好きな人に向く

気になる点

  • 中身の情報が少ない
  • 通読に時間がかかる
  • 持ち歩きには不向き

出版社

アルファポリス

発売日

2013年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「営業の神様」ってタイトルがすごいですね。でも佐藤さん、これ内容紹介がほとんどないんですけど……大丈夫なんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

よく気づいたね。正直に言うと、僕の手元で確定しているのは著者名と版元、それに500ページを超える厚さまでなんだ。

タイトルと厚みから、じっくり読むタイプの本だろうとは想像できるけれど、筋書きを断定して紹介するのは避けたい。

橘ナナミ

橘ナナミ

そうなんですね。じゃあ、記事ではどう紹介すればいいんでしょう。無理に中身を書くのはよくないですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

「気になったら書店で開いてみてください」と正直に書くのがいいと思う。中身を確かめずに薦めないのも編集の仕事だからね。

タイトルのインパクトと厚さで、棚では十分に目を引く一冊だよ。手に取ったときの第一印象を大事にしてほしい。

世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本
9

世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本

和田裕美 著|ダイヤモンド社

¥1,090(税込)

3.9

押しの強さや「数打ちゃ当たる」が通用しなくなった時代に、それまでの常識の逆を行ってトップになった著者が、自身の成功と営業指導のケーススタディを重ねて語る一冊。バブル崩壊後に営業の世界へ入ったという経歴から説得力があり、結果が出ない時期の心の持ちようにも紙幅が割かれている。日本でトップになった経験を語る本が多い中、世界でNo.2という立場からの視点が独自だ。部下指導に悩むマネジャーにもガイドになる。

こんな人におすすめ

売り込みに疲れてしまった営業担当者、急に営業に配属された人、部下の指導に悩む営業マネジャー。数字が伸びない時期に読み返して気持ちを立て直したいときや、配属されたばかりの後輩に渡す場面にも。

良い点

  • 著者の実体験が軸になっている
  • 指導者目線の内容も厚い
  • 読みやすい分量

気になる点

  • 具体的なフレームは少なめ
  • 時代背景の記述がある
  • 手法の体系化は控えめ

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2003年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

世界No.2ってすごいですけど、2位ということは1位がいるんですよね。なんだか逆に気になってしまいます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の味でね。著者はバブル崩壊後に営業の世界に入って、それまで常識とされていたことの逆を行ってトップになった人なんだ。

押しの強さや「数打ちゃ当たる」が効かなくなった時代に、どうやって結果を出したかがケーススタディとして並んでいる。

橘ナナミ

橘ナナミ

逆を行くって、たとえばどういうことなんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは読んでのお楽しみにしたいけど、デキル営業と言われてきた人が必ずしも好成績を上げられなくなった理由から始まる構成が親切だよ。

突然営業に配属されてしまった人にも、指導に悩むマネジャーにも、両方に光を当てているのがこの本の特徴だね。

コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌 (講談社+α新書 878-1C)
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コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌 (講談社+α新書 878-1C)

山岡彰彦 著|講談社

¥990(税込)

3.9

Fラン大学出身という著者が、四国のボトリング社に入り、高知営業所のルートセールスからセールス日本一へ、そして全国のボトラー社でも前例のない日本コカ・コーラへの出向を果たすまでの記録。核にあるのは先輩や取引先から教わった、机上では学べない「学び」だ。習慣を味方につける、売ってくるのではなく買っていただく、人は自分事で動く——一つひとつが現場の言葉で書かれている。環境を言い訳にしたくないときに読む本。

こんな人におすすめ

地方や営業所勤務で先が見えにくいと感じている若手、配属先に不満がある新人、日々の習慣を組み替えたい人。営業日誌として毎日少しずつ読み進めたいときや、朝の時間に一章ずつ読む使い方にも向く。

良い点

  • 現場の具体が豊富
  • 日誌形式で読みやすい
  • 普遍的な仕事論にもなる

気になる点

  • メソッドの体系化は薄い
  • 飲料のルート営業が前提
  • 成功談が中心の構成

出版社

講談社

発売日

2024年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

コカ・コーラを日本一って、規模が大きすぎて想像がつきません。でも高知営業所のルートセールスから始まったと聞くと、急に身近に感じます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本の入り口なんだ。最初は「いつ辞めるか」ばかり考えていたと本人が書いている。そこからセールス日本一になり、全国のボトラー社でも前例のない日本コカ・コーラへの出向を果たす。

その過程で先輩や取引先から教わった学びが軸になっている。

橘ナナミ

橘ナナミ

「売ってくる」のではなく「買っていただく」という言葉が目に留まりました。それって姿勢の話ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そういうことだね。ほかにも、行動は言葉より雄弁、人は自分事で動く、礼儀正しさと傾聴は最強の武器になる、なぜその仕事は必要なのを問い続ける、と続いていく。

机上ではけっして教われない学びを日誌の形で残しているから、営業に限らず仕事の姿勢を組み直したい人にも効くと思うよ。

ドリルを売るには穴を売れ
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ドリルを売るには穴を売れ

佐藤義典 著|青春出版社

¥1,815(税込)

3.7

長く読まれてきたマーケティング入門書の新装版。タイトルの通り、商品ではなく顧客にとっての価値=ベネフィットから考えよ、という一点から出発する。そこから誰に売るかというターゲティング、競合より高い価値をどう作るかという差別化、価値を届ける手段である4Pへと進む流れが、すっきり整理されている。解説と並行して、新人社員が閉店寸前のレストランを復活させるサブストーリーが展開するので、理論を物語で確かめながら読める。

こんな人におすすめ

売り方の前に商品の見せ方を考えたい営業担当者、マーケティングの基礎を押さえたい人、企画や提案書づくりで「価値」を言語化したい場面。営業とマーケの橋渡しを学びたいときや、新人研修の一冊目にも向く。

良い点

  • 価値から考える型が身につく
  • サブストーリーで理解が進む
  • 入門書として親切な構成

気になる点

  • 実践の細部は薄め
  • 理論寄りの記述がある
  • 経験者には物足りない

出版社

青春出版社

発売日

2006年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「ドリルを売るには穴を売れ」って、有名な言葉ですよね。ドリルが欲しいんじゃなくて、穴を開けたいんだ、という。

佐藤メバル

佐藤メバル

その通り。この本はまさにその一語から始まるマーケティングの入門書で、商品ではなく顧客にとっての価値から考えよ、というのが軸になっている。

そこから誰に売るか、競合より高い価値をどう作るか、どう届けるか、という順番で組み立てていくんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

理論だけだと眠くなりそうですが、途中でレストランが出てくるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、新人社員が閉店寸前のレストランを復活させるサブストーリーが並行して進む。理論と物語を行き来しながら読めるのが長く読まれている理由だと思うよ。

営業の人が、売り方の前に立ち止まって、自分は何を売っているのかを考え直すきっかけになる一冊だね。

営業の鬼100則 (アスカビジネス)
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営業の鬼100則 (アスカビジネス)

早川勝 著|明日香出版社

¥11(税込)

3.7

業界トップクラスのプレイヤー兼マネジャーとして30年現場を貫いてきた著者が、スキル・戦術・習慣・精神を100の項目で並べた一冊。根底にあるのは「営業は媚びを売る仕事ではなく、誇り高きあなたを売る仕事」という姿勢だ。ひたすらペコペコするスタイルや、買ってくださいとお願いする営業から卒業しようと背中を押してくれる。マインドと技術の両輪を磨きたい人向けで、通読よりも項目を拾い読みする使い方が合う。

こんな人におすすめ

お客様に頭を下げ続ける営業スタイルに疲れた人、数字を安定させたい中堅、朝礼や研修で一つずつ共有したいマネジャー。スキルだけでなく心構えを立て直したいときや、若手と読み合わせる場面にも。

良い点

  • 100項目で拾い読みしやすい
  • 戦術と精神論の両方を扱う
  • 現場主義の具体例が豊富

気になる点

  • 体系立てて学ぶのには不向き
  • ややストイックな語り口
  • 時代を感じる項目もある

出版社

明日香出版社

発売日

2018年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「鬼」ってつくと、ちょっと怖そうですね。体育会系の根性論だったらどうしようと思ってしまいました。

佐藤メバル

佐藤メバル

わかるよ、その構え。でもこの本の芯は根性より誇りなんだ。著者は30年、業界トップクラスのプレイヤーとマネジャーを両方やってきた人で、営業は媚びを売る仕事ではなく、誇り高きあなたを売る仕事だと言い切る。

スキルも戦術も習慣も、全部そこに紐づいている。

橘ナナミ

橘ナナミ

ペコペコしなくていいと言われると、少し楽になります。100則って、全部覚えるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは拾い読みでいい。絶対に役に立つ秘訣だけを集めたと著者は書いているから、今日の自分の状態に合う項目を一つ選ぶという使い方が現実的だよ。

能力にマインドが伴えば、まさに鬼に金棒。向かうところ敵なし、という締めの言葉も、読むと案外まっすぐ受け取れると思う。

NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則
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NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則

麻野耕司 著|ダイヤモンド社

¥1,980(税込)

3.7

古い営業メソッドから脱却し、新時代の営業の教科書を目指した一冊。鍵になるのは「7つの原則」で、著者はこれを7つのSと呼ぶ。営業担当者個人だけでなく、営業チーム、営業組織まで成果が変わることを狙って構成されている。概念を丸ごと入れ替えるタイプの本で、小手先のテクニック集ではない。ページ数も比較的コンパクトにまとまっているので、まず全体の地図がほしい人が最初に読むのに向く。

こんな人におすすめ

以前から使われている営業手法に違和感がある中堅、営業チームの生産性を上げたいリーダー、営業という仕事の捉え方から見直したい人。新任マネジャーがチームの共通言語をつくるための一冊目にも向く。

良い点

  • 全体像を短時間で掴める
  • 組織視点まで含んでいる
  • 構成がコンパクト

気になる点

  • 個別ノウハウは少なめ
  • 原則の意味は自分で埋める
  • 事例の分量は多くない

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2022年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

NEW SALES、副題に「7つの原則」とあって、7つのSとも書いてあります。Sが7つ並ぶって、覚えやすいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは本書の設計のうまさでね。著者は古くさい営業メソッドからの脱却を掲げて、7つの原則を軸に、営業担当者だけでなくチームや組織まで成果が変わるように組んでいる。

個人の技を足すのではなく、前提を入れ替えるタイプの本だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

前提を入れ替えるって、読み終わったあと何が変わるんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず、自分が当たり前だと思っていた営業の常識が、本当に今も通用するのかを問い直せる。ページ数も比較的コンパクトだから、チームで同じ言葉を持ちたいときの一冊目に向いていると思うよ。細かい手順は、他の実務書で補えばいい。

ハーバード・ビジネス・レビュー 営業論文ベスト11 営業の教科書
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ハーバード・ビジネス・レビュー 営業論文ベスト11 営業の教科書

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 著|ダイヤモンド社

¥1,960(税込)

3.7

心理学、説得術、データ活用という三つの切り口から、客の心をつかむ営業論をまとめた論文集。マッキンゼー・アンド・カンパニーの有力パートナーがビッグデータで市場を分析し、経営資源を有効に投入する「マイクロマーケティング手法」や、顧客ニーズを洞察するインサイト営業を社員に浸透させる方法など、科学的理論や実証データに基づく内容が実例とともに並ぶ。一冊の体験談ではなく複数の論考で営業を立体的に見たい人に向く。

こんな人におすすめ

営業の理論的な裏づけがほしいマネジャー、施策の根拠を経営層に説明したい人、データ活用の入口を探している担当者。論文形式に慣れた読み手や、研修の参考文献を探している場面にも向き、複数章を突き合わせて読むのも楽しい。

良い点

  • 複数の専門家の視点が入る
  • 実証データが背景にある
  • 経営層への説明に使える

気になる点

  • 論文調で読み進めにくい
  • 現場の手順は少ない
  • 前提知識が要る箇所がある

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2019年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ハーバード・ビジネス・レビューの営業論文を集めた本ですか。論文って、営業の現場の人には硬すぎないでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

硬さはあるよ。でもその代わり、心理学や説得術、データ活用といった切り口で、複数の専門家がそれぞれの根拠から書いている。

たとえばマッキンゼーの有力パートナーがビッグデータで市場を分析し、経営資源を有効に投入する手法を紹介している章もある。

橘ナナミ

橘ナナミ

インサイト営業という言葉も気になります。それって何なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

顧客ニーズを深く洞察して、それを社員に浸透させる考え方だね。体験談ではなく検証された論考を並べて読むことで、自分の施策に根拠を持たせられる。

経営層に説明する材料がほしい立場の人ほど、効いてくる一冊だと思うよ。

大前研一と考える 営業学
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大前研一と考える 営業学

ビジネス・ブレークスルー大学大学院ビジネススクール教授陣大前研一 著|ダイヤモンド社

¥1,633(税込)

3.7

営業プロフェッショナルの本質を、問題解決、マーケティング・マインド、セルフマネジメント、営業チーム力という四つの角度から論じる一冊。著者はビジネス・ブレークスルー大学大学院ビジネススクールの教授陣で、大前研一が営業について本格的に語ったものとして位置づけられている。営業の科学的な側面と、人間的・感覚的・現場的な側面を同時に扱うところが特徴で、片方だけを突き詰めた本とは性格が異なる。

こんな人におすすめ

営業を長く続ける中で視座を上げたい中堅、理論と現場の両方をバランスさせたいマネジャー、チームづくりまで視野に入れたいリーダー。営業という仕事の意味を考え直したいときや、管理職になる前の一冊にも向く。

良い点

  • 視座が高くバランスが良い
  • チーム論まで含んでいる
  • 分量が手頃

気になる点

  • 具体的な手順は少なめ
  • 抽象度が高い箇所がある
  • 実践には他書の併読が要る

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2011年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

大前研一さんが営業について書いているんですね。戦略の人が営業を語ると、現場から離れた話になってしまわないか、少し心配です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを心配する気持ちはわかる。でもこの本は、営業の問題解決、マーケティング・マインド、セルフマネジメント、営業チーム力という四つを並べていて、科学的な側面と、人間的・感覚的・現場的な側面の両方を扱おうとしている。

片方だけを突き詰めないのが特徴だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

セルフマネジメントが入っているのが意外です。営業って、自分をどう保つかも大事なんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこを外すと長くは続かない。明快な営業指南になっているので、長く営業をやってきた人が視座を上げるために読む本だと思うよ。

具体的な手順は他の実務書で補う前提で、考え方の骨格を整えるのに向いている。

世界最高位のトップセールスマンが教える 営業でいちばん大切なこと
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世界最高位のトップセールスマンが教える 営業でいちばん大切なこと

小林一光 著|SBクリエイティブ

¥1,430(税込)

3.5

プルデンシャル生命で個人・チームともに日本一を達成し、世界の保険営業で頂点を極めた者のみに与えられる称号にも輝いた著者が、結果の出なかった時期から何を変えたかを語る一冊。商品を売り込むのを一切やめた、見込み客発見ノートをつけ始めた、休日は趣味の草ラグビーに行きまくった——一見営業と関係なさそうな行動が並ぶ。売り込む前に、出会いと役立ちを増やすという発想に触れられる。

こんな人におすすめ

紹介や口コミを増やしたい営業担当者、富裕層との関係づくりに悩む人、生活の習慣から営業を見直したい担当者。短期の数字に追われて消耗しているときや、長期で顧客を作りたい局面にも向く。

良い点

  • 習慣レベルの具体策が多い
  • 紹介が生まれる仕組みを扱う
  • 読み物としても面白い

気になる点

  • 保険営業の文脈が強い
  • 業種によっては応用が要る
  • 再現には時間がかかる

出版社

SBクリエイティブ

発売日

2011年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「トンカツ屋ではヒラメフライばかり注文した」って目次にあって……これ、営業の本ですよね? 不思議すぎて気になりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本の面白さなんだ。著者はプルデンシャル生命で個人もチームも日本一を達成して、世界の保険営業で頂点を極めた者のみに与えられる称号にも輝いた人。

でも最初はまったく結果の出ない営業マンだった。そこから商品を売り込むのを一切やめて、見込み客発見ノートをつけ始めたというんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

売り込むのをやめるって、それで売れるようになるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

お客様に出会い、お客様の役に立つことに注力した結果が、あの一見関係なさそうな行動につながっている。

トイレ掃除も、平日に三つのスポーツジムに通うことも、全部そうだね。口コミや紹介を増やしたい人には、生活の組み方から見直すヒントになると思うよ。

営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて
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営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

冨田和成 著|クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

¥1,348(税込)

3.5

野村證券で営業を担い、後にフィンテック企業を経営した著者が、営業のプロセスを「仮説・検証のループ」で改善し続ける方法をまとめた一冊。リスト選定からアプローチ、戦略的雑談、ニーズ喚起、提案、成約、紹介までを網羅し、最年少でプライベートバンカーだった経験からのノウハウも収録されている。営業は足で稼ぐという常識を疑うところから始まるのが特徴で、密度が高い。

こんな人におすすめ

営業プロセスを自分で設計したい中堅、BtoBの開拓に行き詰まっている担当者、再現できる仕組みとして営業を組みたい人。テレアポやリスト作成の精度を上げたいときや、後輩の指導手順を整える場面にも向く。

良い点

  • プロセス全体を網羅している
  • 仮説思考の型が明確
  • 開拓の具体策が豊富

気になる点

  • ボリュームが大きい
  • 金融の文脈が混ざる
  • 実践には記録の習慣が要る

出版社

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

発売日

2017年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「営業は足で稼げ」「営業は人情勝負だ」って、よく聞く言葉ですけど、この本はそこにぶつかったと書いてありますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、著者は野村證券で営業をやり、その後フィンテックという新しい領域の経営者として国内外で実践する中で、日本の営業の常識と何度も衝突したと書いている。

代わりに置いたのが、仮説と検証のループを回し続けるという考え方なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

リスト選定から紹介まで全部入っているんですか。それは辞書みたいに使えそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

リスト選定、アプローチ、戦略的雑談、ニーズ喚起、提案、成約、そして紹介までプロセスを完全に網羅している。

勘や経験ではなく、検証の回数で差をつけるという姿勢が一貫しているよ。オフィスの外観から売上規模を予測する、といった実務的な視点も載っていて、BtoBの人には刺さると思う。

法人営業 勝ちパターン大全 顧客の意思決定プロセスを完全解明して「再現性」を築く
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法人営業 勝ちパターン大全 顧客の意思決定プロセスを完全解明して「再現性」を築く

高橋浩一 著|翔泳社

¥2,420(税込)

3.5

2万4000人への調査から、失注の裏側で実際に起きていたことを掘り起こした一冊。前半の守りの戦略では、5段階の購買プロセスと6種類の関係者を押さえて出口の見えない迷路から脱出し、後半の攻めの戦略ではターゲティング戦略やエキスパート戦略といった勝ちパターンを示す。「決裁者を押さえればOK」「訪問回数で関係構築できる」といった思い込みが覆る構成だ。連絡がつかない、検討が進まないという詰まりに効く。

こんな人におすすめ

大型案件で連絡が途絶えてしまう担当者、稟議の進め方に悩む人、営業チームの勝ち筋を標準化したいマネジャー。商談の停滞を構造から理解したいときや、失注案件を振り返る場面、チームの朝会の題材にも。

良い点

  • 失注の原因分析が具体的
  • 購買プロセスが段階で見える
  • 攻守の二部構成で整理される

気になる点

  • 調査前提でやや硬い
  • 個人商店には過剰
  • 事例の分量が多い

出版社

翔泳社

発売日

2026年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

キーパーソンに会えない、連絡がつながらない、検討が進まない、予算が増えない。これ、営業の四大悩みみたいに書いてありますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、この本はそこを出発点にする。2万4000人への調査から、失注の裏側で実際に何が起きていたのかを掘り起こしている。

前半は守りで、5段階の購買プロセスと6種類の関係者を押さえて、出口の見えない迷路から抜け出す話だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

後半の攻めは、ターゲティング戦略とかエキスパート戦略とか。名前だけ聞くと難しそうですが。

佐藤メバル

佐藤メバル

でも中身は「決裁者を押さえればOK」という常識が覆る、というところから始まるから読みやすい。待つか催促するかの二択を増やすのがこの本の役割だよ。

商談が止まったときの打ち手を、思いつきではなく構造から考えたい人に向いている。

エンタープライズセールス 大企業担当の営業組織が成果を出し続けるためのバイブル
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エンタープライズセールス 大企業担当の営業組織が成果を出し続けるためのバイブル

佐藤亮 著|翔泳社

¥1,980(税込)

3.5

日本HPでエンタープライズセールスとして活躍し、セールスフォース・ジャパンで営業改革を推進してきた著者が、大企業向けの営業組織をどう作るかを解説する一冊。顧客理解、関係構築、信頼の醸成、成功と展開という四つに仕事を因数分解し、一人で一気通貫するのは不可能だとしてアカウントチームの設置を勧める。中小向けの手法をそのまま持ち込むと失敗する理由から説き起こすところが親切だ。

こんな人におすすめ

大手企業向けの商談が長引き属人化している組織の管理職、アカウントチームの設計を任された人、エンタープライズ営業の育成を考えている経営者。役員向け施策を練りたい場面や、組織図を見直すときにも向く。

良い点

  • 組織づくりの視点が一貫
  • 役割分担が具体的
  • 育成プログラムまで扱う

気になる点

  • 個人の商談術は少ない
  • 大企業向けに特化している
  • 前提となる規模が要る

出版社

翔泳社

発売日

2024年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

エンタープライズって、大企業向けの営業のことですよね。中小向けと、そんなに違うんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

この本はそこから丁寧に説明している。大手企業向けの商談は1年以上かかるものが多くて属人化しやすい、見込み顧客数が少ないから最初のアプローチから変える必要がある、会社独自の事情を考慮した実現可能な解決策が求められる。だから同じ手法では通用しないんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

アカウントチームを組む、というのが答えなんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

顧客理解、関係構築、信頼の醸成、成功と展開という4つを一人で全部やるのは無理だとして、役割を分けたチームを勧めている。

個人の頑張りを組織の仕組みに変えるための本で、大手向けの営業組織に悩む管理職が読むと、どこから手をつけるかが見えてくると思うよ。

BtoB営業は過程がすべて。
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BtoB営業は過程がすべて。

梶田洋平 著|ラーニングス

¥1,650(税込)

3.5

「営業は結果がすべて」と部下に言ってしまっていないか、という問いから始まる一冊。令和の時代のBtoB営業は結果ではなく過程にコミットすることが大切だとして、商談前の準備、商談獲得、商談後という流れを章ごとに分けて解説する。特に力を入れているのが商談獲得の段階で、気合と根性に頼る組織から、今のメンバーで自然と売れていく組織へ変える方法がまとまっている。短く読み切れる分量も魅力だ。

こんな人におすすめ

部下に結果だけを求めてしまっているマネジャー、商談数を増やしたいBtoB担当者、セールスプロセスを一から整えたい小規模チーム。営業組織の立て直しを任されたときや、商談前の準備を見直す場面にも向く。

良い点

  • 過程に焦点を当てた構成
  • 商談獲得の解説が厚い
  • 短く読み切れる

気になる点

  • 個別テクニックは限定的
  • BtoB前提の内容
  • 大規模組織には簡素

出版社

ラーニングス

発売日

2025年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「営業は結果がすべて」って、私もアルバイト先で言われたことがあります。でもこの本は、そこを否定するところから始まるんですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。令和の時代のBtoB営業は、結果ではなく過程にコミットすることが大切だ、というのが著者の主張だ。

商談前の準備、商談獲得、商談後という流れで章を分けて、特に商談獲得の段階に力を入れて書いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

過程にコミットするって、具体的には何を変えるんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

気合と根性に基づいて社員の能力に頼る営業組織はもう古いとして、今のメンバーで自然と売れていく仕組みに変える方法がまとめられている。

セールスプロセスの構築ストーリーまで書かれているから、結果が出ない原因を人のせいにしないで済むようになる。まず全体像を掴む一冊目にも向くよ。

インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
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インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド

茂野明彦 著|翔泳社

¥1,731(税込)

3.5

セールスフォースとビズリーチでインサイドセールス部門を立ち上げ、成長させた著者による強化ガイド。インサイドセールスとテレアポの違い、種類と役割といった基礎知識から、立ち上げ方法、オンライン商談のテクニック、成約率を高めるKPI、チームマネジメント、他部門との連携までを具体的な行動レベルに落としている。訪問に頼らずに売上を伸ばしたい組織が、順番を間違えずに組み立てられる構成だ。

こんな人におすすめ

インサイドセールス部門を立ち上げたい経営層、チームリーダー、非対面で成約率を上げる方法を知りたい担当者。在宅中心の働き方で成果を出したいときや、テレアポからの転換を考える場面にも向く。

良い点

  • 立ち上げから運用まで一貫
  • KPIの考え方が具体的
  • 他部門連携まで扱う

気になる点

  • SaaSの文脈が前提
  • 組織がないと実践しにくい
  • 商談技術の深掘りは限定的

出版社

翔泳社

発売日

2020年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

インサイドセールスとテレアポって、何が違うんでしょう。名前は聞くんですけど、区別がつかなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

この本はまさにそこから始まる。訪問に頼らず、売上を伸ばすための営業の形として整理されていて、種類や役割、立ち上げ方法、オンライン商談のテクニック、KPI、チームマネジメント、他部門との連携まで書かれている。

著者はセールスフォースとビズリーチで、いちから部門を作り上げてきた人だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

立ち上げの本って、理想論で終わることが多い気がします。これは実際に手が動きますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

オンライン商談のテクニックまで行動レベルに落としているし、運用している企業へのインタビューも収録されている。

部門を作る順番を間違えないための一冊として使えるよ。企画書を書く前の下調べにも、在宅中心で成果を出したい人の参考にもなると思う。

SalesTech大全――攻めの営業DXを実現する最先端テクノロジー
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SalesTech大全――攻めの営業DXを実現する最先端テクノロジー

中谷真史 著|プレジデント社

3.5

営業を取り巻く環境変化から、全41カテゴリにわたるセールステックを網羅的に解説する一冊。著者は外資製薬で国内売上額日本一を経験し、コンサルティングファームを経て、日本初のデジタルセールスルームを構想した人物だ。すべてを使いこなす必要はなく、自社の状況に合うものを見極めることが重要だと説く。失敗しない営業DXの進め方や、営業組織の職種と体制の変化まで扱う。

こんな人におすすめ

営業DXを任された企画担当、ツール選定で迷っているマネジャー、営業組織の体制を見直したい経営層。SFAやMAの導入効果を説明したいときや、営業という職種の変化を先に押さえたい場面にも向く。

良い点

  • 41カテゴリの網羅性
  • 導入の進め方まで扱う
  • 組織変化の視点がある

気になる点

  • ツール名が多く情報量が多い
  • 変化の早い領域の内容
  • 実践には自社の棚卸しが要る

出版社

プレジデント社

発売日

2024年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

セールステックって、SFAとかMAのことですか? 名前を聞いても、自分の会社に関係あるのか判断できない気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにその判断のために読む本だね。全41カテゴリにわたるセールステックを網羅的に整理していて、著者は外資製薬で国内売上額日本一を経験し、コンサルを経て日本初のデジタルセールスルームを構想した人。

ただし、全部を使いこなさなければいけないわけではないと明確に言っている。

橘ナナミ

橘ナナミ

使いこなせないなら意味がない、と思っていたので、そこは安心します。

佐藤メバル

佐藤メバル

大事なのは、自社の状況に合うもの、自分にとって必要なものを見極めること。テクノロジーに適応できないと淘汰されるという危機感と、失敗しない営業DXの進め方の両方が書かれている。

ツールを入れる前に全体の地図がほしい人に向いているよ。

営業改革の教科書 成果を生む「王道施策15選」
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営業改革の教科書 成果を生む「王道施策15選」

榊巻亮、浦野裕三 著|日経BP

¥2,860(税込)

3.5

営業部門が抱える悩みはどの会社も似ているという前提から、現場で実践し効果が出ているノウハウを「王道施策15選」として体系化した一冊。何を、なぜ、どうやって変えるのかに加えて、改革した後に定着させるまでの道筋まで扱うのが特徴だ。すぐに流用できる管理表などのテンプレートも多数掲載されている。個人の頑張りでは限界があると感じている組織が、変革の順番を間違えないために読む本。

こんな人におすすめ

営業組織の改革を任された管理職、施策が定着せず困っている企画担当、変革の進め方を設計したい経営層。部門を横断するプロジェクトを立ち上げる場面や、改革の計画書を作る前の下調べにも向く。

良い点

  • 15の施策として整理されている
  • 定着までの道筋がある
  • テンプレートが付く

気になる点

  • 個人の商談術は扱わない
  • 組織規模がある程度必要
  • 実行には合意形成が要る

出版社

日経BP

発売日

2026年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

営業改革って、結局は気合の話になりがちな気がするんですけど、この本は違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

違うね。出発点は「営業部門が抱える悩みはどの会社も似ている」というところ。だから現場で実践して効果が出ているノウハウを、王道施策15選という形に整理している。

何を、なぜ、どうやって変えるのかだけではなく、変えた後に定着させるまでの道筋まで書いてあるんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

定着って、いちばん難しいところですよね。研究でも、新しいやり方が続かない話はよく聞きます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこを扱っているのがこの本の強みで、変革受容曲線で人の気持ちをマネジメントする、という章もある。

改革は始めることより根づかせることのほうが難しいという前提に立っているから、施策が一巡して終わってしまう組織に向いているよ。

セールス・イズ 科学的に「成果をコントロールする」営業術
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セールス・イズ 科学的に「成果をコントロールする」営業術

今井晶也 著|扶桑社

¥1,760(税込)

3.5

勘や偶然、根性ではなく理論で売ることを掲げ、1100社・12000商品で実績を上げた営業メソッドをまとめた一冊。長い歴史の中で積み重ねた膨大な営業データから、トップセールスが共通して持つ売れるマインド、新規顧客に会いづらい時代でもアポを獲得する方法、営業プロセスを7分割して否定材料を逐一なくす方法などを紹介する。成果をコントロールする術という言い方が特徴で、運や才能の話にしない姿勢が一貫している。

こんな人におすすめ

新人からベテランまで幅広い営業担当者、アポ獲得に苦戦している人、商談のどこで失速しているか特定したい担当者。営業支援の現場で使われてきた知見に触れたいときや、チームの型をそろえる場面にも。

良い点

  • プロセス7分割の考え方が実用的
  • マインドと技術を両方扱う
  • 対象読者の幅が広い

気になる点

  • 自社メソッド色が強い
  • 情報量が多く整理が要る
  • 読後に実践の場が必要

出版社

扶桑社

発売日

2021年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「成果をコントロールする」って、営業でそこまで言い切れるものなんですか? 運の要素もありそうですけど。

佐藤メバル

佐藤メバル

この本の主張はそこに踏み込む。勘や偶然、根性ではなく理論で売るという立場で、1100社・12000商品で実績を上げてきたメソッドを背景にしている。

商談を7つに分割して、否定材料を一つずつ消していくという考え方が象徴的だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

7分割って、どこで失速しているかが見えるようになる、ということですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そういうこと。成果を運の話にしないで、どの段階で何が起きているかを確認できるようにする。新規顧客に会いづらい時代のアポ獲得法から、トップセールス共通のマインドまで幅広く扱っていて、新人にもベテランにも役立つ営業版の虎の巻という位置づけだよ。

サイコロジーセールス最強の営業心理学
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サイコロジーセールス最強の営業心理学

大谷侑暉 著|フォレスト出版

¥1,760(税込)

3.5

セールスコンサルタントであり、セールスYouTuberでもある著者が、科学的に成約率を上げる営業方法をまとめた一冊。営業がうまくいかない人の多くはフォーカスが自分ばかりに向いているとして、まず人間の心理を理解しようと促す。ラポール獲得、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングという商談プロセスに合わせて、36の心理法則と技術を配置している。顧客が潜在的に何を考えているかに目を向ける構成だ。

こんな人におすすめ

商談で何を話せばいいか迷いがちな担当者、ヒアリングやプレゼンが苦手な人、若手の営業スキルを伸ばしたい指導者。認知バイアスを商談の場面で使いたいときや、商談の流れに沿って学び直したい場面にも。

良い点

  • 36の法則が場面ごとに並ぶ
  • プロセス順で使いやすい
  • 悩みの出発点が共感しやすい

気になる点

  • 心理用語の前提知識が要る
  • 網羅的で選別が必要
  • 動画と重なる部分がある

出版社

フォレスト出版

発売日

2023年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「フォーカスが自分ばかりに向いている」という指摘に、ちょっとドキッとしました。就活の面接でも、自分がどう見られるかばかり考えていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の出発点だね。営業がうまくいかない人の多くは、どうやったら買ってもらえるか、どうやったら契約が取れるかと自分の側で悩み続けて終わってしまう。

でも本当に必要なのは、先に人間の心理を理解しようとすることなんだ。著者はセールスコンサルタントであり、セールスYouTuberでもある人だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

36の心理法則って、覚えるのは大変そうですが、商談の順番で並んでいるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、ラポール獲得、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングという営業プロセスに合わせて配置されている。

顧客が潜在的に何を考え、何に問題を感じているかを理解することが世界の潮流だと著者は言う。自分の話し方より先に相手の心を読む、という順番を教えてくれる一冊だよ。

営業理論の系譜マップ — SPINからTHE MODELへ

橘ナナミ

橘ナナミ

海外の理論が多すぎて、どれが古くてどれが新しいのか分かりません。

佐藤メバル

佐藤メバル

系譜で並べると見通しがよくなる。起点は『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』。著者のニール・ラッカムが12年かけて3万5千件のセールスを実地調査し、小型商談と大型商談では有効な方法が違うと初めて証明した。状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問の4つで、買い手自身に必要性を語らせる考え方だ。

橘ナナミ

橘ナナミ

そこからどう枝分かれしたんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

顧客の課題から逆算する「ソリューション営業」の流れになり、『ロジカル・セリング』が仮説力と検証力として整理している。さらに近年は『THE MODEL』で、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスを分業から共業へ、という組織の系譜に重心が移った。個人の技術論から組織のプロセス論へ動いてきたんだ。だから最新刊だけ読めばいいわけではなく、自分がいまどの層で詰まっているかで選ぶ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「顧客に挑む」系の考え方もありますよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

それはSPINやソリューション営業への反論として出てきた系譜で、「顧客の言う通りに聞くだけでは受注できない」という批判だ。ただ、これも万能ではない。短い商談や関係深耕型の相手にそのまま当てると空回りする。理論には必ず適用条件があると覚えておいて。

古典と最新刊、原典の選び方と限界

橘ナナミ

橘ナナミ

古典名著は古くないんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

骨格は古びない。『ドリルを売るには穴を売れ』の、ベネフィットから始めてターゲティング、差別化、4Pへ進む流れは、検索もSNSもなかった時代の本なのに今も使える。逆に鮮度が命なのはツールと環境の話で、『SalesTech大全』や『BtoB営業は過程がすべて。』は、読むときに「いまも同じ前提か」を確かめる必要がある。

橘ナナミ

橘ナナミ

翻訳書はどの版を選べばいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

原典主義が基本。SPINのように考案者自身が書いたオリジナル・テキストは、要約より具体例が圧倒的に多い。翻訳書は版で訳語が変わることもあるから、書店で版を確認するといい。私も昔、古い版と新装版を取り違えて買って、後から気づいたことがあるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

理論そのものが限界になることは?

佐藤メバル

佐藤メバル

ある。どの理論も「こうすれば売れる」という条件付きの話で、商材・顧客・自分の性格が変われば効き方も変わる。だから理論を信じ切るより、自分の商談ログで検証する。それが『営業の科学』のいう「ガンバリズムの罠」を避ける道でもある。

読みっぱなしを防ぎ、成果に変える実践術

橘ナナミ

橘ナナミ

読んでも翌日には忘れてしまうんです。

佐藤メバル

佐藤メバル

営業本は読み終えた瞬間がスタート。だから一冊につき実践する動作を一つだけ決める。『営業の科学』なら「購買者の仮面」のどれに自分が振り回されたかを商談後にメモする、『無敗営業』なら接戦状況を問う質問を一度使ってみる、といった具合だ。

橘ナナミ

橘ナナミ

役割や商材で読み分けるほうがよさそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。新規開拓は仮説思考の本でリストとアプローチ、インサイドセールスはKPIとテレアポとの違い、エンタープライズはアカウントチーム、と自分の工程に一冊ずつ割り当てる。マネージャーは『営業改革の教科書』の王道施策、『法人営業 勝ちパターン大全』の購買プロセス、データで組織を動かすなら『THE MODEL』だ。読了時間まで決めると積読が減る。

よくある質問

営業本を読んでも成果が出ないのはなぜですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業本を読んでも成果が出ないのはなぜですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

インプットで終わり、行動の設計に落ちていないからです。読んだ直後に「次の商談で使う動作をひとつ」決め、商談後にその結果を振り返る往復が要ります。アウトプット前提で読むのがコツです。

営業1年目が最初に読むべき本は何ですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業1年目が最初に読むべき本は何ですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず『営業の魔法』。売れない新人が十一の魔法を教わる物語で、型と心構えが同時に入ります。次に『営業は台本が9割』で、自分の商談の脚本を作る段階へ進むと無理がありません。

『営業の科学』と『Sales is』はどちらを先に読むべきですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

『営業の科学』と『Sales is』はどちらを先に読むべきですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

狙いが違います。『営業の科学』は2万人調査から「頑張りどころ」をずらす本、『セールス・イズ』は営業プロセスを7分割して成果をコントロールする本です。「なぜ売れないか分からない」なら科学、「手順がない」ならセールス・イズから。

無形商材・SaaSの営業におすすめの本はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

無形商材・SaaSの営業におすすめの本はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『THE MODEL』でマーケティングからカスタマーサクセスまでの共業プロセスを掴み、大企業相手なら『エンタープライズセールス』、非対面なら『インサイドセールス』。無形は価値の言語化が論点になります。

古典名著と最新刊はどちらを優先すべきですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

古典名著と最新刊はどちらを優先すべきですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

骨格は古典、環境は最新刊です。ベネフィットや差別化の考え方は古びませんが、ツールや商談プロセスの話は前提が変わります。二層に分けて読むと迷いません。

電子書籍や要約サービスだけでも営業力は上がりますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

電子書籍や要約サービスだけでも営業力は上がりますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

理論の地図作りには有効です。ただし台本や質問づくりは手を動かす作業なので、書き込みできる形式で。要約で当たりをつけ、刺さったら原典に戻る順番が現実的です。

営業マネージャー・組織作りにおすすめの本は何ですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業マネージャー・組織作りにおすすめの本は何ですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『営業改革の教科書』が王道施策と定着の進め方を、『法人営業 勝ちパターン大全』が購買プロセスと関係者の捉え方を、『THE MODEL』が部門をまたぐ設計を扱っています。個人の技術論の次の層を担う本です。

積読や読みっぱなしを防ぐにはどうすればいいですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

積読や読みっぱなしを防ぐにはどうすればいいですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

一冊につき実践する動作をひとつだけ決めることです。読了時間の目安も先に決めて、商談ログで効果を確かめる。読む→試す→振り返るの小さなループが、本棚を戦力に変えます。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

それでも最初の1冊を決められない読者には、何と伝えますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

診断のつもりで三つ聞くといい。「売れない原因は、断られる前か、断られた後か」「相手は会社か、個人か」「自分は話すのが得意か、聞くのが得意か」。断られる前で会社相手なら『営業の科学』、断られた後で個人相手なら『世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』、聞くのが得意なら『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』。答えが自然に絞られていくよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

逆に、いま売れている人が読む意味はあるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。売れている人ほど「なぜ売れているか」を説明できない。『無敗営業』はそれを技術として言語化してくれる。『営業の鬼100則』のようにスキルとマインドの両輪を説く本を挟むと、根性論に戻らず一線で戦い続けられる。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど……本棚が、少しずつ自分の戦場みたいに見えてきました。

佐藤メバル

佐藤メバル

営業本は包丁に似ている。同じ一本でも、刺身を引く人と肉を切る人では選ぶ刃が違う。売り場も商材も経験も違うのに、他人の「最強」をそのまま握っても切れ味は出ない。まず自分のまな板に合った一本を、今日ひとつ選ぶところから始めよう。

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Editorial Team

編集に関わる専門家