提案型営業の本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、今日の企画は「提案型営業の本」ですよね。でも書店の営業コーナー、棚の本が全部「提案」に見えて、違いがつかめませんでした。

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに気づいたね。提案営業の本は、実は仮説型・質問型・ソリューション型・台本型という4つの思想に分かれていて、書名だけでは見分けがつかない。ここを押さえると、25冊が急にくっきり整理されて見えるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

4つの思想! それ気になります。たとえば「大型商談を成約に導く『SPIN』営業術」はどれなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

質問型だね。著者のニール・ラッカムは35000件の商談を実地調査して、大型商談と1回で決まる小型商談では効く話法が違うと示した。状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問の4種類を使い分けて、顧客自身に課題の大きさを語ってもらう。対して「成果に直結する『仮説提案営業』実践講座」は、商談前に仮説を立てて資料まで用意して臨む型。思想が違うから、両方を同時に真似すると必ず混乱する。まずは自分のどこを埋めたいかで選ぼう。

提案型営業の本の選び方

商談フェーズ別

橘ナナミ

橘ナナミ

フェーズで選ぶなら、初回の課題発見には何を読めばいいですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

「提案型営業の基本の『キ』」だね。情報収集から傾聴・確認・質問、商談の流れ、障害への対処まで順番に追える。提案書の工程なら「受注を勝ち取るための 外資系『提案』の技術」で、提案書の書き方から顧客情報の集め方、期日やフォーマットの守り方まで工程が追える。大型案件のシナリオなら「ソリューション営業の基本戦略」だよ。

経験年数別

橘ナナミ

橘ナナミ

1年目と中堅では変わりますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

1年目は型そのものから。「提案営業の進め方」は、課題を見つけて解決策を提案する流れを最初の1冊として書いた本だよ。中堅なら「営業の『提案する技術』」——40年以上コンサルタントとして提案営業を指導してきた著者の集積がある。管理職は現場の型より組織設計で、「本物の提案営業」が営業日報や月末着地予想といった管理の作法そのものに切り込んでいる。

提案スタイル別

橘ナナミ

橘ナナミ

仮説型とソリューション型って、そんなに違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

仮説型は「持ち込んだ仮説を商談で検証する」、ソリューション型は「顧客の課題を起点に解決を組み立てる」。まず「成果に直結する『仮説提案営業』実践講座」で仮説の立て方と商談への落とし込みを覚え、次に「ソリューション営業の基本戦略」で大型案件のシナリオ設計へ進む順番が組みやすい。台本型なら「提案営業の最強シート」が、提案ストーリーを2枚のシートに集約する考え方を示している。

業界・商材別

橘ナナミ

橘ナナミ

業界による向き不向きはありますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。IT・SaaSの無形商材は課題仮説を回す仮説型が噛み合い、製造・ハードならFABEで機能を論理的に説明する「提案営業マニュアル」のような商談設計が効く。金融・無形の大型案件は「ソリューション営業のすすめ方」のように事業性評価から業績につなげる視点。高額商品の単独提案なら「高額商品の勝てる提案営業」が近い。

本の形式別

橘ナナミ

橘ナナミ

原典と要約、どちらから読むべきですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

目的で決めていい。明日の商談なら手順が絵で見える形式——「図解提案営業」や「提案営業の最強シート」が速い。半年かけて体系化するなら考案者自身が書いた原典にあたる。「大型商談を成約に導く『SPIN』営業術」は実例を多く使い、考え方も使い方も説明しているオリジナル・テキストだよ。

読む目的別

橘ナナミ

橘ナナミ

明日の商談対策か、腰を据えて学ぶか。どう分けますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

明日の商談なら1冊を商談の型として丸ごと使う。「提案営業の企画とヒント」のように具体例が並ぶ本は、切り貼りして当日の資料に反映しやすい。半年かけるなら「事業企画&営業提案の立て方・まとめ方」で、企画書と営業提案書を往復しながら、提案の設計から受注までを一つの流れとして組み立てる読み方が向いている。

提案型営業の本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
決定版「提案型」営業: その基本と応用
決定版「提案型」営業: その基本と応用初めて営業職に就いた人、部署の提案力を底上げしたいリーダー、営業研修のテキストを探している教育担当者。手元に置いて繰り返し戻れる基準書がほしい場面や、提案営業という言葉をまず正確につかみたい場面に向きます。¥1,650提案営業の土台を固める一冊
2
本物の提案営業
本物の提案営業提案営業を掲げているのに現場が売り込みに戻ってしまう会社の管理職、営業企画や人事で営業改革を設計する人、日報や会議の多さに疲れている営業担当者。マネジメント側の視点で提案営業を立て直したい場面に向きます。-提案営業を組織の側から問う
3
提案営業を極める: 数字が上がる!問題解決型提案営業のすすめ
提案営業を極める: 数字が上がる!問題解決型提案営業のすすめ提案営業をすでに一通り実践していて、結果が安定しない人。問題解決型の進め方を自チームの手順に落としたいリーダー。数字を意識しながら商談設計を見直したい場面や、用語の確認を終えた二冊目として向きます。-問題解決型で数字をつくる
4
営業の「提案する技術」: 戦略的提案営業
営業の「提案する技術」: 戦略的提案営業提案営業の研修を任された教育担当者、部下の提案を評価する立場の管理職、長く使える教科書を一冊決めたい人。独学で断片的に学んできた人が、全体像を組み直す場面にも向きます。¥1,980現場指導40年の集積
5
提案営業の進め方
提案営業の進め方営業経験が数年あり、売り込み型から抜けたい人。新しい部署で提案営業の型を共有したいリーダー。手順の全体像を短時間で把握したい場面や、研修前の予習として向きます。-最初の1冊を名乗る入門

提案型営業の本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

決定版「提案型」営業: その基本と応用
1

決定版「提案型」営業: その基本と応用

三宅壽雄 著|プレジデント社

¥1,650(税込)

4.8

「提案型」営業という言葉を、まず土台から押さえたい人に向けた一冊。書名に「決定版」と掲げ、229ページをかけて「基本」と「応用」を扱う構成そのものが売りになっています。著者の三宅壽雄さんは同じテーマで別の一冊も上梓しており、入門から一歩先までを同じ視点で追えるのが強み。薄い入門書では物足りない、けれど分厚い専門書に入るには早い、という人の中間地点になります。類書がテクニック集に寄るなか、基本と応用を一冊でつなぐ設計が違いです。

こんな人におすすめ

初めて営業職に就いた人、部署の提案力を底上げしたいリーダー、営業研修のテキストを探している教育担当者。手元に置いて繰り返し戻れる基準書がほしい場面や、提案営業という言葉をまず正確につかみたい場面に向きます。

良い点

  • 「基本と応用」を一冊でつなぐ構成
  • 229ページで通読しやすい分量
  • 同じ著者の別の一冊と往復できる

気になる点

  • 応用的な事例は別の一冊に譲る
  • 図解中心を求める人には文字が多め
  • 入門書としてはやや厚め

出版社

プレジデント社

発売日

2010年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「決定版」って、書名に付いていると出版社の宣伝文句かなって身構えちゃうんですけど、この本は違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに気づいたね。書名に大きく出る言葉は、中身が伴っていないとすぐ読者に見抜かれる。この本は229ページをかけて「基本」と「応用」を並べている構成そのものが売りで、同じ著者の三宅壽雄さんは当記事でもう一冊扱っている。

まず土台を作るなら、こちらから入るのが素直だと思うよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。じゃあ、やさしい入門書とどう使い分けたらいいんでしょう? 二冊も読めるか不安で。

佐藤メバル

佐藤メバル

やさしい入門は「知らない言葉を減らす」役割、この本は「使える形に組み替える」役割だと考えてくれればいい。

読んで終わりにせず、自分の商談を一章ずつ当てはめて書き込みながら進めると、基本と応用の境目が見えてくる。読み返す前提の一冊だよ。

本物の提案営業
2

本物の提案営業

渡邊達雄 著|東洋経済新報社

4.7

提案営業の本は「どう話すか」に寄りがちですが、この本は「なぜ提案営業が機能しないのか」を組織の管理側から解きにいきます。ソリューションという名の自社パンフレット、担当者とだけ会話する、上司がたまにしか客先に行かない——身に覚えのある状況を並べたうえで、やめるべきもの(日報・週報、月末着地予想、営業しない管理職、稟議書、販促パンフレット)と創るべきもの(提案プロセス管理、パイプライン管理、カバレッジマトリックス、プロジェクト組織)を対で示す。行動管理から提案管理へ、173ページで軸を移す一冊です。

こんな人におすすめ

提案営業を掲げているのに現場が売り込みに戻ってしまう会社の管理職、営業企画や人事で営業改革を設計する人、日報や会議の多さに疲れている営業担当者。マネジメント側の視点で提案営業を立て直したい場面に向きます。

良い点

  • 「やめる・創る」の対比が明快
  • 管理職や営業企画にも効く視点
  • 173ページで論点が絞られている

気になる点

  • 個人の話術ノウハウは少なめ
  • 自社の管理制度を変える前提が必要
  • 入門者が最初に読むには重い

出版社

東洋経済新報社

発売日

2013年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「御社の提案営業がうまくいかない理由」って、いきなり耳が痛い見出しですよね。これって営業個人のスキルの話なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが面白いところで、本書が挙げる五つの理由は、ほとんどが個人のスキルではなく組織の管理に向いているんだ。

「ソリューションという名の自社製品パンフレット」「担当者としか会話していない」「上司がたまにしか客先に行かない」——どれも環境の話だろう。

やめるべきものとして日報や週報、月末着地予想、営業しない管理職、稟議書、販促パンフレットを挙げ、代わりに提案プロセス管理やパイプライン管理、カバレッジマトリックス、プロジェクト組織を置いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

日報をやめるって、なかなか思い切った話ですよね。じゃあマネジメントは、いったい何を見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

訪問回数や行動量ではなく、提案そのものの進み具合を見る。著者は「ソリューション提案を目指すなら、営業をしてはいけないし、マネジメントは日報など行動管理してはいけない」と書いている。

モノ売りの管理手法を捨てるところから始まるのが、他の提案営業本と決定的に違う点だね。

提案営業を極める: 数字が上がる!問題解決型提案営業のすすめ
3

提案営業を極める: 数字が上がる!問題解決型提案営業のすすめ

田中浩 著|同友館

4.6

書名に「数字が上がる」と「問題解決型提案営業」を並べた一冊。提案営業を気合や話術ではなく、問題解決の手順として組み立て、最後に数字へつなげようとする姿勢が前面に出ています。「極める」と掲げるだけあって231ページと読み応えがあり、基本の確認より一歩踏み込んだ使い方をしたい人向け。やさしい入門書と並べて読むと、同じ提案営業でも力点の違いが見えてきます。

こんな人におすすめ

提案営業をすでに一通り実践していて、結果が安定しない人。問題解決型の進め方を自チームの手順に落としたいリーダー。数字を意識しながら商談設計を見直したい場面や、用語の確認を終えた二冊目として向きます。

良い点

  • 「問題解決型」を軸に据えた構成
  • 231ページの読み応え
  • 数字への接続を意識した切り口

気になる点

  • 前提知識ゼロだと重く感じる
  • 図解中心を求める人に不向き
  • やさしい入門書を先に読むほうが安心

出版社

同友館

発売日

2006年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「数字が上がる、問題解決型提案営業のすすめ」——書名でここまで言い切る本って、わりと珍しい気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。ただ読んでみると、気合や根性で数字を作る話ではないんだ。顧客が抱えている問題をどう見つけ、どう解きほぐすかという手順に紙幅が割かれている。

231ページと入門書よりしっかりした分量で、提案営業を「問題解決の技術」として組み立て直したい人に向く。

やさしい入門を一冊読んだあとに置く本だと思うよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、営業を始めたばかりの人が、いきなりこの本から入るのはやめたほうがいいんでしょうか。順番が気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

順番を気にするなら、言葉に慣れる軽い一冊を先に、この本を二冊目に置くのがおすすめだね。「極める」という言葉の通り、前提となる用語が分かっているほうが読み進めやすい。

逆に、現場で何年か揉まれてきた人なら、最初にこの本を開いても十分ついていける。立ち位置で入口が変わるタイプの一冊だよ。

営業の「提案する技術」: 戦略的提案営業
4

営業の「提案する技術」: 戦略的提案営業

原田透 著|ダイヤモンドセールス編集企画

¥1,980(税込)

4.4

40年以上にわたりコンサルタントとして営業の最前線で提案営業の指導を続けてきた著者が、その経験とノウハウを一冊に集積したもの。書名に「戦略的」とある通り、個々の話術より、提案をどう組み立てるかに重心があります。現場で繰り返し扱われてきた論点が整理された形で残っているのが読みどころ。即席のハウツーでも固い理論書でもない、その中間を探している人に向く一冊です。

こんな人におすすめ

提案営業の研修を任された教育担当者、部下の提案を評価する立場の管理職、長く使える教科書を一冊決めたい人。独学で断片的に学んできた人が、全体像を組み直す場面にも向きます。

良い点

  • 40年以上の指導経験が土台
  • 「戦略的」な組み立てに重心
  • 研修テキストとして使いやすい

気になる点

  • 即効の話術集ではない
  • 241ページで通読に時間がかかる
  • 図解中心の本を求める人に不向き

出版社

ダイヤモンドセールス編集企画

発売日

2002年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

40年以上、営業の最前線で指導してきた人による本なんですね。その一言だけで、読む前から少し安心します。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本の厚みだね。コンサルタントとして提案営業の指導を続けてきた経験とノウハウを集積した一冊で、書名にも「戦略的」と入っている。

個々の話術というより、提案をどう組み立てるかに重心がある。研修で繰り返し扱われてきた論点が整理された形で残っているから、教材としても使いやすい。

即席のハウツーでも、固い理論書でもない中間を探している人に向くよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。じゃあ研修の教材にするなら、この本と図解中心の本だったら、どちらが向いていますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

受講者に読む習慣がある層ならこの本、まず抵抗をなくしたいなら図解の本だね。241ページあるから、全員に通読させるより、章を指定して事前課題にする使い方が現実的だと思う。

教育担当の人が「どの章を切り出すか」を考えながら読むと、使い道がはっきり見えてくるよ。

提案営業の進め方
5

提案営業の進め方

松丘啓司 著|日本経済新聞出版

4.3

「最初の1冊」と位置づけたうえで、顧客の課題を見つけ、解決策を提案することで深い信頼関係を築き、顧客にとっても自社にとっても価値ある結果を生み出す——という筋を通す本。書名は「進め方」と説明的で、177ページと短めです。ワンランク上の営業パーソンが実践する内容を前提にしているので、営業経験が少しある人の整理に向きます。分厚い理論書より先に、流れを一本につかみたいときの一冊です。

こんな人におすすめ

営業経験が数年あり、売り込み型から抜けたい人。新しい部署で提案営業の型を共有したいリーダー。手順の全体像を短時間で把握したい場面や、研修前の予習として向きます。

良い点

  • 「最初の1冊」として筋が通る
  • 177ページで読み切りやすい
  • 顧客と自社の両方の価値に触れる

気になる点

  • 応用的な深掘りは少なめ
  • 事例の厚みは別の本が補う
  • 基本の反復を求める人には物足りない

出版社

日本経済新聞出版

発売日

2007年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「ワンランク上の営業パーソンが実践する提案営業のための最初の1冊」——最初の1冊なのにワンランク上、って不思議な言い方ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところを突くなあ。ここは「新人向けのやさしい一冊」という意味ではなくて、営業経験が少しある人が一段上がるための入口、という意味だと読んでいる。

顧客の課題を見つけ、解決策を提案し、その結果として深い信頼関係を築く。顧客にとっても自社にとっても価値がある、という筋を177ページで通す。

売り込みの先にある関係を短い紙幅でつかめるのが強みだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

177ページって、実務書としては短いほうですよね。それで提案営業の全体像はつかめるんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

全体の流れをつかむには十分だと思う。逆に、事例をたっぷり読みたい人には物足りないかもしれない。まず地図を頭に入れて、細部は別の本で補う。

そういう順番で読むと、この薄さがむしろ長所になるよ。

提案型営業の基本の「キ」
6

提案型営業の基本の「キ」

島田義也 著

4.1

まえがきで著者が明言するのは「自分の売りたいモノはとりあえず脇に置き、まずお客様の話に耳を傾ける」という姿勢。営業担当者を「相談相手」「コンサルタント」と位置づけ直すところから始まります。情報収集、傾聴・観察・確認・間合い・質問というコミュニケーションスキル、商談の流れ、そして「障害」への対処まで章立てで追う。つまずきの場面別に基本を確認できるのが、他の入門書との違いです。

こんな人におすすめ

営業職に初めて就いた人、日が浅い人。年数は長いけれど基本を教わる機会がなかったベテラン。商談が止まる理由を一つずつ潰していきたい場面や、後輩指導の下地をつくりたい場面に向きます。

良い点

  • 課題把握を最優先に据える
  • 「障害」対処まで章立てで扱う
  • 新人からベテランまで想定

気になる点

  • 事例より手順の解説が中心
  • 話術の即効テクは少なめ
  • 実践の場があることが前提

出版社

詳細情報なし

発売日

2020年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「基本のキ」って、ひらがなで書いてあるところに親しみを感じます。中身もそれくらいやさしいんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

やさしいけれど、扱っている範囲は広いよ。まえがきで著者は「自分の売りたいモノはとりあえず脇に置いて、まずお客様の話に耳を傾ける」と書いていて、営業担当者を「相談相手」「コンサルタント」だと位置づけ直すところから始まる。

情報収集、傾聴・観察・確認・間合い・質問、商談の流れ、そして「障害」への対処まで章立てで追う。つまずきの場面別に基本を確認できるのが、他の入門書との違いだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

「障害」って、商談が途中で止まってしまうことですよね。そこまで章を割いている本は少ない気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこがこの本の実践的なところなんだ。障害とは何か、まず明らかにする。次にタイプを判別する。そしてタイプ別に対処する——この三段階で整理している。

新人はもちろん、年数は長いけれど基本を教わる機会がなかったというベテランにも読んでほしいと著者は書いているよ。

図解提案営業: やさしくわかる成果が上がる
7

図解提案営業: やさしくわかる成果が上がる

飯塚藤雄 著|日本実業出版社

4.1

書名に「図解」「やさしくわかる」「成果が上がる」と三つ並べた、入口の明るい一冊。日本実業出版社から出ている222ページで、活字が苦手な人でも図を追いながら通せる設計です。見て分かる形に落とすことを優先しているので、提案営業の全体像をまず一枚絵でつかみたい人に向く。分厚い理論書の前に、言葉と流れの地図がほしい——そんな用途で差がつきます。

こんな人におすすめ

営業の実務書を読む習慣がなかった人、若手に読ませたい管理職、研修の副読本を探している教育担当者。短時間で全体像を把握し、後輩に渡す前に自分で下見しておきたい場面に向きます。

良い点

  • 図解中心でとっつきやすい
  • 222ページで通しやすい
  • 「やさしくわかる」を掲げた設計

気になる点

  • 深い理論は別の本が担う
  • 図の分だけ情報量が絞られる
  • 中級者には物足りない

出版社

日本実業出版社

発売日

2001年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

図解の本って、正直「楽だけど浅い」というイメージを持っていたんですけど、この本はどうなんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

その気持ちはよく分かる。ただ、提案営業は手順の全体像が見えていないと、途中で何をしているのか分からなくなりがちなんだ。

この本は「図解」「やさしくわかる」「成果が上がる」と書名に並べていて、222ページを図を追いながら通せる。

地図を先に手に入れる用途なら、浅いのではなく、順番が正しいんだよね。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、何年も営業をやってきた人が読むと、やっぱり物足りないでしょうか。若手に渡す前提で探しています。

佐藤メバル

佐藤メバル

ベテランが自分用に読むなら、物足りないかもしれない。でも、後輩に渡す本としては有力だよ。渡す側が先に読んでおくと、どこでつまずくかを予想しやすい。

図のどこを指して説明するか、およその見当がつくからね。

提案営業マニュアル: ニーズ把握からクロージングまで 経営を考える (経営ブックス)
8

提案営業マニュアル: ニーズ把握からクロージングまで 経営を考える (経営ブックス)

桜田正男 著

3.9

著者はサッシメーカーの営業マンとして長くルートセールスを歩き、その後は営業力強化を専門とするコンサルタントとして多くの企業を支援してきた人。「知る→つかむ→動かす」という基本ステップと、動かすときのFABE——この二つに絞り、商談設計シート1枚に落とし込むのが核です。アリストテレスの3要素、メラビアンの法則、5フォース分析、コヴィーの信頼残高、LTVまで、背景の理論も押さえています。経験と理論の両輪が他書との差です。

こんな人におすすめ

現場経験があり、感覚を手順とツールに置き換えたい人。1枚のシートでチームの提案を揃えたいリーダー。理論名は知っているけれど使いどころが曖昧な人が、接続を確かめたい場面にも向きます。

良い点

  • 「知る→つかむ→動かす」で単純化
  • 背景理論まで押さえている
  • 商談設計シートという道具がある

気になる点

  • 理論の説明は圧縮されている
  • ツール前提の記述が多い
  • 読むだけでは身につきにくい

出版社

詳細情報なし

発売日

2015年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「知る→つかむ→動かす」って、たった三つなんですね。手順がこれだけだと、本当に大丈夫なのか逆に不安になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

逆だよ、これだけに絞ったのがこの本の強さなんだ。著者はサッシメーカーの営業マンとして長くルートセールスを歩き、その後は営業力強化を専門とするコンサルタントとして多くの企業を支援してきた人。

その経験から残ったのが、この三ステップと、動かすときのFABE、そして商談設計シート1枚なんだ。

アリストテレスの3要素、メラビアンの法則、5フォース分析、コヴィーの信頼残高、LTVまで、背景の理論も押さえている。経験と理論の両輪が持ち味だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

そのシート1枚、というのは実際に現場で使えるものなんですか。読むだけだと、まだ想像がつかなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

本書ではその考え方と使い方を、ミニチュアのひな型で解説している。そして読者には、著者が実際のコンサルティング現場で使っているツールを提供する旨が、あとがきに書かれているよ。

読みながら自分の案件を当てはめて、シートを埋めるつもりで進めるといい。

提案型営業マニュアル: TSPシステムによる営業ノウハウ全公開!
9

提案型営業マニュアル: TSPシステムによる営業ノウハウ全公開!

北竜賢 著|日本能率協会マネジメントセンター

3.9

書名に「TSPシステム」と銘打ち、営業ノウハウを「全公開」と謳う一冊。特定の型に沿って手順を並べるタイプの本で、217ページです。自社の営業プロセスを型で揃えたいときに手が伸びる作り。日本能率協会マネジメントセンターから出ており、研修と組み合わせて使う前提の読者にもなじみます。フレームワーク名を軸にする本は好き嫌いが分かれるので、そこが選びどころになります。

こんな人におすすめ

営業プロセスを型として標準化したいマネージャー、研修とセットで学びたい新人、社内で共有できる手順書を探している組織。用語をそろえる土台がほしい場面に向きます。

良い点

  • 独自システムを軸にした一貫性
  • 217ページで見通しが立つ
  • 組織での標準化に向く

気になる点

  • 独自用語に慣れが必要
  • 一般的な理論の解説は少なめ
  • 個人の話術研究には不向き

出版社

日本能率協会マネジメントセンター

発売日

1992年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「TSPシステム」という名前を聞いたことがないんですけど、これは何なんですか? 佐藤さんはご存じですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

名前の通り、著者が提案型営業のために組み立てた独自の型だね。この本はそれを軸に、営業ノウハウを「全公開」と銘打って並べている。

217ページ。自社の営業プロセスを型で揃えたいとき、こういう一冊は便利なんだよ。日本能率協会マネジメントセンターという版元からも分かる通り、研修と組み合わせて使う前提の読者になじむ作りだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

独自の型って、会社が変わったら使えなくなったりしませんか。汎用性のところが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

型そのものは著者のものだから、そのまま持ち出すと合わない部分も出る。でも、読みながら「うちの商談はどの段階で止まりやすいか」を書き出すと、型の名前を借りずに自社の手順へ置き換えられる。

借りて終わりにしない読み方をしてほしい一冊だね。

プロポーザル・セールス戦略―提案型営業のすすめ
10

プロポーザル・セールス戦略―提案型営業のすすめ

畠山勝 著|ダイヤモンド社

3.9

「プロポーザル(提案書)」を前面に出した書名が示す通り、提案を文書として組み立て、それを武器に商談を進める戦略に重心を置いた一冊。ダイヤモンド社から242ページで、提案営業の「すすめ」を戦略という言葉でくくっているのが特徴です。話し方より提案の中身で勝負したい人に向く。口頭の技術を扱う本と並べると、役割の違いがはっきり見えてきます。

こんな人におすすめ

提案書づくりに課題を感じている人、法人向けの大型案件を担当する営業、文書で差をつけたいプリセールスや企画職。提案の設計段階から見直したい場面に向きます。

良い点

  • 提案書を軸にした切り口
  • 「戦略」としての整理
  • 242ページの厚み

気になる点

  • 話術の訓練には別の本が必要
  • 図解中心を求める人に不向き
  • 入門書としてはやや硬い

出版社

ダイヤモンド社

発売日

1984年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

プロポーザルって提案書のことですよね。提案書の本と、話し方の本って、学べることが違うんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

違うよ。話し方の本は商談の場で効くけれど、この本は提案を文書として組み立て、それを武器に商談を進める戦略に重心がある。

ダイヤモンド社から242ページで、「提案型営業のすすめ」を戦略という言葉でくくっている。話し方より提案の中身で勝負したい人、あるいはプリセールスや企画の立場で関わる人に向く一冊だね。

橘ナナミ

橘ナナミ

文書で勝負するって、けっこう大変そうです。口頭なら相手の反応を見ながら直せますけど、紙だと一発勝負な気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそこが読みどころなんだ。一発勝負に見えるぶん、書く前の設計がものを言う。この本は提案営業の「すすめ」を戦略として整理しているから、書いてから直すのではなく、書く前に何を決めておくかを学べる。

口頭の技術書と並べて、役割の違いを確かめながら読むといいよ。

営業活動の基本: 提案型営業のすすめ
11

営業活動の基本: 提案型営業のすすめ

菅原昭義 著|経営実務出版

3.7

「営業活動の基本」という主題に「提案型営業のすすめ」を副題として重ねた、164ページの軽めの一冊。活動の基本に戻るという立て付けなので、派手なテクニックではなく、日々の営業の組み立て方を確認したい人に向きます。コンパクトな分量は、研修の事前課題や事後の振り返りとしても使いやすい。分厚い専門書の前に、用語と流れをそろえる用途で差が出ます。

こんな人におすすめ

営業の基礎を短時間で押さえたい新人、社内研修の事前課題を探している担当者、久しぶりに営業の現場に戻った人。自分の一日の動きを点検したい場面に向きます。

良い点

  • 164ページで負担が軽い
  • 「活動の基本」に軸を置く
  • 研修教材として使いやすい

気になる点

  • 応用の深掘りは少ない
  • 事例の分量は限られる
  • 中級者には物足りない

出版社

経営実務出版

発売日

1990年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

164ページって、この手の実務書のなかではかなり軽いほうですよね。内容もそのぶん軽いんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

軽いというより、範囲を絞っているんだ。「営業活動の基本」という主題に「提案型営業のすすめ」を副題として重ねていて、派手なテクニックより、日々の活動の組み立て方を確認する本なんだよね。

活動の基本に戻るという立て付けだから、読み終えたあとに自分の一日がどう組み立てられているかを点検する使い方が似合う。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。じゃあ研修の前に読ませるのと、研修の後に読ませるのと、どちらがいいんでしょう。迷っています。

佐藤メバル

佐藤メバル

事前なら用語の下地づくり、事後なら自分の行動を振り返る材料になる。どちらでも使えるけれど、読んだ内容を翌日から試せるのは事後のほうだね。

短いから、繰り返し開いて線を引き足せる。何度も戻れる薄さが、この本の価値だと思うよ。

自信がつく、売り上げがのびる提案型営業で勝つ
12

自信がつく、売り上げがのびる提案型営業で勝つ

三宅壽雄 著|プレジデント社

¥2,747(税込)

3.7

書名に「自信がつく」「売り上げがのびる」と、読者の心情と結果の両方を掲げた一冊。同じ著者が基本と応用を体系的に扱った本があるのに対し、こちらは勝ち筋に寄せたタイトルで、243ページです。気持ちの部分に光を当てているのが特徴で、手法は知っているのに商談の手前で止まってしまう、という人の後押しになります。同じ著者の二冊を並べると、力点の違いがよく分かります。

こんな人におすすめ

提案の型は学んだが自信が持てない人、商談の手前で止まってしまう営業担当者、部下の背中を押したい管理職。手法と気持ちを同時に整えたい場面に向きます。

良い点

  • 「自信」に焦点を当てた切り口
  • 243ページの読み応え
  • 同じ著者の体系書と併読できる

気になる点

  • 体系的な入門には別の一冊が適する
  • 実践の場がないと響きにくい
  • 図解中心を求める人に不向き

出版社

プレジデント社

発売日

1996年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

同じ著者の方が、この記事のなかにもう一冊登場しますよね。そちらとこの本は、どう違うんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

体系から入るなら基本と応用を扱ったほう、背中を押してほしいならこちらだね。書名に「自信がつく」「売り上げがのびる」と並べているように、気持ちの部分に光を当てているのが特徴なんだ。

手法は知っているのに商談の手前で止まってしまう、という人には効く。243ページで、読みながら自分の失敗を思い出す人も多いんじゃないかな。

橘ナナミ

橘ナナミ

自信って、本を読んだらつくものなんでしょうか。正直、そこが一番の疑問なんです。手法だけ覚えても空回りしたことがあって。

佐藤メバル

佐藤メバル

読むだけで自信が湧くわけではないよね。ただ、うまくいかない原因を「自分の性格」ではなく、手順や準備の問題として捉え直せると、動き方が変わる。

この本はそこを助けてくれる。型を学んだ人が次に開く一冊として置いておくと、ちょうどいい位置になると思うよ。

こうすれば売れる・提案型営業の決めて: 買わないお客のニーズを引き出す98のヒント
13

こうすれば売れる・提案型営業の決めて: 買わないお客のニーズを引き出す98のヒント

魚津欣司 著|PHP研究所

¥1,309(税込)

3.7

「買わないお客のニーズを引き出す98のヒント」という副題が内容をほぼ語っています。断られる場面から逆算する構成で、246ページにヒントを積み上げる形。PHP研究所から出ている読みやすさもあり、通読というより、詰まったときに開く使い方が似合います。体系書が商談の流れを教えるのに対し、こちらは「この一言」を渡す本。役割がはっきり違います。

こんな人におすすめ

商談で断られ続けている営業担当者、切り返しの言葉を増やしたい人、若手に読ませたい管理職。営業の合間に少しずつ拾い読みしたい場面に向きます。

良い点

  • 98というヒントの数
  • 断り場面からの逆算
  • 拾い読みしやすい構成

気になる点

  • 体系的な理解には別の本が必要
  • ヒントの粒度にばらつきが出やすい
  • 通読には向かない

出版社

PHP研究所

発売日

1998年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「買わないお客のニーズを引き出す」って、まさに今いちばん知りたいところです。98もヒントがあるんですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、246ページにヒントを積み上げる形だね。PHP研究所から出ている読みやすさもあって、通読するより、詰まったときに開く使い方が似合う。

体系書が商談の流れを教えるのに対して、こちらは「この一言」を渡してくれる本なんだ。断られる場面から逆算する構成だから、明日の商談に持ち込みやすいのが強みだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

ヒントが98個って、逆に多すぎて使いこなせない気もするんですけど、そこは大丈夫なんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

全部を覚える必要はないよ。まず自分の商談でよく出る断り方を三つ書き出して、それに近いヒントに付箋を貼る。

そこから始めれば、98は味方になる。全部ではなく、自分のところから選ぶのがコツだね。

7種類の提案営業 会社を救う営業部門づくり
14

7種類の提案営業 会社を救う営業部門づくり

服部吉伸 著|株式会社NsBC

3.7

この本の主張ははっきりしています。「提案営業は少なくとも7種類ある」。ニーズ喚起営業、ソリューション営業、データ比較営業、プロデュース営業、STPBに基づく説明営業——個人が「これが提案営業だ」と思い込んでいるものを分解し、型ごとに使い分けることを説きます。ナレッジマネジメントと「学習する組織」の視点から、属人的な暗黙知を形式知に変えようとする構成は類書にありません。122ページと短いのも特徴です。

こんな人におすすめ

営業部門の育成を設計する責任者、属人的なノウハウを組織の資産にしたい人、提案営業の使われ方に違和感を持ってきたベテラン。少数精鋭の組織を考えたい場面に向きます。

良い点

  • 「7種類」という明確な切り口
  • 暗黙知を形式知にする視点
  • 122ページで骨格が早く掴める

気になる点

  • 事例は要点に絞られている
  • ソリューション営業の入門書ではない
  • 組織前提の議論が中心

出版社

株式会社NsBC

発売日

2016年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「7種類」って、提案営業をそんなに分けるものなんですか? ひとつ覚えれば十分な気がしていました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこにメスを入れたのがこの本なんだ。ソリューション営業だけを提案営業と呼んだり、パワーポイントでプレゼンすれば提案営業だと思い込んだり——そういう状態を著者は問題視している。

ニーズ喚起営業、ソリューション営業、データ比較営業、プロデュース営業、STPBに基づく説明営業など、型ごとに使い分けるという主張だね。

ナレッジマネジメントや「学習する組織」の視点から、属人的なノウハウを形式知に変えようとしている。122ページと短いけれど、論点は鋭いよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「学習する組織」って言葉は聞いたことがあるんですけど、営業の本で出てくるのが意外でした。どうつながるんですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

個人の中にしまわれた腕を、組織のみんなが学べる形に開く、という発想だね。著者は人口減少のなかで少数精鋭の営業組織をつくる必要があると書いていて、根性論やブラックな働かせ方を排除する方向も示している。

強い組織をつくる側から提案営業を見たい人に届く一冊だよ。

高額商品の勝てる提案営業: ライバルに教えたくない上司も教えてくれない究極の営業手法
15

高額商品の勝てる提案営業: ライバルに教えたくない上司も教えてくれない究極の営業手法

岡田和芳 著|すばる舎

¥1,540(税込)

3.7

「高額商品」に対象を絞ったのが最大の特徴。金額が大きい商談では、小さな商談と同じ話法が通用しません。決裁者が増え、検討期間が延びる場面を前提に、勝ち筋を組み立てる一冊です。「ライバルに教えたくない、上司も教えてくれない」という副題の通り、現場でしか共有されにくい実務感覚に寄せている。222ページで、読みやすさと実務性のバランスも取れています。

こんな人におすすめ

単価の高い商材を扱う営業担当者、決裁者との商談が増えてきた中堅、高額案件の進め方を型にしたいリーダー。少ない件数で結果を出したい場面に向きます。

良い点

  • 高額商品に論点を絞る
  • 実務感覚に寄せた記述
  • 222ページで通しやすい

気になる点

  • 低単価の商材には直接効きにくい
  • 理論面は控えめ
  • 入門書としての網羅性は低い

出版社

すばる舎

発売日

2000年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

高額商品に絞った本って、意外と少ない気がします。安い商品の営業と、そんなに違うんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

大きく違うんだ。金額が大きくなると、決裁する人が増えて、検討の期間も延びる。だから一回の商談で押し切る話法は通用しなくなる。

この本はそこを前提に、勝ち筋を組み立てている。副題にあるように、現場でしか共有されにくい感覚に寄せているのが特徴だね。

222ページで読みやすくまとまっているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「上司も教えてくれない」って書いてあるの、ちょっと笑っちゃいました。でも確かに、そういうことってありますよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよね。高額案件は件数が少ないから、上司も毎回見ているわけではない。だからこそ、自分で型を持っておく必要がある。

読みながら、これまで担当した案件で「決裁者が増えて失速した例」を思い出すと、腹に落ちやすいと思うよ。

成果に直結する「仮説提案営業」実践講座
16

成果に直結する「仮説提案営業」実践講座

城野えん 著|日本実業出版社

¥1,980(税込)

3.5

BtoBの営業とマーケティングで使える「仮説を立てる提案営業」を扱います。仮説の立て方から資料の作成、商談への落とし込み、オンラインでの進め方まで、図解を多用して順序立てて示すのが特徴。事前準備だけでなく、会議と会議の間の簡単な報告や進捗ミーティングの重要性にも触れていて、商談の外側まで射程に入っています。入口から出口までを一冊で追える構成が強みです。

こんな人におすすめ

BtoB商材を担当する営業、オンライン商談が中心になった人、提案資料の作り方から見直したいマーケター。商談前後の動きまで整えたい場面に向きます。

良い点

  • 「仮説」を軸にした一貫性
  • 図解が多く追いやすい
  • オンライン商談まで扱う

気になる点

  • BtoCには直接向かない
  • 224ページで情報量は多め
  • 仮説の精度は実践で鍛える必要

出版社

日本実業出版社

発売日

2022年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

仮説提案営業って、お客様に会う前に仮説を立てておく、という理解で合っていますか。なんとなく聞いたことはあるんです。

佐藤メバル

佐藤メバル

その理解でいいと思う。この本はBtoBの営業とマーケティングを想定して、仮説の立て方、資料の作成、商談への落とし込み、オンラインでの進め方まで、順序立てて図解で示している。

面白いのは、事前準備だけでなく、会議と会議の間の簡単な報告や進捗ミーティングの重要性まで扱っていること。

商談の外側まで射程に入っているのが、類書との違いだね。

橘ナナミ

橘ナナミ

オンラインの話が入っているの、今っぽいですね。対面と何か変えないといけないんでしょうか。そこが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

変える必要がある、という前提で書かれているね。画面越しだと反応が読みにくいぶん、資料の見せ方や進め方に工夫が要る。

商談の前後まで含めて設計するという本書の姿勢は、オンラインでも対面でも、結局同じ方向を指しているよ。

仮説提案型営業の進め方: 顧客の求めるソリューションを実現する 顧客との仮説検証サイクルをまわせる営業マン (実務担当者のための問題解決BOOK)
17

仮説提案型営業の進め方: 顧客の求めるソリューションを実現する 顧客との仮説検証サイクルをまわせる営業マン (実務担当者のための問題解決BOOK)

HRInstitute 著|かんき出版

¥2,949(税込)

3.5

「企画提案型営業と仮説提案型営業は似て非なるもの」。この一言が本書の背骨です。なんでも企画書を持っていけばいいわけではない、顧客の立場で話を聞き、同じ目線のフィールドを作ってパートナーになる——その姿勢とスキルを、組織で実現する4つのステップに落としています。個人の技術ではなく営業変革の仕掛けとして書かれているのが、同じ「仮説」を掲げる実践書との違いです。

こんな人におすすめ

営業部門の変革を任された責任者、営業プロセスとITを同時に見直したい企画担当、仮説提案を組織に広めたい管理職。制度設計から考えたい場面に向きます。

良い点

  • 「似て非なる」の切り分けが明快
  • 組織変革の4ステップで整理
  • IT活用まで射程に入る

気になる点

  • 個人の話術本ではない
  • 271ページで読みごたえがある
  • 自組織への翻訳が必要

出版社

かんき出版

発売日

2001年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「企画提案型営業と仮説提案型営業は似て非なるもの」——この一文、けっこう強烈だと思いませんか。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこが本書の背骨だね。なんでも企画書を持っていけばいいわけではない、という警告から始まる。顧客の立場に立って話を聞き、同じ目線のフィールドを作ってパートナーになる。

その姿勢とスキルを、組織で実現するためのステップとして整理している。個人の技術ではなく営業変革として書かれているのが、同じ「仮説」を掲げる実践書との違いだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

組織で実現する、というところが気になりました。ひとりで読んでも意味がないんでしょうか。部署に持ち帰る前提の本ですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

ひとりで読んでも得るものはあるよ。ただ、この本の狙いは自組織の営業を変えることにあるから、読みながら「うちの顧客像はこれで合っているか」と問い直す使い方が効く。

顧客の求める営業像、生産性の高い活動、独自のセリング・プロセス、ITの活用——この順に自組織を点検してみるといい。

受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術
18

受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術

式町久美子 著|ダイヤモンド社

3.5

提案型コンペや入札で、競合に勝つための一冊。提案書の書き方、提案先の情報の集め方、信頼関係の作り方まで、受注までのプロセス全体を追う構成です。著者は提案・入札・プレゼンの専門家団体で最上位のプロフェッショナル資格を取得した人で、欧米で標準化されつつあるプロポーザル・マネジメントのメソッドに、外資系企業での経験や勉強会での学びを重ねて体系化しています。属人的だった受注の流れを、再現できる形に置き換えるのが狙いです。

こんな人におすすめ

コンペや入札が絡む法人営業、提案書で勝敗が決まる案件を担当する人、プリセールスや提案支援チーム。受注までの工程をフレームワークで揃えたい場面に向きます。

良い点

  • コンペ・入札に特化している
  • 受注までの全工程を扱う
  • 国際的な標準メソッドが土台

気になる点

  • 日常のルート営業には過剰
  • 用語になじみが必要
  • 運用には手間がかかる

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2015年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「外資系」って付いていると、なんだか別世界の話に感じてしまうんですけど、国内の仕事にも通じますか。

佐藤メバル

佐藤メバル

通じるよ。むしろコンペや入札のように、複数の会社が同じ条件で競う場面では、この本のやり方がものを言う。

提案書の書き方、提案先の情報の集め方、信頼関係の作り方まで、受注までのプロセス全体を追っている。著者は提案・入札・プレゼンの専門家団体で最上位の資格を取得した人で、欧米で標準化されつつあるプロポーザル・マネジメントの方法を、外資系での経験と重ねて体系化しているんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

標準化って聞くと、なんだか堅苦しいイメージがあります。自由な発想は削られないんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

削られないよ。むしろ、勝ちパターンを仕組みにして毎回同じ品質で出せるようにしておくから、余った力をもっと創造的な部分に使える。

属人的だった受注の流れを、再現できる形に置き換える——それがこの本の狙いだね。

ソリューション営業の基本戦略
19

ソリューション営業の基本戦略

高橋勝浩 著|ダイヤモンド社

¥2,876(税込)

3.5

副題の通り、ソリューション営業の「強化書」です。商談シナリオを描き、適切な相手に、商談コンセプトを明確に伝える——この流れを理論とケースで丁寧に追います。著者はリクルートで多くの人に「重要顧客と大型案件を逃さない技術」を提供してきた人で、大型商談の組み立てに紙幅を割いているのが特徴。253ページ、読み応えはしっかりあります。入門書の次の段階を探している人に向きます。

こんな人におすすめ

重要顧客や大型案件を担当する営業、商談シナリオの作り方に悩む中堅、営業研修の上位コースを設計したい担当者。次の一手を体系化したい場面に向きます。

良い点

  • 「基本戦略」として整理されている
  • 理論とケースの両輪
  • 大型商談に焦点を当てる

気になる点

  • 入門にはやや重い
  • 253ページで時間がかかる
  • 小口の商談には過剰な内容

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2005年7月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ソリューション営業の強化書、という位置づけなんですね。どのあたりの人が読む本なんでしょう。入門書ではないんですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、入門書ではないんだ。商談シナリオを描き、適切な相手に、商談コンセプトを明確に伝える——この流れを理論とケースで丁寧に追っていく。

著者はリクルートで多くの人に「重要顧客と大型案件を逃さない技術」を提供してきた人で、大型商談の組み立てに紙幅を割いている。

253ページ、読み応えはしっかりあるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

「商談コンセプト」って、あまり聞き慣れない言葉です。何を指しているんでしょう。商品の説明とは違うんですよね?

佐藤メバル

佐藤メバル

商品の説明より上位にある、この商談で何を実現するのかという核のことだね。それが曖昧なまま進むと、担当者ごとに話がばらついて、決裁まで届かない。

だから適切な相手に、明確に伝わる形にする。この本はそこを出発点に据えているんだよ。

ソリューション営業のすすめ方: 事業性評価から「業績」につなげるノウハウ満載
20

ソリューション営業のすすめ方: 事業性評価から「業績」につなげるノウハウ満載

竹内心作 著|銀行研修社

¥1,935(税込)

3.5

副題の「事業性評価から『業績』につなげる」が、この本の入口を教えてくれます。目の前の商品を売るのではなく、取引先の事業そのものを評価するところから提案を組み立て、最終的に業績へつなげる——そこにノウハウを詰めた188ページ。銀行研修社という版元からも、金融機関や法人取引の現場を想定した内容であることがうかがえます。同じソリューション営業でも、対象読者の色がはっきり違います。

こんな人におすすめ

金融機関の法人担当者、取引先の事業を理解するところから提案したい人、法人向けに長期の関係を築きたい営業。事業性評価を提案の起点にしたい場面に向きます。

良い点

  • 「事業性評価」を起点に置く
  • 188ページで見通しがよい
  • 法人・金融の現場に即した切り口

気になる点

  • 個人向け営業には直接向かない
  • 一般的な営業本とは前提が異なる
  • 用語になじみが必要

出版社

銀行研修社

発売日

2017年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「事業性評価」って、金融の言葉に聞こえます。普通の営業マンが読んでも大丈夫なんでしょうか。

佐藤メバル

佐藤メバル

版元が銀行研修社ということもあって、金融機関や法人取引の現場を想定した内容だね。目の前の商品を売るのではなく、取引先の事業そのものを評価するところから提案を組み立て、業績につなげる。

188ページと長くないから、考え方の骨格は早くつかめる。ソリューション営業の本でも、対象読者の色がはっきり違う一冊だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

事業を理解するところから、というのは時間がかかりそうですね。短期で結果を求められたら、つらくないですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

つらい場面はあるだろうね。ただ、事業を理解せずに売り込んでも、翌年には関係が切れてしまう。この本が扱っているのは、長く付き合うための土台づくりなんだ。

急ぐ人ほど読む価値があるタイプの本だと思っているよ。

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
21

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術

ニール・ラッカム 著|海と月社

¥1,980(税込)

3.5

1回の商談で成否が決まる小型商談と、複数回を重ねる大型商談では、効くセールス法が違う——これを世界で初めて実証したのがこの本です。著者は12年をかけ35000件のセールスを実地調査し、大型商談では状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問という4種類の質問を使い分けることで売上に劇的な変化が起きることを示しました。世界的な企業が採用し、長く読み継がれている考案者本人によるオリジナル・テキストです。

こんな人におすすめ

複数回の商談を経て成約に至る大型案件を担当する人、質問の設計を学び直したい中堅やベテラン、営業育成の責任者。商談の組み立てを根本から見直したい場面に向きます。

良い点

  • 大規模な実地調査に裏付けられた手法
  • 質問話法が具体的
  • 考案者本人による解説

気になる点

  • 316ページで読みごたえがある
  • 小型商談には別の手法が要る
  • 日本の商習慣への翻訳が必要

出版社

海と月社

発売日

2009年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「SPIN」って名前だけは聞いたことがあります。12年かけて35000件を調べた、という話も本当なんですか。

佐藤メバル

佐藤メバル

本当で、そこがこの本の重みなんだ。1回の商談で成否が決まる小型商談と、複数回を重ねる大型商談では、効くセールス法が違う。

これを世界で初めて実証したのが著者で、大型商談では状況質問、問題質問、示唆質問、解決質問の4種類の質問を使い分けることで売上が劇的に変わることを示した。

世界的な企業が採用し、長く読み継がれているオリジナル・テキストだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

316ページって、けっこうな厚さですよね。読み切れるか、正直ちょっと心配です。積ん読になりそうで。

佐藤メバル

佐藤メバル

一度で全部を身につけようとしなくていいよ。まず4種類の質問の役割だけ頭に入れて、次の商談で一つだけ試してみる。

それで手応えがあれば戻ってくる。実例が多く、考案者本人が丁寧にフォローしているから、辞書のように使っても十分価値がある本だね。

提案営業の企画とヒント: 76の具体例でひらめく
22

提案営業の企画とヒント: 76の具体例でひらめく

富田眞司 著|日本実業出版社

3.5

「76の具体例でひらめく」という副題が使い方を示しています。提案の「企画」に焦点を当て、具体例を数多く並べることで、読者が自分の商材に置き換えて考えるための一冊。体系書が手順を教えるのに対し、こちらは例を眺めて発想を広げるタイプです。日本実業出版社の229ページで、辞書のように開くこともできます。行き詰まったときに効く本は、案外こういう作りをしています。

こんな人におすすめ

提案の切り口が毎回同じになってきた人、企画の引き出しを増やしたい中堅、チームの提案の幅を広げたいリーダー。ネタ切れを感じた場面に向きます。

良い点

  • 76という具体例の数
  • 「企画」に焦点を当てる
  • 拾い読みしやすい

気になる点

  • 体系的な学習には別の本が必要
  • 自社商材への置き換えが必要
  • 通読には向かない

出版社

日本実業出版社

発売日

2002年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「76の具体例でひらめく」って、副題からしてもう楽しそうですね。読む前からわくわくします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そういう本なんだよ。提案の「企画」に焦点を当てて、具体例をたくさん並べることで、自分の商材に置き換えて考えるための一冊。

体系書が手順を教えるのに対して、こちらは例を眺めて発想を広げるタイプだね。日本実業出版社の229ページで、辞書のように開くこともできる。

行き詰まったときに効く本は、案外こういう作りをしているんだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

具体例って、自分の業界と違うと読み飛ばしちゃいそうで。そこはどうすればいいんでしょう。

佐藤メバル

佐藤メバル

業界が違っても、困りごとの形は案外似ている。読み飛ばさずに、「これはうちの顧客のどの場面に置き換えられるか」と一行だけ書き添えてみる。

それが積み上がると、自分の提案の引き出しになる。他人の例を自分の例に翻訳するつもりで読むのがコツだよ。

提案営業の最強シート
23

提案営業の最強シート

西本雅也 著|ダイヤモンド社

3.5

優秀な営業マンが頭の中で組み立てている提案ストーリーを、2枚のシートに集約して誰でも再現できるようにする——この一点に賭けた本です。著者のクライアントの成功例を引きながら、シートの使い方が具体的に示されます。「高校生でも提案営業ができるようになる」という言葉が、その徹底ぶりを表しています。ツールを配って終わりにせず、そこに至る考え方を渡しているのが、他のマニュアル本との違いです。

こんな人におすすめ

提案の質をチームで平準化したいリーダー、型から入りたい若手、営業研修にツールを組み込みたい担当者。再現性のある道具がほしい場面に向きます。

良い点

  • 2枚のシートに絞り込む
  • 成功例つきで具体的
  • 誰でも再現できる設計

気になる点

  • 自組織への調整は必要
  • 理論面は最小限
  • シートが合わない商材もある

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2009年11月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「2枚のシートに集約」って、そんなにうまくいくものなんでしょうか。優秀な人の頭の中って、もっと複雑な気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこに賭けた本なんだ。優秀な営業マンが組み立てている提案ストーリーを、誰もが再現できるように2枚のシートに落とす。

著者のクライアントの成功例を引きながら、使い方が具体的に示される。「高校生でも提案営業ができるようになる」という言葉が、その徹底ぶりを表しているね。

ツールを配って終わりにしないで、そこに至る考え方まで渡しているのが、他のマニュアル本との違いだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

シートがあると、逆にそれに縛られて自由な発想ができなくなってしまわないか、心配です。型にはまるのが怖くて。

佐藤メバル

佐藤メバル

その不安はもっともだね。ただ、型があるから崩せる、という面もある。まずは型どおりに一度通してみて、どこで自分の商材に合わないと感じるかを確かめる。

合わないと分かったところが、あなたの提案の個性になるんだよ。

真提案営業手法: 全員が売れる営業マンに変身する
24

真提案営業手法: 全員が売れる営業マンに変身する

松本全司 著

3.5

「真提案営業手法」の「真」の一文字と、「全員が売れる営業マンに変身する」という副題に、著者の立場が表れています。一部の優秀な人が成果を出す状態をよしとせず、チーム全員の底上げを狙う手法として提案営業を組み直す一冊。お客様の悩みとニーズに対応することを出発点に据えている点は、売り込み型への対抗軸です。個人技の本が多いなか、全員を対象に置く姿勢が違いになっています。

こんな人におすすめ

営業成績のばらつきに悩むマネージャー、全員を一人前にしたい育成担当、売れない原因を個人の資質で片づけたくない人。チーム設計から見直したい場面に向きます。

良い点

  • 「全員が売れる」を掲げる
  • 悩みとニーズを起点に置く
  • 育成目線で読める

気になる点

  • 個人の営業スタイル別の記述は薄め
  • 理論の深掘りは控えめ
  • 組織前提の話が中心

出版社

詳細情報なし

発売日

2018年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「全員が売れる営業マンに変身する」って、ずいぶん強い言葉ですよね。一部のできる人だけ、という現実があるから余計に。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを正面から扱った本だね。一部の優秀な人が成果を出す状態をよしとせず、チーム全員の底上げを狙う手法として提案営業を組み直している。

出発点に置かれているのは、お客様の悩みとニーズに対応するということ。売り込み型への対抗軸がはっきりしている。

個人技の本が多いなかで、全員を対象にしているのが違いだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

全員を同じやり方にそろえるのって、個性をつぶすことにならないんでしょうか。そこが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そろえるのは入口の考え方であって、話し方まで同じにする必要はないんだ。悩みとニーズを起点にする、という一点を共有しておけば、あとは人それぞれの持ち味でいい。

むしろ、ばらついていた土台がそろうと、それぞれの個性が効きやすくなる。そういう設計だと思っているよ。

事業企画&営業提案の立て方・まとめ方 (実務担当者のための問題解決BOOK)
25

事業企画&営業提案の立て方・まとめ方 (実務担当者のための問題解決BOOK)

野口吉昭 著|かんき出版

¥2,754(税込)

3.5

「企画書は自分である。企画書は自分の志である」——この一文から始まる、企画書と提案書の両方を作り手の側から見る本です。事業企画書と営業提案書のケースを意図的に合体させ、共通項から組み立て方を示す。企画と営業提案を分けない構成が珍しく、片方だけを読むと視野が狭くなるところを広げてくれます。コンサルティングや研修で使われてきた考え方を、即実践・即受注を意識して構成した253ページです。

こんな人におすすめ

企画職と営業職の両方に関わる人、提案書を書く機会が増えた若手、社内で企画を通したいと考えている担当者。書き方の前段から学び直したい場面に向きます。

良い点

  • 企画書と提案書を合体して扱う
  • 「志」から説き起こす
  • 研修由来のカリキュラム構成

気になる点

  • 253ページと読みごたえがある
  • 営業の話術には触れない
  • 両方を読む前提の設計

出版社

かんき出版

発売日

1996年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

「企画書は自分である」って、すごい言葉ですね。提案書の書き方の本なのに、ちょっと哲学を感じます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の入口なんだ。「企画書は自分である。企画書は自分の志である」——優れた企画書や提案書は、市場を変え、組織を変え、人を変える。

だから事業企画書と営業提案書を意識的に合体させている。企画と営業提案を分けない構成が珍しくて、片方だけ読むと視野が狭くなるところを広げてくれる。

コンサルティングや研修で使われてきた考え方を、即実践・即受注を意識してまとめた253ページだよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

企画職と営業職って、立場が違いますよね。それでも同じ本が役に立つんでしょうか。両方読むように書いてあるのが気になりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

役に立つよ。むしろ著者は、自分に関わるパートだけでなく両方を読破してほしいと書いている。事業の企画が立てられて、それが提案として届く形になる——この一連の流れを一冊で見られる人は強い。

書く前の段階から学び直したい人に向く一冊だね。

提案営業の4工程と書籍のマッピング

橘ナナミ

橘ナナミ

25冊を見渡すと、結局どこから手をつければいいのか迷います。佐藤さんならどう並べますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

提案営業を課題仮説→質問→提案書→クロージングの4工程に分けて、足りない工程を埋める順に読むといい。1冊目で窓口づくりと課題発見、2冊目で仮説か質問のどちらかを選んで深くし、3冊目で提案書とクロージングを固める。この順番なら、読んだ端から現場で使える。

橘ナナミ

橘ナナミ

1冊目は具体的にどれですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

「提案営業の進め方」か「提案型営業の基本の『キ』」。どちらも顧客の話を聞いて課題を見つけ、解決策を提案する流れを最初から教えてくれる。2冊目は思想で選ぶ。仮説を立ててから臨みたいなら「仮説提案型営業の進め方」——これは仮説検証のサイクルを組織で回すところまで踏み込んでいる。質問で気づかせたいなら「大型商談を成約に導く『SPIN』営業術」。3冊目は「受注を勝ち取るための 外資系『提案』の技術」で提案書の工程、「ソリューション営業の基本戦略」で大型商談のシナリオ設計を固める。

思想タイプの比較——土台にするならどれか

橘ナナミ

橘ナナミ

結局、土台にするならどれがいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

私なら仮説型を土台にして、質問型を会話の技術として足す。仮説がないと質問が思いつきの雑談になり、逆に質問が下手だと仮説が検証できないからね。両者は対立ではなく上下関係なんだ。ソリューション型は、複数部署を巻き込む大型案件で効くが、決裁者が一人の小さな商談では重すぎる。台本型は再現性が高く、新人を早く戦力にしたいチームに向いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど……。同じ書名で版が違うものは、どう扱えばいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは現物を見て判断して。版が変われば図表や事例が更新されていることがあるから、刊行年と版を必ず確認する。古い版を買う前に、いまの現場の前提とずれていないかを見る癖をつけたい。あと、要約本は骨格をつかむには速いけれど、SPINのように「なぜその順番で聞くのか」という理屈が削られると効かない。原典に戻る価値がある本は、迷わず原典で読んでほしい。

読んでも成果が出ない人の失敗パターン

橘ナナミ

橘ナナミ

本を読んでも成果が出ない人って、どこでつまずくんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

典型的なのは、読了を目的化してしまうパターン。ノウハウを暗記しても、自分の商談を1件選んで当てはめなければ定着しない。だから読む前に、進行中の案件を1つ決めておく。その案件の提案書1枚と、初回に聞く質問3つを書き換えるところまでを1冊のゴールにする。アウトプット先を決めてから読むと、吸収量がまるで違うよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

オンライン商談が中心の今だと、少し古い本は通用しないんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは分けて考えたい。課題仮説の立て方、質問の設計、提案書の論理構成——顧客の意思決定を動かす原理はオンラインでも変わらない。逆に、資料の見せ方や場の作り方は環境で変わるから、「成果に直結する『仮説提案営業』実践講座」のように商談への落とし込みやオンライン術まで触れている本で補うといい。ツールの画面操作が主役の本は陳腐化が早い。原理を書いた本と、用途が限定された本は、分けて持つのが安全だよ。

よくある質問

提案営業の初心者・1年目におすすめの本はどれですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

提案営業の初心者・1年目におすすめの本はどれですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まずは「提案営業の進め方」か「提案型営業の基本の『キ』」。どちらも、顧客の話を聞いて課題を見つけ、解決策を提案する流れを最初から順番に教えてくれる。いきなり大型商談向けの専門書に入るより、商談の流れを一通りなぞれる本で土台を作るほうが定着が早い。

仮説提案営業とSPIN営業の違いは何ですか?どちらを先に読むべき?

橘ナナミ

橘ナナミ

仮説提案営業とSPIN営業の違いは何ですか?どちらを先に読むべきについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

仮説型は商談前に自社側で仮説を用意して検証する型、SPINは状況・問題・示唆・解決の4種類の質問で顧客自身に課題の大きさを語ってもらう型。先に仮説型で「何を確かめに行くか」を決め、そのうえで質問の技術を足す順番が組みやすい。

提案営業とソリューション営業はどう違うのですか?

橘ナナミ

橘ナナミ

提案営業とソリューション営業はどう違うのですかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

呼び方だけでなく力点が違う。提案営業は提案の型やプロセスに焦点が当たり、ソリューション営業は顧客の課題解決を起点に、大型案件のシナリオ設計や関係部署の巻き込みまで含む。まず提案の型を固め、「ソリューション営業の基本戦略」などで大型案件の進め方に進む順番が実践的。

提案書の作り方に特化したおすすめ本はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

提案書の作り方に特化したおすすめ本はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

「受注を勝ち取るための 外資系『提案』の技術」が、提案書の工程を追った教科書。顧客情報の集め方、信頼関係の作り方、期日やフォーマットの守り方まで、コンペや入札で勝つためのプロセスを扱っている。資料づくりを短くしたいなら「提案営業の最強シート」も候補になる。

古い名著でも提案営業の現場で通用しますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

古い名著でも提案営業の現場で通用しますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

質問の設計や提案書の論理構成といった原理は古びにくい。「大型商談を成約に導く『SPIN』営業術」は刊行から20年以上読み継がれ、世界のリーディングカンパニーが採用してきたと紹介されている。ただし版によって内容が更新されることがあるので、手に取る前に版と刊行年を確認したい。

オンライン商談に役立つ提案営業の本はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

オンライン商談に役立つ提案営業の本はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

「成果に直結する『仮説提案営業』実践講座」は、仮説の立て方や資料の作成に加えて、商談への落とし込みやオンライン術まで図解で扱っている。場の作り方は環境で変わるので、原理を書いた本と組み合わせて読むのがいい。

営業本は何冊くらい読めば提案力が身につきますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業本は何冊くらい読めば提案力が身につきますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

冊数より、工程が埋まったかどうか。課題仮説・質問・提案書・クロージングの4工程それぞれに1冊ずつ、計4冊あれば土台はできる。同じ思想の本を何冊も重ねるより、足りない工程を1冊で埋めるほうが効く。

忙しくて読む時間がない場合の効率的な読み方はありますか?

橘ナナミ

橘ナナミ

忙しくて読む時間がない場合の効率的な読み方はありますかについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

進行中の案件を1つ決めてから読むこと。その案件の提案書1枚と、初回に聞く質問3つを書き換えるところまでを1冊のゴールにする。目次から必要な章だけ拾い読みしても、アウトプット先が決まっていれば定着する。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、今日の話を聞いて、25冊が「読む順番のある地図」に見えてきました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、提案営業の本は上から順に読むものじゃない。あなたの商談のどこが詰まっているかで、開く場所が変わる。

橘ナナミ

橘ナナミ

詰まっている場所……。私はまだ商談を持っていないので、まずお客様の課題を聞くところから練習しようと思います。

佐藤メバル

佐藤メバル

それがいい。読んでから動くのではなく、動きながら読む。1冊を今日の商談に持ち込んで、明日また開く。それだけで本は急に濃くなるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

提案営業の本って、既製の靴を並べた棚じゃなくて、自分の足を採寸する方法を教えてくれる本なんですね。サイズの合わない靴を何足も買うより、測り方を覚えたほうが遠くまで歩ける気がします。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい喩えだね。25冊は、その採寸の道具が用途別に並んでいるだけ。まずは自分の足に合う一冊から始めよう。

関連記事

Editorial Team

編集に関わる専門家