奇跡の営業が学べる本のおすすめ人気ランキング10選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、書名に「奇跡」が入った営業本を調べていたら、思ったよりたくさん出てきて、どれが本命なのか分からなくなってしまいました。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。書名に「奇跡」や「魔法」が入る営業本は多い。でも核になるのは山本正明さんの『奇跡の営業』で、これはソニー生命でトップに立った人が、「紹介を最重要視する」という一点に絞って書いた本なんだ。
橘ナナミ
紹介を大事にする、って当たり前に聞こえますけど……。
佐藤メバル
そこが落とし穴。目の先の契約を取ることより、本気で紹介をもらうことを優先している人はほとんどいない、と山本さんは言う。しかもこの本の主役は精神論だけじゃなくて、たった1枚のアンケートで紹介も契約も引き出す、という具体的な道具立てなんだよ。
橘ナナミ
1枚のアンケート! それ、どう使うのか気になります。
佐藤メバル
中身は本文で確かめてほしいけれど、要は「売り込む前に、お客さんの情報を丁寧に拾う」という設計。だから今日は、この1冊を軸に置きながら、周辺の営業本をどう選び分けるかを整理していこう。
橘ナナミ
はい、お願いします!
奇跡の営業が学べる本の選び方
目的別に選ぶ(紹介・クロージング・組織)
橘ナナミ
ひとくちに営業本といっても、紹介を取るのか、最後のひと押しを学ぶのかで、まったく別の本ですよね。
佐藤メバル
そう。紹介を軸にするなら『奇跡の営業』が起点になる。トークやクロージングの設計を学ぶなら、心理学と人間観察から入る『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』が噛み合う。組織で数字を作りたいなら、全国最下位の営業所が立ち上がる過程を描いた『奇跡の営業所』、同行指導で現場を底上げした記録である『営業ドキュメント「同行指導」の現場』が効くよ。
橘ナナミ
個人の技術と、組織の仕組みで棚が分かれるんですね。
レベル別に選ぶ(未経験〜1年目/中堅/管理職)
橘ナナミ
私みたいに営業の現場を知らない人間でも読めるものでしょうか。
佐藤メバル
未経験なら、売れない新人・小笠原が営業マンの紙谷から教わる『営業の魔法』が入りやすい。物語なので用語でつまずかない。心構えから入りたいなら、田口佳史さんが東洋思想の知恵を交えて語る『人生に奇跡を起こす営業のやり方』が向いている。中堅なら『奇跡の営業』や『普通のあなただからこそできる 営業の魔法プロセス』で手順を磨く段階。管理職は『奇跡の営業所』『営業ドキュメント「同行指導」の現場』に進むと、視点が「自分が売る」から「チームが売る」に切り替わる。
形式別に選ぶ(物語型/理論型/ワーク型)
橘ナナミ
読む体力というか、好みもありそうです。
佐藤メバル
物語型は『営業の魔法』『奇跡の営業所』、そして『奇跡の営業俺たちのやる気に火がついた』のように現場の熱を追体験するタイプ。理論型は心理学を土台にする『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』や、あえて「マネをしない」という結論に至る『奇跡を生む営業スタイルの作り方教えます』。ワーク型は『奇跡の営業』のアンケート、ハガキという道具に絞った『1枚のハガキでお客様の心をつかむ奇跡の営業テクニック』。手を動かしたい人はワーク型から選ぶといい。
商材・業界別に選ぶ(保険・住宅/無形商材/BtoB)
橘ナナミ
売るものによっても、合う合わないってありますか。
佐藤メバル
大きく違う。『奇跡の営業』は生命保険の現場から生まれた紹介営業の本だから、保険・住宅・士業のような、一度で決まらず信頼が要る商材と相性がいい。『1枚のハガキでお客様の心をつかむ奇跡の営業テクニック』は、手触りのあるツールを使うぶん地域密着の商売と噛み合う。法人相手なら『奇跡の営業所』や『営業ドキュメント「同行指導」の現場』、あるいは1000社以上の指導から生まれた『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』が参考になる。
負荷別に選ぶ(読了時間と難易度)
橘ナナミ
ページ数も、けっこう違いますよね。
佐藤メバル
『奇跡の営業』は188ページ、『奇跡の営業所』は176ページで、移動中の数日で読み切れる軽さ。『営業の魔法』は200ページの物語で一気読みしやすい。逆に『人生に奇跡を起こす営業のやり方』と『営業ドキュメント「同行指導」の現場』は250ページを超えるから、腰を据えて読む本だ。最初の1冊は軽いもの、2冊目に重いものという順番が、挫折しないコツ。
入手性で選ぶ(紙/電子/要約)
橘ナナミ
電子書籍や読み放題で読めるかも気になります。
佐藤メバル
配信状況は版や時期で変わるから、買う前に各ストアで確認するのが確実。ただ、この手の本は手を動かしながら読みたいものが多い。アンケートやハガキの型を自分の商材に置き換える作業があるから、書き込みやすい紙が向く人もいるよ。通勤で読み返すなら電子、手元で書き込むなら紙、と役割を分けるといい。
奇跡の営業が学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、10冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
奇跡の営業が学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

奇跡の営業
山本正明 著|サンマーク出版
¥1,540(税込)
ソニー生命で短期コンテストの件数部門トップに立った著者が、44歳・営業未経験で転職してから掴んだ「紹介を最重要視する」営業論を明かします。目先の契約より紹介を取ることに力を注ぐ——その一点を徹底できるかどうかが、成功する営業マンとそうでない人の分かれ目だと説きます。なかでも読みどころは、たった1枚のアンケートで紹介も契約も引き出す具体的な使い方。精神論に寄りがちな営業書と違い、現役トップの実践ノウハウとすぐ使える付録が付いた実務寄りの一冊です。
こんな人におすすめ
知識も経験もない状態から営業成績を上げたい若手、既存顧客からの紹介を増やしたい個人営業職、ノルマに追われて新規開拓ばかりに疲れた人。保険や住宅など一人ひとりと丁寧に向き合う商材を扱う人、紹介をチームの文化にしたい管理職にも。
良い点
- 営業未経験からの実践談で親しみやすい
- アンケート活用など即実行できる具体策
- 付録つきで現場に持ち込みやすい
気になる点
- 紹介前提が馴染みにくい業種もある
- 理論より実践寄りで体系的な解説は少なめ
- コンパクトゆえ物足りない人もいる
出版社
サンマーク出版
発売日
2013年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『奇跡の営業』ってタイトル、少し大げさにも見えるんですけど…44歳で未経験の転職って、まわりに相当反対されそうじゃないですか。
佐藤メバル
そこがこの本の入口なんだ。著者の山本さんはソニー生命で、短期コンテストの件数部門でトップに立った人。
でも特別な強みがあったわけではなくて、たどり着いたのが「紹介を最重要視する」というやり方だった。目先の契約を追う人が多いなかで、契約より紹介を本気で取ることに力を置く。
その差が成績を分けると書いているんだよ。
橘ナナミ
紹介を大事にするって、聞けば当たり前に聞こえます。でも「最重要視」かどうかが違うんですね。1枚のアンケートを使うっていう話も気になります。
佐藤メバル
そこが本書のいちばん具体的な見どころだね。たった1枚のアンケートの使い方で、紹介も契約も引き出せるという。
知識も経験もお金もない人が実践してきた方法だから、特別な準備がいらない。すぐ使える付録がついているのも、現場で試す人にはありがたいところだよ。

人生に奇跡を起こす営業のやり方 (PHP新書)
田口佳史 著|PHP研究所
¥946(税込)
達成できそうもないノルマ、売りたくないものを売るつらさ、お客様にきついことを言われる悔しさ。営業の悩みを正面から扱いながら、「一つひとつ丁寧に、心を込めて」仕事を積み上げる先に、悟りにも似た人間的成長と幸福があると説く対話形式の一冊です。ベストセラーの現場実践例に、東洋思想の古典の智恵を重ねて読み解く構成で、売り方のテクニック本とは方向が違います。逆境の乗り越え方や自立するリーダー像まで、長く営業を続ける人の土台をつくります。
こんな人におすすめ
数字に追われて心が削られている営業職、チームの士気をどう保つか悩む管理職、営業という仕事の意味を考えたい人。短期的な成約より長く続く関係を築きたい人、古典や東洋思想に親しみのある読者にも。
良い点
- 営業の悩みに寄り添う対話形式で読みやすい
- 古典の知恵で視野が広がる
- 新書サイズで持ち歩きやすい
気になる点
- 即効のテクニックは少なめ
- 思想的な語りが好みを分ける
- 答えを急ぐ人には遠回りに感じる
出版社
PHP研究所
発売日
2018年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
営業の本なのにPHP新書で、しかも東洋思想の先生との対話なんですね。営業と古典って、ずいぶん遠い気がします。
佐藤メバル
距離があるように見えて、この本が扱っているのは営業のいちばん痛いところなんだ。達成できそうもないノルマ、売りたくないものを売るつらさ、お客様にきついことを言われる悔しさ。
そこから逃げずに、一つひとつ丁寧に、心を込めて仕事を積み上げていくと、悟りにも似た成長と幸福が待っていると説く。
橘ナナミ
悟り、ですか。営業っぽくない言葉だからこそ、逆に気になります。
佐藤メバル
目次を見ると、苦しみからの脱出、お客様とのいい関係、自分の足で立つこと、逆境からの立ち上がり、自立するリーダー、そして人間的に幸せになれるか、と続いていく。
成約テクニックより、長く営業を続ける人の土台をつくる本だね。数字に削られている時期に読むと、効き方が変わってくると思うよ。

営業の魔法
中村信仁 著|ビーコミュニケーションズ
¥1,650(税込)
売上ゼロのダメ営業マン・小笠原が、逃げ込んだ喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から早朝6時のレクチャーを受け、11の「魔法」を授かってトップ営業マンへ育つ——物語で営業を学ぶサクセスストーリーです。紙谷が二冊のバインダーを操ってお客様をイエスへ導く場面には、箇条書きのノウハウ本にはない臨場感があります。最後の12個目を伝えないまま紙谷が姿を消す謎もあり、読み物として一気に進めるのが特徴。指南書が苦手な人にも届きます。
こんな人におすすめ
活字のノウハウ本が途中で止まってしまう人、物語を追いながら営業の基本を掴みたい新人・若手。新人研修の副読本として渡したい教育担当、小説のように営業の世界を覗いてみたい読者にも。
良い点
- 物語形式で最後まで読み切りやすい
- 営業の基本が場面で理解できる
- 短期間で成長する過程が励みになる
気になる点
- 辞書のように逆引きはしにくい
- フィクションゆえ数字の裏づけは薄め
- 細かい再現手順を知りたい人には不足
出版社
ビーコミュニケーションズ
発売日
2007年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、営業の本なのに小説みたいですね。新入社員が売上ゼロで喫茶店に逃げ込んでいるところから始まるって…なんだか他人事に思えません。
佐藤メバル
そう、そこが読みやすいところ。逃げ込んだ喫茶店で、全身からオーラを放つスーパー営業マン紙谷に出会って、早朝6時からのレクチャーが1ヶ月半続く。
そこで11の「魔法」を授かって、小笠原はトップ営業マンに育っていくんだ。
橘ナナミ
11個ということは、12個目があるってことですよね。それを伝えないまま紙谷がいなくなるなんて、気になりすぎます。
佐藤メバル
紙谷が二冊のバインダーを巧みに操り、瞬く間にお客様をイエスへ導く場面は、言葉でノウハウを並べる本にはない臨場感がある。
ただ、読み物として一気に進む分、辞書のような使い方はできない。新人に営業の入り口を渡すとき、僕はこういう物語から入るのをよく勧めるんだよ。

奇跡を生む営業スタイルの作り方教えます (ビジネスの王様)
増田康彦 著|技術評論社
¥7,880(税込)
「トップセールスの方法は役立たない」——この一言に本書の核心があります。特殊スキルやノウハウは要らない、他人のやり方をマネしないことがギネス級の営業記録への処方箋だった、という著者自身の結論を据えた一冊です。元自閉症のダメ営業マンがあらゆるスキルを試した末にたどり着いた逆転の発想で、既存の営業本の真似をしても伸びないと感じている人にこそ響きます。自分の営業スタイルをどう作るかに焦点を絞っている点が、他の営業書と大きく違います。
こんな人におすすめ
営業ノウハウを一通り試して伸び悩んでいる中堅、自分の型を持てずに迷っている人、人と同じやり方が苦手なタイプの営業職。研修や営業本の内容が自分に合わないと感じている読者にも。
良い点
- 型の押しつけでなく自分流を作らせる
- 著者自身の試行錯誤が土台にある
- 189ページで短く読み切りやすい
気になる点
- 価格が高めで手が出しにくい
- 具体手順より考え方が中心
- 共感できないと響きにくい
出版社
技術評論社
発売日
2006年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「トップセールスの方法は役立たない!」って、営業本でこの言い切りは思い切りがいいですね。しかも価格が7880円で、ちょっとびっくりしました。
佐藤メバル
価格はさておき、中身の主張ははっきりしているよ。特殊スキルやノウハウは要らない、他人のやり方をマネしない——これがギネス級の営業記録に届く処方箋だった、と。
元自閉症のダメ営業マンだった著者が、あらゆるスキルを試した末に行き着いた結論なんだ。
橘ナナミ
いろいろ試した結果が「マネしない」、ですか。真逆ですけど、なんだか説得力を感じます。
佐藤メバル
既存の営業本を読んでも自分に落ちない、研修で教わった型がしっくりこない、という人には刺さると思う。テクニックの前に、自分の営業スタイルをどう作るかに焦点を絞っているから、他の本と住み分けができているんだよね。
短くまとまっているのも、迷っている人にはありがたいところだよ。

1枚のハガキでお客様の心をつかむ奇跡の営業テクニック: 営業ツールの超効果的活用法
下田達雄 著|ぱる出版
メールもSNSも当たり前になった時代に、あえて「1枚のハガキ」でお客様の心をつかむ——タイトルが示す通り、アナログな営業ツールを徹底的に使いこなす発想の一冊です。副題にある通り、軸は営業ツールの超効果的活用法。紙のハガキは手元に残り、開かれ、あとから読み返されます。流れて消えていく連絡とは性質が違う。反応が返ってこないDMやメールに疲れた人が、ツールの選び方から見直すきっかけになります。
こんな人におすすめ
新規開拓しても反応が取れずに悩む営業職、既存顧客との接点を増やしたい人、地域や士業など一人ひとりと長く付き合う商売をしている人。DMやメールの反応率に限界を感じている読者、紙のツールを見直したい人にも。
良い点
- ツール視点で営業を見直せる
- 切り口が独特で記憶に残る
- 191ページで実務の合間に読める
気になる点
- デジタル中心の業種には遠い
- 事例の分量はページ数相応
- 電子化が進む職場では実行に工夫が要る
出版社
ぱる出版
発売日
2008年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
今どき、ハガキ!? メールもSNSもあるのに、1枚のハガキで心をつかむって、どういうことなんでしょう。
佐藤メバル
副題に「営業ツールの超効果的活用法」とある通り、この本の軸はツールそのものの使い方なんだ。何を使って、どう届けるかで反応は変わる。
紙のハガキは手元に残って開かれ、読み返される。流れて消えていく連絡とは、お客様の受け取り方が違う。その前提に立って、使い方を突き詰めている一冊だね。
橘ナナミ
なるほど、ツールを選び直すところから考えるんですね。反応が返ってこないメールに疲れている人に効きそうです。
佐藤メバル
そう思うよ。新規開拓で空振りが続いている人、お客様との接点を増やしたい人、一人ひとりと長く付き合う商売の人には、特に手触りがあるはず。
ページ数も多くないから、読みながら少しずつ現場で試せる。ただ、デジタル前提の職場だとそのままの形では使いにくいから、置き換えを考える必要はあるね。

奇跡の営業俺たちのやる気に火がついた: 1年間の熱血営業の記録
丸山景右 著|KADOKAWA(中経出版)
個人のテクニックを並べるのではなく、「1年間の熱血営業の記録」として、現場で何が起き、どうやる気に火がついていったのかを追う構成です。副題が示す通り、時間の流れとチームの空気が主役の一冊。255ページと読み応えがあり、結果だけでなくそこに至る過程の重さも残っているため、数字だけでは語られない現場の実感が伝わります。個人の成績より組織を動かしたい人に向く、記録型の営業書です。
こんな人におすすめ
営業チームの立て直しを任された管理職、部下のやる気に悩むリーダー、数字以外の手応えを求めて営業を続けている人。新人研修で現場の熱量を伝えたい教育担当、組織で働く意味を考えたい若手にも。
良い点
- 記録としての臨場感がある
- 組織やチームの目線で読める
- 255ページで読み応え十分
気になる点
- 個人の即効ノウハウは少なめ
- 規模や業種が違うと実感しにくい
- 熱量が高いぶん好みが分かれる
出版社
KADOKAWA(中経出版)
発売日
1994年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「俺たちのやる気に火がついた」って、すごく熱いタイトルですね。これは個人のノウハウ集ではないんですか?
佐藤メバル
副題が「1年間の熱血営業の記録」だから、そこがこの本の性格なんだ。テクニックを並べるのではなく、1年という時間のなかで現場に何が起きて、どうやる気に火がついていったのかを追いかける。
時間の流れとチームの空気が主役の一冊だね。
橘ナナミ
結果だけじゃなくて、途中の重さも残っている感じがします。255ページ、覚悟がいるけど読みたくなります。
佐藤メバル
その分量が効いていて、うまくいった場面も、そこに至るまでの過程も一緒に残る。個人の成績より組織を動かしたい人、部下のやる気に悩むリーダーに向くと思う。
ただ、熱量が高いぶん好みは分かれるから、静かに手順を学びたい人は別の本と合わせて読むといいよ。

営業ドキュメント「同行指導」の現場: SSTプロジェクトの奇跡 わずか24人で「700人の営業平均値」を底上げ
山本藤光 著|プレジデント社
営業の成長を支える「同行指導」の現場を、ドキュメントとして追う一冊です。副題にある通り、わずか24人で700人規模の営業平均値を底上げしたSSTプロジェクトの奇跡が軸。個人の売り方ではなく、指導する側の動き方に光を当てている点が、他の営業本と決定的に違います。同行して何を見て、何を言い、どう相手を変えていくのか。253ページを割いて現場の過程を記録しているところに価値があります。
こんな人におすすめ
営業マンを指導する立場のマネージャー、トレーナー、研修設計を担う人。同行指導を自己流から仕組みに変えたいチーム、若手が伸びずに悩むリーダー、教育に携わる人事担当にも。
良い点
- 指導側の視点で書かれた希少な一冊
- 組織全体の底上げという発想が学べる
- 現場ドキュメントとして具体的
気になる点
- プレイヤー個人向けではない
- 指導経験がないと実感しにくい
- 規模が違うと応用に工夫が要る
出版社
プレジデント社
発売日
2008年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「同行指導」の現場、ですか。営業の本って自分の売り方を書いたものが多いのに、これは指導する側の話なんですね。
佐藤メバル
そこがこの本の珍しさなんだ。副題には、わずか24人で700人の営業平均値を底上げしたSSTプロジェクトの奇跡、とある。
一人のスーパー営業マンの話ではなく、同行して何を見て、何を言って、どう相手を変えていくか。指導する側の動き方に光を当てている。
橘ナナミ
24人で700人って、規模が違いすぎて想像がつかないです。どうやって広げていったのか、気になります。
佐藤メバル
253ページを割いて、その過程をドキュメントとして記録しているのが価値だね。同行指導を自己流でやっているマネージャーや、研修を設計する人が読むと、仕組みに変えるヒントになる。
ただ、プレイヤー個人の売り方を知りたい人には向かないから、そこは目的で選んでほしい。

奇跡の営業所
森川滋之 著|きこ書房
全国最下位の営業所が日本一になる——実話をもとにした感動の物語に、解説を添えた一冊です。営業経験ゼロのメンバー、本部から与えられない権限、ノルマ未達ならつぶすと言われる状況。そこで、法人営業は怖いと面接で話していた営業未経験の若い女性が大きな契約を取ってくる。鍵は「売ることをあきらめる」という決断。目の前の小銭を拾う競争心ではなく、困っている仲間を助けたいという気持ちがチームを動かす。物語と解説の二段構えで、実話系の営業本より一歩深く読めます。
こんな人におすすめ
チームが沈んでいて立て直しを任された所長や店長、勝ち負けより意味を求めて働き始めた営業職、物語から学びたい読者。若手に営業の意味を伝えたい教育担当にも。
良い点
- 実話ベースで感情が動く
- 物語+解説の二段構えで腑に落ちやすい
- 176ページで一気に読める
気になる点
- 具体的な数字や手順は少なめ
- 感動重視の作風が好みを分ける
- 再現性の説明は控えめ
出版社
きこ書房
発売日
2009年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
『奇跡の営業所』、これは実話をもとにした物語なんですね。営業経験ゼロのメンバーばかりで、全国で最下位の営業所から始まるって…読む前から重いです。
佐藤メバル
所長の吉田は派遣という立場で任されて、本部から権限も与えられない。ノルマを達成できなければ営業所をつぶすと言われる。
そこで、営業未経験の若い女性が大きな契約を取ってくるんだ。彼女は面接で、法人営業は怖くて無理だと話していた人だった。
橘ナナミ
そこで何が起きたのか、すごく知りたいです。でも、売り方の話というより、人の話に近いんでしょうか。
佐藤メバル
そう、鍵は「売ることをあきらめる」という決断。目の前の小銭を拾う競争心じゃなくて、困っている仲間を助けたいという気持ちがチームを動かすんだ。
物語と解説の二段構えだから、実話系の営業本より一歩深く読める。176ページで一気に読めるのもいいところだよ。

普通のあなただからこそできる 営業の魔法プロセス
寺松輝彦 著|ダイヤモンド社
「言われてみれば当然」と思える手順と話の持っていき方が、売上を2倍にも3倍にも伸ばす——本書が掲げるのは、特別な才能ではなく普通の人が再現できるプロセスです。タイトルにある通り、目新しい奇策ではなく、順番と進め方を整えることに力点があります。派手なテクニック本を読んでも自分に落ちなかった人にとって、手順を一つずつ確認し直せる点が魅力。実務書らしい堅実な構成が持ち味です。
こんな人におすすめ
営業の才能に自信がない人、基本の手順が抜けていないか確認したい中堅、新人に教える型がほしい育成担当。難しいテクニックより、明日そのまま使える流れを知りたい読者にも。
良い点
- 再現しやすい手順中心の構成
- 難しくないので新人にも渡せる
- ステップごとに立ち返って確認できる
気になる点
- 派手な目新しさはない
- 上級者には物足りない可能性
- 話の持っていき方は練習が要る
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2006年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「普通のあなただからこそできる」っていうタイトル、今の私にいちばん刺さるかもしれません。売上が2倍とか3倍って、本当に普通の人ができるものなんですか?
佐藤メバル
この本が言っているのは、特別な才能の話じゃなくて、手順と話の持っていき方なんだ。言われてみれば当然と思える、そんなに難しくもない進め方が、実は売上を大きく変える。
目新しい奇策ではなく、順番を整えることに力を置いている。
橘ナナミ
派手じゃないぶん、逆に再現しやすそうですね。基本が抜けていないか確認するのにも良さそうです。
佐藤メバル
そういう読み方がいちばん合っていると思う。営業の才能に自信がない人、基本の手順を見直したい中堅、新人に教える型がほしい育成担当にも使いやすい。
ただ、会話の持っていき方は頭で覚えるだけでは身につかないから、読んだら一つだけ現場で試してみるといいよ。

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク
佐藤昌弘 著|日本実業出版社
¥1,310(税込)
「お客が欲しいというものを、売ってはいけない」——この一文から始まる本書の主張は、マーケッターとして1000社以上を指導してきた著者ならでは。心理学とセラピーを学んだ背景から、お客の潜在的な欲求を聞かずに営業はできないという視点でトークを組み立てます。ダメセールスの典型例、99%が陥る「アリ地獄」、5分で信頼関係を築く法、1日2分のイメージトレーニングまで、話し方の引き出しを具体名で並べている点が強みです。
こんな人におすすめ
トークが噛み合わず成約に結びつかない人、押し売りから抜けたい営業職、言葉で人の心を動かす技術を学びたい人。心理やカウンセリング的なアプローチに関心がある読者、営業以外の交渉場面にも活かしたい人。
良い点
- トーク例が豊富で実践的
- 心理学ベースで納得しやすい
- 217ページで価格も手頃
気になる点
- テクニックが多く整理が必要
- セラピー色が好みを分ける
- 読むだけでは身につかない
出版社
日本実業出版社
発売日
2003年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「お客が欲しいというものを、売ってはいけない」——いきなり逆のことを言われて、止まりました。どういう意味なんでしょう。
佐藤メバル
そこが出発点なんだ。著者はマーケッターで、心理学とセラピーを徹底的に学んだ人。お客が口にした欲しいものの奥に、潜在的な欲求がある。
それを聞かずに営業などできるか、という視点でトークを組み立てていく。
橘ナナミ
なるほど。ダメセールスの典型トーク例とか、99%が陥る「アリ地獄」とか、名前からしてもう読みたくなります。
佐藤メバル
モノマネ注意の6つのセールス法、5分で信頼関係を築く法、1日2分のイメージトレーニングまで、具体名で並んでいるのが強みだね。
テクニックが多いから一度に全部やろうとすると散らかるけど、交渉ごとの多い人なら引き出しが増える。ページ数も価格も手頃だから、最初の一冊にも向いているよ。
紹介営業の本は「3つのレイヤー」で整理すると迷わない
橘ナナミ
紹介営業の本が何冊もあって、優先順位がつけられません。
佐藤メバル
3つに分けるとすっきりする。第1層は「紹介をもらう技術」で、『奇跡の営業』がここ。契約より先に紹介を取る、という順番の入れ替えが核になる。第2層は「紹介が生まれる関係づくり」で、お客様との関係そのものを問い直す『人生に奇跡を起こす営業のやり方』が代表だね。第3層は「組織で紹介を回す仕組み」で、『奇跡の営業所』や『営業ドキュメント「同行指導」の現場』がここにあたる。個人技のまま終わらせない設計が要るんだ。
橘ナナミ
1冊で全部まかなおうとするから、混乱するんですね。
佐藤メバル
そう。そして第1層を飛ばして第3層から入ると、現場で「で、明日何をすれば」となる。順番は下の層から上へ、が基本だよ。
アンケート1枚の再現手順と、向かない読者
橘ナナミ
アンケートって、実際に真似できるものなんですか。
佐藤メバル
できる。ただし「配って回収する」だけでは何も起きない。大事なのは、書いてもらった内容を、次に会うときの話題に変えること。質問項目を自分の商材に置き換えて、記入する→読み返す→次の接触で使うという3ステップを1週間で回してみて。1枚の紙が、名刺より強い武器になる。
橘ナナミ
逆に、この本が向かない人もいますか。
佐藤メバル
いるよ。短期で数字をひっくり返したい人、一度きりの売り切りが商売の人、紹介という時間のかかる回路を待てない人には向かない。人間関係に投資する余裕がないと感じる段階なら、まず『営業の魔法』で基本の型を固めたほうが近道だ。あと、再現性には限界がある。山本さんの実績は、信頼と紹介が効きやすい生命保険という商材の上にある。業界と商材が変われば、そのままは効かない。そこは割り引いて読んでほしい。
読む順番ロードマップと、読了後にやること
橘ナナミ
結局、どの順番で読めばいいんでしょう。
佐藤メバル
未経験なら『営業の魔法』で営業の一日を追体験してから『奇跡の営業』で紹介という軸を持つ。中堅なら『奇跡の営業』→『普通のあなただからこそできる 営業の魔法プロセス』で手順を細かくし、トークに不安があれば『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』を足す。管理職は『奇跡の営業所』→『営業ドキュメント「同行指導」の現場』で、組織の作り方へ視点を移す。
橘ナナミ
読んだあとに何をすればいいですか。
佐藤メバル
読了後にやることは1つでいい。「今週、紹介を1件もらうために、誰に何を聞くか」を紙に書く。要約サービスで全体像をつかむのも悪くないけれど、この本は実行の手順書だから、要約だけだと一番おいしい部分——アンケートの使い方——が抜け落ちる。要約は「読むかどうかの判断」に使い、決めたら原書で手を動かす。これが積読を防ぐ一番の方法だよ。
よくある質問
奇跡の営業は文庫と単行本のどちらを買うべきですか?
橘ナナミ
奇跡の営業は文庫と単行本のどちらを買うべきですかについて教えてください。
佐藤メバル
本文の中身は同じなので、選ぶ基準は「持ち歩くか、手元で書き込むか」です。文庫ならカバンに入れて移動中に読み返しやすく、単行本なら手元に置いて書き込みやすい。いまどちらの版が手に入るかは書店や出版社のページで確認してください。手順を自分の商材に置き換えるなら紙が向いています。
奇跡の営業は営業未経験でも読めますか?
橘ナナミ
奇跡の営業は営業未経験でも読めますかについて教えてください。
佐藤メバル
読めます。著者の山本正明さん自身、営業は未経験のまま周囲の反対を押し切って転職し、そこからトップに立った人です。特別な知識や経験、お金は何も要らないと本文でも語られていて、用語でつまずきにくい書き方になっています。
奇跡の営業のアンケートは、実際に再現できますか?
橘ナナミ
奇跡の営業のアンケートは、実際に再現できますかについて教えてください。
佐藤メバル
仕組みは再現できます。ただし配って終わりにしないこと。書いてもらった内容を、次の接触の話題に変えるところまでがワンセットです。質問項目は自分の商材に合わせて差し替えてください。
紹介営業の本はどれから読めばいいですか?
橘ナナミ
紹介営業の本はどれから読めばいいですかについて教えてください。
佐藤メバル
まず『奇跡の営業』から。関係づくりから入りたいなら『人生に奇跡を起こす営業のやり方』、組織で回したいなら『奇跡の営業所』へ。紹介をもらう技術→関係→仕組みの順で読むと迷いません。
営業本はKindle Unlimitedで読めますか?
橘ナナミ
営業本はKindle Unlimitedで読めますかについて教えてください。
佐藤メバル
対象かどうかは作品と時期によって変わるので、各ストアで検索して確認するのが確実です。読み放題は「読むかどうかの判断」に使い、手順を実践したい1冊は手元に置いておくのがおすすめです。
保険営業以外でも、紹介営業の本は役立ちますか?
橘ナナミ
保険営業以外でも、紹介営業の本は役立ちますかについて教えてください。
佐藤メバル
役立つ部分と、そうでない部分があります。『奇跡の営業』の舞台は生命保険で、信頼と紹介が効きやすい商材です。住宅・士業・無形商材など、一度で決まらない商売とは相性がいい。逆に単発や衝動買いの商材では効果が薄くなります。自分の商材が「紹介される理由」を持つかを先に考えてみてください。
奇跡の営業は、どんな人に向かないですか?
橘ナナミ
奇跡の営業は、どんな人に向かないですかについて教えてください。
佐藤メバル
短期で数字を返したい人、売り切り型の商売の人、紹介という時間のかかる回路を待てない人には向きません。その場合は、まず『営業の魔法』で基本の型を固めるほうが近道なこともあります。
営業本を読んでも成果が出ないのはなぜですか?
橘ナナミ
営業本を読んでも成果が出ないのはなぜですかについて教えてください。
佐藤メバル
読むことと、やることが別々になっているからです。1冊読んだら、今週やることを1つだけ紙に書いて実行する。読了後の1週間でやることを1つ決める、それだけで本は知識から実績に変わります。
まとめ
橘ナナミ
今日は「奇跡」のつく営業本を、1冊の核から整理できると分かって、視界がひらけた気がします。
佐藤メバル
よかった。書名の強い言葉に引っ張られて、あれもこれもと手を出すより、まず1冊を決めて、その1冊の型を1週間やってみる。それが結局いちばん速いんだ。
橘ナナミ
紹介って、待っているだけでは来ないんですよね。
佐藤メバル
来ない。紹介は、こちらが相手の話をどれだけ丁寧に聞いたかの返礼品みたいなものだから。書店員のころも、「この本どうですか」と押すより、お客さんの話を聞いているうちに「あの人にも合いそうだ」と自然につながっていった。売る前に聞く。順番はいつもそこにある。
橘ナナミ
売る前に聞く……なんだか、アンケート1枚が「種」に見えてきました。まいた瞬間は何も起きないけれど、丁寧に世話をすると、紹介という芽が出る。
佐藤メバル
いい締め方だね。奇跡と呼ばれる景色は、たいてい種まきの先にある。今日選んだ1冊で、まず1枚まいてみよう。
