営業組織を学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】

監修

佐藤メバル

佐藤メバル

@shelfy_mebaru

編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ

橘ナナミ

@medias_nanami

編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。

最終更新: 2026年10月

橘ナナミ

橘ナナミ

佐藤さん、今日のテーマは「営業組織」の本ですよね。でも書店やECサイトを見ると、営業の本って多すぎて、どれが組織づくりに効くのか全然わからなくて……。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。営業の本は大きく「個人の売り方」と「組織の作り方」に分かれる。今回扱うのは後者だ。書店員時代、棚を「営業」でくくると個人スキル本ばかりが目立って、組織の本が埋もれてしまう現場を何度も見てきたよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

たしかに、「トーク術」の本はたくさん見るのに、組織の話は急に難しそうに見えます。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。たとえば『セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方』は、育成を現場任せにせずPDCAを回し、投資対効果まで検証する仕組みの本。一方『営業実行学 やりきる組織は、設計できる』は、施策がなぜ形骸化するかを「定着負荷 < 組織実行力」という不等式で説いている。同じ「組織」でも入口がまったく違うんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど……! 刺さる場所が違うんですね。じゃあ、どう選べばいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこで選び方を軸で整理しよう。

営業組織を学べる本の選び方

組織フェーズで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

フェーズって、会社の成長段階のことですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。立ち上げ期で営業が数人なら、まず属人化を止める設計が要る。『属人営業を終わらせる 営業モデルの作り方』は「売る人」から「解決する人」への転換を掲げていて、型を作る段階に向く。標準化期なら『サイエンス・マネジメント ~最強「営業組織」をつくる~』のようにプロセスマネジメントを標準化する本が効く。拡大期は『マネージャー任せにしない営業組織のつくり方』でKPIや会議体を整え、変革期は『営業改革の教科書 成果を生む「王道施策15選」』で定着までの道筋を描く。同じ本が全フェーズで効くわけじゃないんだ。

解決したい課題で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

課題って、たとえば育成とか離職とかですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

その通り。育成なら『セールス・イネーブルメント』、評価や会議の設計なら『セールスマネジメントモデル』が「ビジョン」「戦略」「市場」「組織」「プロセス」「顧客」「人材」の7つの型で整理してくれる。施策が定着しない悩みなら『見ていなくても回る営業組織』、属人化なら『組織営業力』——営業を個人技ではなくマネジメントの仕組みとして捉え直す一冊だ。まず「どの課題か」を一文で言えるようにすると選書がぶれない。

役職・経験レベルで選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

新任マネージャーと部長だと、読むべき本も違います?

佐藤メバル

佐藤メバル

違うね。新任なら小説で学ぶ『ザ・マネジメント』が読みやすい。中堅から部長なら『強くて元気な営業組織のつくりかた』でキーエンス、リクルート、セールスフォース、プルデンシャルなど強い組織の共通点をフレームで掴む。経営層なら『最強の営業組織7つの戦略』で世界のリーディング企業16社の分析から戦略を引く。立場と読む体力は比例しないから、正直に合わせていい。

業界・商材で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

SaaSと製造だと、同じ営業組織でも違いますよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

大きく違う。アカウント型のBtoBなら『Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化』が、SFAやCRMが活用できない原因を「営業効果」の視点から説く。中小のオンライン化なら『売れる組織に変える! BtoB営業の仕組み化戦略』がCRM・MA・SFAの使い分けまで踏み込む。データと組織設計なら『ニューノーマル時代の営業組織デザイン』、ITベンダー寄りなら『強い営業はチームで動く』が、営業力を会社の姿を映す鏡として見る。

読みやすさ・形式で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

物語形式のほうが頭に入るタイプもいますもんね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。小説で追える本、図解やフレーム中心の本、翻訳書、要約やオーディオブックと選べる。翻訳書は理論が強くても、日本の商習慣にそのまま乗らない箇所がある——これは書店員時代に何度も見た。だから翻訳書で「理論の地図」を描き、日本版の実務書で「現場の翻訳」をする。この二段構えが現実的だよ。

予算・時間で選ぶ

橘ナナミ

橘ナナミ

全部買うのは正直、きついです……。

佐藤メバル

佐藤メバル

わかる。だから1冊集中か、並行読書か、読書会かを先に決める。1冊を3ヶ月かけてチームで実践するほうが、5冊を流し読みするより組織は動く。予算が限られるなら、課題に直結する1冊を選び、要約やオーディオブックで当たりをつけてから紙で精読するのも手だ。

営業組織を学べる本をひと目で比較

橘ナナミ

橘ナナミ

えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず

#画像名称おすすめ対象価格一言
1
セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方
セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方営業研修の効果を測れずに悩む営業企画や人事の担当者、新人を早く戦力化したいマネージャー、育成を属人化から仕組みへ移したい経営層。研修はやっているのに成果につながらないと感じる場面に効く。¥2,200育成を仕組みに変える入門書
2
最強の営業組織7つの戦略: 売上増大をもたらす世界のリーディング企業の実践
最強の営業組織7つの戦略: 売上増大をもたらす世界のリーディング企業の実践自社の営業戦略を業界の常識から見直したい経営層や営業責任者、海外の先進事例を研究材料にしたい企画担当者。戦術の前に戦略を問い直したい局面に向く。¥2,93016社分析から導く7戦略
3
[ソフトブレーン式] 最強の営業組織構築の手順書
[ソフトブレーン式] 最強の営業組織構築の手順書中小・中堅・ベンチャーの経営者や営業責任者で、トップ営業依存から抜けたい人。属人化した営業を見直す工程表が欲しい場面に向く。¥9,975中小の営業組織構築の手順
4
サイエンス・マネジメント ~最強「営業組織」をつくる~
サイエンス・マネジメント ~最強「営業組織」をつくる~プロセス標準化を進めたのに成果が伸びない営業マネジャー、組織変革や新規事業を任された管理職。標準化が停滞の原因になると感じている局面に。¥2,934標準化の誤解を正す一冊
5
Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化
Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化営業マネジャーや幹部、SFA/CRMが定着しない現場を抱える企画担当者。ツールを入れても使われない理由を、効率ではなく効果の側から考えたい時に。¥1,100効率より効果を問うBtoB論

営業組織を学べる本のおすすめ人気ランキング

橘ナナミ

橘ナナミ

一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!

佐藤メバル

佐藤メバル

よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方
1

セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方

山下貴宏 著|かんき出版

¥2,200(税込)

4.8

「営業の育成は現場任せ」という状況を、育成のPDCAサイクルという仕組みに変える一冊。アマゾンやセールスフォース、SAPなどが実践するセールス・イネーブルメントの構築手順を、企業規模別の進め方まで踏み込んで解説する。エース営業に頼ってしまう悩みに対し、学ぶ文化の醸成や投資対効果の検証まで示すのが独自点。IT業界のバズワードではなく、組織・人材開発のアプローチとして整理している。

こんな人におすすめ

営業研修の効果を測れずに悩む営業企画や人事の担当者、新人を早く戦力化したいマネージャー、育成を属人化から仕組みへ移したい経営層。研修はやっているのに成果につながらないと感じる場面に効く。

良い点

  • 育成のPDCAが回る設計
  • 規模別の進め方を解説
  • 先進企業の事例が具体的

気になる点

  • 実践には相応の体制が必要
  • 小規模組織にはやや重い
  • ツール導入前提の記述もある

出版社

かんき出版

発売日

2019年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

セールス・イネーブルメントってよく聞くんですけど、結局なにをする仕組みなんですか? 研修と何が違うのか、いまいち分からなくて。

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。研修は“その日”で終わりがちだけど、セールス・イネーブルメントは成果を出す営業社員を輩出し続ける仕組みそのものなんだ。

この本は育成のPDCAサイクルを回し、学ぶ文化を醸成し、投資対効果まで検証する。エース頼みをやめたい人のために、構築手順を規模別に示しているのが親切だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど! 育成を“イベント”じゃなく“仕組み”にするんですね。じゃあ中小企業でも真似できるんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこも丁寧でね、企業規模別の進め方が書かれているから、いきなり全部をやらなくていい。まずは営業に特化した体系的なトレーニングの設計から始める。

事例も紹介されているけれど、大事なのは自社のどこから手をつけるかを決めること。人事やマーケティングとの連携の話も収録されているよ。

最強の営業組織7つの戦略: 売上増大をもたらす世界のリーディング企業の実践
2

最強の営業組織7つの戦略: 売上増大をもたらす世界のリーディング企業の実践

マークマローン 著|ダイヤモンド社

¥2,930(税込)

4.7

世界のリーディングカンパニー16社を徹底分析し、営業関係者150人への何百時間もの面談を重ねた調査から、売上獲得を難しくする現代の状況をどう克服しているかを7つの戦略にまとめた一冊。業界を超えた横断的な分析が土台にあり、個別ノウハウ集ではなく勝ち筋の型を示す。日本企業の事例中心の組織論とは違い、海外の普遍的な視点で自社を点検できるのが持ち味。

こんな人におすすめ

自社の営業戦略を業界の常識から見直したい経営層や営業責任者、海外の先進事例を研究材料にしたい企画担当者。戦術の前に戦略を問い直したい局面に向く。

良い点

  • 16社の分析に裏づけ
  • 7つの戦略で整理
  • 海外視点で普遍性が高い

気になる点

  • 日本の商習慣との差が大きい
  • 翻訳ゆえ事例が遠い
  • 実務手順は少なめ

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2005年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

16社も分析してるって、なかなか大掛かりな調査ですよね。具体的にどんなことが分かったんでしょう? 気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

著者のマークマローンは世界中のあらゆる業界のリーディングカンパニー16社を分析し、営業関係者150人と何百時間も面談した。

その結果、売上獲得を難しくしている状況をどう乗り越えているかが見えてきた。それが本書の7つの戦略だ。

個別ノウハウではなく勝ち筋の型として読めるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

へえ、じゃあ日本の会社でも同じように使えるんでしょうか? 業界や商習慣が違いそうで、少し不安です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そのまま、とはいかない。日本企業の事例中心の本と違って、商習慣の差はあるからね。でも逆に、業界の常識を外から点検する鏡になる。

“うちの業界は特殊だから”と閉じる前に、普遍的な戦略と照らして棚卸しする。その使い方が一番効くと思うよ。

[ソフトブレーン式] 最強の営業組織構築の手順書
3

[ソフトブレーン式] 最強の営業組織構築の手順書

工藤龍矢 著|中経出版

¥9,975(税込)

4.6

マザーズ公開後に東証第一部へ上場したソフトブレーンのグループ内でトップの経常利益率を誇り、中堅・中小・ベンチャーに特化した営業支援会社の社長が、「人が辞めても困らない組織で売る営業」をまとめた決定版。1500社以上の営業コンサル経験を出し惜しみなく公開し、ケース入り7分冊の大ボリュームで手順を追える。中小の経営者に向けた、価格以上の情報量がある手順書。

こんな人におすすめ

中小・中堅・ベンチャーの経営者や営業責任者で、トップ営業依存から抜けたい人。属人化した営業を見直す工程表が欲しい場面に向く。

良い点

  • 手順が段階的に追える
  • ケースで具体像がつかめる
  • 中小特化で現実的

気になる点

  • 価格が高め
  • 分量が多く通読が重い
  • 古い事例も含まれる

出版社

中経出版

発売日

2007年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

9975円って…本としてはかなり思い切った価格ですよね。しかもケース入りで7分冊って、中身もすごい量でびっくりしました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね、ケース入りの7分冊で総ページ数もかなりのもの。でも中身は、東証第一部に上場したソフトブレーンのグループで最も高い経常利益率を出していた営業支援会社の社長が、1500社以上のコンサル経験を出し惜しみなく出したもの。

“人が辞めても困らない営業”を手順として追えるから、経営者には安い投資だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

中小企業に特化してるってことは、読者も“自分の会社の話だ”と思いやすいですね。大企業向けの本だと、遠い世界に感じてしまうので。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、まさに中小企業の社長・経営者へ贈る一冊。大企業の真似ではなく、限られた人数で組織として売るためのノウハウだから、読む順番を決めて一つずつ試すのがいい。

ただ分量は多いから、通読より辞書的に使うのも手だよ。

サイエンス・マネジメント ~最強「営業組織」をつくる~
4

サイエンス・マネジメント ~最強「営業組織」をつくる~

長瀬勝俊 著|ぱる出版

¥2,934(税込)

4.4

「誤解されたプロセスマネジメントや営業標準化が、かえって組織を停滞させる」という逆説から始まる一冊。過去の勝ちパターンを踏襲せず、再現性のある営業マネジメントを9つのステップで組み立てる。営業用語そのものを定義し直す章を置いているのが特徴で、標準化を進めたのに成果が伸びない人ほど刺さる。実践例の章まで備えた構成も親切。

こんな人におすすめ

プロセス標準化を進めたのに成果が伸びない営業マネジャー、組織変革や新規事業を任された管理職。標準化が停滞の原因になると感じている局面に。

良い点

  • 用語定義から丁寧に整理
  • 9ステップで実践的
  • 逆説的な視点が新鮮

気になる点

  • 抽象度がやや高い
  • 事例は少なめ
  • 理論寄りで好みが分かれる

出版社

ぱる出版

発売日

2020年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

営業の標準化って、ふつうはいいことだと思ってました。それを“停滞させる”って言い切るのが気になります。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の入口なんだ。著者は、誤解されたプロセスマネジメントや営業標準化が営業組織を停滞させると指摘する。

だから第2章では営業用語そのものを正しく定義し直す。言葉のズレが間違ったマネジメントを生むからね。

そのうえで9つのステップを組み立てていく。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、用語の定義から入る本って珍しい気がします。言葉のズレが間違ったマネジメントを生む、というのが効きそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこが標準化本との違いだよ。過去の勝ちパターンをそのままなぞらないという姿勢も一貫している。再現性と“ただの前例踏襲”は違うんだよね。

第5章では営業現場が劇的に変わった実践例も示されるから、プロセス本を読んでしっくりこなかった人にこそ開いてほしい。

Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化
5

Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化

株式会社富士ゼロックス総合教育研究所河村亨 著|ブイツーソリューション

¥1,100(税込)

4.3

「営業の働き方改革が進まない」「SFA/CRMがいつまでも活用できない」——この二つの悩みが同じ原因に行き着くと指摘し、営業マネジメントは退化するという視点から、勝算のない“営業効率”の議論を離れて個別の“営業効果”を見極める理論を説く。アカウント型BtoB営業に絞り、158ページと短く手頃な価格で本質だけを突く。

こんな人におすすめ

営業マネジャーや幹部、SFA/CRMが定着しない現場を抱える企画担当者。ツールを入れても使われない理由を、効率ではなく効果の側から考えたい時に。

良い点

  • テーマを絞った濃さ
  • 短く安価で読みやすい
  • 効率より効果の視点

気になる点

  • 分量が少なく物足りない
  • 事例は限られる
  • BtoB以外には響きにくい

出版社

ブイツーソリューション

発売日

2018年10月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

SFAとかCRMって、導入したのに誰も使ってない、みたいな話をよく聞くんです。なんで定着しないんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

そのモヤモヤに正面から答える本だね。著者は“働き方改革が進まない”と“SFA/CRMが活用できない”が同じ原因に起因すると指摘する。

勝算のない営業効率の議論から抜け出して、個別の営業効果を見極めようというのが主張なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

効率じゃなくて効果、ですか。似た言葉なのに、指しているものが全然違う気がします。その違いを意識するだけで、見える景色が変わりそうですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこが核心。効率は手段、効果は顧客にとって何が起きたかだ。この本はアカウント型のBtoB営業に絞って、短いページ数で本質だけを突いてくる。

ツールを入れたのに動かない、という組織には特に効くよ。まずこの一冊で論点を整理してから、実践書に進むのがおすすめだ。

営業実行学 やりきる組織は、設計できる
6

営業実行学 やりきる組織は、設計できる

中内崇人 著|ダイヤモンド社

¥1,980(税込)

4.1

営業変革が文化レベルまで定着する企業はわずかという著者調査を出発点に、失敗の本質は戦略やツールの質ではなく、現場の「実行の設計」が抜け落ちている点だと説く。定着負荷<組織実行力という不等式で構造化し、5つの原則を実例で解説。イネーブルメント部門の立ち上げやAIとの協働まで踏み込む点が、他の組織論と一線を画す。

こんな人におすすめ

コンサルやSFA・研修を重ねても変革が文化にならない企業の営業企画、営業マネージャー、経営層。施策が形骸化する悩みを構造から解きたい時に。

良い点

  • 不等式で整理され明快
  • 実例が豊富
  • AI活用まで踏み込む

気になる点

  • 概念の理解に時間がかかる
  • 部門新設の前提が重い
  • 事例企業の規模が大きめ

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2026年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“失敗の本質は戦略じゃなくて実行の設計”って、けっこう厳しい言い方ですよね。でも思い当たる節がありすぎて…。

佐藤メバル

佐藤メバル

だよね。著者は200社以上の営業変革を伴走してきて、変革が文化レベルまで定着する企業はごくわずかだと調査で示している。

そこで出てくるのが定着負荷<組織実行力という不等式。左辺を下げ、右辺を上げる5つの原則で、精神論に頼らず組織を動かす道筋を描くんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

不等式って聞くと、一気に具体的な感じがします。AIの話もあるって聞きましたが、どんな内容なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

あるよ。“地図なきAIは、賢い迷子にすぎない”という章があって、営業の暗黙知を構造化して最新AIと協働する実践法まで書かれている。

イネーブルメント部門の立ち上げ方やインタビューフォーマット例も収録されていて、戦略から実行へ視座を移したい人にはちょうどいい。

売れる組織に変える! BtoB営業の仕組み化戦略
7

売れる組織に変える! BtoB営業の仕組み化戦略

稲葉智宏 著|つた書房

¥1,870(税込)

4.1

訪問営業偏重からオンライン化へというBtoB営業の転換を、章立ての順に追う実務書。商材理解やターゲット定義などの準備、見込み客創出・育成と商談の分業、Webマーケティング、CRM・MA・SFAの活用、成約率を高める運用までを一気通貫で扱う。人材不足の中小企業でも今いる人材で取り組める点を繰り返し強調するのが特徴。

こんな人におすすめ

BtoBの中小企業で営業のオンライン化を進めたい経営者や営業責任者、商談数を増やしたいが人手が足りないチーム。訪問中心の営業を見直す第一歩に。

良い点

  • 準備から運用まで網羅
  • 中小企業目線で現実的
  • 章立てが手順どおり

気になる点

  • Web施策の記述は基本寄り
  • ツール解説は概要レベル
  • デジタル前提の内容

出版社

つた書房

発売日

2025年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

訪問営業はもう古い、って言い切ってるのが印象的でした。でも地方の会社とかだと、まだ足で稼ぐのが主流ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは誤解しないでほしい。この本が言うのは“足で稼ぐだけではうまくいかない”ということで、オフライン施策との組み合わせにも章が割かれている。

大事なのは営業プロセス全体を可視化して、見込み客創出・育成と商談を分業する体制を描くこと。人材不足の中小企業ほど成果が出せると書いているよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

今いる人材でできる、っていうのが安心します。あと、CRMやMAみたいなツールの話も多いんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

脱エクセルからCRM、MA、SFAまで触れている。ただツール解説は概要レベルだから、選定の考え方を掴むのに使うといい。

準備・組織づくり・集客・システム・運用と、順番どおりに読み進められる構成が親切で、営業のオンライン化を最初から設計する人の地図になるよ。

マネージャー任せにしない営業組織のつくり方: 売れる営業を仕組み化する方法, 属人化をなくし, 再現性で勝つ営業組織
8

マネージャー任せにしない営業組織のつくり方: 売れる営業を仕組み化する方法, 属人化をなくし, 再現性で勝つ営業組織

社内ニート 著

3.9

売上が伸びる月と失速する月がある、マネージャーが変わると数字も変わる——そんな組織の原因を「人の能力不足」ではなく設計の不在に置く。戦略の言語化からプロセスの標準化、暗黙知の型化、KPIの可視化、会議体の再設計、育成、失注分析、文化の定着までを体系的に整理。マネージャーを不要にするのではなく役割を明確にする立場が一貫している。

こんな人におすすめ

営業部門の責任者やマネージャー、これから組織を拡大したいリーダー。トップ営業の成功が横展開できないと悩む場面に、明日からの変更点が見える形で応える。

良い点

  • 要素を体系的に整理
  • 明日からの変更点が見える
  • 属人化の原因を言語化

気になる点

  • 網羅的でやや散らかる
  • 具体事例は薄め
  • 既視感のある項目もある

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“マネージャー任せにしない”って題名、けっこうドキッとします。マネージャーって、ふつう頼られる側なのに、どういう意味なんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

でも実際、成果がマネージャー個人の経験や勘、気合い、面倒見のよさに依存している組織は多い。この本はそこを“人の能力不足”ではなく、営業が仕組みとして設計されていないことだと見る。

マネージャーの役割を明確にしつつ、力量だけに頼らなくてもチームが育つ土台をつくるのが狙いなんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、SFAを入れたのに入力するだけのツールになってしまう、みたいな話も扱ってるんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

扱っているよ。会議体の再設計、失注分析、組織文化の定着まで順に整理されている。項目は多いから、全部を一気にやろうとせず、自社の穴が大きいところから手をつける読み方が合っている。

営業組織を“個人技の集合体”から“成果を生み出すシステム”に捉え直す一冊だよ。

見ていなくても回る営業組織: 施策が定着し、数字が先に読める実行の設計
9

見ていなくても回る営業組織: 施策が定着し、数字が先に読める実行の設計

AI(the未来生成) 著

3.9

月曜に決めたことが金曜には消えている——そんな停滞を、根性ではなく設計で解く。会議の型、追う数字の選び直し、未達のときに止まる仕組み、商談の録画をAIに渡す線引きまで、月曜の営業会議から順番に手順を示す。MITスローンやニューヨーク大学などの研究を、営業所の場面に翻訳して渡してくれるのが他書との違い。

こんな人におすすめ

施策が定着せず板挟みになっている営業所長や推進担当者、会議と数字の設計をやり直したいマネージャー。決めたことが翌週に消える職場に効く。

良い点

  • 研究を現場の言葉に翻訳
  • 会議の型が具体的
  • AI活用の線引きに触れる

気になる点

  • AI著者ゆえ文体に好み
  • 網羅性より実践優先
  • 事例の固有名は少ない

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年8月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

著者がAIって聞いて、えっ、と思いました。でも“月曜に決めたことが金曜には消えてる”って、まさに私のバイト先でも見た光景です…。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこなんだよね。この本は、実行が止まるのは人の根性の前の問題で、会議のやり方・追う数字・未達のときの止め方・評価のつながりが決まっていないからだと説く。

決めた施策が翌週も生き残る会議の型を、月曜の営業会議から順番に書いている。

橘ナナミ

橘ナナミ

AIが議事録や入力を引き受ける、みたいな話もあるんですよね。録画を渡していいのか、ちょっと怖い気もします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこも逃げずに書いている。商談の録画をAIに渡していいかの線引き、議事録とSFA入力を当日中に終わらせる運用、そして異動しても回り続けるように次の推進者へ引き継ぐ方法まで。

世界の研究を営業所の言葉に翻訳して渡してくれるから、理屈と実践の橋がかかっているよ。

属人営業を終わらせる 営業モデルの作り方
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属人営業を終わらせる 営業モデルの作り方

高岡直人 著|彩図社

¥1,980(税込)

3.9

売上至上主義で管理だけを強めると、かえって「御用聞き営業」が増える——多くの企業で起きるこの現象を起点に、顧客に寄り添うだけで自社の価値を伝えられない状態を問い直す。営業を個人の才能ではなく再現性のある営業モデルとして組み、担当者を「売る人」から「解決する人」へ変えるチーム独自の型を312ページで公開する。

こんな人におすすめ

管理強化したのに数字が伸びない営業責任者、トップ営業の再現性に悩むマネージャー。御用聞き化している現場を、上位下達の精神論ではなく型で立て直したい時に。

良い点

  • 御用聞き化の原因を突く
  • 312頁の厚みで丁寧
  • 型づくりの手順が具体的

気になる点

  • ページ数が多く重い
  • 精神論の批判が長め
  • 事例は限られる

出版社

彩図社

発売日

2026年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“御用聞き営業”って言葉、聞いたことはあるんですが、売上至上主義がそれを増やすって、どういうことでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

管理だけを強めると、現場は怒られないように既存客の小さな要望に応える動きに寄っていく。顧客に寄り添っているようで、実は自社の価値を何も伝えられていない状態だね。

著者はそこを起点に、営業は個人の才能ではなく、再現性のある営業モデルで成果を出せると説く。

橘ナナミ

橘ナナミ

312ページ…なかなかの厚さですけど、それだけ“型”の中身が濃いんですね。最後まで読み切れるか、少し心配です。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう。上位下達の精神論や気合いではなく、担当者一人ひとりが“売る人”から“解決する人”へ変わるためのチーム独自の型を、惜しみなく出している。

厚いぶん、自社の営業モデルを一枚ずつ組み立てる作業帳として使えるよ。急いで結論だけ拾うより、順に読む価値がある。

営業改革の教科書 成果を生む「王道施策15選」
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営業改革の教科書 成果を生む「王道施策15選」

榊巻亮、浦野裕三 著|日経BP

¥2,860(税込)

3.7

営業部門の悩みはどの会社も似ている——そこを前提に、現場で実践し効果の出たノウハウを「王道施策15選」として体系化。ゴール明確化、調査分析、構想策定、方針合意という進め方に加え、定着までの道筋と、すぐ流用できる管理表などのテンプレートを多数掲載する。変えるところで終わらず、定着まで書く本は少ない。

こんな人におすすめ

営業改革の推進役を任された企画担当者、施策を現場に定着させたいマネージャー、改革の型を借りたい経営層。施策は決めたが定着しない局面に。

良い点

  • 15選として施策が選べる
  • テンプレートが実務で使える
  • 定着まで導く構成

気になる点

  • 網羅ゆえ一つ一つは簡潔
  • 自社向けの翻訳が必須
  • 中堅以上が前提

出版社

日経BP

発売日

2026年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“王道施策15選”って、逆にありがたみが分かりやすいですね。でも15個もあって、どれから手をつければいいんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは進め方が効く。ゴール明確化、調査分析、構想策定、方針合意というフェーズを踏んでから施策を選ぶ流れになっている。

闇雲に15個ではなく、自社の困りごとから逆算して選ぶ設計なんだ。しかも管理表などのテンプレートも多数載っている。

橘ナナミ

橘ナナミ

テンプレートが付いてるの、地味に嬉しいですね。改革って、資料づくりだけでヘトヘトになりがちなので、そこを助けてくれるのは大きいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そのヘトヘトを減らすのが狙いだろうね。類書との違いは、変えるところで終わらず定着まで書いている点。人の気持ちを変革受容曲線で捉え、展開戦略を練り、プロジェクトチームから既存組織へ役割を引き継ぐ。

ベストセラーの業務改革本の営業版という位置づけで読むと腹落ちしやすいよ。

強くて元気な営業組織のつくりかた
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強くて元気な営業組織のつくりかた

グロービス経営大学院 著|東洋経済新報社

¥2,200(税込)

3.7

キーエンス、リクルート、セールスフォース、プルデンシャルなど「強い営業組織」の共通点と成功のフレームワークを公開する。業種も営業スタイルも異なる企業から共通項を引き出す構成で、個社の物語を追うのではなく自社に当てはめる枠組みとして持ち帰れる。営業組織を学びとして設計する大学院の視点で整理されているのが独自点。

こんな人におすすめ

強い営業組織の共通点を構造で理解したい経営層や営業責任者、他社事例を自社の採用や育成に翻訳したい人事担当者。自社の型を探している場面に向く。

良い点

  • 著名企業を横断比較
  • フレームワークで整理
  • 教育機関らしい構成

気になる点

  • 事例の深掘りは控えめ
  • 抽象度がやや高い
  • 実務手順は少ない

出版社

東洋経済新報社

発売日

2025年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

キーエンスにリクルート、セールスフォースにプルデンシャル…業種も営業のしかたも全然違うのに、共通点があるって面白いですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

まさにそこが読みどころ。違いを並べるだけなら事例集で終わるけれど、この本は異なる企業に共通する成功のフレームワークを引き出そうとする。

だから自社に当てはめて考えられる。ページ数もそこそこあって、腰を据えて読む価値があるよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

でも、個別の事例の中身は薄いんでしょうか? 各社の話をもっと詳しく知りたい気もするんですけど。

佐藤メバル

佐藤メバル

正直、個社の深掘りは控えめだね。そこを期待すると物足りない。逆に、共通点を抽象化して自分の組織の採用・育成・仕組みに翻訳したい人には効く。

グロービス経営大学院の編集だから、学びとして整理されているのも特徴だよ。

ニューノーマル時代の営業組織デザイン データ×組織で実現する真の営業DX(SalesZine Digital First)
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ニューノーマル時代の営業組織デザイン データ×組織で実現する真の営業DX(SalesZine Digital First)

千葉友範 著|翔泳社

3.7

SalesZineの人気連載に最新事例やコラムを加えた一冊で、データから「営業」の現在地を読み、データドリブン型の営業マネジメントへ踏み込む。鍵は営業のラストワンマイルを可視化するWork Logで、音声認識やタブレット、地図アプリの導入実践例まで紹介。サブスクリプションやカスタマーサクセスを含む組織の未来像も扱う。

こんな人におすすめ

営業DXを任されたマネージャーや経営者、オンライン商談が定着した後の組織設計を考えたい企画担当者。顧客接点の再設計が必要な局面に。

良い点

  • データと組織を一体で論じる
  • Work Logの実践例が具体
  • コラムで論点を補う

気になる点

  • 電子書籍の表示に注意
  • DX前提で基本は省く
  • 用語がやや専門的

出版社

翔泳社

発売日

2021年12月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“Work Log”って聞き慣れない言葉なんですけど、いったい何を記録するものなんでしょう? 監視みたいでちょっと怖いです。

佐藤メバル

佐藤メバル

営業のラストワンマイル、つまり商談や訪問の現場で何が起きたかを可視化する考え方だよ。この本は、データから営業の現在地を読み解き、データドリブン型の営業マネジメントへ踏み込む。

音声認識やタブレット、地図アプリを使った導入の実践例まで載っている。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど。でも、監視されているみたいで、現場は嫌がったりしないんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

その疑問には「Work Logは監視社会への入り口なのか?」という項目で向き合っている。だから技術の話だけでなく、変革の抵抗勢力を攻略する視点も用意されているんだ。

サブスクリプションやカスタマーサクセスを含めた組織の未来像まで視野に入れた、営業DXの設計図として読めるよ。

売れる組織 売れる営業
14

売れる組織 売れる営業

田中大貴 著|実業之日本社

¥2,200(税込)

3.7

キーエンスで顕微鏡という有形商材の法人営業、プルデンシャルで保険という無形商材の個人営業と、対照的な現場でトップの実績を残した著者による営業の教科書。商材や顧客が違っても原理原則は変わらないとし、カルチャーづくりから知識・スキル・習慣管理・心構えまでを体系化する。序章でAI時代に人間の営業は必要かを問う構成も現代的。

こんな人におすすめ

法人営業と個人営業の両方の原理を学びたい営業担当者、カルチャーから組織を整えたいマネージャー、営業の基礎を一冊で固めたい若手。原理原則から学び直したい時に。

良い点

  • 対照的な2社の実績が裏づけ
  • 原理原則から体系化
  • 章立てが実践順

気になる点

  • 320頁で通読に体力が要る
  • 著者自身の経験が中心
  • 業界固有の記述もある

出版社

実業之日本社

発売日

2025年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

キーエンスとプルデンシャルって、顕微鏡と保険で、まったく違う商売ですよね。それで同じ原理原則って言えるのがすごいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、マイクロスコープという有形商材の法人営業と、保険という無形商材の個人営業。対照的なのに、成果をあげるための原理原則は変わらないというのが著者の結論なんだ。

商材や顧客が違っても土台は共通だと、実体験から語っている強さがある。

橘ナナミ

橘ナナミ

序章が“AI時代に人間の営業は必要か?”なのも気になります。いま読む意味がありそうで、そこから引き込まれますね。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこから入って、常に成果をあげる組織の秘密、カルチャーづくり、知識編・スキル編・習慣と管理編・心構え編へと進む。

320ページと厚いけれど、営業の基礎を一冊で通したい人にはちょうどいい。ただ、著者の経験を軸にした本だから、業界固有の部分は自社向けに読み替えてね。

組織営業力
15

組織営業力

松丘啓司 著|ファーストプレス

¥2,420(税込)

3.7

成果主義人事が推し進められた結果、かえって個人主義が増幅し、営業が「できる担当者」頼みの個人戦になってしまった——この構造を正面から論じる。組織営業力を個人のスキルではなく、組織的な営業マネジメントの仕組みとリーダーシップ、組織風土の問題として捉え、腰を据えたマネジメント改革を説く。何年も効く土台の話。

こんな人におすすめ

成果主義を導入したのに連携が弱まったと感じる経営層や人事、営業力強化が堂々巡りになっている責任者。個人戦の限界に気づいた局面に向く。

良い点

  • 個人主義化の構造を分析
  • 組織風土まで視野
  • 息の長い視点

気になる点

  • 具体策は抽象度が高い
  • 事例が少なめ
  • やや硬い文体

出版社

ファーストプレス

発売日

2005年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

成果主義って、やる気を出すための仕組みだと思ってました。それが個人主義を増幅させることもあるんですね。

佐藤メバル

佐藤メバル

この本の指摘はそこなんだ。成果主義人事が推し進められた結果、営業が“できる担当者”頼みの個人戦になり、組織営業力の取り組みが続かない企業が出てきたと。

だから組織営業力を、個々のスキルではなく仕組みとリーダーシップ、組織風土の問題として捉え直す。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、すぐ効くノウハウというより、考え方の土台を変える本なんですね。読むには少し覚悟がいりそうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこは期待値を合わせてほしい。具体的な手順書ではないけれど、なぜ営業力強化が堂々巡りになるのか、その構造が見える。

そのぶん、何年も効く土台の話だよ。手順が欲しい人は、実行の設計を扱った実践書と組み合わせるといい。

営業力を組織化する技術【実践・組織編】 (オウサム・クリエイツ)
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営業力を組織化する技術【実践・組織編】 (オウサム・クリエイツ)

山本和矢 著|オウサム・クリエイツ

3.5

「売れる営業をつくる」のではなく「売れない営業を生まない組織をつくる」という立場から、トップ営業のやり方が共有されず後が続かない状態に終止符を打つ実践書。営業メソッドの型とスキル評価の枠組みを軸に、KPI・KGIを育成の指標として使う方法や、教育と評価が連動する育成ジャーニーの組み立てを扱う。

こんな人におすすめ

営業チームを率いるマネージャーやリーダー、属人化と育成に悩む経営者、評価制度にモヤモヤを感じる管理職。個人戦からチーム戦へ移りたい時に。

良い点

  • メソッドと評価の型が明確
  • 育成と評価を接続
  • 自走する文化まで扱う

気になる点

  • 前作前提の記述がある
  • 独自用語の理解が必要
  • 事例は少なめ

出版社

オウサム・クリエイツ

発売日

2025年6月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

PTPFにKASHって、略語が並ぶと身構えちゃいます。これって何の略で、どんな場面で使うものなんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

PTPFは営業メソッドの型、KASHはスキル評価の枠組みだね。この本は、属人化を防ぐメソッドの設計と、KPI・KGIを“育成の指標”として使いこなす方法を軸にしている。

教育と評価を連動させる育成ジャーニーを組むのが狙いなんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

評価って、どうしても数字の査定のイメージでした。それが育成の道具にもなるんですね。発想が変わりました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、成果だけでなく“貢献”も評価する制度設計まで踏み込む。マネージャーの問いかけの実践スキルや、ナレッジが自走する学び合う文化の作り方も扱っている。

前作のマインド・知識編を読んでいると理解が早いけれど、2冊セットで“育てる力”から“組織に根づく力”へ進める構成だよ。

変えるのは営業だ ~さらば個人プレー やるぞ、組織営業~
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変えるのは営業だ ~さらば個人プレー やるぞ、組織営業~

工藤龍矢 著|さくらパブリッシング

¥599(税込)

3.5

企業は経営者の生き写しであり、トップが変われば社員も変わる——という信念から、人が伸びる組織づくりと、効率化の観点で未開拓なままの営業改革を論じる。日本でなお主流の旧来型営業を検証し、その対極にある営業プロセスマネジメントと組織的営業、科学的アプローチの仕組みと効果を示す。手頃な価格で改革の入口になる。

こんな人におすすめ

営業改革に着手したい中小企業の経営者、旧来型の営業体質を変えたい管理職、組織営業の考え方を短時間で掴みたい人。変革の最初の一冊として。

良い点

  • 価格が手頃で試しやすい
  • 改革の全体像を短く掴める
  • 最終章に販売の仕組み

気になる点

  • ページ数は多くない
  • 実務の細部は薄め
  • 前著と重なる部分もある

出版社

さくらパブリッシング

発売日

2006年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

599円って、ビジネス書としてはかなり挑戦しやすい価格ですよね。価格が安いと内容もライトなのかな、と思ってしまうんですが。

佐藤メバル

佐藤メバル

価格は入りやすいけれど、扱うテーマは骨太だよ。著者は“企業は経営者の生き写し”という立場で、人が伸びる組織づくりと、営業という未開拓領域の改革を論じる。

旧来型営業の問題を検証して、その対極にある営業プロセスマネジメントの仕組みと効果を示す構成なんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

最終章は販売の仕組みづくりなんですね。改革の話だけで終わらず、実際の営業手法まで書いてあるのがいいかも。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこは実際の営業手法まで踏み込んでいて、販売の仕組みづくりに定評のあるコンサルタントの協力のもとまとめられている。

プロセスマネジメントを入れると組織が“変化体質”になり、自立した個人が立ち上がるという描き方も一貫している。

改革の全体像を短く掴んでから、他の手順書に進む入口にちょうどいいよ。

強い営業はチームで動く
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強い営業はチームで動く

川嶋謙 著|日経BP

¥2,822(税込)

3.5

営業力とは組織力であり、マネジメント力であり、会社の姿を映す鏡だ——という視点から、個人のスキルではなくマネジメントや組織連携を軸に据える。現場に組織への隠れた不満はないか、上司と部下のコミュニケーションは取れているか、成果主義を取り違えていないかを問いながら、多くの営業改革を導いた著者の体験から強化法を示す。

こんな人におすすめ

チーム営業に切り替えたい営業マネージャー、組織連携の綻びを感じる責任者、営業改革を任された企画担当者。成果主義の使い方を見直したい場面に。

良い点

  • 組織とマネジメントが軸
  • 現場の不満に目を向ける
  • 改革実務者の体験が土台

気になる点

  • 190頁で物足りない人も
  • ITベンダー事例が中心
  • 価格はやや高め

出版社

日経BP

発売日

2008年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“営業力は会社の姿を映す鏡”って、なんだか身が引き締まる言葉ですね。営業の本なのに、会社そのものを見る感じがします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだろうね。この本は個人の営業スキルではなく、マネジメントや組織連携という、日本企業が忘れかけているチーム営業力の強化を、マネジメントの視点から解説する。

現場に組織への隠れた不満はないか、上司と部下の対話はあるか、成果主義を取り違えていないか、順に問いかけていく。

橘ナナミ

橘ナナミ

ITベンダーを中心に、ってありますが、業界が違っても参考になりますか? 自分が知らない業界の事例だと、遠く感じてしまうこともあって。

佐藤メバル

佐藤メバル

軸になっているのは組織とマネジメントの話だから、業界を問わず通じる部分は多い。ただ具体例はITベンダーが中心なので、そこは自社に置き換えて読むんだよ。

190ページと短めだから、改革の旗を立てる前に一気に読んで、自社のどこが綻びているかを確認する使い方が向いている。

強い会社の営業はチームプレイで動いている!: 専門コンサルタントが明かす 個人にたよらず、チームで売り上げを上げる 営業マネジメントの技術
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強い会社の営業はチームプレイで動いている!: 専門コンサルタントが明かす 個人にたよらず、チームで売り上げを上げる 営業マネジメントの技術

庄司充 著

3.5

「センスのいい営業マンがいない」「営業マンによって売上に極端な差が出る」「教育の仕方が分からない」——こうした悩みの根を、営業が個人まかせになっていることだと捉える。リクルートで5年連続NO.1マネジャーを獲得し、50社以上の顧問先と3000社以上の研修参加企業を指導してきた著者が、ビジョンの言語化から教育、KPI設計、会議の進め方までを4ステップで示す。

こんな人におすすめ

営業が個人まかせになっている中小企業の経営者や幹部、営業ミーティングを立て直したいマネージャー。チームで売る仕組みを基本から組みたい時に。

良い点

  • 4ステップで順に学べる
  • 現場指導の蓄積が厚い
  • 帳票と会議まで踏み込む

気になる点

  • 定番の内容も多い
  • 事例は研修ベース
  • 自社への翻訳が必要

出版社

詳細情報なし

発売日

2026年3月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“センスのいい営業マンがいない”って、読者にとってはけっこう痛いところを突いてきますね。身に覚えのある人、多そうです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこなんだ。営業マンによって売上に極端な差が出る、新人が育たない、教育の仕方が分からない——その現象は、営業が個人まかせになっていることから起きる。

この本はそこを会社としてのリスクだと捉えて、チームプレイで動く組織への転換を説く。4つのステップで順番に手順を示している。

橘ナナミ

橘ナナミ

ミッションやビジョンの言語化から始まるんですね。地味な作業だけど、そこが抜けている会社は多そうだなと思いました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう、そこから自社営業の基本プロセスのまとめ方、教育の仕方、KPIを設定して帳票で行動を可視化する方法、PDCAを回すミーティングの進め方まで続く。

3000社以上の研修を見てきた人の言葉だから、つまずきどころが具体的だよ。定番に思える項目ほど、実際にできている会社は少ないんだよね。

最強組織マネジメント なぜあの営業課長は売上右肩上がりなのに定時で帰れるのか
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最強組織マネジメント なぜあの営業課長は売上右肩上がりなのに定時で帰れるのか

遠藤慎太郎 著|まんがびと

3.5

営業課長として8年連続で売上を右肩上がりに伸ばし、1日平均2時間の残業をやめても伸び続けた著者が、その両立をまとめる。鍵はムダの徹底的な削減と、部下に役割を与えて動かすことの2つ。月40時間の残業をどう割り振れば定時で帰れるのかまで突き詰めた、実体験ベースの具体性が持ち味。

こんな人におすすめ

売上を伸ばしながら定時で帰りたい営業課長やチームリーダー、残業を減らしてチーム力を上げたいマネージャー。自分の時間と数字を両立させたい局面に。

良い点

  • 実体験ベースで具体的
  • 残業時間の割り振りに踏み込む
  • 行動に移しやすい

気になる点

  • 著者個人の経験が中心
  • 組織全体の設計論ではない
  • 文体はライト

出版社

まんがびと

発売日

2020年9月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

8年連続で売上を伸ばしながら、定時で帰る。しかも残業をやめてからも伸びてるって、にわかには信じがたいです。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこを具体的に書いているのがこの本の強みだね。著者は営業部の課長として8年連続で売上を右肩上がりに伸ばし、1日平均2時間あった残業をやめて10か月。

それでも数字は伸び続けた。見つけたのはムダを徹底的に削減することと、部下に役割を与えて動かすことの2つなんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

月40時間の残業をどう割り振るか、まで書いてあるのはリアルですね。私もバイトのシフトで似た話を考えたことがあります。

佐藤メバル

佐藤メバル

身近なところから応用できるはず。ただ、これは著者個人の経験を軸にした本だから、組織全体の設計論を求めると物足りないかもしれない。

ムダの削減と役割の付与という2つの行動を、明日から自分で試すための一冊として読むのがいいよ。

営業マネジャーのためのプロセスマネジメントの考え方・進め方
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営業マネジャーのためのプロセスマネジメントの考え方・進め方

内藤和美 著|ジェイ・インターナショナル

¥2,710(税込)

3.5

タイトルどおり、営業マネジャーのためにプロセスマネジメントの考え方と進め方を扱う一冊。営業の成果を個人の力量に委ねず、プロセスとして捉えて管理する視点を、247ページでじっくり解説する。施策集や事例集ではなく、マネジャーが日々の判断に使う“ものの見方”を整えるタイプで、実務の手順書と組み合わせると効果的。

こんな人におすすめ

プロセスマネジメントを基礎から理解したい営業マネジャー、管理の軸を持ちたい新任マネージャー、営業の標準化を推進する立場の人。考え方から押さえたい時に。

良い点

  • マネジャー向けに焦点
  • 考え方と進め方を両立
  • 247頁で厚みがある

気になる点

  • 具体的な事例は限られる
  • 自社への翻訳が必要
  • 価格はやや高め

出版社

ジェイ・インターナショナル

発売日

2005年5月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

プロセスマネジメントって言葉はよく聞くんですけど、“考え方・進め方”って、いわゆる手順書とは違うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いいところに気づいたね。手順書は“何をどの順でやるか”を教えてくれるけれど、この本が扱うのは、営業マネジャーがプロセスをどう捉えて、どう管理していくかという考え方と進め方だ。

日々の判断の軸を整えるタイプの一冊で、247ページぶんじっくり向き合う構成になっている。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど、施策集じゃなくて、ものの見方を鍛える本なんですね。新任のマネージャーが最初に読むのにもよさそう。

佐藤メバル

佐藤メバル

そう思う。プロセスを個人の力量任せにしない第一歩になる。ただ、具体的な事例やテンプレートを期待すると物足りないから、実践の手順書と組み合わせるのが現実的だよ。

まず考え方を揃えて、それから自社の運用に落とす。その順番が効く。

営業を仕組み化し、部下のやる気を最大化する、最強のチーム創り ザ・マネジメント (幻冬舎単行本)
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営業を仕組み化し、部下のやる気を最大化する、最強のチーム創り ザ・マネジメント (幻冬舎単行本)

杉山大二郎 著|幻冬舎

3.5

大手IT機器メーカーの販売代理店で東京営業部部長を務めるエースが、業績が急激に悪化した従業員50人ほどの中小企業へ出向し、ビジョンの共有・仕組みの構築・情報の活用・教育の強化の4つの視点から営業マネジメントを改革していく小説形式の一冊。倒産の危機を脱したかに見えた矢先に最大の危機が訪れる展開で、読みながら革新のアイディアを持ち帰れる。

こんな人におすすめ

物語形式でマネジメントを学びたい営業責任者、改革の進め方を追体験したい新任マネージャー、部下のやる気の扱いに悩むリーダー。仕組みと人の両方を扱いたい時に。

良い点

  • 小説形式で読み進めやすい
  • 4つの視点が軸
  • 現場の生々しさがある

気になる点

  • 理論の網羅性は低め
  • 数字は物語の中の話
  • 実践には別書が必要

出版社

幻冬舎

発売日

2016年4月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ビジネス書が小説形式って珍しいですね。“業績が悪いのは、営業マンのせいじゃない。すべてリーダーの責任”って台詞が刺さります。

佐藤メバル

佐藤メバル

この本は、大手IT機器メーカーの販売代理店で営業部長を務めるエースが、業績が急激に悪化した従業員50人ほどの会社へ出向するところから始まる。

社員とぶつかりながら、ビジョンの共有・仕組みの構築・情報の活用・教育の強化という4つの視点で改革を進めていくんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

物語だと、つい先が気になって一気に読んじゃいそうです。でも、読み終わったあとに学びは残りますか?

佐藤メバル

佐藤メバル

要所に原則が散りばめられている。「責任を与えるから思いが育つ」といった言葉が物語の場面と結びつくから、記憶に残りやすい。

倒産の危機を免れたかと思ったところで最大の危機が来る展開もあって、改革が一直線に進まない現実まで描いている。

理論を体系的に学ぶ本ではないけれど、進め方を追体験するのには向いているよ。

セールスマネジメントモデル
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セールスマネジメントモデル

米倉達哉 著|クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

¥1,958(税込)

3.5

営業が属人化する理由を、体系化されたマネジメント手法の不在、成果につながる基準の不明確さ、学び合う仕組みの不足の3つに整理し、7つのマネジメント理論で営業組織のマネジメントを体系化する。プロセスの作り方、案件攻略の7ステップ、人材マネジメント、市場分析からビジョン浸透の6ステップまでを一冊でカバーする。

こんな人におすすめ

営業組織のマネジメントを体系で学びたい営業部長やマネージャー、属人化を仕組みで解きたい経営者、育成とプロセスを同時に整えたい企画担当者。7つの型で全体像を掴みたい時に。

良い点

  • 7つの型で全体を網羅
  • 目次が学習順に整理
  • 基本テンプレートの特典付き

気になる点

  • 網羅ゆえ概説的な項目も
  • 288頁で通読に時間
  • 運用の工夫が要る

出版社

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

発売日

2025年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ビジョン、戦略、市場、組織、プロセス、顧客、人材…7つって、けっこう広いですね。全部必要なんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

この本は、営業が属人化する理由を3つに整理するところから始まる。体系化されたマネジメント手法がないこと、成果につながる基準が明確でないこと、学び合い成長し続ける仕組みが足りないこと。

その3つを解くために7つのマネジメント理論を型として体系化しているんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

じゃあ、プロセスだけ、人材だけ、というふうにつまみ読みしてもいいんでしょうか? それとも順番どおりが大事ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

それもありだと思うけれど、7つは相互に関係しているから、まず全体像を眺めてから自社の弱点を深掘るのがおすすめ。

プロセスデザインや勝利の方程式など、基本テンプレートが読者特典として用意されているのも実践的だよ。288ページと厚いけど、目次が学習順に整理されているから、道に迷わず読める。

営業チームの強化法
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営業チームの強化法

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 著|ダイヤモンド社

¥1,750(税込)

3.5

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部が「営業チームの強化」をテーマにまとめた一冊。経営や組織の視点から営業チームを見る論考をまとめて読めるため、現場のハウツー本を読んだあとに、なぜチームが機能しないのかという上位の問いに戻れる。273ページで1750円と、まとまった論集としては手に取りやすい価格帯。

こんな人におすすめ

営業チームの強化を経営視点で考えたい管理職、現場ノウハウの前に原理を押さえたいリーダー、読書会の題材を探しているチーム。視座を一段上げたい時に。

良い点

  • 経営視点で営業を扱う
  • 論考をまとめて読める
  • 価格が比較的手頃

気になる点

  • 単独の体系書ではない
  • 実務手順は限られる
  • 論点が複数に散る

出版社

ダイヤモンド社

発売日

2007年2月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部の本って、なんだか硬そうなイメージがあるんですけど、読みやすいんでしょうか?

佐藤メバル

佐藤メバル

硬さはあるけれど、そこが強みでもあるね。これは営業チームの強化というテーマを、経営や組織の視点から扱った論考をまとめて読める一冊なんだ。

現場のハウツーの前に上位の問いに戻れるから、施策がうまく回らないときに読み返すと効く。

橘ナナミ

橘ナナミ

体系書じゃない、っていうのは気をつけたほうがいいですか? 手順を求めて読むと、期待が外れそうで。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね、一冊で手順がすべて揃うタイプではない。だから先に実践書で現場を動かし、なぜ機能しないのかと疑問が出たときにこの本へ戻る。

273ページで1750円だから、まとまった論集として手に取りやすい価格なのもありがたい。読書会の題材にするのも向いているよ。

自ら考え戦略的に動く営業集団をつくる 3つのフレームワーク
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自ら考え戦略的に動く営業集団をつくる 3つのフレームワーク

河村亨 著|日経BPコンサルティング

¥2,020(税込)

3.5

「言ったことをやらない」「言われたことしかやらない」という不満の多くは、部下ではなくマネージャーの伝え方に原因があると説く。戦略実行には正しい理解と納得が必要で、繰り返しによって定着に至る——そのために思考を促す対話を設計する。市場の可視化、戦略遂行の可視化、活動プロセスの可視化という3つのフレームワークを一貫して運用するのが要点。

こんな人におすすめ

戦略が現場に伝わらず悩む営業マネージャー、メンバーの本気を引き出したいリーダー、伝え方を見直したい管理職。指示が実行に変わらない局面に効く。

良い点

  • 3つのフレームワークが明確
  • マネージャーの伝え方に焦点
  • 対話の設計に踏み込む

気になる点

  • フレームの運用に慣れが必要
  • 事例は限られる
  • 概念の説明が多め

出版社

日経BPコンサルティング

発売日

2015年1月

ページ数

詳細情報なし

橘ナナミ

橘ナナミ

“部下が言ったことをやらないのは、マネージャーの問題”って、かなりはっきり書いてありますね。ドキッとします。

佐藤メバル

佐藤メバル

そこがこの本の立場なんだ。上司から部下への一方通行の指示では、物事の本質は正しく伝わらない。戦略ならなおさらで、正しい理解と納得があってはじめて実行が伴い、繰り返しによって定着に至る。

だから「思考を促す対話」を仕組みにする3つのフレームワークを提示するんだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

市場の可視化、戦略遂行の可視化、活動プロセスの可視化、でしたっけ。その3つは、別々に使うんですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

いや、相互に関係し合っていて、一貫して運用することが重要なポイントだとされている。富士ゼロックス総合教育研究所が培ってきたコンサルテーションノウハウを体系だててまとめた初めての実務書で、コミュニケーションのあり方を見直すきっかけになる。

使いこなすには慣れが要るけれど、マネージャーの言葉を変えたい人には効くよ。

組織フェーズ別ロードマップと課題別の逆引き

橘ナナミ

橘ナナミ

選び方の軸はわかったんですが、「うちが今どのフェーズか」がわからないときは、どうすればいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

いい質問だね。まず「どの課題で読みたいか」を先に決める。採用・育成・評価・離職・プロセス・DX——この6つで逆引きすると迷わない。離職が課題なら、なぜ施策が翌週消えるのかを設計から説く『見ていなくても回る営業組織』が刺さる。採用と育成なら『セールス・イネーブルメント』や『営業力を組織化する技術【実践・組織編】』。評価の設計なら『マネージャー任せにしない営業組織のつくり方』が評価と育成カリキュラムまで踏み込んでいる。

橘ナナミ

橘ナナミ

逆に、フェーズで決めるなら?

佐藤メバル

佐藤メバル

立ち上げ期は『属人営業を終わらせる 営業モデルの作り方』や『組織営業力』で型の考え方を。標準化期は『サイエンス・マネジメント』や『セールスマネジメントモデル』で再現性の土台を。拡大期は『マネージャー任せにしない営業組織のつくり方』や『営業マネジャーのためのプロセスマネジメントの考え方・進め方』で管理の精度を上げる。変革期は『営業改革の教科書』や『営業実行学』で定着までを設計する。1冊で完結させず、フェーズに合わせて置き換えていくイメージだ。

橘ナナミ

橘ナナミ

なるほど……! 逆引きのほうが、うちのチームには合ってそうです。

読む→型化→検証:読書を組織変革につなげるフレーム

橘ナナミ

橘ナナミ

でも佐藤さん、本を読んでも現場が変わらない、ってよく聞きます。なんででしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

読んで「なるほど」で終わるからだね。読む→型化→検証の3段階が要る。読む段階ではチームで1冊を選び、「使える章」と「今は捨てる章」を分ける。名著バイアスで全部を実装しようとすると必ず潰れる。次に型化——会議の型、追う数字、失注分析のフォーマットなど、自チームの言葉に置き換える。ここで効くのが『変えるのは営業だ』のプロセスマネジメントの考え方や、『自ら考え戦略的に動く営業集団をつくる 3つのフレームワーク』の「市場の可視化」「戦略遂行の可視化」「活動プロセスの可視化」だ。本は読むためでなく、現場の型に翻訳して初めて効く。最後に検証で、定着したかを見る。

橘ナナミ

橘ナナミ

検証って、何を見ればいいんでしょう?

佐藤メバル

佐藤メバル

施策が翌週の案件に残っているか、会議で交わされる言葉が変わったか。『強くて元気な営業組織のつくりかた』のようにフレームを持っておくと、議論が感覚論から離れやすい。読書会をやるなら、事前に1章ずつ担当を決めて、終わりに「明日から変える1つ」を必ず全員が書く。これだけで定着率が変わるよ。

翻訳書・要約・DX/AI——選書の落とし穴を避ける

橘ナナミ

橘ナナミ

翻訳書って、やっぱり読むのが大変ですか?

佐藤メバル

佐藤メバル

内容は強い。『最強の営業組織7つの戦略』は世界16社の分析という裏付けがある。ただ商習慣や雇用の前提が日本と違う箇所があるから、そのまま真似するより「考え方」を持ち帰る使い方がいい。逆に日本版の実務書は現場の解像度が高い。両方を使い分けるのが現実的だね。電子版・要約・オーディオブックは「当たりをつける」用途なら十分効果がある。全部を紙で精読する必要はない。

橘ナナミ

橘ナナミ

DXやAIの本はどう選べば?

佐藤メバル

佐藤メバル

『ニューノーマル時代の営業組織デザイン』はデータドリブン型マネジメントとWork Logの実践例まで踏み込む。『営業実行学』も最終章でAIと変革の未来を扱っている。AIは手段で、地図がないとただの迷子になる——という指摘は現場感覚に合う。ツール導入ありきで選ぶと失敗しやすいから、組織設計の文脈で選ぶのがコツだ。あと、まだ経験の浅い読者には『営業チームの強化法』のような論集で視点を広げるのも手だよ。

よくある質問

営業組織のマネージャーが最初に読むべき本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業組織のマネージャーが最初に読むべき本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず課題を一文で決めるのが先です。育成なら『セールス・イネーブルメント』、施策が定着しないなら『見ていなくても回る営業組織』、評価や会議の設計なら『セールスマネジメントモデル』が入口になります。新任なら物語形式で追える『ザ・マネジメント』から入ると挫折しにくいです。

営業組織の本はランキングで選んでも失敗しない?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業組織の本はランキングで選んでも失敗しないについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

順位は「多くの人に当たりやすい」目安にはなりますが、あなたの組織フェーズや課題と一致するとは限りません。立ち上げ期と変革期では効く本が違うので、順位より「どの課題に効くか」で選ぶほうが失敗は少なくなります。

本を読んでも営業組織が変わらないのはなぜ?

橘ナナミ

橘ナナミ

本を読んでも営業組織が変わらないのはなぜについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

読んで「なるほど」で終わり、型化と検証が抜けているからです。会議の型、追う数字、失注分析のフォーマットなど自チームの言葉に置き換え、施策が翌週の案件に残っているかを検証する。この3段階を回すと変わります。

営業組織の立ち上げ期におすすめの本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業組織の立ち上げ期におすすめの本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

まず属人化を止める設計が優先です。『属人営業を終わらせる 営業モデルの作り方』は「売る人」から「解決する人」への転換を掲げ、型づくりに向きます。『組織営業力』で営業を個人技ではなくマネジメントの仕組みとして捉え直すのも有効です。

営業マネージャー向けの名著と最新本はどう使い分ける?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業マネージャー向けの名著と最新本はどう使い分けるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

名著は原理原則の地図として、最新本は現場の変化への対応として使います。たとえば『最強の営業組織7つの戦略』で世界16社の分析から戦略を掴み、『ニューノーマル時代の営業組織デザイン』や『営業実行学』でデータやAIの現在地を補う。両方を並べるのが現実的です。

営業組織のDX・AI活用を学べるおすすめ本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

営業組織のDX・AI活用を学べるおすすめ本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

『ニューノーマル時代の営業組織デザイン』はデータドリブン型マネジメントとWork Logの実践例まで踏み込みます。『営業実行学』も最終章でAIと変革の未来を扱い、地図なきAIは賢い迷子にすぎないと指摘します。ツール導入ありきで選ばないのがコツです。

読書会に適した営業組織の本は?

橘ナナミ

橘ナナミ

読書会に適した営業組織の本はについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

章ごとに論点が分かれ、議論の土台になる本が向きます。『営業改革の教科書』や『セールスマネジメントモデル』は施策や型が整理されていて担当を割り振りやすい。終わりに「明日から変える1つ」を全員が書く運用にすると定着しやすくなります。

電子書籍や要約版でも組織変革に効果はある?

橘ナナミ

橘ナナミ

電子書籍や要約版でも組織変革に効果はあるについて教えてください。

佐藤メバル

佐藤メバル

当たりをつける用途なら十分効果があります。要約やオーディオブックで候補を絞り、実装する1冊だけ紙で精読する流れが現実的です。全部を紙で揃える必要はありませんが、現場で使う章は手元に置いて何度も参照できる形が望ましいです。

まとめ

橘ナナミ

橘ナナミ

今日は、本を「選ぶ」より「どう使うか」のほうが大事だとわかって、ちょっと驚きました。

佐藤メバル

佐藤メバル

そうだね。書店員時代、売れ筋の営業本を平積みしても、組織が変わった会社は少なかった。変わったのは、1冊を決めて、会議の型や数字の追い方をひとつずつ直した会社だ。

橘ナナミ

橘ナナミ

派手さはないけど、確実ですよね。

佐藤メバル

佐藤メバル

営業組織づくりは、一夜漬けの特効薬じゃない。むしろ、観客席から見えないところで毎日少しずつ整える「舞台裏の設営」に近い。照明や大道具を一つずつ直しておくと、幕が上がった瞬間、演者は何も意識せずに動ける。本は、その設営図をくれる道具だよ。

橘ナナミ

橘ナナミ

舞台裏の設営……! いいですね。私もまず1冊、自分の担当するチームの課題で選んでみます。

佐藤メバル

佐藤メバル

それがいい。読んで終わりにせず、来週の会議で1つだけ変えてみること。それが営業組織の最初の一歩だよ。

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Editorial Team

編集に関わる専門家