営業向けの本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今日は「営業向けの本」の記事ですよね。でも正直、書店のビジネス書コーナーで固まっちゃいそうです。「営業」の棚だけで山みたいになっていて、表紙には「最強」「No.1」の文字が並んでるじゃないですか。あれ、全部同じに見えるんです。
佐藤メバル
いいところに引っかかったね。あの棚が同じに見えるのは、本が似ているからじゃなくて、選ぶ側に軸がないからなんだ。書店員時代、営業コーナーを「新人向け」「法人向け」「マネージャー向け」に並べ替えたことがあるんだけど、翌月の動きが明らかに変わった。本は中身より先に、置き場所で選ばれるんだよ。
橘ナナミ
置き場所で選ばれる……。じゃあ読む側も、自分が今どこに立っているかが分かれば選べるってことですか?
佐藤メバル
そういうこと。営業書は レベル・フェーズ・商材・スタイル の四つで迷子になりやすい。逆に言えば、この四つを押さえれば、棚の前で固まる時間はぐっと短くなる。
橘ナナミ
それ気になります! 具体的に教えてください。
営業向けの本の選び方
自分の立場で選ぶ——新人・中堅・管理職
佐藤メバル
まず最初に決めるのは立場だね。営業を始めたばかりなら、横山信弘さんの『この1冊ですべてわかる 営業の基本』が土台になる。基本と原則を一つずつ積む構成で、異動で急に営業に来た人や、自分の型を見直したいマネジャー層まで想定されている。菊原智明さんの『営業1年目の教科書』は、名刺交換や身だしなみ、社内コミュニケーションまで73の基本に分かれていて、イラストが多いから読み進めやすい。
橘ナナミ
73個も覚えられるかな……。
佐藤メバル
全部覚えなくていい。むしろ「今日は名刺交換だけ」と決めて読むほうが身につく。物語で入りたい人には、中村信仁さんの『営業の魔法』がある。売れない新人が喫茶店で出会った営業マンから、次々と技を伝授されていく話だよ。
今、解決したい商談フェーズで選ぶ
佐藤メバル
次はフェーズ。アポが取れない、ヒアリングが浅い、クロージングで落ちる——同じ「売れない」でも場所が違う。断られてからの進め方に悩むなら、レターマンの『[新訳]営業は断られた時から始まる』。断り文句の中に顧客のニーズが隠れている、という考え方が軸になっている。ヒアリングなら古淵元龍さんの『営業の聴く技術』で、SPINという質問の型を4つの質問と3つの説明に整理して学べる。
橘ナナミ
「聞く」だけで1冊書けちゃうんですね。
佐藤メバル
聞く技術は一生モノだからね。クロージングで迷うなら加賀田裕之さんの『営業は台本が9割』。購買心理に基づいた「営業台本」を作る発想で、感覚ではなく準備で決める考え方だ。
扱う商材・業界で選ぶ——BtoB、IT/SaaS、不動産・金融など
佐藤メバル
ここが一番差が出るところ。BtoBの新規開拓なら藤原智浩さんの『ゼロから始める!法人営業』。努力量ではなく、押さえるポイントの話として書かれている。ITやSaaSなら福田康隆さんの『THE MODEL』で、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの分業から共業へ、という全体像をつかむ。大企業相手なら佐藤亮さんの『エンタープライズセールス』、住宅や金融のように対面で積み上げる商談なら菊原智明さんの『決定版 営業心理術大全』が向いている。
橘ナナミ
業界が違うと、同じ「営業」でも読み替えが必要なんですね。
営業スタイルで選ぶ——新規開拓・ルート・インサイド・エンプラ
佐藤メバル
ルート営業なら浅井清司さんの『絶対に予算達成するルート営業の仕組み化』。長年ひとつの会社で営業に携わった人の、精神論ではなく「型」としてのチームづくりが書かれている。オンライン前提で組織を組み替えたいなら稲葉智宏さんの『売れる組織に変える!BtoB営業の仕組み化戦略』で、CRMやMA、SFAの使いどころまで踏み込んでいる。
読みやすさで選ぶ——漫画・図解・小説・理論書・音声・要約
佐藤メバル
同じ内容でも入口はいろいろある。物語なら『営業の魔法』、ストーリー仕立てで理論を学ぶなら『ドリルを売るには穴を売れ』、イラスト中心なら『営業1年目の教科書』、読み切り形式なら『決定版 営業心理術大全』。腰を据えて理論を、なら『営業の科学』や『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』だ。移動中は音声、忙しい時期は要約で当たりをつけてから原書に戻る、という併用もありだよ。
出版年と著者の実績で選ぶ
橘ナナミ
新刊のほうがいいんですか?
佐藤メバル
新しさは正義じゃない。『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』や『[新訳]営業は断られた時から始まる』のように、古くても骨格が古びない本はある。逆に、オンライン化やツールの話は新しい本のほうが現場に近い。見るべきは発行年より「その人が何をしてきたか」。キーエンスでトップセールスだった人が書いた『営業に才能はいらない』、キーエンスで学びfreeeで磨いたと語る『仮説起点の営業論』のように、著者の現場が透けて見える本は強い。
営業向けの本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
営業向けの本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

営業の魔法
中村信仁 著|ビーコミュニケーションズ
¥1,650(税込)
新人の小笠原が喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から、早朝6時のレクチャーで11個の魔法を伝授される過程を描く物語。ダメ営業マンがトップへ成長していく姿に自分を重ねられるので、営業に自信がない人でも読み進めやすい。箇条書きのノウハウ集と違い、失敗の場面と会話の中で「なぜそうするのか」が腹に落ちる。最後の12個目の魔法を残して紙谷が姿を消す謎が、読み物としての引きになっている。
こんな人におすすめ
営業1年目で数字が出ず、心が折れかけている人。活字のノウハウ本が苦手で、まず物語から入りたい人。後輩に営業の心構えを伝えたいが、説教くさくなるのが嫌な先輩。通勤電車の中で一気に読み切りたいときにも向く。
良い点
- 物語形式で読み進めやすい
- 11の魔法として要点が残る
- ダメ営業マン目線で共感できる
気になる点
- 理論の体系化は薄め
- 小説が苦手だと回り道になる
- 実践の数値指標は少ない
出版社
ビーコミュニケーションズ
発売日
2007年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
えっ、営業の本なのに小説形式なんですか?物語を読むだけで、本当に売れるようになるのか正直ピンときません。
佐藤メバル
いい質問だね。この本は新入社員の小笠原が、喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から早朝6時のレクチャーを受けて、11個の魔法を教わる話なんだ。
読み終える頃には営業の手順が物語として頭に残っている。用語だけ覚えるより、場面と一緒に入ってくるから忘れにくいよ。
橘ナナミ
11個ということは、12個目もあるんですよね。最後の魔法は何なのか、途中で気になって先を急いでしまいそうです。
佐藤メバル
そこが上手いところで、紙谷は最後の12個目を伝えないまま姿を消すんだ。読者はその謎を抱えたまま、自分なりに答えを考えることになる。
だから新人だけでなく、指導する側やベテランが読んでも、自分の言葉で最後の一つを埋めたくなる。そういう余白のある一冊だよ。

ドリルを売るには穴を売れ
佐藤義典 著|青春出版社
¥1,815(税込)
「ドリルを売るには穴を売れ」とは、商品ではなく顧客にとっての価値から考えよという意味。ベネフィットから始めて、ターゲティング、差別化、4Pへ進む流れで、マーケティングの主要理論が一本の筋として理解できる。並行して新人が閉店寸前のレストランを復活させるサブストーリーが進むので、理論が実戦の場面に落ちていく。12万部突破のロングセラーの新装版。
こんな人におすすめ
営業なのに商品説明ばかりになってしまう人。独学でマーケティングを学びたい個人事業主。新人研修の前に全体像をつかんでおきたい若手。理論書は眠くなるけれど、物語がないと読み進められない人にも向く。
良い点
- 理論と物語を両立している
- 4Pまで一冊で見通せる
- 価値起点の思考が身につく
気になる点
- 法人営業の実務手順は薄め
- 入門者向けで物足りない層も
- カバー画像は版により異なる
出版社
青春出版社
発売日
2006年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ドリルを売るには穴を売れ、って言葉だけは聞いたことがあります。でも意味はよくわかっていなくて、要は商品を売る話ですよね?
佐藤メバル
ドリルが欲しい人は、実は穴を開けたいんだ、という例えだね。商品そのものではなく、その先にある顧客の価値から考えようということ。
価値から出発して、誰に売るか、なぜ自社か、どう届けるかという順番で組み立てていく。この本はその流れを、閉店寸前のレストランを立て直す物語と重ねて見せてくれる。
橘ナナミ
なるほど、話し方の本とは方向が違うんですね。でも理論が中心だと、途中で眠くなってしまわないでしょうか。
佐藤メバル
そこを救っているのがサブストーリーなんだ。理論の章と並行して、新人が店を立て直していく話が進むから、学んだ言葉がすぐ実戦の場面に置き換わる。
ただ、法人の商談手順まで細かく知りたい人には物足りない。全体像をつかむ最初の一冊としてどうぞ。

この1冊ですべてわかる 営業の基本
横山信弘 著|日本実業出版社
¥1,760(税込)
営業は考え方とスキル次第で成果が大きく変わると説き、新人が最初に押さえる基本から、マネジャーが自分のスタイルを振り返る視点までを一冊にまとめている。2万人を変えてきたという著者が、これだけは知っておきたい基本と原則をはじめて解説した本。営業に急に異動させられた人のケースもカバーされていて、辞書のように手元に置ける安心感がある。
こんな人におすすめ
営業に配属されたばかりの新人。異動で急に営業を任されることになった人。自分の営業スタイルを一度見直したい中堅。若手に何を教えるべきか整理したいマネジャーが、不安な章から拾い読みする使い方にも向く。
良い点
- 基本の抜け漏れを確認できる
- 新人から管理職まで対応
- 手元に置ける網羅性がある
気になる点
- 通読には根気がいる
- 個別テクの深掘りは控えめ
- 物語性は少なめ
出版社
日本実業出版社
発売日
2019年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“この1冊ですべてわかる”って、タイトルがかなり強気ですよね。本当に全部入っているんでしょうか。
佐藤メバル
誇張に見えるけど、実際に基本の地図としてよくできているよ。考え方とスキルを一冊で通す構成になっていて、新人が最初に読む本としても、マネジャーが自分のやり方を振り返るのにも使える。
2万人を変えてきたという著者の、これだけは知っておきたい原則が詰まっている。
橘ナナミ
じゃあ、異動でいきなり営業を任された人にも向いているんですか?全部読むべきか、読み方も気になります。
佐藤メバル
そこも想定されている。基本が抜けたまま現場に出ると、失敗から学ぶだけで時間がかかるからね。ただし、読み物として一気に読むより、不安な章から拾い読みする使い方が向いている。
手元に置いて、迷ったときに何度も戻ってくるタイプの一冊だよ。

営業の「超」基本! 50
松田友一 著|すばる舎
アポ取りからクロージングまで、わずかな準備で確実に売れるようになったという著者のノウハウを50項目に体系化した一冊。アポ取りからクロージングまで確実に決まる準備の秘訣に加え、9つの最強トークが紹介され、話し方に不安がある人ほど具体的な型として持ち帰れる。精神論ではなく準備の設計に重心を置いた点が、根性で押す系の営業書との違い。
こんな人におすすめ
商談前の準備の手順が定まらない若手。トークに苦手意識があり、型から入りたい人。アポ取りの電話で毎回緊張してしまう人。短い項目ごとに区切って、すきま時間に読み進めたい場面にも向く。
良い点
- 準備という行動に落ちる
- トークの型が具体的
- 50項目で拾い読みできる
気になる点
- 電子版は固定レイアウト
- 検索や引用が使えない
- 網羅より実践に振っている
出版社
すばる舎
発売日
2014年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“超”基本、ってわざわざ付くくらいですから、本当に初歩的な話なんですよね。新人が最初に読むイメージです。
佐藤メバル
初歩だけど、初歩を突き詰めた本だね。アポ取りからクロージングまでの準備の秘訣を50項目に分けて、9つの最強トークとあわせて紹介している。
派手な心理テクニックより、商談前に何を用意するかに重心を置いているところがいい。
橘ナナミ
準備って、そんなに結果を左右するものなんですか?場数を踏んだほうが早い気もするんですが。
佐藤メバル
書店員時代、売れる営業の人ほど商談前の段取りに時間をかけていたよ。話し方の前に、何をどこまで調べて、どの順で切り出すかが決まっている。
この本はそこを型にしてくれる。電子版は固定レイアウトで検索が使えないから、そこだけ注意して選んでね。

トップセールスが使いこなす! 〝基本にして最高の営業術″総まとめ 営業1年目の教科書
菊原智明 著|大和書房
¥1,650(税込)
前トヨタホームで7年間どん底を過ごした著者が、基本を見直したことが4年連続トップ営業になったきっかけだったと語る一冊。73の基本を105点のイラスト付きで紹介し、2時間ほどでスラスラ読める設計になっている。名刺交換や身だしなみ、トーク、商談、社内コミュニケーションまで範囲が広く、若手だけでなく基本を見直したいベテランや、部下指導に困る人にも効く。
こんな人におすすめ
営業1年目から3年目の若手。これから営業になる人や営業志望の学生。部下への指導に困っているリーダー。基本から離れて久しく、自分のスタイルを見直したいベテランが、2時間ほどで通読する使い方に向く。
良い点
- イラストで記憶に残る
- 2時間で通読できる
- 習慣や社内関係まで広い
気になる点
- 深い理論は扱わない
- 経験者には物足りない面も
- 軽い印象を持たれることも
出版社
大和書房
発売日
2018年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
105点もイラストがあるって、けっこう読みやすそうですね。でも、絵が多いと内容まで軽くなってしまわないでしょうか。
佐藤メバル
そう、2時間ほどで通読できる設計なんだ。でも中身は軽くない。著者自身が7年間どん底だったところから、基本を見直してトップ営業になったという実体験が土台にある。
73の基本が、心得から身だしなみ、トーク、商談、社内関係、習慣まで並んでいる。
橘ナナミ
営業1年目以外が読んでも意味はあるんでしょうか。ベテランには、さすがに物足りない気もするのですが。
佐藤メバル
あるよ。「しないこと」の章では先輩たちの大失敗に学べるし、部下に何を教えるかを整理したいリーダーにも向いている。
基本は一度身につくと見直さなくなるから、あえて戻ってくる価値がある。売れる営業は小物へのこだわりが強い、といった観察も面白いよ。

営業に才能はいらない ~元キーエンスのトップセールス直伝【仕組み化営業術】~
コアラ先生 著
キーエンスでトップセールスだった著者だが、入社当初はドベの成績で辞めたいと思っていたと明かす。そこから作り上げた誰でも再現できる営業の仕組みを、1時間目から5時間目までの授業形式で並べている。事前準備、TELアポ、商談の前後編、アフターフォローという流れが時間割のようで実践に移しやすく、内気な人や人と話すのが苦手な人に向けて書かれている点が他の営業書と違う。
こんな人におすすめ
営業に向いていないと感じている人。内向的で、強引な売り込みが苦手な人。電話営業の手順を一から組み立てたい人。後輩の育成に悩み、根性ではなく仕組みで教えたいリーダーが読む場面にも向く。
良い点
- 授業形式で流れが追える
- 失敗談が豊富で親しみやすい
- 電話から商談まで一気通貫
気になる点
- 属人的な経験談が中心
- 大規模組織向けではない
- データ検証は少なめ
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
著者の名前が“コアラ先生”って、ちょっと意外というか。親しみやすいのはわかるのですが、ちゃんとした内容なのか不安になります。
佐藤メバル
中身はしっかりしているよ。元キーエンスのトップセールスで、入社当初はドベの成績から辞めたいと思っていた人なんだ。
だから自信がない人の気持ちがわかる。1時間目から5時間目まで、学校の授業のように事前準備、電話アポ、商談、アフターフォローと進んでいく。
橘ナナミ
人見知りで、営業の電話なんてとても無理だと思っているんですが、それでも読んで大丈夫ですか?
佐藤メバル
むしろ、そのために書かれている。強引に売る話は出てこないよ。質問例やリアルな失敗談が具体的で、営業を仕組みに置き換える考え方が軸になっている。
スランプの乗り越え方を挟んだ休み時間の章もある。読むだけで少し心が軽くなるタイプの本だね。

営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する
高橋浩一 著|かんき出版
¥2,420(税込)
営業1万人とお客様1万人、合計2万人の調査をもとに、「ガンバリズムの罠」と「購買者の仮面」というキーワードで営業の急所を解き明かす。はぐらかし、忙しさ、いきなり、とにかく安く、検討します、という仮面ごとに外し方が章立てされ、自社の商談を思い出しながら読める。経験則の成功談が多い営業書と違い、データとロジックで裏づけている点が明確な違いになっている。
こんな人におすすめ
努力しているのに受注につながらないと悩む中堅。部下の指導を根拠のある形にしたいマネジャー。失注の理由をデータで分析したい人。商談のどこで急所を外したかを、自社の案件に当てはめて考えたい場面に向く。
良い点
- 2万人調査のデータが土台
- 仮面ごとの章立てが実践的
- 努力の方向を変えられる
気になる点
- 432ページで読み応えがある
- データ中心で物語性は薄い
- 基本用語の説明は少なめ
出版社
かんき出版
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“営業の科学”って、なんだか理屈っぽそうですね。営業は経験の積み重ねだと思っていたので、意外です。
佐藤メバル
そこを突き詰めたのがこの本だね。営業1万人とお客様1万人、合計2万人への調査を土台にしている。
成功談の寄せ集めではなく、なぜ急所を外すと報われないのかをデータで示す。お客様の「はぐらかし」「忙しさ」「検討します」といった仮面ごとに、外し方を章で分けているよ。
橘ナナミ
仮面って、具体的にはどんなものでしょうか。比喩だけだと、自分の商談で使える気がしないのですが。
佐藤メバル
第3章以降で、仮面の種類ごとに質問の引き出しを増やす、価値の根拠を示す、高速ラリーで勝負する、といった打ち手が並ぶ。
表面的なセリフに振り回されず、その裏の本音を捉えるプロセスを一緒に考える書き方なんだ。432ページと厚いけど、自社の失注場面に引き寄せて読めるよ。

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
福田康隆 著|翔泳社
¥1,980(税込)
営業が顧客と初めて接触するとき、すでに商談プロセスの半分以上は終わっている。その前提から、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの4部門を「分業」ではなく「共業」として組み直す。日米のオラクルやセールスフォース・ドットコムでSaaSの急成長に立ち合った著者が、SFAやMAの運用、商談ステージの移行判定基準まで踏み込む。理論の解説にとどまらず実務のプレイブックになる。
こんな人におすすめ
BtoBの営業組織を設計する経営者やマネジャー。インサイドセールスの導入を検討している担当者。SFAやMAの運用を見直したい人。部門をまたいだ会議で、共通の言語が欲しいと感じている場面にも向く。
良い点
- 部門横断の全体像がつかめる
- ツール運用まで踏み込む
- 実務のプレイブックになる
気になる点
- 個人の営業テクは対象外
- 組織前提で一人には遠い
- 前提となる用語の理解が要る
出版社
翔泳社
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
THE MODELって最近よく耳にするんですが、これも営業の本なんですか?用語が多くて身構えてしまいます。
佐藤メバル
営業も含むけど、もっと広い。営業が顧客と初めて会うとき、商談プロセスの半分以上はもう終わっているという前提から始まるんだ。
マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスの4つを、分業ではなく共業としてつなぐ考え方だよ。
橘ナナミ
ということは、一人で営業している個人事業主には、あまり関係のない話なんでしょうか。読む意味はありますか?
佐藤メバル
一人でも、なぜインサイドセールスという組織が生まれたのかを知らずに真似するのは危ないから、全体像を知る価値はある。
SFAやMAの運用や、商談ステージの移行判定基準まで具体例がある。極めて実践的なプレイブックとして、組織で動く人ほど効く一冊だね。

エンタープライズセールス 大企業担当の営業組織が成果を出し続けるためのバイブル
佐藤亮 著|翔泳社
¥1,980(税込)
1年以上かかる商談が多く、見込み顧客数も少ない大企業向けの営業は、中小向けの手法をそのまま持ち込むと機能しない。本書は仕事を顧客理解・関係構築・信頼の醸成・成功と展開という4つに因数分解し、一人で担うのではなくアカウントチームを組む考え方を示す。日本HPやセールスフォース・ジャパンで営業改革を推進してきた著者ならでは、組織づくりと育成まで踏み込んでいる。
こんな人におすすめ
大企業向けの商談を担当する営業。エンタープライズ組織の立ち上げを任された管理職。長期商談が属人化して困っている経営者。チームで大型案件を追う設計と、人材の育成プログラムまで見据えて読みたい場面に向く。
良い点
- 長期商談の進め方が具体的
- チーム設計と育成まで網羅
- 役員向け施策の章が実践的
気になる点
- 個人向け商談には過剰
- 組織前提の内容が多い
- 中小の商習慣とは前提が違う
出版社
翔泳社
発売日
2024年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
エンタープライズって、要は大企業向けの営業ですよね。同じ営業なのに、中小企業向けとそんなに違うんでしょうか。
佐藤メバル
商談が1年以上かかることも多く、見込み顧客の数も限られる。だから初動のアプローチから変えないといけない。
この本は仕事を顧客理解・関係構築・信頼の醸成・成功と展開の4つに分けて、一人で抱えずアカウントチームで担う形を勧めているよ。
橘ナナミ
一人で全部やるのは無理、ということですか?だとすると、小さい会社には縁のない話に思えてしまいます。
佐藤メバル
そこを認めるところから設計が始まる、というのが著者の立場だね。日本HPでエンタープライズセールスを経験し、セールスフォース・ジャパンで営業改革を推進してきた人だから、組織の作り方も育成も具体的だ。
経営者や管理職が読むと、採用や配置の判断にも効いてくるよ。

法人営業 勝ちパターン大全 顧客の意思決定プロセスを完全解明して「再現性」を築く
高橋浩一 著|翔泳社
¥2,420(税込)
キーパーソンに会えない、連絡がつかない、検討が進まない、予算が増えない。営業が陥りがちな4つの迷路に、5段階の購買プロセスと6種類の関係者という地図を渡してくれる。前段の守りの戦略で迷路から抜け、後段の攻めの戦略でターゲティングやエキスパート戦略といった勝ちパターンに進む構成。決裁者を押さえればOK、といった常識を2万4000人への調査から覆していく。
こんな人におすすめ
商談が途中で止まってしまう法人営業。失注の原因を構造的に知りたい人。「検討します」で止まる案件をどう動かすか悩む人。営業の常識をデータで更新したい中堅やベテランが、腰を据えて読む場面に向く。
良い点
- 購買プロセスが図で腹落ちする
- 2万4000人調査が根拠
- 攻守の二部構成で整理される
気になる点
- 分量が多く腰を据える必要
- BtoCには当てはめにくい
- 実践には自社データが要る
出版社
翔泳社
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「検討します」で止まるの、アルバイト先でも経験があります。あれって、待つしかないんでしょうか。
佐藤メバル
そこがこの本の出発点だね。催促するか待つかの二択ではないと。5段階の購買プロセスと6種類の関係者を押さえれば、今どこで止まっているかが見えてくる。
2万4000人への調査から、失注の裏側で実際に起きていたことを導いているよ。
橘ナナミ
2万4000人って、ものすごい規模ですね。正直、読み切れるか少し不安なんですが、どう読めばいいですか?
佐藤メバル
全部を一夜で読む本ではないよ。まず守りの戦略の章で迷路の地図を手に入れて、自社の止まっている案件に当てはめてみる。
それから攻めの勝ちパターンに進むと、腹に落ちやすい。著者は東京都内でリアル書店も経営していて、その視点も随所に滲むよ。

絶対に予算達成するルート営業の仕組み化 サントリー一筋43年で学んだ自律自走チームのつくり方
浅井清司 著|セルバ出版
¥1,980(税込)
サントリー一筋43年で学んだ内容を、精神論や偶然の成功体験ではなく、誰もが再現できる「型」として整理し直した一冊。テーマはルート営業の仕組み化と、自律して自走するチームのつくり方にある。経営者やマネジャーが「自分の組織ならどうだろう」と考えながら読めるように書かれていて、予算達成を個人の頑張りに頼らせない設計を考える材料になる。
こんな人におすすめ
ルート営業を任されている管理職。営業チームを自律自走させたい経営者。予算達成の仕組みを現場目線でつくりたい人。数字を追うだけでなく、現場が自ら動き続ける状態をどう設計するかを考えたい場面に向く。
良い点
- 43年の経験が型になる
- チームづくりまで踏み込む
- 再現性を重視して整理
気になる点
- 個人向けノウハウは少ない
- 業種により前提が異なる
- 要約的で簡潔な記述もある
出版社
セルバ出版
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ルート営業って、決まったお客様を定期的に回る営業のことですよね。それこそ仕組み化しにくい気がします。
佐藤メバル
むしろ、回り方がある程度決まっているからこそ仕組み化しやすいんだ。この本はサントリー一筋43年の経験を、精神論ではなく誰もが再現できる型として整理している。
テーマは予算達成と、自律して自走するチームのつくり方だよ。
橘ナナミ
自走って、放っておいても勝手に動くチームのことですか?なんだか理想論に聞こえてしまいます。
佐藤メバル
そこは誤解されやすい。勝手に動くのではなく、判断の基準と段取りが共有されている状態を指すんだ。経営者やマネジャーが自分の組織に置き換えて読めるように書かれているから、管理職が読むと具体策に落としやすい。精神論で終わらせないための一冊だね。

ゼロから始める!法人営業: ずっと勝ち続ける新規開拓営業の新常識
藤原智浩 著|産業能率大学出版部
¥1,650(税込)
セミナーに参加し、本も読み、勉強しているのに成果が出ない。著者自身がそういう時期を経験したうえで、法人開拓には努力より、押さえるべきポイントがあると言い切る。目指すのは、こちらから追いかける営業ではなく、反響が返ってくる営業への切り替え。非常識に思えるかもしれないと断ったうえで、誰でも結果を出せる手法として新規開拓の新常識を提示する。
こんな人におすすめ
新規開拓が苦しくて仕方ない法人営業。努力量を増やしても成果が出ず、自分を責めている人。追いかける営業から反響が返る営業へ切り替えたい個人や小規模チームが、前提を疑い直す場面に向く。
良い点
- 新規開拓の前提を問い直す
- 著者の失敗経験が土台
- 反響営業への道筋を示す
気になる点
- 断定口調が合わない人もいる
- 業種による差には触れにくい
- 手法の細部は限られる
出版社
産業能率大学出版部
発売日
2023年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“努力なんて必要ない”って、さすがに極端じゃないですか。努力を否定されると、逆に救われる人もいそうですけど。
佐藤メバル
強い言い方だけど、著者自身が努力しても成果が一切出ない時期を過ごしているんだ。だからポイントが抑えられていないだけだと言える。
目指しているのは、追いかける営業から、反響が返ってくる営業への切り替えだよ。
橘ナナミ
反響営業に変えるって、つまり待っていればお客様のほうから来てくれるようになる、ということですか?仕組みを変えるだけでそんなことが起きるんでしょうか。
佐藤メバル
待つのではなく、反響が起きる条件を先に整えるという意味だね。新規開拓の新常識として提示していて、非常識に思えるかもしれないと本人も断っている。
だから鵜呑みにせず、自分の商材でどこが当てはまるかを確かめながら読むといいよ。

売れる組織に変える! BtoB営業の仕組み化戦略
稲葉智宏 著|つた書房
¥1,870(税込)
足で稼ぐ訪問営業だけでは戦えなくなったBtoBの現場に向けて、営業のオンライン化を組織の仕組みとして設計する手順を示す。商材の理解、ターゲットの定義、プロセスの可視化といった準備から、見込み客創出チームと商談チームの分け方、CRMやMA・SFAの活用、KPI設定まで章立てで進む。人材不足の中小企業でも今いる人材で取り組めることを前提にしている点が実践的だ。
こんな人におすすめ
訪問営業からオンライン中心へ移行したい中小企業の経営者。営業プロセスを可視化したい管理職。CRMやMA、SFAの導入を検討している担当者。人材不足の中で、今いる人材で着手の順番を知りたい場面に向く。
良い点
- オンライン化の手順が明確
- ツール選定の章が実用的
- 中小企業を想定している
気になる点
- 大企業の複雑な組織には簡略
- 理論より実務手順が中心
- 効果測定は自社で工夫が要る
出版社
つた書房
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
訪問営業はもう古い、と言い切られると、ドキッとします。知り合いの会社も、まだ足で稼いでいますし。
佐藤メバル
でも現場では現実になりつつある。この本は営業のオンライン化を、思いつきではなく組織の仕組みとして設計する手順を扱っている。
商材の理解やターゲットの定義から始めて、見込み客を育てるチームと商談するチームの分け方まで進むよ。
橘ナナミ
オンライン化って、大がかりな投資が必要なイメージがあります。中小企業でも本当にできるんでしょうか。
佐藤メバル
まさに人材不足の中小企業こそ成果を出せると書かれている。営業コストを下げて利益率を上げられるという視点も示される。
CRMやMA、SFAの選び方や運用のルールまで触れているから、担当者が一人で抱えている会社でも着手の順番が見えるよ。

「営業」を設計する技術
藤冨雅則 著|かんき出版
¥1,100(税込)
タイトルが示すのは、営業を勘や根性ではなく設計の問題として捉えるという視点。かんき出版から出ていて224ページ、価格も手に取りやすいので、営業プロセスを見直す最初の一冊として選びやすい。ただし、この場で内容紹介の全文は確認できていないため、中身の具体的なフレームワークには踏み込まない。書店で目次を確かめ、自分の課題と重なる章があるかを見てから決めるのが誠実な選び方だ。
こんな人におすすめ
自分の営業を場当たりではなく設計から見直したい人。若手に営業の考え方を渡したい管理職。まず手頃な価格で一冊試したい人。書店に足を運び、目次を見ながら自分の課題と照らし合わせて選びたい場面に向く。
良い点
- 価格が手頃で試しやすい
- 設計という視点が明確
- 224ページで導入に好適
気になる点
- 内容紹介が少ない
- 目次確認が前提になる
- 具体論は実物で確かめたい
出版社
かんき出版
発売日
2014年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、この本だけ内容紹介が見当たりませんね。タイトルしか手がかりがないと、紹介しづらくないですか?
佐藤メバル
そういう時は無理に中身を作らないのが編集の仕事だよ。タイトルが示すのは、営業を設計の問題として捉えるという視点。
藤冨雅則がかんき出版から出していて、224ページ、価格も手に取りやすい。断定的な中身を語るより、読者が目次で確かめられる案内のほうが誠実だね。
橘ナナミ
じゃあ、書店で目次を見てから決める、という選び方になるんですね。それも正直でいいと思います。
佐藤メバル
そうだね。目次を見て、自分の営業プロセスのどこを設計したいのかと重なるかを確かめる。根拠のない感想を並べるより、読者が自分の目で確かめられる案内のほうが役に立つ。
薄くて値段も抑えめだから、試しやすい一冊ではあるよ。

仮説起点の営業論 キーエンスに学び、磨いたセールス・スキル (角川新書)
鈴木眞理 著|KADOKAWA
¥1,386(税込)
顧客自身が気づいていないニーズに、どう気づいてもらうか。キーエンスで学びfreeeで磨いたという著者が、仮説の構築から検証、交渉、クロージングまでを一本の流れとして論じる。仮説は間違えてもいい、完璧でなくていいという立場が明確で、5つの視点からアイデアを出す章、論理的に考えて伝える章と続く。単行本を加筆修正して新書化した決定版。
こんな人におすすめ
提案の切り口が毎回同じになると感じている中堅。キーエンス流の考え方を知りたい人。AI時代に営業の付加価値をどこに置くか考えたい人。新書サイズで通勤中に読み進めたい場面に向く。
良い点
- 仮説という切り口が新鮮
- 構築から交渉まで一貫
- 新書で持ち歩きやすい
気になる点
- 実践には場数が要る
- 用語の抽象度はやや高め
- 初心者には難所もある
出版社
KADOKAWA
発売日
2025年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“仮説起点”って、要は当てずっぽうで提案するということですよね?それで売れるのか、ちょっと想像できません。
佐藤メバル
逆だよ。間違えてもいいから先に仮説を立てて、検証しながら顧客の課題に近づくという考え方なんだ。
キーエンスで学びfreeeで磨いた著者が、仮説の作り方から交渉、クロージングまでを一冊にまとめている。
当てずっぽうではなく、仮説を論理で組み立てる技術の話だね。
橘ナナミ
キーエンスって、営業が強い会社としてよく名前を聞きます。そこでの学びが、この本の土台になっているんでしょうか。
佐藤メバル
そう、そこでの学びが土台にある。顧客自身が気づいていないニーズに気づいてもらうには、と章が立てられていて、本質的な課題設定から情報収集、検証まで順に進む。
角川新書なので持ち歩きやすく、通勤の合間に読み進められるよ。

営業の聴く技術: SPIN4つの質問3つの説明
古淵元龍 著|ダイヤモンド社
¥1,760(税込)
世界の一流企業で採用されてきたSPINを、4つの質問と3つの説明という形に絞って実践的に解説する。状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問という質問の型を、売り込む技術ではなく聴く技術として捉え直しているのが特徴だ。205ページとコンパクトなので、厚い原典に入る前の入口としても、商談の質問を今日から組み替えたい人にも向く。
こんな人におすすめ
商談で自分ばかり話してしまう営業。質問の引き出しを増やしたい若手。SPINの原典は厚くて手が出ないと感じている人。次の商談で、覚えた質問を一つだけ試してみたいという場面に向く。
良い点
- 質問と説明に絞って明快
- 205ページで読み切りやすい
- 商談当日から試せる
気になる点
- 原典の背景説明は省かれる
- 小型商談には簡略かも
- 練習なしでは型が定着しにくい
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2001年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
SPINって名前は聞いたことがあります。4つの質問と3つの説明、と絞られていると入りやすそうですね。
佐藤メバル
そう、状況・問題・示唆・解決という4つの質問と、3つの説明に整理して、聴く技術として解説している。
205ページと薄いから、厚い原典に入る前の入口としてもいい。商談で自分ばかり話してしまう人は、質問の順番を変えるだけで会話の質が変わるよ。
橘ナナミ
聴く技術、という言い方がいいですね。売り込むのではなく聴く、というのが本当に大事なんでしょうか。なんだか営業のイメージが変わります。
佐藤メバル
そこがこの本の狙いだね。SPINはもともと大型商談のための質問法だけど、日常のヒアリングにも通じる考え方なんだ。
まず4つの質問を覚えて、次の商談で一つだけ使ってみる。そのくらいの始め方が定着しやすいよ。

なぜ、「質問」だけで売れるのか?: 気づけば成約に至っている「質問型営業」入門
青木毅 著|日本実業出版社
¥1,760(税込)
専門アドバイザーとして信頼を得てきた著者が、質問型営業の最新ノウハウを講義形式で教える入門書。質問だけでなぜ成約に至るのかという素朴な疑問に、講義の流れで答えていく構成なので、独学でも置いていかれにくい。SPINのような型を先に知っている人でも、質問そのものの立て方や顧客への向き合い方をあらためて確認できる。
こんな人におすすめ
売り込みが苦手で会話が続かない人。質問を軸にした営業を基礎から学びたい若手。研修の副読本を探している管理職。講義を聞くように、順を追って読み進めたい場面に向く。
良い点
- 講義形式で理解しやすい
- 質問の意図から丁寧に説明
- 入門者でも挫折しにくい
気になる点
- 上級者には基礎的に映る
- 事例の業種は限られる
- 実践には反復が要る
出版社
日本実業出版社
発売日
2026年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
質問だけで売れる、って本当ですか?質問ばかりしていたら、むしろ相手に引かれてしまう気がします。
佐藤メバル
その疑問に答える形で書かれているのがこの本だね。質問型営業の最新ノウハウを講義形式で教える構成だから、なぜ質問が成約につながるのか、順を追って理解できる。
信頼を得てきた専門アドバイザーとしての著者の言葉が土台にあるよ。
橘ナナミ
講義形式なら、途中で置いていかれる心配が少なそうですね。予備知識がなくても読めますか?
佐藤メバル
前提知識は要らない。独学だと途中で投げ出しがちなところを、講義の流れが支えてくれる。SPINを知っている人でも、質問の立て方そのものを問い直せる。
ただ、読むだけで身につくものではないから、次の商談で一つ試すところまでをセットにしたいね。

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
ニール・ラッカム 著|海と月社
¥1,980(税込)
1回の商談で決まる小型商談と、複数回を重ねる大型商談では、効果的なセールス法が違う。それを12年をかけ35000件のセールスを実地調査して示した原典だ。状況・問題・示唆・解決の4つの質問を軸に、実例を多数用いて考え方と使い方を丁寧にフォローする。マイクロソフトやIBMなどが採用し、20年以上読み継がれてきた信頼がある。
こんな人におすすめ
複数回の商談を経て成約する大型案件を担当する営業。SPINを我流で使っていて自信がない人。営業研修の土台になる一冊を探している管理職。時代や国を問わず支持されてきた型を、腰を据えて確かめたい場面に向く。
良い点
- 調査規模と実例が豊富
- 考案者自身の解説である
- 20年以上の定番としての信頼
気になる点
- 316ページで読み応えがある
- 小口商談には過剰な設計
- 演習なしでは型が定着しにくい
出版社
海と月社
発売日
2009年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの聴く技術の本と、この本はどう違うんですか?同じSPINという言葉が出てきて、混同しそうです。
佐藤メバル
同じSPINでも、こちらは考案者自身が書いたオリジナルのテキストなんだ。12年かけて35000件のセールスを実地調査して、大型商談では質問話法が効くと示した。
先に薄い入門で型をつかんで、こちらで背景と使い方を深める順番がおすすめだよ。
橘ナナミ
35000件って、ものすごい数ですね。20年以上読み継がれているのも納得です。でも、いま読んでも古びていないんでしょうか。
佐藤メバル
マイクロソフトやIBMなどが採用してきた実績もあって、時代や国を問わず支持され続けている。ただ、1回の商談で決まる小型案件には、この設計は重すぎることがある。
大型商談を担当しているかどうかで、効き方が変わってくる本だね。

営業は台本が9割
加賀田裕之 著|きずな出版
¥1,650(税込)
感覚で商談していませんか、という問いから始まり、購買心理に基づいてお客様の「欲しい」を自然に引き出す商談の脚本を作る方法を説く。見込み客の多くは台本のブラッシュアップで成約に近づくという考え方、成約率を高める5ステップ、FABECの公式、選ばせるクロージングの5ステップなど要素が具体的。断られ方への向き合い方まで扱う点が話術だけの本と違う。
こんな人におすすめ
商談の流れが毎回行き当たりばったりな人。反論処理が苦手な若手。研修で使える型を探している営業リーダー。まず一つの台本を作り、使いながら直していくという場面に向く。
良い点
- 台本という形に落ちる
- 反論の想定まで含む
- 手順が5ステップで追える
気になる点
- 台本の作り込みに時間が要る
- 雑談や関係構築は薄め
- 業種により型が合わない
出版社
きずな出版
発売日
2020年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
台本を作ってそれ通りに話したら、棒読みになってしまいそうで怖いんですけど、大丈夫でしょうか。ロボットみたいに聞こえませんか。
佐藤メバル
そこは誤解されやすいところだね。この本が言う台本は、購買心理に沿ってお客様の「欲しい」を引き出すための脚本であって、丸暗記用の原稿ではない。
成約率を高める5ステップや、FABECの公式として組み立て方が示されているよ。
橘ナナミ
なるほど、丸暗記用の原稿ではないんですね。では、反論されたときのことも書かれているんでしょうか?そこが一番不安です。
佐藤メバル
反論解決は必ず想定しておく、という項目まである。断られてから崩れるかどうかで結果が変わるからね。ただ、台本は作るのに時間がかかる。
商談の少ないうちに一つ作って、使いながら直していくと身につきやすいよ。

できる営業は、「これ」しかやらない 短時間で成果を出す「トップセールス」の習慣
伊庭正康 著|PHP研究所
¥1,550(税込)
極度の人見知りだったという著者が、リクルートの営業でプレイヤーとマネージャーの両部門において年間全国トップ表彰を4回受けた経験を持つ。核は「足ではなく頭で稼ぐ」を徹底して、短時間で成果を出すこと。営業マン時代はほぼ毎日定時帰りだったという。AIを導入する企業ほど営業の人員を増やしているという見立てが、単なる効率化の話を超えている。
こんな人におすすめ
残業続きで数字に追われている営業。AI時代に自分の仕事がどうなるか不安な人。限られた時間で成果を出したいマネジャー。働き方そのものを見直し、何をやらないかを決めたい場面に向く。
良い点
- 時間の使い方から見直せる
- 著者の実績が裏づけになる
- AI時代の見通しに触れる
気になる点
- 行動量前提の職場には合いにくい
- 事例は著者の経験に偏る
- 短期の即効性は限られる
出版社
PHP研究所
発売日
2021年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
ほぼ毎日定時帰りでトップって、そんなことが本当にあるんですか?努力量の話ではないと聞くと、驚いてしまいます。
佐藤メバル
そこがこの本の面白さだね。「足ではなく頭で稼ぐ」を徹底して、短時間で成果を出す習慣に絞ったという。
極度の人見知りだった著者が、リクルートで両部門の年間全国トップ表彰を4回受けている。努力量ではなく、何をやらないかが軸なんだ。
橘ナナミ
AI時代の話も気になります。営業って、これから先もなくならない仕事なんでしょうか。不安なので知りたいです。
佐藤メバル
著者は逆に見ている。AIを導入している企業ほど、実は営業の人員を増やしていると。ただし、必要とされる営業と淘汰される営業に分かれていくとも言う。
だからこそ、今のうちに何をやらないかを決める。その基準がこの一冊にまとまっているよ。
![[新訳]営業は断られた時から始まる](https://img.shelf-y.com/items/16707.jpg)
[新訳]営業は断られた時から始まる
E・G・レターマン 著|ダイヤモンド社
¥1,540(税込)
「価格が高い」「あまり必要ない」「うちにはありますから」。もう聞きたくない断り文句にこそ顧客のニーズが隠れているという立場から、断られてからの商談の進め方を説く。著者は全米を代表する12人のセールスマンの一人に選ばれたこともある伝説的なセールスマン。60年以上読み継がれてきた原著を新訳で読み直せるのがうれしい。
こんな人におすすめ
一度断られて二度目のアプローチに窮している営業。アポ取りに臆してしまう若手。当たれども結果がつかず、自分の適性を疑い始めた人。断り文句を次の一手の材料に変えたい場面に向く。
良い点
- 断り文句を材料に変える
- 60年以上読み継がれている
- 新訳で読みやすい
気になる点
- 時代背景の違いは感じる
- 現代のツールの話はない
- 事例の商材はやや古め
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2014年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
断られた時から始まる、って逆説的ですよね。普通はそこで商談が終わりだと思うんですが、違うんですか?
佐藤メバル
そこをひっくり返すのがこの本だよ。「価格が高い」という断り文句の裏にお客様のニーズが隠れているという立場なんだ。
著者は全米を代表する12人のセールスマンの一人に選ばれたこともある人で、今回の新訳で読み直せるようになった。
橘ナナミ
60年以上読み継がれているのに驚きました。古い本だと、内容が時代遅れになったりしないんでしょうか。
佐藤メバル
使う道具は変わっても、人が断る理由はそれほど変わらない。ただ、事例の商材は今と違うから、そこは頭の中で置き換えて読むといい。
アポ取りに臆している人や、自分の適性を疑い始めた人にこそ届く一冊だね。

決定版 営業心理術大全
菊原智明 著|明日香出版社
¥13(税込)
ダメ営業から一転、4年連続でトップ営業になった著者による営業心理術の集大成。73項目が1項目4ページの読み切りで、心理術がひと目でわかるイラスト付きだから、すきま時間に一つずつ試せる。アプローチやトーク、クロージングだけでなく、結果を出すチームを作るための部下に効く心理術まで含むのが特徴で、理論派の読者にも刺さる構成だ。
こんな人におすすめ
心理の裏づけから営業を組み立てたい理論派。短い時間で少しずつ実践を積みたい人。部下のやる気を引き出したい管理職。1項目4ページをすきま時間に読み進め、効いた項目に印をつけたい場面に向く。
良い点
- 4ページ単位で読み切り
- イラストで心理術が掴める
- 部下向けの項目もある
気になる点
- 価格表示に不自然な点がある
- 網羅的で通読は重い
- 心理術の理論背景は簡潔
出版社
明日香出版社
発売日
2022年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、この本の価格、13円って表示されていますよ。さすがに変ですよね、何かの登録ミスだと思うんですが。
佐藤メバル
そう、明らかに登録上のイレギュラーだね。だから記事では価格を断定しない。購入前に書店や販売ページで実売価格を確かめてほしい。
中身のほうは、73項目が1項目4ページの読み切りで、心理術がイラストでひと目でわかる構成になっている。
橘ナナミ
読み切りなら、通勤中にも少しずつ進められそうですね。73項目もあると、通読は大変でしょうか。
佐藤メバル
そこがいいところだよ。アプローチからクロージングまでだけでなく、部下に効く心理術まで入っているのが前作からのパワーアップ点。
ダメ営業から4年連続トップになった著者の実感が土台にある。一つずつ試して、効いた項目に付箋を貼っていく読み方が向いているね。

サイコロジーセールス最強の営業心理学
大谷侑暉 著|フォレスト出版
¥1,760(税込)
営業がうまくいかない人の多くは、フォーカスが自分ばかりに向いている。だから自分の行動を変えるより先に、人間の心理を理解する。この順番が本書の核だ。認知バイアスや人が一般に持つ心理傾向を、ラポール獲得、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングという営業プロセスに合わせて36の法則と技術として落とし込んでいる。
こんな人におすすめ
雑談やヒアリングが苦手な営業。顧客心理を体系的に学びたい若手。若手の営業スキルを伸ばしたいマネジャー。提案の前に顧客理解へ軸を移したいと感じている場面に向く。
良い点
- 心理を36の法則に整理
- 営業プロセス順に並ぶ
- 顧客理解に軸を置く
気になる点
- 心理学の原典は別途必要
- 語り口の好みが分かれる
- 効果検証は現場次第
出版社
フォレスト出版
発売日
2023年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
セールスYouTuberの方が書いた本なんですね。動画で話している人だと、本はどう違うのか気になります。
佐藤メバル
本ならではの整理が効いているよ。自分の行動を変えるより先に、人間の心理を理解するという順番を軸に、認知バイアスや心理傾向を36の法則として並べている。
ラポールからクロージングまで、営業プロセスに沿って配置されているのが使いやすい。
橘ナナミ
心理学って、なんだか難しそうなイメージがあります。予備知識がなくても読み進められますか?営業の場面で使えるんでしょうか。
佐藤メバル
専門用語を並べるのではなく、顧客が潜在的に何を考え、何に課題を感じているかに焦点を当てている。だから営業の場面に引き寄せて読めるんだ。
ただ、心理学そのものを深く学びたいなら別の本が要る。ここは営業に使うための心理、という切り口だね。

営業マンは売るな!: toB向け営業最強ツール
那須清幸 著
売れない理由は、売ろうとしているから。お客様の課題の9割は、あなたの商品では解決できないという前提から、周りの経営者を競合ではなく仲間として手を組む「パートナー営業」と、つなぐ「マッチング営業」を組み合わせる。その結果、テレアポのアポイント率が50倍に跳ね上がったという。借金1000万円から年商1億円企業を築いた著者の、人助けとしての営業論が土台になっている。
こんな人におすすめ
テレアポの反応が悪くて手が止まっている人。BtoBで横のつながりをつくりたい営業。売り込みへの罪悪感を手放したい人。明日すぐではなく、中長期で関係を積み上げたい場面に向く。
良い点
- 売らない前提が新鮮
- パートナー作りの手順がある
- AI時代の役割にも触れる
気になる点
- 人脈前提の面がある
- 再現には時間がかかる
- 業種による差は大きい
出版社
詳細情報なし
発売日
2025年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
“営業マンは売るな”って、タイトルからして逆張りですよね。それで商売になるのか、正直不思議です。
佐藤メバル
お客様の課題の9割は、自分の商品では解決できないという前提に立つんだ。だから無理に売るのではなく、周りの経営者を競合ではなく仲間にして、つなぐ。
パートナー営業とマッチング営業を組み合わせると、テレアポのアポイント率が50倍になったというから驚くよ。
橘ナナミ
つなぐだけなら、自分の売上は立たない気がします。それで商売として成り立つんでしょうか。仕組みが気になります。
佐藤メバル
そこは信頼の循環で返ってくるという考え方だね。借金1000万円から年商1億円企業を築いた著者の実体験が土台にある。
お悩みノートの書き方や業界別のコミュニケーション術まで具体例がある。ただ、関係づくりに時間がかかるから、明日から数字が変わる種類の手法ではないよ。

営業の雑談力 お客さんの「心地よい」を創る: 会社や研修では学べない「売れる」スキル (HIRO 出版)
山川裕士 著
商談や接客の時間のうち、3分の1はビジネスに関係のない雑談だという著者の見立てから始まる。だからこそ雑談を有効活用して競争優位を築こうというのが本書の狙いだ。普段の生活にも役立つ雑談の基礎15のルール、現場で効果を最大化する11の手法、話題に困らない「テキドニ・タイケイ・セイリ・スベシ」という型まで示される。
こんな人におすすめ
初対面や年の差のある相手との会話が苦手な営業。提案内容と価格では負けていないのに成約率が低い人。顧客と本音で話せる関係をつくりたい人。商談前の雑談で何を話すか迷う場面に向く。
良い点
- 雑談を戦略として扱う
- 話題の型が具体的
- 商談以外でも使える
気になる点
- 数字の裏づけは少なめ
- 雑談が苦手だと負荷がある
- 業種で雑談の比重が違う
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
商談時間の3分の1が雑談って、思ったより多いですね。雑談は削ったほうが効率的だと思っていました。
佐藤メバル
そこを逆手に取るのがこの本だね。雑談を有効活用して競争優位を築くという発想で、現場の手法まで踏み込んでいる。
基礎15のルール、効果を最大化する11の手法、そして話題に困らない「テキドニ・タイケイ・セイリ・スベシ」という型まで紹介されるよ。
橘ナナミ
型があるのは助かります。何を話せばいいかわからず、気まずい沈黙になってしまうことが多いので。
佐藤メバル
そう、雑談が苦手な人ほど型から入るといい。提案内容と価格は他社と遜色ないのに成約率が低い、という悩みに効く。
雑談は顧客に信頼と心地よさを生むという考え方が軸になっていて、会社や研修では教わりにくい領域だからこそ差がつくところでもあるね。
読む順番ロードマップ——新人から管理職まで
橘ナナミ
本がありすぎて、どれから読めばいいのか分からなくなりそうです。
佐藤メバル
順番で迷ったら、①型を知る→②自分の現場で試す→③結果を言葉にする、の三拍子で組むといい。新人なら『この1冊ですべてわかる 営業の基本』か『営業1年目の教科書』で型を作り、『営業の魔法』で気持ちを上げる。2〜3年目は『営業の科学』で努力の向きを点検し、弱点のフェーズに合わせて『営業の聴く技術』や『営業は台本が9割』を足す。
橘ナナミ
中堅はどうですか?
佐藤メバル
中堅は専門化の時期だね。法人なら『法人営業 勝ちパターン大全』で購買プロセスと関係者の整理、IT/SaaSなら『THE MODEL』、大企業なら『エンタープライズセールス』。管理職になったら『絶対に予算達成するルート営業の仕組み化』や『売れる組織に変える!BtoB営業の仕組み化戦略』で、個人の技術から組織の設計へ切り替える。『「営業」を設計する技術』のようなタイトルの本が気になり始めたら、ちょうどその段階だと思っていい。
橘ナナミ
質問そのものを武器にしたいときは、どのあたりですか?
佐藤メバル
青木毅さんの『なぜ、「質問」だけで売れるのか?』が講義形式で読みやすい。SPINを体系的に掘るならニール・ラッカムの『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』で、状況・問題・示唆・解決という4種の質問の使い分けを押さえる。仮説を立ててから商談に入りたい人は『仮説起点の営業論』がいい。単行本を加筆修正して新書化されたものだから、通勤バッグにも入れやすい。
失敗しない本選びと、形式・入手方法
佐藤メバル
ここで、つまずきやすい選び方も挙げておくね。表紙に「誰でも」「絶対」とだけ書かれていて、著者が何をしてきた人なのか分からない本は、いったん置いていい。逆に、実績は派手でも、扱っている商材が自分の業界とまるで違う本は、読み替えの手間がかかる。それと、数年前の本に具体的なツール名が並んでいる場合は、今の環境と合うかどうかを疑ってから買うこと。
橘ナナミ
見分けるコツはありますか?
佐藤メバル
まえがきと目次だけでいいから、立ち読みで確かめる。そこで「自分の現場の言葉」が出てくるかどうか。この一覧も、現場で使われ続けている本と、著者の立場や発行元が確認できる本を軸に選んでいる。
橘ナナミ
買う前に試せるんですね。電子書籍や音声でも同じように選べますか?
佐藤メバル
形式は目的で選ぶ。移動が多い人は音声、とにかく忙しい人は要約で当たりを付けてから原書、腰を据えるなら紙。紙の利点は書き込みと付箋で、商談前に見返す「自分用台本」を作れることだ。『営業の「超」基本!50』のように電子版が固定レイアウトで作られている本は、タブレットなど大きい画面のほうが読みやすい。定番は図書館にも入っていることが多いから、まず借りて、手元に置きたいと決めたら買うのでも遅くない。
チームで読む・研修に使う——そして本の限界
佐藤メバル
一人で読むだけでなく、チームの共通言語にもできる。『決定版 営業心理術大全』は1項目4ページの読み切りだから、朝礼で1項目ずつ回すのに向いている。部下に効く心理術も入っているので、マネージャーが読む価値も大きい。『営業の科学』のようにデータとロジックで書かれた本は、感覚の違うメンバーの土台をそろえるのに向いている。サイコロジーセールスや営業の雑談力を扱った本を混ぜると、数字の話と関係づくりの話が両輪になる。
橘ナナミ
読書会にするなら、何をすればいいんでしょう?
佐藤メバル
「今週の1商談を、この本の言葉で説明する」を宿題にするといい。感想を言い合うだけでは現場は変わらないからね。それと忘れがちなのが、本には限界があるということ。営業書は著者の環境で磨かれた解法で、君の商材や顧客層にそのまま当てはまるとは限らない。読みながら「自分の現場ならどこが違うか」を必ず書き出す。1冊1アクションで十分だよ。
よくある質問
営業本のおすすめランキングは?
橘ナナミ
営業本のおすすめランキングはについて教えてください。
佐藤メバル
この記事では順位を機械的につけるのではなく、レベル・商談フェーズ・商材・スタイルの4軸で並べています。新人なら『この1冊ですべてわかる 営業の基本』、理論から入るなら『営業の科学』、法人の大型商談なら『法人営業 勝ちパターン大全』など、自分の状況に合う一冊を見つける読み方をしています。
新人営業におすすめの本は?
橘ナナミ
新人営業におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
横山信弘さんの『この1冊ですべてわかる 営業の基本』と、菊原智明さんの『営業1年目の教科書』が入りやすい入口です。前者は基本と原則、後者は名刺交換や身だしなみを含む73の基本に分かれ、イラストも多く使われています。物語で気持ちを乗せたいときは『営業の魔法』を。
BtoB営業におすすめの本は?
橘ナナミ
BtoB営業におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
新規開拓なら『ゼロから始める!法人営業』、顧客の意思決定を整理するなら高橋浩一さんの『法人営業 勝ちパターン大全』、大企業相手なら『エンタープライズセールス』が候補になります。オンライン前提で組織を組み替えるなら『売れる組織に変える!BtoB営業の仕組み化戦略』も見ておきたいところです。
営業マネージャーにおすすめの本は?
橘ナナミ
営業マネージャーにおすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
個人の技術から組織の設計へ視点を移す本が役立ちます。『絶対に予算達成するルート営業の仕組み化』は再現できる「型」として整理されており、『決定版 営業心理術大全』は1項目4ページの読み切りなので朝礼や研修の題材にもしやすい一冊です。
営業本は読むだけ無駄ですか?
橘ナナミ
営業本は読むだけ無駄ですかについて教えてください。
佐藤メバル
読むだけで終わらせると、たしかに知識で止まります。だから1冊につき1つ、翌週の商談で試す行動を決めておくのがおすすめです。読書は準備、商談は本番。本は正解を配るものではなく、自分の商談を映す鏡として使うと効果が出ます。
営業本を読む順番は?
橘ナナミ
営業本を読む順番はについて教えてください。
佐藤メバル
型を知る→現場で試す→結果を言葉にする、の順が組みやすいです。新人は基本書と物語で土台を作り、2〜3年目に『営業の科学』で努力の向きを点検、弱点のフェーズに合わせて『営業の聴く技術』や『営業は台本が9割』を足す。管理職は仕組み化や組織設計の本へ移る流れです。
電子書籍やAudibleでもおすすめは?
橘ナナミ
電子書籍やAudibleでもおすすめはについて教えてください。
佐藤メバル
移動が多い人は音声、忙しい人は要約で当たりを付けてから原書、じっくり読み込むなら紙、という使い分けが現実的です。なお『営業の「超」基本!50』の電子版は固定レイアウトで作られているため、スマートフォンよりタブレットなど大きい画面のほうが読みやすくなっています。
営業本の選び方で失敗しないコツは?
橘ナナミ
営業本の選び方で失敗しないコツはについて教えてください。
佐藤メバル
まえがきと目次だけ立ち読みして、自分の現場の言葉が出てくるかを確かめるのが手軽です。著者が何をしてきた人か、扱う商材が自分の業界に近いか、ツール名が古びていないかの3点を見るだけでも、外れはかなり減ります。定番は図書館で試してから買うのも一案です。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、営業書って「読んで終わり」じゃないんだなって思いました。
佐藤メバル
そう。営業の本は地図に近い。地図を持たずに山に入れば迷うけれど、地図を眺めているだけでは山には登れない。読んだら、必ず一歩、現場で動くこと。
橘ナナミ
私だったら、まず『この1冊ですべてわかる 営業の基本』で地形を覚えて、『営業の魔法』で山の空気を吸ってみたいです。
佐藤メバル
いい組み方だね。で、実際に商談の場に立つと、地図と違う道が出てくる。そこで初めて『営業の科学』や『営業の聴く技術』が効いてくる。読書は準備、商談は本番。準備の質が高い人ほど、本番で余裕が生まれる。
橘ナナミ
準備の質……。私、取材の前に本を読むときも、同じことしてる気がします。
佐藤メバル
それでいいんだよ。最後にひとつ。営業の本は、正解を配ってくれる本じゃない。自分の商談を映すための鏡だ。ページをめくるたびに「先週のあの商談はどうだったか」を映してみる。棚に並んだ一冊一冊は、そのための鏡台だと思って選んでみてほしい。
橘ナナミ
鏡台! いいですね。棚の前で固まっていた昨日の自分に教えてあげたいです。
