営業力強化に役立つ本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「営業 力 強化 本」で検索したら、ランキング記事がたくさん出てきて……結局どれを読めばいいのか分からなくなっちゃいました。25冊もあると、なおさらです。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。営業本は「何位か」より「自分のどの場面に効くか」で選ぶものなんだ。新人が読む本と、チームを預かるマネージャーが読む本は、同じ「営業力強化」でも中身がまるで違う。書店員時代、「売れる営業」という切り口で棚を作ったら誰も手に取らなくて、翌年「悩み別」に組み替えたら急に動き出した——なんて失敗もあったよ。
橘ナナミ
なるほど……「売れる営業」より「悩み別」! じゃあ、まず自分がどこでつまずいているかを見つけるところからですね。
佐藤メバル
そう。だからこの記事では、順位を追う前に選び方の軸を一緒に整理しよう。読み終わるころには、25冊のなかから自分用の1冊を指させるようになっているはずだよ。
橘ナナミ
それ気になります! さっそく軸から教えてください。
営業力強化に役立つ本の選び方
営業経験年数で選ぶ
橘ナナミ
経験年数で、そんなに変わるんですか?
佐藤メバル
変わるよ。1年目なら『この1冊ですべてわかる 営業の基本』。横山信弘さんが「考え方とスキル」を基本と原則から書いていて、営業に急に異動になった人も想定されている。3年目くらいで「頑張っているのに数字が出ない」なら『営業の科学』。営業1万人・お客様1万人への調査をもとに、努力の急所を外していないかを見直せる本だよ。マネージャーなら『営業マネジャーの戦術力強化書』、組織まで一気に視野に入れるなら『営業大全』——マネジメント・新規開拓・既存顧客深耕の3冊セットだ。
身につけたいスキルで選ぶ
橘ナナミ
スキル別だと、どんな分け方になるんですか?
佐藤メバル
ヒアリングなら青木毅さんの『なぜ、「質問」だけで売れるのか?』。質問型営業の入門だね。大型商談の組み立てなら『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』——状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問の4つを使い分ける質問話法で、著者は35000件のセールスを実地調査している。提案とクロージングの型なら『法人営業 勝ちパターン大全』で、商談が止まる4つの場面ごとに打ち手が並んでいる。
営業スタイルで選ぶ
橘ナナミ
対面とオンラインで、読む本も変わるんですか?
佐藤メバル
変わる。幅広く法人営業の土台を作るなら渡邉卓さんの『図解で早わかり 営業力強化の基本と手法』。戦略・しくみ・営業行動の3階層を、2ページ見開き1テーマで追える。BtoBの現場なら『BtoB攻略の営業力強化書』、オンライン中心なら『訪問しない時代の営業力強化の教科書』——営業とマーケティングの統合戦略を図解で整理している。
本の形式で選ぶ
橘ナナミ
小説みたいな形式の営業本もあるんですか?
佐藤メバル
あるよ。たとえば『鬼・営業力100日トレーニング』は、トレーナーの剛田強志が読者に語りかける形で、1日1レッスン=100のMissionを並べている。物語の推進力で読み切れるタイプだね。逆にデータで納得したい人は『営業の科学』や『セールス・イズ』——後者は1100社12000商品の実績から生まれたメソッドを、営業プロセスを7分割して見せてくれる。
読書時間で選ぶ
橘ナナミ
通勤中しか読む時間がないんです……。
佐藤メバル
なら168ページの『図解で早わかり 営業力強化の基本と手法』や、192ページの『「営業力」強化トレーニング』あたりが現実的だね。逆に『営業大全』は445ページの3冊セットだから、一気に読み切るより、必要な章をその都度開く辞書的な使い方が向いている。
出版年——古典と最新の使い分け
橘ナナミ
古い本って、もう古いんじゃないですか?
佐藤メバル
そこは分けて考える。SPIN営業術は20年以上読み継がれ、世界のリーディングカンパニーが採用してきた実地検証の厚みがある。一方でAIやインサイドセールス、カスタマーサクセスといった仕組みは新しい本の領分で、『THE MODEL』や『セールス・イネーブルメント』が担う。土台は古典で、今の現場は最新で。両方読んで初めて地図が完成するんだよ。
営業力強化に役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
営業力強化に役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

図解で早わかり 営業力強化の基本と手法
渡邉卓 著|アニモ出版
¥1,980(税込)
法人営業の強化を、根性や個人技ではなく「しくみ」として整理した一冊です。1章で法人営業の特徴を押さえたうえで、戦略・しくみ・営業行動の3階層に分けて方策を示し、2ページ見開き=1テーマで図表とともに読めます。産業機械メーカーや石油製品卸売業といった事例が織り込まれているので、自社に置き換えて使い方をイメージしやすい。中小企業経営診断シンポジウムで全国最優秀の中小企業庁長官賞を受賞した著者による、経営者・役員・営業マネージャー向けの実務書です。個人の営業術ではなく組織の型を作りたい人に向きます。
こんな人におすすめ
法人営業を抱える中小企業の経営者、営業部長、営業マネージャー。属人的な売り方から抜け出して、誰でも一定レベルを出せる体制を作りたい場面。営業研修の教材を探している人、図表で要点をつかみたい人、事例を自社に置き換えて施策を考えたい人に。経営目線で営業を設計したいときに。
良い点
- 見開き2ページで図表と要点が整理
- 戦略・しくみ・行動の3階層で全体像
- 製造・卸の具体事例が豊富
気になる点
- 法人営業にテーマを絞っている
- 個人の商談トーク術は扱わない
- 入門から中級レベルの内容
出版社
アニモ出版
発売日
2024年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業力強化」って、結局は強い営業マンを育てることですよね? そう思い込んでいたんですけど、この本はちょっと違うんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。この本の出発点は「人に頼るのではなく、誰でも一定レベルの営業力を発揮できるしくみが不可欠」という考え方なんだ。
だから1章で法人営業の特徴を押さえて、そのあと戦略・しくみ・営業行動の3階層に分けて方策を説明している。
2ページ見開きで1テーマ、図表つきで読めるから、経営者やマネージャーが自社のどこを直すか考えやすい構成だよ。
橘ナナミ
3階層って、上から順に考えていくイメージですか? 事例も気になります。どんな会社が出てくるんでしょう。
佐藤メバル
事例は産業機械メーカーや石油製品卸売業などが出てくるよ。自社と近い業種を探して、そのまま使えるように工夫されている。
個人の話術というより、組織として売上を積む設計図を作る本だね。中小企業経営診断シンポジウムで中小企業庁長官賞を受賞した著者の実務から来ているので、マネージャーが読むと点と点がつながるはずだよ。

営業大全
鳥居勝幸 著|日本経営合理化協会出版局
¥16,750(税込)
営業力強化のカリスマコンサルタントとして250社5万人を指導し、指導会社の売上倍増に貢献してきた著者による3冊セットです。マネジメント・新規開拓・既存顧客深耕という目的別に分かれ、時代の変化に対応する戦略と組織づくり、確実に成約率を上げる体系的な新規開拓手法、既存顧客との取引を深耕・拡大する課題解決型営業のやり方を、多くの事例とともに解説します。中堅・中小企業の営業の「人」と「仕組み」の両方を強くする網羅性が持ち味。手元に置いて引くタイプの大全です。
こんな人におすすめ
中堅・中小企業の経営者、営業責任者、営業企画担当。新規開拓と既存深耕の両方を組み立てたい場面。営業の「人」と「仕組み」をまとめて整えたい人、研修テキストを探している人。腰を据えて体系を学びたいときに。
良い点
- 目的別3冊でテーマが整理
- 250社5万人の指導事例
- 人と仕組みの両方を網羅
気になる点
- 3冊セットで価格が高い
- 445ページで分量が多い
- 個人の商談術だけでは物足りない
出版社
日本経営合理化協会出版局
発売日
2016年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
3冊セットでこの価格……正直びっくりしました。でも、それだけの価値があると見られている本なんですか?
佐藤メバル
目的がはっきり分かれているのが特徴なんだ。マネジメント、新規開拓、既存顧客深耕という3つのテーマで、時代の変化に対応する戦略と組織づくり、確実に成約率を上げる新規開拓の手法、取引を深耕・拡大させる課題解決型営業のやり方を、事例を挙げながら解説している。
著者は250社5万人を指導してきた人で、指導先の売上倍増に貢献してきたと紹介されているよ。
橘ナナミ
中堅どころの会社にも効くんでしょうか? 個人のスキルを伸ばす営業本とは、何が違うのか知りたいです。
佐藤メバル
そこが狙い目だね。中堅・中小企業の営業の「人」と「仕組み」を両方強くするノウハウをもらさず解説する、と銘打っている。
個人の商談テクニック本を何冊も買うより、組織の問題をどこから手をつけるかを一冊で見渡せる。すぐ読み切る本ではないから、詰まったときに該当の一冊へ戻る辞書的な使い方が合うよ。

この1冊ですべてわかる 営業の基本
横山信弘 著|日本実業出版社
¥1,760(税込)
営業は考え方とスキル次第で成果は大きく変わり、これほどクリエイティブな仕事は他にない——そう語る著者が、全営業パーソンが身につけるべき「考え方とスキル」を初めて解説した一冊です。2万人を変えてきたとされる人気コンサルタントによる、知っておきたい基本と原則が中心。新人の最初の1冊として最適なのはもちろん、マネジャー層が自身のスタイルを振り返る用途や、営業に急に異動させられた人のケースもカバーしています。守破離の「守」を固めたい人に。
こんな人におすすめ
営業1年目の新人、内定者、営業以外の部署から異動してきたばかりの人。基本を体系的に一度そろえたい場面。マネジャーが自分の型を見直す用途にも。最初に読む一冊を迷っている人に。
良い点
- 新人が最初に読むのに最適
- 考え方とスキルを両方カバー
- 異動者やマネジャーにも対応
気になる点
- 基本中心で上級者には物足りない
- 営業経験者には復習向き
- 手法の深掘りは他書に譲る
出版社
日本実業出版社
発売日
2019年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業の基本」ってタイトル、新人向けってことですよね。私みたいに営業をやったことがない人間でも読めますか?
佐藤メバル
まさにそこが想定読者なんだ。著者は「営業は、考え方とスキル次第で成果は大きく変わり、これほどクリエイティブな仕事は他にない」と書いている。
2万人を変えてきたと紹介されるコンサルタントが、これだけは知っておきたい基本と原則を初めて一冊にまとめた形で、新人の最初の1冊として最適だと位置づけられているよ。
橘ナナミ
逆に、もう何年も営業をやっている人には物足りない感じですか? 読む意味はあるんでしょうか。
佐藤メバル
マネジャー層が自身のスタイルを振り返る用途もカバーしているから、ベテランにも意味はあるよ。ただ中心は基本の整理だから、土台を一度そろえ直す読み方になる。
営業に急に異動させられた人も想定されていて、まず何を押さえればいいかが分かる構成なんだ。

営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する
高橋浩一 著|かんき出版
¥2,420(税込)
営業1万人・お客様1万人、合計2万人への調査と、12年間で営業4万人を指導してきた経験から、「成果を出す営業のメカニズム」をデータとロジックで裏づけた一冊です。キーワードは「ガンバリズムの罠」と「購買者の仮面」。はぐらかし、忙しさ、いきなり、とにかく安く、検討します——仮面の裏にある本音にどう迫るかを章ごとに分解します。努力量ではなく急所を狙う考え方に切り替えたい人へ。432ページと厚く、辞書的に使えます。
こんな人におすすめ
がんばっているのに結果が出ないと悩む営業パーソン。根拠のない指導に疑問を感じているマネージャー。商談が「検討します」で止まりがちな人。データで営業を語りたい場面にも。努力の効率を見直したいときに。
良い点
- 2万人調査という裏づけ
- 5つの仮面で商談を分解
- 再現性のある武器として体系化
気になる点
- 432ページで読み通すのに根気が要る
- データ中心で物語性は薄い
- 根性論を求める人には不向き
出版社
かんき出版
発売日
2024年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
佐藤さん、これ……分厚いですね。432ページ。しかも「科学」って、営業に科学も何もないような気がするんですけど。
佐藤メバル
そこを変えたのがこの本なんだよ。営業1万人とお客様1万人、合わせて2万人への調査をもとに、成果を出す営業のメカニズムをデータとロジックで裏づけている。
著者は12年間で4万人の営業を指導してきた人で、いわゆる「私はこう努力して売れるようになった」型の営業本とは一線を画すんだ。
橘ナナミ
「購買者の仮面」という言葉が気になります。仮面って、お客様が本当のことを言ってくれない、という意味なんでしょうか?
佐藤メバル
そう、お客様が「検討します」「忙しい」「とにかく安く」と言うとき、その言葉は仮面で、裏に素顔の本音がある。
その仮面を外さないまま突っ走るのが「ガンバリズムの罠」だという整理なんだ。努力の量ではなく急所を押さえる。
章立ても仮面ごとに分かれていて、自分の商談のどこでつまずいているか探しやすいよ。

セールス・イズ 科学的に「成果をコントロールする」営業術
今井晶也 著|扶桑社
¥1,760(税込)
営業支援のトップランナーとして実績を上げ続けるセレブリックスが、23年の歴史で積み重ねた膨大な営業データから、トップセールス共通のマインド、アポを獲得する方法、営業プロセスを7分割して否定材料を逐一なくす方法などを発明してきた——その成果を一冊にまとめたものです。もともと顧客向けに提供していたノウハウを一般読者向けに噛み砕いており、1100社12000商品で実績を上げたメソッドとして紹介されています。勘や根性ではなく理論で売る型を手に入れたい人へ。
こんな人におすすめ
勘や根性に頼らず営業を組み立てたい人。新人からベテランまで。アポが取れない、商談の途中で失速するといった具体的な壁を感じている場面。チームで共通言語を作りたいマネージャーにも。プロセスの型がほしいときに。
良い点
- 1100社12000商品の実績ベース
- アポ獲得から商談まで具体的
- 新人からベテランまで使える
気になる点
- 実績はSaaS系に偏りがち
- 自社流の型とのすり合わせが必要
- 用語になじみがないと読みにくい
出版社
扶桑社
発売日
2021年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「成果をコントロールする」って、さすがに言い過ぎじゃないですか? 営業の成果って相手次第なところがありますよね。
佐藤メバル
そこを言語化したのがこの本なんだ。著者の会社は23年分の営業データを溜めていて、トップセールスが共通して持つマインド、アポを獲得する方法、営業プロセスを7分割して否定材料を逐一なくす方法など、いろんなメソッドを発明してきた。
カンや偶然、根性ではなく理論で売る、という立場なんだよ。
橘ナナミ
顧客向けに50万円で提供していたノウハウ、という説明も気になりました。本当に一般向けに読みやすくなってるんですか?
佐藤メバル
そこが売りでね、本来は営業支援の顧客向けに提供していたものを、一般読者向けにさらにわかりやすく噛み砕いて解説している。
営業プロセスの7分割のように、商談を工程に分けて手当てする発想は、チームの共通言語づくりにも効くよ。
新人からベテランまで役立つ「営業版・虎の巻」という位置づけだね。

法人営業 勝ちパターン大全 顧客の意思決定プロセスを完全解明して「再現性」を築く
高橋浩一 著|翔泳社
¥2,420(税込)
2万4000人への調査から「失注の裏側で実際に起きていたこと」を掘り起こした一冊です。キーパーソンに会えない、連絡がつながらない、検討が進まない、予算が増えない——この4つの迷路に対し、前半の「守りの戦略」では5段階の購買プロセスと6種類の関係者を押さえて出口を探し、後半の「攻めの戦略」ではターゲティング戦略やエキスパート戦略といった勝ちパターンで受注へ持ち込みます。訪問回数や決裁者信仰を覆したい人へ。
こんな人におすすめ
法人営業の担当者とマネージャー。商談が止まる、連絡が途絶えるといった場面で次の一手に迷っている人。「決裁者を押さえればOK」などの常識を見直したい人。AIに代替されない営業を考えたい人にも。失注の原因を構造で捉えたいときに。
良い点
- 守りと攻めの2部構成で整理
- 5段階プロセスと6種の関係者
- 2万4000人調査が土台
気になる点
- 法人営業前提で個人向けには不向き
- 用語の理解に少し時間が要る
- 実践には自社データの整理が必要
出版社
翔泳社
発売日
2026年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「決裁者を押さえればOK」「訪問回数で関係構築できる」——これって常識ですよね? それをこの本は覆すと言っているんですか?
佐藤メバル
そう、”常識”が覆ると書いてある。たとえば連絡が途絶えたとき、選択肢は促すか待つだけじゃない。予算がないと言われても、すぐ値引きを検討するのが正解とは限らない。
2万4000人への調査から、失注の裏側で実際に起きていたことを掘り起こして、今すぐ使える打ち手を並べているんだよ。
橘ナナミ
構成はどうなっているんですか?「大全」というくらいだから、かなり詰め込まれていそうですが、読み切れるでしょうか。
佐藤メバル
前半が守りの戦略で、5段階の購買プロセスと6種類の関係者を押さえて迷路から脱出する。後半が攻めの戦略で、ターゲティング戦略やエキスパート戦略などの勝ちパターンを使う。
決裁者や訪問回数への思い込みを外して、商談の設計をやり直す本だね。著者は累計23万部の営業本を出してきた人だよ。

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術
ニール・ラッカム 著|海と月社
¥1,980(税込)
世界で初めて「1回の商談で成否が出る小型商談と、複数回を重ねて成約にいたる大型商談とでは、効果的なセールス法はまったく違う」ことを証明したとされる古典です。著者は12年をかけ35000件のセールスを実地調査し、大型商談ではSPIN式の質問話法が売上に劇的な変化を起こすことを示しました。状況質問・問題質問・示唆質問・解決質問の4つを、実例を多数用いて考案者自身が丁寧にフォローします。質問の順番と狙いを体系的に学びたい人へ。
こんな人におすすめ
大型・複数回の商談を担当する営業パーソン。ひと言で決まる小型商談のやり方を大型案件に持ち込んで苦戦している人。質問話法を理論から固めたい研修担当者やマネージャーにも。20年以上読み継がれる定番を土台にしたいときに。
良い点
- 35000件の実地調査が根拠
- 4種の質問を実例つきで解説
- 考案者本人による原典
気になる点
- 翻訳もの特有の回りくどさ
- 大型商談が前提の内容
- 事例がやや古い業種もある
出版社
海と月社
発売日
2009年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
SPINって聞いたことはあるんですけど、SとPとIとNがそれぞれ何なのかは覚えていなくて。あれって暗記するものなんですか?
佐藤メバル
暗記というより、順番と狙いが大事なんだ。Situation Questionsは状況質問、Problem Questionsは問題質問、Implication Questionsは示唆質問、Need-payoff Questionsは解決質問。
この4つを使いこなすと、買い手にその商品が必要だと思わせられる。著者は12年をかけ35000件のセールスを実地調査して、この形にたどり着いたんだよ。
橘ナナミ
ちょっと古い本だと聞いたんですが、今から読んでも意味はありますか? 大型商談って言われても、あまりピンとこないんですけど。
佐藤メバル
20年以上「営業のバイブル」として読み継がれている本でね、マイクロソフトやIBM、GE、AT&T、ゼロックスといった企業がこぞって採用してきたと紹介されている。
特に大型商談では小型商談と勝ち方が違う、という指摘が核なんだ。質問で買い手に語らせるという発想の原点として、一度は通っておきたい一冊だよ。

なぜ、「質問」だけで売れるのか?: 気づけば成約に至っている「質問型営業」入門
青木毅 著|日本実業出版社
¥1,760(税込)
専門アドバイザーとして絶大な信頼を得て売れる「質問型営業」の最新ノウハウを、講義形式で教える一冊です。押し込むのではなく、質問によって相手に気づいてもらい、買う理由を相手の言葉で作っていく——その入口を、先生役の語りに沿って読み進められます。同じ著者の実践編と並べて読むと、考え方と場面別の技術がつながります。話し下手でも売れる型を探している人に。
こんな人におすすめ
売り込みが苦手で、トークに自信がない営業パーソン。質問を軸にした商談の考え方をまず知りたい場面。営業研修の導入教材を探している人。押すより聞く方向へ舵を切りたいときに。
良い点
- 講義形式で読み進めやすい
- 質問型営業の考え方を入口から
- 既刊の実践編と併読できる
気になる点
- 具体的な台本は実践編に譲る
- 人によっては内容が重複気味
- 業種特化の事例は少なめ
出版社
日本実業出版社
発売日
2026年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「質問だけで売れる」って、さすがに極端じゃないですか? 商品の説明もしないで、本当に売れるものなんでしょうか。
佐藤メバル
誤解されやすいところだね。ここでいう質問は、相手に話してもらうことで要望や課題を引き出し、買う理由を相手自身の言葉で作っていくものなんだ。
この本は専門アドバイザーとして絶大な信頼を得て売れる「質問型営業」のノウハウを、講義形式で教えてくれる。
まず考え方から入りたい人にちょうどいいよ。
橘ナナミ
同じ著者の本が何冊かありますよね。入門だとしたら、どれから読めばいいんでしょう?
佐藤メバル
これは入門の位置づけで捉えるといい。実践編では場面ごとの言い方や型が細かく出てくるから、まずこちらで質問で売るという発想に慣れてから次へ進むと、頭の整理がしやすい。
講義形式なので、研修の予習として読むのも向いているね。

3万5000人を指導してわかった 質問型営業でトップセールスになる絶対法則 新人でも3か月で1年の予算を達成できる!
青木毅 著|ダイヤモンド社
¥1,540(税込)
3万5000人を指導してきた著者が、トップセールスの共通点を見出し、それを「誰でも使える技術」としてまとめた一冊です。見込み客の見極め、アプローチ、プレゼンテーション、クロージング、フォローアップ、セルフマネジメントという失敗しがちな場面ごとに、トップが何をしているかを振り分けて解説します。著者自身も世界84か国2500の代理店の中で世界大賞を獲得したトップセールス。質問型営業の実践編として使えます。
こんな人におすすめ
質問型営業をすでに知っていて、場面ごとの動き方まで落とし込みたい人。短期間で予算を超えるようなトップの型を真似したい営業パーソン。育成に悩むマネージャーや研修担当者にも。再現できる技術として学びたいときに。
良い点
- 営業場面ごとに章が分かれる
- トップの事例が具体的
- 自己流を崩したい人に効く
気になる点
- 著者の既刊と重なる部分がある
- 精神論のトーンがやや強め
- 業種を問わない分、抽象度は高め
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2019年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
著者自身が世界大賞を獲ったトップセールスなんですね。そういう人の本って、才能の話になりがちじゃないですか?
佐藤メバル
そこを意識して書かれているんだよ。世界84か国2500の代理店の中で世界大賞を獲得した経験から、トップセールスの共通点を抜き出し、属人的な内容を「誰でも使える技術」としてまとめている。だから再現性を重視した作りなんだ。
橘ナナミ
章立てはどんな感じなんですか? 読みながら、そのまま実践に移せる構成になっているんでしょうか。
佐藤メバル
見込み客の見極め、アプローチ、プレゼンテーション、クロージング、フォローアップ、セルフマネジメントという、失敗しがちな場面ごとにトップのやり方が振り分けられている。
場面別に自分の癖を点検できる構成だね。短期間で大きな予算を達成するような事例も紹介されているよ。

無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
高橋浩一 著|日経BP
¥1,760(税込)
「営業力とは技術である。誰でも身につけられる」を掲げ、コンペで8年無敗のノウハウを公開した一冊です。柱は2つ。営業とお客さまの情報ギャップを乗り越えて接戦を制する「3つの質問」と、ズレを解消する「4つの力」——質問力・価値訴求力・提案ロジック構築力・提案行動力です。案件を楽勝・接戦・惨敗で分け、接戦での認知的不協和の打破に焦点を当てます。価格で負ける理由を構造から見直したい人へ。
こんな人におすすめ
コンペや稟議型の商談を担当する法人営業。価格で比較されて負ける、上流で決まってしまうと感じている人。営業の型を段階的に教えたいマネージャーや研修担当者にも。接戦の勝ち方を知りたいときに。
良い点
- 接戦に絞った切り口が明快
- 3つの質問と4つの力で整理
- コンペと稟議で章を分けて解説
気になる点
- 法人・コンペ寄りの内容
- 前提となる用語が多い
- 実践には質問の練習が必要
出版社
日経BP
発売日
2019年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「無敗」ってすごい言葉ですけど、コンペで8年負けなかった人が書いてるんですね。でも、それって特別な人だからでは?
佐藤メバル
著者自身は人見知りで口下手だったと書いているんだ。それでも「営業力は技術だから誰でも身につけられる」という信念で、ステップをひたすら具体的に体系化した。
核になるのは、営業とお客さまの間にある情報ギャップを乗り越えて接戦を制する「3つの質問」と、ズレを解消する「4つの力」だよ。
橘ナナミ
4つの力って、質問力のほかに何があるんですか? 名前だけ聞いても、まだ想像がつかなくて。
佐藤メバル
質問力、価値訴求力、提案ロジック構築力、提案行動力の4つ。たとえば価格で負けそうなときも、接戦状況や決定の場面を問う質問で情報を引き出し、選ばれる理由を組み立てていく。
案件を楽勝・接戦・惨敗に分けて、どこに力を置くか考える発想が面白いよ。

1億稼ぐ 営業の強化書
市村洋文 著|プレジデント社
¥1,485(税込)
大学時代に始めたバスツアービジネスで1億円を手にした著者が、あえて本格起業せず、日本一厳しい会社と言われた野村證券へ入社したところから始まる一冊です。入社1年で10億の契約を取り、ビリ新人や成績ビリの支店を次々と全社トップまでのし上げた経験をもとに、現在も現場で採用されている営業と営業マン育成の手法を伝授します。数字に直面した現場の作法を知りたい人へ。
こんな人におすすめ
個人の成績で勝負する営業パーソン。新人教育や支店の立て直しを任されたマネージャー。営業としての心構えと数字の作り方をまとめて知りたい人。売上という結果から逃げずに学びたいときに。
良い点
- 入社1年で10億の実例
- 育成視点でも読める構成
- 30年以上数字を出し続けた著者
気になる点
- 証券営業の色合いが濃い
- 時代背景を踏まえて読む必要
- 手法の体系化は控えめ
出版社
プレジデント社
発売日
2015年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
バスツアーで1億円稼いだ人が、なんでわざわざ厳しい会社に入ったんですか? その時点で起業すればよかったのに。
佐藤メバル
そこがこの本の面白いところでね。あえて本格起業せず、日本一厳しい会社と言われた野村證券への入社を選んだ。
入社1年で10億の契約を取り、未だに同社で伝説になる売り上げを記録したと紹介されている。ビリ新人や成績ビリの支店を次々と全社トップまでのし上げた経験も含めて、現場の手法が書かれているよ。
橘ナナミ
育成の話も入っているんですか? だとすると、人を育てる立場のマネージャーが読んでも役立つんでしょうか。
佐藤メバル
営業と営業マン育成の手法を徹底的に伝授する、という作りなんだ。個人で数字を上げる話と、人を伸ばす話がつながっている。
結果を出し続ける人の作法を、成功談だけでなく現場の手順として読めるのが強みだね。

営業力を強化する世界最新のプラットフォーム セールス・イネーブルメント
バイロン・マシューズ 著|ユナイテッド・ブックス(きこ書房)
¥4,096(税込)
テクノロジーの進化や顧客の多様化で変化を迫られるなか、米国の法人営業を中心に採用が増えている「セールス・イネーブルメント」を紹介する実践的ガイドです。営業力強化分野の先駆的企業であるミラーハイマングループの手法を、豊富なデータやベストプラクティス事例とともに解説します。個々の営業スキルではなく、組織変革のための規範に基づく取り組みとして整理されているのが特徴。仕組みとして営業を強くする発想を学びたい人へ。
こんな人におすすめ
営業強化を組織課題として捉える経営者・営業企画・人事。研修やコーチングの投資対効果を説明したい場面。海外の最新動向を押さえて自社の仕組みを設計したい人。個人技から組織へ移したいときに。
良い点
- 海外の最新手法を体系的に紹介
- データと事例が豊富
- 組織変革として整理されている
気になる点
- 価格が高めで導入の敷居がある
- 日本の商習慣との調整が必要
- 実務手順より概念の説明が中心
出版社
ユナイテッド・ブックス(きこ書房)
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「セールス・イネーブルメント」って聞き慣れない言葉なんですけど、日本語にすると何なんですか?
佐藤メバル
簡単に言えば、営業が力を発揮できるように、組織として道具・情報・教育・仕組みを整えていく取り組みだね。
この本は、米国の法人営業を中心に採用が増えているその考え方を、営業力強化分野の先駆的企業であるミラーハイマングループの手法と、豊富なデータや事例で紹介している。
橘ナナミ
個人のスキルを鍛える本とは、何が違うんですか? 営業研修を増やすだけではダメ、ということでしょうか。
佐藤メバル
個人を鍛えるのではなく、組織変革のための規範に基づく取り組みとして捉えている点だね。だから営業研修を増やすだけでは終わらない。
誰が何を整え、どう効果を測るかまで視野に入る。海外の動きを先に押さえておきたい人に向くよ。

訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略
株式会社セールスフォース・ドットコム 著|翔泳社
¥1,720(税込)
展示会や集合セミナーでの商談創出が難しくなり、営業とマーケティングが連携して動かなければならなくなった時代に向けた一冊です。営業戦略からSFA、MA、インサイドセールス、カスタマーサクセスまで、200点の図解で「しっかり」「まとめて」理解できる構成。営業とマーケティングが分断されている企業の課題を統合的に見て、的確な施策を選ぶための知識とノウハウをまとめています。分断された部署をつなぐ地図がほしい人へ。
こんな人におすすめ
営業とマーケティングの連携に悩む企業の担当者・マネージャー。SFAやMAを導入したが使いこなせていない人。リードが増えない、渡しても失注するといった課題を整理したい場面。どこから手をつけるかを決めたいときに。
良い点
- 200点の図解で全体像をつかめる
- SFA・MAからCSまで一冊
- 課題別のチェックが付いている
気になる点
- 特定ツール前提の記述がある
- 概念の説明が中心で実装は別途
- 小規模事業者にはやや過剰
出版社
翔泳社
発売日
2021年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「訪問しない時代」って、コロナのときの話ですよね。今から読んでも内容が古くなっていないか、気になります。
佐藤メバル
きっかけは感染対策でも、そこで起きた変化は戻っていないんだ。展示会や集合セミナーでの商談創出が困難になり、マーケティング部門もただリードを創出するだけでは営業成果に貢献できなくなった。
本書はその前提で、営業とマーケティングを連携させて動かすための知識とノウハウをまとめている。今読むほうがむしろ実感があるかもしれないね。
橘ナナミ
図解が200点というのは、けっこう助かります。分量もありそうだし、どこから読めばいいんでしょう?
佐藤メバル
自分の課題に近いページからで大丈夫。SFAやMAが使いこなせない、質の高いリードがこない、営業とマーケティングが連携できていない、といった悩みが並んでいるから、自社の詰まりを探して入るといい。
営業戦略からカスタマーサクセスまで一冊で見渡せるのが強みだよ。

営業の強化書
長尾一洋 著|ナツメ社
実績20年以上のコンサルタントが、誰にでもできるやり方で、必ず売上があがるようにするノウハウを紹介する一冊です。アポイントメントの取り方、訪問・面接、提案・プレゼンテーション、見積り・値引き・接待といった営業力を鍛える項目を順に扱い、理解度を試すトレーニングメニューも満載。読みっぱなしにせず、手を動かしながら自分の営業を点検できます。学んだことを練習に落とす使い方ができる本です。
こんな人におすすめ
営業の項目を一通り練習したい新人・若手。社内研修のテキストを探しているマネージャーや教育担当。自分の売り方を見直したい中堅の営業パーソン。読むだけで終わらせたくない人に向きます。アポ取りから接待まで、抜けを確認したい場面でも使えます。
良い点
- 理解度を試すトレーニング付き
- アポから接待まで一通り
- 20年以上のコンサル実績
気になる点
- 網羅的で読み通すには根気が要る
- 電子版は機能が限られる
- 上級者には基礎的すぎる面も
出版社
ナツメ社
発売日
2013年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、トレーニングメニューが載ってるのが面白いですね。読むだけじゃ終わらない感じがします。
佐藤メバル
そうなんだ。実績20年以上のコンサルタントが、誰にでもできるやり方で必ず売上があがるようにするノウハウを紹介していて、アポイントメントの取り方、訪問・面接、提案・プレゼンテーション、見積り・値引き・接待といった項目を順に扱う。
理解度を試すメニューがあるから、自分の営業を点検しながら進められるのが特徴だね。
橘ナナミ
電子版で読む予定なんですけど、何か注意するところはありますか? トレーニングがあるなら、書き込みたい気もします。
佐藤メバル
この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適していて、文字の拡大やハイライト、検索、辞書の参照、引用といった機能が使えないと注意書きがあるよ。
トレーニングを書き込みながら使いたいなら、紙のほうが相性がいいかもしれないね。

図解 売れる営業のABC【営業力強化検定(R)公式テキスト】
綿貫有二 著|ウイネット出版
サーティファイ主催「営業力強化検定」の公式テキストです。営業概論・営業理論・営業技術・営業管理の4分野79項目を、1項目につき見開き2ページの図解入り読み切りで説明するので、興味のあるタイトルから拾い読みしても理解できます。営業の基本知識、マーケティング、顧客対応技術、営業提案力、情報管理という測定項目は、すべて本書の内容に基づいて設定されています。基準に沿って基本を確認したい人へ。
こんな人におすすめ
営業の基本を抜けなく押さえたい新人・若手。就職を控えた学生や、研修の副読本を探している担当者。検定の受験を考えている人にも。用語と枠組みの土台を作りたいときに。
良い点
- 検定公式で範囲が明確
- 見開き完結で拾い読みしやすい
- 学生の副読本にも使える
気になる点
- 実践のコツは薄め
- 紙のほうが図解を活かしやすい
- 網羅優先で深掘りは少ない
出版社
ウイネット出版
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業力強化検定」って、資格があるんですね。知りませんでした。この本はその公式テキストなんですか?
佐藤メバル
そう、サーティファイ主催の検定の公式テキストなんだ。営業概論・営業理論・営業技術・営業管理の4分野を79項目に分けて、1項目を見開き2ページ、図解入りの読み切りで説明している。
だから気になるタイトルから読み始めても十分理解できる構成なんだよ。
橘ナナミ
資格を取るつもりはないんですけど、営業の基本を確認する目的でも読む意味はありますか? 学生の副読本にもなるって書いてあって。
佐藤メバル
あるよ。検定の測定項目——営業の基本知識、マーケティング、顧客対応技術、営業提案力、情報管理——が、すべてこの本の内容に基づいて設定されている。
つまり営業の基本の地図として使える。卒業を控えた学生の副読本や、キャリア1〜3年目の営業パーソンのスキルアップ本としても想定されているよ。

BtoB攻略の営業力強化書【電子版】
廣橋潔則 著|セルバ出版
マクロの視点で営業戦略とエリア戦略を立案していくプロセスと、ミクロの視点で「個客」を知り、お客様のお困り事を発掘・把握して解決していくプロセスに必要なツールを、実際の事例解説つきで開示した一冊です。「売上が上がらない」「営業を強くしたい」「元気な営業部隊をつくりたい」という経営者やマネジャーの悩みに応える構成で、現場で即使える実践書としてまとめられています。「売ってなんぼ」から「解決してなんぼ」への転換を図りたい人に。
こんな人におすすめ
BtoBの営業戦略を立てる経営者・マネジャー。エリアの攻め方を設計したい営業企画。個客単位の課題発掘を現場で実践したい営業パーソン。戦略と現場をつなぐツールがほしいときに。
良い点
- マクロとミクロの両視点を扱う
- ツールが事例つきで開示
- 用語にルビ付きで読みやすい
気になる点
- 電子版で紙は選べない
- BtoB前提の内容
- ツールを使いこなす手間はかかる
出版社
セルバ出版
発売日
2020年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルに【電子版】って入ってるの、珍しいですね。電子版だけの特別な内容とか、何か特徴があるんでしょうか?
佐藤メバル
内容の作りが独特なんだ。マクロの視点で営業戦略とエリア戦略を立案していくプロセスと、ミクロの視点で「個客」を知り、お困り事を発掘・把握して解決していくプロセス、その両方に必要なツールを事例解説つきで開示している。
戦略と現場が別々になりがちな会社にとっては、つなぎ役になる一冊だよ。
橘ナナミ
「解決してなんぼ」という言い方、いいですね。これは具体的に、誰に向けて書かれた本なんでしょう?
佐藤メバル
経営者とマネジャー、そして現場で日々お客様と向き合う営業パーソンだね。売ってなんぼから解決してなんぼへ、という言葉が本の芯にある。
お客様の感動創造営業のドアを開けるきっかけになる、という言い方もされている。用語にルビが振られていて、実践書として読みやすくしてあるのも親切だよ。

鬼・営業力100日トレーニング: 剛田強志の鬼メソッドでトップ営業になる【最新刊!!】 (菊原智明の営業力強化シリーズ)
菊原智明 著|Independently published
¥1,485(税込)
「営業力は筋トレのように100日で鍛えられる」——1日1レッスンの「鬼メソッド」で、ダメ営業から卒業しトップ営業を目指す一冊です。トレーナー役の剛田強志が100のMissionを用意し、基本的な営業スキルからトップ営業を目指すために必須となるスキルまで、成長に応じたメニューを示します。著者はトヨタホームで7年クビ寸前の時代を過ごし、営業レターによる訪問しないスタイルを確立して4年連続トップ営業マンになった人。毎日1つ実行するタイプの本です。
こんな人におすすめ
「売れない」と悩み、何から手をつけるか決めきれない営業パーソン。研修のように日々の課題がほしい若手。続ける仕組みがほしい人。100日間の道筋がほしいときに。
良い点
- 100のMissionで日々動ける
- 基本からトップ向けまで段階的
- 苦戦した著者の実感が土台
気になる点
- 自発的に続けられないと効果が薄い
- 会話形式の文体に好みが分かれる
- 網羅より実行優先の構成
出版社
Independently published
発売日
2025年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
100日でトップ営業って、さすがに言い切りすぎでは……と思ったんですけど、「筋トレのように」という例えは分かりやすいですね。
佐藤メバル
そこがこの本の設計なんだ。1日1レッスンの「鬼メソッド」を、100のMissionとして並べている。
トレーナー役の剛田強志が、基本的な営業スキルからトップ営業を目指すために必須となるスキルまで、成長していく読者に応えられるメニューを用意する形だよ。
橘ナナミ
100日も続くかな、私だったら三日坊主になりそうで……。著者の方は、どんな営業をしてきた人なんですか?
佐藤メバル
著者自身、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごした人でね、営業レターによる訪問しない営業スタイルを確立したあと、4年連続トップ営業マンになったという経歴の持ち主なんだ。
毎日1つ実行して積み上げるという発想だから、読む本というより取り組む本。独立後にビジネス書81冊を出版してきた人の言葉だけに、続ける前提でできているよ。

「営業力」強化トレーニング 営業心理学で「自分」が変わる
菅谷新吾 著|PHP研究所
営業のできる人とできない人の差がつく理由を3つのポイントに集約し、「営業センスがない」は言い訳にすぎないと説く一冊です。第1部「売る」力、第2部「仕事」力、第3部「人を動かす」力の3部構成で、実践心理学NLPに基づくコミュニケーション技術向上のための質問を数多く用意しています。NLPは米国で言語学者と心理学者によって研究開発されたもの。自分の捉え方から変えるタイプの強化書です。
こんな人におすすめ
営業に苦手意識があり、センスのせいだと思っている人。自分の受け答えの癖を見直したい中堅。心理学の視点からコミュニケーションを学びたい人。自分を変える入口がほしいときに。
良い点
- 3部構成で領域が整理
- NLPの質問が豊富
- 192ページで取り組みやすい
気になる点
- NLPに馴染みがないと戸惑う
- 技術論より内面寄り
- 商談の実例は多くない
出版社
PHP研究所
発売日
2006年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業センスがない」って、私がまさにそう思っていたんです。それ、言い訳なんですか?
佐藤メバル
本書はそこを正面から否定するんだ。営業のできる人とできない人の差がつく理由を3つのポイントに集約して、営業は技術を学べば上達するものだ、という考え方で書かれている。
だから「センスがない」で終わらせない作りなんだよ。
橘ナナミ
NLPって何なんですか? 名前は聞いたことがあるんですけど、営業とどうつながるのか、よく分からなくて。
佐藤メバル
米国でジョン・グリンダーとリチャード・バンドラーという言語学者と心理学者の2人によって研究開発されたもので、実践心理学として紹介されている。
この本では、その考え方に基づくコミュニケーション技術向上のための質問をたくさん用意しているんだ。第1部が「売る」力、第2部が「仕事」力、第3部が「人を動かす」力。
自分の反応の癖に気づく使い方ができるよ。

Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化
株式会社富士ゼロックス総合教育研究所河村亨 著|ブイツーソリューション
¥1,100(税込)
営業マネジャー・幹部向けに、「営業の働き方改革」が進まない、SFA/CRMツールがいつまでも活用できない——この2つが同じ原因に起因していると指摘する一冊です。「営業マネジメントは退化する!?」という問いを立て、勝算のない“営業効率”の議論から脱却し、個別の“営業効果”を見極めるBtoB営業の先端・本質理論を解説します。効率から効果へ視点を移したいマネージャーに。
こんな人におすすめ
営業マネジャー、事業部長、経営幹部。SFAやCRMが定着しない悩みを抱える情報システム担当。アカウント型のBtoB営業を見直したい場面。マネジメントの物差しを替えたいときに。
良い点
- マネジャー視点に特化
- 効率ではなく効果を問う
- 158ページで要点が絞られる
気になる点
- 現場の商談術は扱わない
- 理論中心で具体策は自社次第
- アカウント型BtoB前提
出版社
ブイツーソリューション
発売日
2018年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
SFAやCRMが「いつまでたっても活用できない」という悩み、Shelfyでも取材の相談でよく聞きます。
それが働き方改革と同じ原因って、どういうことなんですか?
佐藤メバル
そこを突いた本なんだ。営業の働き方改革が進まないことと、SFA/CRMツールが活用できないことが、同じ原因に起因していたのではないかと指摘する。
そして「営業マネジメントは退化する!?」と問いを立てる。勝算のない“営業効率”の議論から抜け出そう、というのが主張の芯なんだよ。
橘ナナミ
タイトルに「アカウント型BtoB営業」とありますが、具体的には誰が読む本なんですか?
佐藤メバル
営業マネジャー・幹部必見とされている。勝算のない効率の議論から脱却して、個別の“営業効果”を見極めるBtoB営業の先端・本質理論を解説する構成だね。
物差しを効率から効果へ替える話だから、経営会議の資料を作る立場の人にこそ読んでほしい。158ページと絞られているぶん、要点を短時間で押さえやすいよ。

中小企業経営者のための「法人営業力」強化戦略 誰も教えてくれなかった3つのプロセスで法人営業チームが劇的に変わる
村松勝 著|セルバ出版
¥2,134(税込)
法人営業力の強化を、営業マンの資質と行動量に期待しすぎていないか——と経営者に問いかける一冊です。著者は、法人営業力強化の要諦は7割が会社の取り組みにかかっていると言い切ります。コンサルティングを受けた中小企業が一転して「新規客がどんどん開拓できる強い組織づくり」を実現したという事実に基づき、3つのプロセスでチームが劇的に変わる道筋を描きます。個人の頑張り頼みをやめたい経営者へ。
こんな人におすすめ
中小企業の経営者、営業部門の責任者。営業の強化を個人の資質や行動量に頼ってきた自覚がある人。新規開拓が止まっている組織を立て直したい場面。会社の仕組みとして営業を強くしたいときに。
良い点
- 経営者視点で踏み込む
- 3つのプロセスで整理
- 実例に基づく構成
気になる点
- 280ページで覚悟が要る
- 大企業の事例は少ない
- 現場の技術論は中心でない
出版社
セルバ出版
発売日
2022年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「7割が会社の取り組み」って、けっこう思い切った言い方ですよね。営業マンの努力を否定しているわけではないんですよね?
佐藤メバル
むしろ逆でね、経営者が営業力強化を営業マンの資質と行動量に期待しすぎていないか、と問いかけているんだ。
法人営業力強化の要諦は、7割が会社の取り組みにかかっていると言ってもいい、というのが著者の立場なんだよ。
橘ナナミ
経営者向けの本なら、営業をしている個人が読んでも意味はあるんでしょうか? 自分の努力の方向を確かめる使い方とか。
佐藤メバル
あるよ。3つのプロセスを通して、自分の努力が噛み合わない理由が会社側の設計にあると分かることもある。
実際に、法人営業の強化ができずに悩んでいた中小企業が、著者のコンサルティングを受けて新規客がどんどん開拓できる強い組織づくりを実現したという事実に基づいて綴られているから、説得力があるんだ。

営業戦略の立て方・活かし方―仮説検証力を強化する! (実務担当者のための問題解決BOOK)
HRインスティテュート 著|かんき出版
¥2,868(税込)
実務担当者のための問題解決BOOKとして、営業戦略の立て方と活かし方を、仮説検証力の強化という軸でまとめた一冊です。戦略を掲げて終わりにせず、現場で検証して更新していく進め方を扱うのが特徴。付属資料としてCD-ROMが付いている点も、この本ならではの作りです。数字や資料を手元に置きながら進めたい実務担当者に向いています。立てた戦略を回すところまで面倒を見たい人に。
こんな人におすすめ
営業戦略づくりを任された実務担当者、営業企画、経営企画。仮説を立てて検証する進め方を、日々の業務に組み込みたい場面。付属の資料やフォーマットを活用しながら進めたい人。戦略を絵に描いた餅にしたくないときに。
良い点
- 仮説検証という軸が明確
- 実務担当者向けの作り
- 付属のCD-ROMを活用できる
気になる点
- CD-ROMが使える環境が前提
- 戦略立案の前提知識が要る
- 価格はやや高め
出版社
かんき出版
発売日
2008年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
付属資料でCD-ROMが付いてるの、今どき珍しいですね。逆に気になります。どういう使い方をするんでしょう?
佐藤メバル
そこも含めてこの本の性格が出ているんだ。実務担当者のための問題解決BOOKという位置づけで、営業戦略の立て方と活かし方を、仮説検証力を強化するという軸でまとめている。
戦略を考えるだけで終わらせず、現場で確かめて直していく流れを扱うんだよ。
橘ナナミ
仮説検証って、研究の世界では毎日やっているんですけど、営業の現場でも同じように大事なんですか?
佐藤メバル
近い感覚だと思うよ。ただ営業の場合、検証の場が日々の商談になる。だから戦略が机上で終わりやすい。
その往復をどう回すかに重点が置かれている。実務担当者が資料やフォーマットを活用しながら進める想定だから、企画の立場で読むと手が動きやすいはずだよ。

営業の法則と数字がわかる本: 営業力を強化する法則と計数
白井澄 著|日本経営協会総合研究所
タイトルどおり、営業力を強化するための「法則」と「計数」を扱う一冊です。感覚や根性で語られがちな営業の動きを、まず法則として捉え直し、それを数字で確かめる視点を持ち込みます。198ページという厚すぎない分量なので、売上や行動量の管理に苦手意識がある人でも手に取りやすい。なんとなくの営業感覚を、言葉と数字に置き換えて整理したい人に向きます。
こんな人におすすめ
数字で営業を語れるようになりたい営業パーソン。売上や行動量の管理に苦手意識がある若手。営業の動きを法則として整理し、チームの数字の見方をそろえたいマネージャー。感覚と数字の橋渡しがほしいときに手に取ってほしい一冊です。
良い点
- 法則と計数を同時に扱う
- 198ページで取り組みやすい
- 数字が苦手な人の入口になる
気になる点
- 事例や図解の情報が少なめ
- 上級者には物足りない可能性
- 実践の手順は他書で補いたい
出版社
日本経営協会総合研究所
発売日
1995年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、ネットの情報がすごく少ないんですけど……。タイトルからすると、営業を数字で見る本なんですよね?
佐藤メバル
そう、タイトルがそのまま内容を指していて、営業力を強化する「法則」と「計数」を扱う本なんだ。感覚や根性で語られがちな営業の動きを、法則として押さえ、数字で捉える視点を持ち込む。
198ページと厚すぎないから、数字の読み方に不安がある人の入口にもなるよ。
橘ナナミ
数字が苦手だと、どうしても読み飛ばしちゃいそうで不安なんです。そういう人でも大丈夫な内容でしょうか。
佐藤メバル
そこは意識して読む価値があるところ。行動量と結果を結びつける物差しを持てると、努力の効き目が見えやすくなる。
逆に数字に強い人が読むと、法則と計数の扱いが物足りないかもしれない。自分の現在地で判断するといいよ。

営業マネジャーの戦術力強化書: 勝ち残る課長・所長になる!
山口裕 著|ぜんにちパブリッシング
「勝ち残る課長・所長になる」を掲げ、営業マネジャーの戦術力に焦点を当てた一冊です。プレイヤーとして結果を出してきた人が管理職になったとき、どこでつまずき、何を戦術として組み立てればよいのか。その領域を257ページで扱います。個人の営業術ではなく、任された組織で結果を出すための引き出しを増やしたい人に向きます。営業管理職の入り口で読むと、役割の切り替えがしやすくなるはずです。
こんな人におすすめ
営業課長・所長・支店長など、現場の管理職になったばかりの人。プレイヤー時代のやり方から切り替えたい場面。部下の育成と数字の両立に悩み、どこに時間を使うべきか迷っている人。管理職の戦術を学びたいときに。
良い点
- 営業管理職にテーマを絞る
- 勝ち残るという視点が明快
- 257ページで実務に直結
気になる点
- 現場プレイヤー向けではない
- 経営トップ向けの話は少ない
- 自社の組織規模で読み替えが必要
出版社
ぜんにちパブリッシング
発売日
2002年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
営業の本って、個人の技術の話が多いじゃないですか。これは管理職向けなんですね。何が書かれているんでしょう?
佐藤メバル
そう、そこを狙った本なんだ。「勝ち残る課長・所長になる!」というテーマで、営業マネジャーの戦術力に絞っている。
プレイヤーとして結果を出してきた人が管理職になって、どこで詰まるかを想像しながら読むと、引き出しが増えるよ。
橘ナナミ
私みたいな学生が今読んでも、ピンとこないでしょうか? それとも、管理職になったときのために取っておく本ですか?
佐藤メバル
今すぐというより、任される立場になったときに効く本だね。ただ、組織の中で上に立つ人が何を見て決めているかを知っておくのは無駄じゃない。
課長や所長の視点を知ると、現場からの提案の通し方も変わってくるからね。

営業力はマーケ力だ 突き抜ける営業は、必ずマーケティングを理解している: 顧客・組織・未来を動かす、営業利益を高める営業だけがやっていること
市川卓 著|Independently published
¥1,518(税込)
「営業は現場の根性、マーケティングは本社の理屈」という固定観念に切り込み、トップセールスは例外なく「マーケティング思考」を持ち実践していると説く一冊です。自販機営業でデータを見返して「工事現場の自販機は売上が高い」という共通点に気づき、設置提案から設置後の売上設計まで組み立てた事例を紹介します。ターゲティングとポジショニングが弱いと需要<供給の構図を自分で作り、頼む立場に落ちていく。仮説設計で選ばれる側に回る考え方です。
こんな人におすすめ
価格比較やお願い営業に疲れている営業パーソン。マーケティングを学びたいが現場との距離を感じている人。チームの売上まで設計したいリーダー。顧客の頭の中を描く提案に変えたいときに。
良い点
- MBAの学びを現場に翻訳
- 自販機営業の事例が具体的
- 仮説設計という軸が明快
気になる点
- 182ページで物足りなさも
- 大規模BtoB案件の話は薄い
- 流通が限られる点は注意
出版社
Independently published
発売日
2026年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
自動販売機の営業の話が面白いです。工事現場に置くと売上が高いって気づいた人が、そこから提案を絞ったって。データを見返すところがすごいですよね。
佐藤メバル
まさにマーケティング思考を現場で使った例なんだ。過去数年分の販売データを徹底的に見返して分析し、共通点に気づいた。
その後は工事現場の情報収集に力を入れ、設置後に売上を伸ばす戦略まで組み立てたと紹介されている。感覚や運ではなく、再現性のある成功パターンを見つけた話だね。
橘ナナミ
「お願い営業」って言葉も刺さります。私、アルバイトでもつい相手を見ずに同じ説明をしてしまうタイプで。
佐藤メバル
その状態をこの本は、ターゲティングとポジショニングの設計が弱いと需要<供給の構図を自分で作ってしまう、と説明する。
誰にどんな価値が刺さるかを見定めずに同じ説明をすると、性能比較や価格の話に流れて主導権がお客様側に移る。
だから提案の前に顧客の頭の中を描く。そこが分かれ目だよ。

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
福田康隆 著|翔泳社
¥1,980(税込)
「営業が顧客に初めて接触するとき、すでに商談プロセスの半分以上は終わっている」——その事実から変革を迫る一冊です。マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの4部門を「分業」から「共業」へ進める構想を、日米のオラクルやセールスフォース・ドットコムでSaaSの急成長に立ち合った著者が語ります。SFAやMAの運用、移行判定基準などの指標、フォーキャストまで、オペレーション全体をプレイブックとして具体化。プロセスで売る組織を作りたい人へ。
こんな人におすすめ
BtoBの営業・マーケティング責任者、インサイドセールスやカスタマーサクセスの立ち上げ担当。SFAやMAの運用を見直したい場面。部門をまたいだレベニューモデルを描きたい人。分業を共業に変えたいときに。
良い点
- 4部門の関係を一冊で俯瞰
- 移行判定基準など具体策が豊富
- SaaSの成長現場の実践が土台
気になる点
- 前提として組織規模が必要
- 用語の理解に時間がかかる
- 読み物としての軽さはない
出版社
翔泳社
発売日
2019年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業が初めて会うとき、商談の半分以上は終わっている」——これ、ちょっと怖いです。じゃあ営業は何をするんですか?
佐藤メバル
だからプロセスを組み替える必要がある、というのがこの本の主張なんだ。日米のオラクル、セールスフォース・ドットコムでSaaSビジネスの急成長に立ち合い、マルケト日本法人代表として自ら変革を実践してきた著者が、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスによる新たなレベニューモデルを提案している。
橘ナナミ
「共業」っていう言葉が気になります。ふつうの分業とは、何が違うんでしょうか。
佐藤メバル
部門を切り分けて受け渡すのではなく、同じプロセスを一緒に回すという発想だね。移行判定基準のような具体的な指標や、営業担当者のメンタルや行動の理解、高精度なフォーキャストまで踏み込んでいる。
理論やフレームワークの解説だけでなく、極めて実践的な「プレイブック」として使えるのが強みだよ。
読んで終わらせない——読後アクションプランの作り方
橘ナナミ
本を読んでも、翌日には忘れてしまいそうで怖いです。
佐藤メバル
そこが多くの人のつまずきどころだね。おすすめは、読みながら1冊につきアクションを3つだけ書き出すこと。『営業の科学』なら「明日の商談で質問の引き出しを1つ増やす」くらいの粒度でいい。『鬼・営業力100日トレーニング』は、そもそも100日分のミッションが用意されているから、そのまま実行表として使う発想もある。
橘ナナミ
読みっぱなしにしない仕掛けを、本の側に委ねるのもアリなんですね。
佐藤メバル
あと大事なのは記録を残すこと。うまくいった商談とそうでなかった商談を、本に書いてあったキーワードで分類する。これだけで自分のトークが「勘」から「検証」に変わる。読者の成果報告も、突き詰めればこの繰り返しなんだ。
難易度・読了時間・紙と電子の使い分け
橘ナナミ
難易度って、どう見極めればいいんでしょう。
佐藤メバル
ページ数と図解の量が目安になる。見開き1テーマの『図解で早わかり 営業力強化の基本と手法』や、1項目2ページの読み切りで構成された『図解 売れる営業のABC』は、興味のあるタイトルから拾い読みできる。逆に432ページの『営業の科学』や445ページの『営業大全』は、腰を据えて線を引きながら読むタイプだね。
橘ナナミ
電子だと、その辺りも変わりますか?
佐藤メバル
変わる。検索や引用がしやすいのは電子の強みで、実際いくつかの本は大きいディスプレイ端末で読むことを前提にした作りになっている。一方で、付箋を貼って何度も開く辞書的な本や、手を動かして記入するワーク系は紙が向く。完結に「付属資料」が付く本は、手元に置いて参照する使い方が前提だと思っていい。
名著の位置づけと、批判的に読むクセ
橘ナナミ
名著と呼ばれる本は、やっぱり読んでおくべきですか?
佐藤メバル
土台としてね。ただ、どんな良書にも「前提」がある。大型商談向けに作られた方法論を、単発の小型商談にそのまま当てはめると空回りする。『無敗営業』が言うように商談は「楽勝・接戦・惨敗」に分かれ、接戦の戦い方はまた別物なんだ。だから読むときは「この本は誰の、どんな場面に効くのか」を必ず自分に問いかけてほしい。
橘ナナミ
本の側の前提を疑う、ということですね。
佐藤メバル
そう。逆に、組織の内情を書いた本は意思決定の参考になる。『中小企業経営者のための「法人営業力」強化戦略』は、法人営業力強化の要諦は7割が会社の取り組みにあるという立場から、実際にコンサルティングを受けた企業の変化を綴っている。個人のスキル本と組織の本、両方読むと立体的に見えてくるよ。
業界・職種を絞ると、解像度が上がる
橘ナナミ
業界によっても違うんですよね?
佐藤メバル
たとえば金融や大型商材なら、市村洋文さんの『1億稼ぐ 営業の強化書』。野村證券で入社1年目に10億の契約を取った経験から、育成手法まで踏み込んでいる。SaaSやサブスクの現場なら『THE MODEL』——マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの「分業」から「共業」へという視点が軸になる。
橘ナナミ
マーケティングとの境目が気になる職種もありそうです。
佐藤メバル
そこは『営業力はマーケ力だ』がわかりやすい。顧客が営業に会う前に意思決定の大半を終えている時代には、「誰に・どんな価値を届けるか」を設計する力が要る。営業とマーケティングの垣根が薄くなっていくという視点は、業界を問わず効くよ。
よくある質問
営業初心者におすすめの本は?
橘ナナミ
営業初心者におすすめの本はについて教えてください。
佐藤メバル
まずは『この1冊ですべてわかる 営業の基本』が起点になります。考え方とスキルを基本と原則から整理しており、営業に急に異動になった人も想定されています。読み切り形式で拾い読みしやすい『図解 売れる営業のABC』や、168ページの『図解で早わかり 営業力強化の基本と手法』も入門期に向きます。
営業マネージャー向けの本は?
橘ナナミ
営業マネージャー向けの本はについて教えてください。
佐藤メバル
個人の技術ではなく組織の仕組みを扱う本を選びましょう。『営業大全』はマネジメント・新規開拓・既存顧客深耕の3冊セットで、『営業マネジャーの戦術力強化書』は課長・所長の立場に焦点を当てています。『中小企業経営者のための「法人営業力」強化戦略』は、営業力強化の7割は会社の取り組みにあるという立場から書かれています。
BtoB営業に役立つ本は?
橘ナナミ
BtoB営業に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『BtoB攻略の営業力強化書』はマクロの営業戦略・エリア戦略と、ミクロの個客理解の両方を事例付きで扱っています。『Sales Enablement』はアカウント型BtoB営業の本質理論を解説し、『法人営業 勝ちパターン大全』は2万4000人への調査をもとに失注の裏側を解き明かします。
営業の心理学を学べる本は?
橘ナナミ
営業の心理学を学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
『「営業力」強化トレーニング』は、実践心理学NLPに基づくコミュニケーション技術の質問を多数用意しています。「売る力」「仕事力」「人を動かす力」の3部構成で、営業センスは言い訳だという立場から技術として解説しています。
商談・クロージングに役立つ本は?
橘ナナミ
商談・クロージングに役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』は、状況・問題・示唆・解決の4つの質問で大型商談を進める型を示しています。クロージングの具体策なら『法人営業 勝ちパターン大全』や『無敗営業』——後者は接戦を制する3つの質問と4つの力を解説しています。
営業成績を上げるための本は?
橘ナナミ
営業成績を上げるための本はについて教えてください。
佐藤メバル
「頑張り方」を疑うなら『営業の科学』が有効です。営業1万人・お客様1万人の調査から、急所を外した努力は報われないと説いています。1100社12000商品の実績をまとめた『セールス・イズ』も、成果をコントロールする考え方を学べます。
読むべき営業の古典・名著は?
橘ナナミ
読むべき営業の古典・名著はについて教えてください。
佐藤メバル
『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』は20年以上読み継がれ、世界のリーディングカンパニーが採用してきた実地検証の厚みがあります。著者は12年をかけ35000件のセールスを調査しており、土台として読む価値のある一冊です。
短時間で読める営業本は?
橘ナナミ
短時間で読める営業本はについて教えてください。
佐藤メバル
ページ数と構成で選ぶのが確実です。168ページで2ページ見開き1テーマの『図解で早わかり 営業力強化の基本と手法』、192ページの『「営業力」強化トレーニング』、1項目2ページ読み切りの『図解 売れる営業のABC』は、通勤時間でも無理なく進められます。
まとめ
橘ナナミ
25冊、ぜんぶ違う顔に見えてきました。でも、どれから手をつければいいんでしょう……。
佐藤メバル
迷ったら「今いちばん痛いところ」から選ぶ。アポが取れないなら質問型の本、商談が止まるなら『法人営業 勝ちパターン大全』、チームが動かないならマネジメントの本。順位ではなく、痛みに効く一冊を選ぶんだ。
橘ナナミ
痛み、ですか。なんだか診察みたいですね。
佐藤メバル
それでいいんだよ。本は薬と同じで、効く人と効く場面が決まっている。しかも飲み合わせ——つまり複数の本を組み合わせるのも大事だ。土台の1冊、実践の1冊、そして半年後に読み返す1冊。
橘ナナミ
最初の1冊を読み終えたら、次は「効いた場所」が変わっているかもしれないですね。
佐藤メバル
そう。営業力は筋力と同じで、負荷をかけて、休ませて、また負荷をかける。本棚は、自分の営業筋のトレーニング記録みたいなものなんだ。今日の1冊が、100日後の自分の記録の1ページ目になるよ。
