営業の心得を学べる本のおすすめ人気ランキング25選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
「営業 の 心得 本」で検索すると、どの記事も同じ数冊が並んでいて、しかも「テクニック本」とごちゃ混ぜなんです。そもそも“心得”の本って何が違うんですか?
佐藤メバル
いいところに気づいたね。心得本が扱うのは、売り方の手順より手前——「営業という仕事をどう捉えるか」だよ。田坂広志さんの『営業力 「顧客の心」に処する技術と心得』は、「営業力とは商品やサービスを売り込む力ではなく、人間と組織を売り込む力」というところから始まる。手順の前にこの視点があるかどうかで、同じ行動の質が変わるんだ。
橘ナナミ
でも、いきなりそういう本から読んでも大丈夫なんですか? 新人には難しそうで……。
佐藤メバル
だから順番が大事なんだ。物語で追うなら中村信仁さんの『営業の魔法』、短い形なら黒珈さんの『営業課長の心得帖』がある。これは3分で読めるショートストーリーが20話収録されていて、通勤の合間でも進む。まず「営業ってこういう仕事なんだ」と腹に落としてから、理論に入るのがつまずかない道だよ。
橘ナナミ
なるほど……。じゃあ、自分のレベルや扱う商材によって、最初の一冊は変わってくるんですね。
佐藤メバル
そう。心得は「マインド×行動×環境」の3層に分けて考えると選びやすい。次の軸で、掲載している25冊を横並びで見ていこう。
営業の心得を学べる本の選び方
今の営業レベルに合っているか
橘ナナミ
未経験・1年目・中堅・管理職で、そんなに違うものですか?
佐藤メバル
違うね。1年目なら『営業の魔法』、あるいは戸谷有里子さんの『断られない! 営業の心得』。後者は営業1年目から実践できるよう噛み砕かれていて、19年のキャリアで年間最高2億円を上げた人が「NOと言われる場を避ける営業」を説いている。中堅なら『営業の鬼100則』、管理職なら『プロ営業所長100の心得』や『営業課長の心得帖』、経営視点なら『なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?』だね。
伸ばしたいスキルが明確か
橘ナナミ
トーク、ヒアリング、クロージング……どの本がどれですか?
佐藤メバル
提案の組み立てなら佐藤義典さんの『ドリルを売るには穴を売れ』。価値、ターゲティング、差別化、4Pという順で、閉店寸前のレストランが復活するサブストーリーと一緒に読める。クロージングの哲学なら加賀田晃さんの『営業マンは「お願い」するな!』、関係づくりなら伊庭正康さんの『トップ営業の気くばり』——「業者」ではなく「パートナー」の関係を築く47の秘訣だよ。
自分の商材・営業スタイルに合うか
橘ナナミ
保険や住宅、法人向けだと違いますよね。私、そのあたりはまだ当事者じゃないので、想像でしか選べなくて。
佐藤メバル
そこは想像で選ばないほうがいい。無形商材なら天野功一さんの『営業振り子理論』で、保険営業33年、1件64億円の契約を挙げた人の心得が入っている。法人向けなら麻野耕司さんの『NEW SALES』の「7つのS」、住宅のような高額商材なら鈴木誠さんの『正直営業のすすめ』——「他社の商品のほうがおすすめですよ」と言い切る不動産会社の考え方だね。
読みやすさの形式が自分に合うか
橘ナナミ
漫画や物語だと、内容が軽くなったりしませんか?
佐藤メバル
そんなことはないよ。『営業の魔法』は半年間売上ゼロだった新人が1ヶ月半の早朝レクチャーを受ける物語、『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』は「愛のセールス」という4つの哲学を物語で追う。情景が残ると、現場でふと思い出せる。逆に網羅したいなら『営業活動の鉄則』のような、営業ひと筋30年の人のテキストが向く。
発行年・改訂版・電子書籍で選ぶ
橘ナナミ
古い本だと、事例が古くないですか?
佐藤メバル
原理原則は古びないけれど、法改正やオンライン商談の前提は変わる。新装版や改訂版が出ていればそちらを選ぶ、読み放題に入っていれば試し読みのつもりで開く。この二つで買い間違いと積読はかなり防げるよ。
営業の心得を学べる本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、25冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
営業の心得を学べる本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

営業力 「顧客の心」に処する技術と心得 (光文社新書)
田坂広志 著|光文社
¥902(税込)
「営業力」を売り込みの技術ではなく、人間と組織を売り込む力と定義し直す一冊です。商談は「最初の五分」で勝負、重要な顧客ほど短気であると心得よ、冒頭で「陰の意思決定者」を見定めよ、帰り道には全員で「追体験」をせよ——現場の判断に直結する心得が並びます。著者自身の血が噴き出るような体験が土台にあり、最後は顧客への「操作主義」を捨てよという地点に着地します。話術集ではなく、営業の姿勢を一本の筋で考えたい人向けの名著復刊です。
こんな人におすすめ
商談の場数は踏んできたが我流に不安がある中堅、後輩やチームを持つ営業課長、そして営業の原理原則をひとつの思想として押さえ直したい人。新書サイズなので通勤の鞄に入れて、折に触れて読み返す使い方にも向きます。
良い点
- 営業を『人間と組織を売る仕事』と捉え直せる
- 商談の五分や陰の意思決定者など心得が具体的
- 著者の実体験ベースで説得力が強い
気になる点
- 即効性のある話術マニュアルではない
- 新書ゆえ内容は凝縮され余白が少ない
- 営業未経験だと腹落ちしにくい場面がある
出版社
光文社
発売日
2020年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業力」って聞くと、トークが上手い人の話だと思っていました。でもこの本は「売り込む力ではない」と言い切っているんですね。
佐藤メバル
そう、そこが核心です。田坂さんは営業力を「人間と組織を売り込む力」と言い換えています。だから商談は最初の五分が勝負になるし、重要な顧客ほど短気だと心得よ、という話になる。
派手な話術より、相手の意思決定の構造を読むほうが効く、という立場なんですね。
橘ナナミ
「陰の意思決定者」というのも気になります。表に出てくる人だけを見ていてはダメということですか?
佐藤メバル
まさに。商談の冒頭で、目の前の相手の背後にいる人をいかに見定めるか。そして帰り道に全員で「追体験」をせよ、と続きます。
これは書店員時代の私にも刺さりました。仕入先の担当者だけを見ていて、決裁するバイヤーを想像していなかった失敗、ありましたから。

営業の魔法
中村信仁 著|ビーコミュニケーションズ
¥1,650(税込)
売上ゼロの新人・小笠原が、伏魔殿のような喫茶店で出会ったスーパー営業マン紙谷から、早朝六時のレクチャーを一ヶ月半受ける物語です。紙谷は二冊のバインダーを操り、目の前でお客様をイエスへ導く。小笠原は十一個の魔法を授かり、トップ営業マンへと成長していきます。ところが十二個目を伝えないまま紙谷は忽然と消える——という引きで終わります。ノウハウ本を開く気力がない日でも、物語の推進力で営業の型が頭に入る、小説形式の営業書の定番です。
こんな人におすすめ
活字のビジネス書がどうも続かない営業一年目、朝の時間を学習習慣に変えたい人、そして会社で教わっていない基本の型を物語から拾いたい人。通勤や就寝前の三十分で読み進められる構成です。
良い点
- 物語形式で営業の基本が頭に残る
- 主人公の挫折と成長に引き込まれる
- 早朝レクチャーという設定が印象的
気になる点
- 理論や統計の裏づけは少なめ
- フィクションゆえ自社業界に置き換えが必要
- 十二個目の魔法は読者自身が考える形
出版社
ビーコミュニケーションズ
発売日
2007年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
これ、小説なんですね。営業の本なのに物語で進むのは珍しい気がします。
佐藤メバル
そこが支持され続けている理由でしょう。新入社員の小笠原が半年売上ゼロで、喫茶店に逃げ込むところから始まる。
そこで紙谷というスーパー営業マンに出会い、十一個の魔法を早朝六時から伝授される、という流れです。
橘ナナミ
十一……ということは、十二個目があるんですか?
佐藤メバル
そう、そこなんですよ。十二個目を伝えないまま紙谷は姿を消してしまう。読者は最後の一つを自分で考えることになる。
ノウハウを並べるだけの本とは違い、読み終えたあとに「じゃあ自分はどうするか」を残す構成になっているんです。

ドリルを売るには穴を売れ
佐藤義典 著|青春出版社
¥1,815(税込)
「ドリルを売るには穴を売れ」とは、商品ではなく顧客にとっての価値から考えよ、という意味。このベネフィットを出発点に、誰に売るかのターゲティング、競合より高い価値を提供する差別化、価値を届ける手段としての4Pへと順に進みます。解説と並行して、新人社員が閉店寸前のレストランを復活させるサブストーリーが走るのが巧みです。マーケティング業界でよく言われる言葉を、実戦の流れに落とし込んだ入門書です。
こんな人におすすめ
商品説明の暗記で商談に臨んでいる若手、提案の切り口が毎回同じで伸び悩む中堅、そして営業チームの戦略を立てる立場の人。読み物として進むので、マーケティング用語に馴染みがない人でも入口に立てます。
良い点
- ベネフィットから4Pまでの流れが素直に理解できる
- レストラン再生の物語で実戦イメージが湧く
- ロングセラーの新装版として信頼感がある
気になる点
- マーケティング寄りで商談術の記載は薄い
- 理論の網羅性より入門の分かりやすさを優先
- 在庫状況により従来版が届く場合がある
出版社
青春出版社
発売日
2006年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ドリルを売るには穴を売れ」って有名な言葉ですよね。ドリルが欲しいんじゃなくて、穴を開けたいんだ、という。
佐藤メバル
そう。そこから一歩進めて、本書は「顧客にとっての価値から考えよ」という順番を徹底します。価値、誰に売るか、差別化、4P。
順番が逆になると、良い商品なのに伝わらないということが起きるんです。
橘ナナミ
実は私、研究でインタビュー設計をするときも、聞きたいことから入ると失敗するなと思っていて。相手が何を知りたいかから考える。近いものを感じました。
佐藤メバル
いいところに気づきましたね。しかも本書は解説と並行して、新人社員が閉店寸前のレストランを復活させる話が進む。
頭で理解した理論が、そのまま実戦の場面に落ちていく構成なんです。

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?
フィリップ・デルヴス・ブロートン 著|プレジデント社
¥1,870(税込)
ハーバード・ビジネス・スクール出身のジャーナリストが世界を飛び回り、営業の実像を取材した異色の読本です。モロッコの土産物屋、日本のセイホのおばちゃん、ニューヨークの現代美術商、テレビ通販のカリスマ、MIT出身の航空機セールスマン、富裕層御用達の不動産営業、シリコンバレーのベンチャーCEO。頂点をきわめた人たちが、仕事で絶対に譲れないことや、ノーと言われても自分を奮い立たせる方法を赤裸々に語ります。ウォール・ストリート・ジャーナル・ベストセラーの一冊です。
こんな人におすすめ
営業に理屈や格好よさを求めてしまいがちな人、現場の生々しい声から学びたい人、そして営業という仕事の位置づけを大きくとらえ直したい人。海外や異業種の事例が欲しいときに効きます。
良い点
- 世界各国の営業現場の実例が豊富
- 頭でっかちな営業観を崩してくれる
- ウォール・ストリート・ジャーナル・ベストセラー
気になる点
- 日本の商習慣にそのままは当てはまらない
- 具体的な手順を示す本ではない
- ページ数が多く読み切るのに時間がかかる
出版社
プレジデント社
発売日
2013年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
タイトルが刺激的です。「なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?」って、教えるべきことなのに、という含みですよね。
佐藤メバル
そう読めますね。著者はハーバード出身のジャーナリストで、世界中の営業のプロに会いに行く。モロッコの土産物屋からシリコンバレーのCEOまで、現場の生の声を集めているんです。
橘ナナミ
日本だと、セイホのおばちゃんも出てくるんですね。そういう人たちの話が学びになるんでしょうか。
佐藤メバル
なるんですよ。立場も商材も全然違うのに、共通して出てくるのは「ノーと言われても自分を奮い立たせる」話。
読み終わると、営業が人生の縮図に見えてくる。書店員時代、私も売り場で似たことを感じていました。

NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則
麻野耕司 著|ダイヤモンド社
¥1,980(税込)
古くさい営業メソッドから脱却し、新時代の営業の原則を7つのSとして整理した教科書です。営業担当者、営業チーム、営業組織——それぞれの成果が見違えるほど伸びることを狙い、現場の生産性と効率性を高める視点で貫かれています。特定の話術や根性論ではなく、営業という仕事の概念そのものを更新しようとする構成。分量も手頃で、チームで共通言語を作りたいときにも使いやすい一冊です。
こんな人におすすめ
勘と根性でやってきた営業チームを立て直したいマネージャー、営業の型を体系的に入れ直したい若手と中堅、そして採用や育成の設計を担う人事の人。用語を揃える土台としても使えます。
良い点
- 7つの原則という覚えやすい枠組み
- 個人・チーム・組織の三層で整理
- 概念の更新を狙った構成が明快
気になる点
- 具体的な商談トークは少ない
- 既存の営業手法を否定する語りが強め
- 抽象度が高く実践は読み手次第
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「古くさい営業メソッドから脱却しよう」という言葉が強めですね。でも具体的に何が変わるんでしょう。
佐藤メバル
本書は「7つのS」という枠で、営業という仕事の概念そのものを更新しようとします。担当者だけでなく、営業チームと営業組織まで含めて、成果の出し方を組み替える設計になっているんです。
橘ナナミ
個人のスキルじゃなくて、チームや組織の話でもあるんですか。それはマネージャーにも関係ありますね。
佐藤メバル
そうですね。うちの編集部でも「良い本かどうかは誰のどんな場面に効くかで決まる」と考えていますが、この本はまさにチームで言葉を揃えたい場面に効く。
分量も手頃なので、輪読の教材にもしやすいと思います。

営業課長の心得帖: ショートストーリーでわかる 全てのビジネスパーソンに寄り添う「心の指南書」 心得帖シリーズ
黒珈 著
noteで連載されてきた「心得帖」シリーズの第一巻です。1話3分で読めるショートストーリーが20話、加えて連載時には未発表の書き下ろしが1話収録されています。著者はモノづくりの会社で企画部門のマネージャーを務める傍ら執筆している人で、三色スケジュール、サーヴァント・リーダーシップ、ビジネス書の選び方など、テーマは営業スキルにとどまりません。個性的な登場人物が短い話のなかでメッセージを発信する、新感覚のビジネス短編集です。
こんな人におすすめ
まとまった読書時間が取れない営業職、朝礼や移動の合間に一章ずつ読みたい人、そして営業課長として部下との向き合い方に悩む人。短編なので読み返して手元に置く使い方にも向きます。
良い点
- 1話3分で読める手軽さ
- 営業以外の仕事術テーマも含む
- 電子書籍で持ち歩きやすい
気になる点
- 体系的なノウハウ本ではない
- 物語が短く深掘りは控えめ
- 営業現場の体験談は限られる
出版社
詳細情報なし
発売日
2023年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
この本、1話3分で読めるショートストーリーが20話入っているんですね。通勤中でも読めそうです。
佐藤メバル
そう、もともとnoteで連載していた「心得帖」シリーズの第一巻で、連載時には未発表の書き下ろしも1話入っています。
著者はモノづくりの会社で企画部門のマネージャーをしながら書いている人です。
橘ナナミ
あれ、営業の担当ではないんですね。それでも営業課長の心得帖になるんですか?
佐藤メバル
そこが面白いところで、三色スケジュールとかサーヴァント・リーダーシップとか、テーマは営業の枠をはみ出していくんです。
営業課長が部下と向き合うときの心の持ち方として読むと、すっと入ってきますよ。

人並み営業マンになる99の心得
露木元正 著|ダイヤモンドセールス編集企画
「人並み営業マン」という言葉を掲げ、99の心得を並べる形式の一冊です。派手なトップ営業の物語ではなく、まず人並みになるという着地点を選んでいるのが特徴。書名に「セールス」を冠する編集元から刊行されており、心得が積み上げられていきます。内容紹介が少ない本なので中身の細部は実物で確かめる必要がありますが、一点ずつ確認しながら自分の足元を整えるタイプの使い方ができます。
こんな人におすすめ
派手な成功談より足元の基本を固めたい新人、自己流が長くなり基礎を総点検したい中堅、そして心得を一つずつ確認しながら日々を整えたい人。短い項目が並ぶ形式なので、すきま時間の点検に向いています。
良い点
- 99項目で網羅感がある
- 『人並み』という現実的な目標設定
- 手元に置いて見返しやすい
気になる点
- 内容紹介が少なく中身の判断は実物次第
- 項目が多く通読には根気が要る
- 情報量が多く初心者は取捨選択が必要
出版社
ダイヤモンドセールス編集企画
発売日
1988年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「人並み営業マン」って、トップを目指すんじゃないんですか。意外なタイトルです。
佐藤メバル
そこが逆にいいんですよ。いきなり天才になる話より、まず人並みになる。99の心得を並べて、足元を整えていく本です。
橘ナナミ
99もあったら、どれから手をつければいいか迷いそうです。
佐藤メバル
そういう本は、通読よりも点検に使うといい。今日はこれ、と一つ選んで現場で試す。私も書店員時代、心得帖を売り場の引き出しに入れていました。
全部覚えるより、必要なときに開くほうが身につきます。

営業マンの基本心得―精鋭になるための心構えと実務 (フレッシュブック)
滋富晋一 著|清話会出版
「精鋭になるための心構えと実務」という副題どおり、基本の心構えと実務をセットで扱う一冊です。「フレッシュブック」というシリーズ名からも、新人や新任者の入口を想定した作りだと分かります。96ページと薄く、最初の一冊として負担が軽いのが持ち味。分厚い営業書を前に固まってしまう人が、まず営業という仕事の全体像をつかむために向いています。
こんな人におすすめ
配属されたばかりで何から覚えるべきか分からない新人、研修テキストを探している教育担当、そして短時間で基本の心構えに触れたい人。薄さが続けやすさにつながるので、通勤の一往復で読み切る予習にも向きます。
良い点
- 96ページで読み切れる手軽さ
- 心構えと実務をセットで扱う
- 新人向けシリーズの入口として使いやすい
気になる点
- 内容紹介がなく中身の詳細は不明
- 網羅性や応用には向かない
- 経験者には物足りない可能性
出版社
清話会出版
発売日
1990年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
96ページですか。営業の本って分厚いイメージがあったので、これは助かります。
佐藤メバル
そうですね、シリーズ名も含めて最初の一冊として設計されているんだと思います。心構えと実務を両方扱うと書名にあるので、気持ちの持ち方と手順をまとめて押さえられる。
橘ナナミ
逆に、経験のある人が読むと物足りないでしょうか。
佐藤メバル
そこは正直、入口向けでしょうね。ただ「薄い本を一冊やり切る」のは馬鹿にできません。私も新人の頃、分厚い本を三冊買って一冊も読めなかったことがあります。まず一冊、が大事なんです。

断られない! 営業の心得 (アスカビジネス)
戸谷有里子 著|明日香出版社
「断られる」ストレスをどう減らし、自分らしく結果を出すかに焦点を当てた一冊です。著者は19年のキャリアのなかで「NOと言われる場を避ける営業」を実践し、年間最高2億円の売上を上げた人。目次も「営業に才能は必要ない」から始まり、行動プランの作り方、関係作り、受注までのストーリー、パートナーになる方法、切り替えスイッチと続きます。難しいことは書かず、営業一年目から実践できるように噛み砕いた内容です。
こんな人におすすめ
断られるたびに心が削られてしまう若手、ノルマに追われる感覚から抜け出したい人、そして営業一年目で何から手をつけるか迷っている人。業種を問わず応用しやすいと著者が言い切っているので、異業種から営業に移った人の入口にも向きます。
良い点
- 断られない導線づくりに焦点
- 19年のキャリアに基づく具体策
- 営業一年目から実践できる平易さ
気になる点
- 強引な商談術を求める人には不向き
- 実績の数字は著者の環境でのもの
- マインド寄りで理論の深掘りは少なめ
出版社
明日香出版社
発売日
2019年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「断られない営業」って、断られないように話術を磨くという意味ですか?
佐藤メバル
少し違います。本書が扱うのは、断られる場を避けるという発想です。19年のキャリアでそのスタイルを続け、年間最高2億円まで上げた著者が、行動プランや関係作りの順番として説明しています。
橘ナナミ
避ける、か。正面から受け止めて心を鍛える話かと思っていました。
佐藤メバル
鍛える前に設計を変える、という順番なんですね。目次にも「切り替えスイッチ」という章があります。私も売り場で、苦手な客層を無理に担当し続けて消耗した時期がありました。避け方を覚えるのも技術です。

営業活動の鉄則: 営業人の課題と心得
伊東淳介 著|東洋経済新報社
営業ひと筋30年のベテランが、後進に向けて営業マンとしての心構え、基本的な考え方と姿勢をイロハから教え込むテキストです。課題と心得という二本の軸で、238ページを使って「営業学」として組み立てているのが特徴。テクニックの寄せ集めではなく、姿勢の土台から積み上げていく構成なので、自己流が長くなった人が順番に立て直すのに向いています。
こんな人におすすめ
自己流で結果は出しているが土台を確認したい中堅、後輩指導の言葉を探している先輩社員、そして営業を長く続ける構えを作りたい人。落ち着いて通読したいときに手に取る一冊です。
良い点
- 30年の現場経験に基づく内容
- 心構えから順に積み上げる構成
- 238ページで通読しやすい分量
気になる点
- 即効のテクニック集ではない
- 若手には説教的に感じる箇所もある
- 業種を選ばないぶん具体性は控えめ
出版社
東洋経済新報社
発売日
1995年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業ひと筋30年」という紹介が重いですね。長くやってきた人の言葉って、やっぱり違うんでしょうか。
佐藤メバル
違いますね。この本は「営業学」として、心構えから順番に組み立てています。営業人の課題と心得という二つの軸で、イロハから教え込む作りです。
橘ナナミ
イロハから、というのは新人向けということですか?
佐藤メバル
新人にも読めますが、むしろ自己流が長くなった人に効くと思います。順番に立て直せるから。私も売り場を任されるようになってから、基本の本を読み返すようになりました。

営業マン心得帖: 自信をもって挑戦しよう
大畠常靖 著|同文舘出版
副題に「自信をもって挑戦しよう」を掲げた心得帖です。192ページという分量で、心得という形式をとっているのが特徴。ノウハウを詰め込むというより、営業という仕事に前向きに臨むための心の持ちようを並べていくタイプの一冊です。数字や成果を追う前に、まず構えを整えたいという人に向いています。中身の詳細は実物で確かめながら読むことになります。
こんな人におすすめ
挑戦の前に腰が引けてしまう新人、自信を失いかけている中堅、そして営業の仕事そのものを前向きに捉え直したい人。短めの心得を一つずつ噛みしめる読み方に向くので、まとめて読むより毎日少しずつ開く使い方も合います。
良い点
- 『自信』に焦点を絞った心得帖
- 192ページで扱いやすい分量
- 挑戦の前に構えを整えられる
気になる点
- 内容紹介がなく詳細は実物次第
- 具体的な商談ノウハウは中心ではない
- すでに自信がある人には響きにくい
出版社
同文舘出版
発売日
1986年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
副題が「自信をもって挑戦しよう」なんですね。営業の本で自信って、けっこう本質な気がします。
佐藤メバル
そう思います。数字を追う前に構えを整える。心得帖という形式は、そのための道具なんです。192ページなので、一気に読むより毎日少しずつ開く読み方も合います。
橘ナナミ
私、研究で発表する前はいつも自信がなくて。そういう人のための本でもありますか?
佐藤メバル
ありますね。挑戦の前の腰の引け方は、分野が違っても同じですから。書店員時代も、新しく任された棚の前で何日も固まっていました。

営業マンこれだけ心得帖
馬渕哲 著|日本経済新聞出版
「これだけ」という言葉をタイトルに置いた心得帖です。日本経済新聞出版から202ページで刊行されており、絞り込むという姿勢がうかがえる一冊。心得帖という形式は、網羅するより要点を手元に置くためのものなので、「たくさん覚えられない」と感じている人ほど入口として向いています。まず何を押さえるかを決めたいとき、中身を実物で確かめながら読むのが基本です。
こんな人におすすめ
覚えることが多すぎて優先順位に迷っている新人、要点だけを持ち歩きたい現場の担当者、そして研修後に一冊だけ残すならと考えている教育担当。202ページで区切りよく読めます。
良い点
- 『これだけ』という絞り込みの姿勢
- 日経出版からの刊行で手に取りやすい
- 202ページで読み切れる分量
気になる点
- 詳細な網羅性は期待しにくい
- 内容の中身は実物での確認が必要
- 経験者には基本すぎる可能性
出版社
日本経済新聞出版
発売日
2008年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「これだけ」って、逆に気になります。営業の心得を絞った本なんですか。
佐藤メバル
タイトルの通り、要点に絞る姿勢の心得帖です。覚えることが多すぎて動けなくなる、というのは新人によくある状態なので、絞ってある本は助けになります。
橘ナナミ
でも、絞ると抜け漏れが心配になりませんか?
佐藤メバル
最初から全部を持つ必要はないんですよ。私も書店員時代、新刊の処理と棚作りと接客を同時に覚えようとして、結局どれも中途半端になりました。まず一つ、が近道です。

まんが営業社員の心得 (新入社員研修シリーズ 3)
産業労働調査所 著|産労総合研究所
¥5,409(税込)
「新入社員研修シリーズ」の一冊として、まんがで営業社員の心得を扱う本です。95ページと短く、活字のビジネス書が苦手な人でも読み進めやすい作り。研修の教材として会社で使われることを想定したシリーズの一冊なので、価格は個人で気軽に買う水準ではありません。研修で渡された人、あるいは指導する側が内容を確認したい場面に向きます。
こんな人におすすめ
文字中心の本で途中で止まってしまう新人、まんがで全体像をつかんでから実務に入りたい人、そして研修教材を検討している教育担当。短時間で通せるのが利点です。
良い点
- まんがで営業の心得に触れられる
- 95ページで短時間に読める
- 新入社員研修シリーズとして整理されている
気になる点
- 価格が高めで個人購入は躊躇しやすい
- まんがゆえ情報量は限られる
- 独学向けというより教材としての性格が強い
出版社
産労総合研究所
発売日
1989年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
まんがで営業の心得、しかも95ページ。これなら私でも読めそうです。でも価格を見て少し驚きました。
佐藤メバル
そうですね、これは研修教材として作られている本だから、個人で買うというより会社の研修で渡されることを想定した作りなんです。
シリーズの一冊として位置づけられています。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ自分で選ぶ本というより、研修で配られたら活かす、という感じですか。
佐藤メバル
そういう使い方が自然です。ただ、まんがで情景が入るのは馬鹿にできません。文字だけだと通り過ぎてしまう心得が、絵になると残る。研修のあとに開き直すと役に立ちます。

『営業振り子理論』で差をつける!超々基本編 心得帳(こころえちょう): カタチのない保険営業から生まれた営業のカタチ (営業振り子理論ブックス)
天野功一 著
形のない保険営業の現場から生まれた「営業振り子理論」の入門編です。著者は保険営業を33年続けてきた人で、最大の契約は1件で64億円と記されています。本書はその理論のなかでも基礎のエッセンスとヒントに絞った「超々基本編」。相手の心を揺らすという発想で、リアルな営業の場面に役立つとされています。悩む時間を進む時間に変える、というのが掲げられた狙いです。
こんな人におすすめ
形のない商材——保険やサービスなど、数値で見えにくい商品——を扱う営業、そして成果に波があって悩む時間が長い人。基礎編なので、理論の入口を短く知りたいときに向きます。
良い点
- 保険営業33年の実務から生まれた理論
- 基礎に絞った入りやすい構成
- 無形商材に特化した視点が得られる
気になる点
- 理論の全体像は基礎編では掴みにくい
- 保険営業以外は置き換えが必要
- 具体的な適用場面は読者次第
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「1件で64億円」という紹介に目が行ってしまいました。でも気になるのは「振り子理論」という名前です。どういう発想なんですか?
佐藤メバル
相手の心を揺らす、というたとえで名づけられた理論ですね。著者は保険営業を33年続けてきた人で、形のないものを売る現場から生まれたものです。この本はその超々基本編にあたります。
橘ナナミ
形のないもの、か。私が研究で扱うインタビューも、相手の気持ちが動かないと話が進まないので、少し近い気がします。
佐藤メバル
そう感じる人は多いでしょうね。本の狙いも「悩む時間を進む時間に変える」こと。ただ基礎編なので、まずは入口として読むのがいいと思います。

プロ営業所長100の心得―あなたは業績を伸ばすリーダーか! (1976年) (プロ100シリーズ〈7〉)
進茂樹 著|中経出版
「プロ100シリーズ」の一冊として、営業所長に必要な心得を100項目でまとめた本です。問いかけは「あなたは業績を伸ばすリーダーか」。プレイヤーとして自分で売る技術ではなく、所長という管理する立場に焦点を当てているのが特徴で、225ページに項目が並びます。刊行が古い一冊である点は頭に置いて読みたいところで、内容の詳細は実物で確かめる必要があります。
こんな人におすすめ
営業所長や支店長など管理する立場になった人、プレイヤーからリーダーへ移る過渡期の人、そして業績を伸ばすリーダー像を言葉で確認したい人。100項目を点検表として使えます。
良い点
- 所長という管理職の視点に特化
- 100項目で点検しやすい
- プロ100シリーズとして体系立っている
気になる点
- 刊行が古く事例は現代に合いにくい
- プレイヤー向けの内容ではない
- 内容紹介がなく詳細は実物次第
出版社
中経出版
発売日
1976年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「プロ営業所長」って、所長さん向けなんですね。営業マン向けの本とは何が違うんでしょう。
佐藤メバル
焦点が管理する立場にあることです。問いは「あなたは業績を伸ばすリーダーか」。自分で売る技術ではなく、人を通じて数字を作る心得が100項目で並びます。
橘ナナミ
100項目もあると、読むというより確認する感じになりますね。
佐藤メバル
そう、点検表として使う本です。ただ、刊行がかなり古いので、そこは頭に置いて読んでください。古い本の良さは、流行に流されていない原則が残っていることでもあります。

営業幹部のための 人間関係心得総書 別冊/オートセールス
日本実業出版社 著|日本実業出版社
販売先、仕入先、同業者、上司、部下、同僚——営業幹部が関わる相手ごとに、人間関係をよくすることを扱った総書です。510ページという厚さで、関係の相手別に整理されているのが特徴。売り方の技術ではなく、人との間の取り方に焦点を当てた一冊で、営業幹部として誰とどう向き合うかを棚卸ししたいときに効きます。別冊として刊行されたものです。
こんな人におすすめ
営業幹部として社内外の関係を整理したい人、部下と同僚と取引先の間で板挟みになりやすい中間管理職、そして人間関係の網羅的な手引きを手元に置きたい人。相手別に引ける構成です。
良い点
- 販売先から部下まで相手別に整理
- 厚さゆえの網羅感がある
- 営業幹部という立場に焦点
気になる点
- 分量が多く通読は難しい
- 売り方の技術書ではない
- 事例の詳細は実物での確認が必要
出版社
日本実業出版社
発売日
1977年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
510ページ。これは相当な分量ですね。しかも「人間関係心得総書」。
佐藤メバル
相手別に整理されているのが特徴です。販売先、仕入先、同業者、上司、部下、同僚。人間関係をよくするという一点に絞って、ここまで網羅した本は珍しいと思います。
橘ナナミ
営業の本なのに、売り方の話ではないんですね。
佐藤メバル
幹部になると、売ることより人の間に立つ時間が増えますからね。私も編集部で、ライターさんとデザイナーと営業の間に立つことがあります。
そういう立場の人には、辞書のように使える一冊です。

営業の神様原一平の魅力: 今も生きるトップ・セールスマンの心得
柴野啓二 著|日本マンパワー
トップ・セールスマンとして知られる原一平の魅力を、今も生きる心得としてたどる一冊です。著者は柴野啓二。202ページで刊行されています。本人の著書ではなく、その人物像と心得を外から描く構成なので、伝記的に読みたい人と、心得を抽出して学びたい人では受け取り方が変わります。数字やノウハウより、人を通して営業を考えるタイプの本です。
こんな人におすすめ
営業の人物像から学びたい人、本人の著書より第三者による評伝を読みたい人、そして昔のトップセールスマンが何を大切にしていたかを知りたい人。落ち着いて読む時間を確保して手に取りたいところです。
良い点
- 原一平という人物を立体的に知られる
- 評伝として読みやすい
- 心得を抽出して学ぶこともできる
気になる点
- 本人の著書ではないため一次情報は限られる
- 現代の商習慣とは前提が異なる
- ノウハウ集を期待すると外れる
出版社
日本マンパワー
発売日
1992年3月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
原一平さんって、営業の世界では有名な方なんですよね。恥ずかしながら、名前だけしか知りませんでした。
佐藤メバル
それで十分ですよ。この本は本人が書いたものではなく、柴野啓二さんがその魅力と心得を描いた一冊です。
だから伝記としても読めるし、心得としても拾える。
橘ナナミ
ふたつの読み方ができるのは面白いですね。営業の本を読むとき、人物から入るのはありですか?
佐藤メバル
むしろ入りやすいと思います。技術は時代で変わりますが、人が何を大事にしていたかは残る。うちの編集部でも、評伝から入って興味を持ち、本人の本に戻る読者は多いですよ。

営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと
早崎郁之 著|SBクリエイティブ
¥1,520(税込)
挫折寸前の営業マン早崎郁之が、業界で「営業の神様」と称されるヤマナシに出会い、行きつけのカフェでレッスンを受ける物語です。根底にあるのは著者が「愛のセールス」と呼ぶ考え方で、営業を愛する、商品を愛する、お客様を愛する、自分を愛するという4つの哲学に基づきます。お客様のためなら他社の商品を薦めても構わないという徹底した顧客ファースト。そしてヤマナシは突如、姿を消してしまいます。
こんな人におすすめ
数字を追ううちに営業の意味を見失いかけている人、物語形式で顧客本位を腹に落としたい新人、そしてアプローチからクロージングまで一貫した姿勢を求める人。208ページで一気に読めます。
良い点
- 『愛のセールス』という一貫した軸がある
- 物語形式で読み進めやすい
- 顧客ファーストを極端なまでに描く
気になる点
- 理想論に見える箇所がある
- ノウハウの網羅性は高くない
- 結末の余韻は好みが分かれる
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2024年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業の神様」が出てくる本が続きましたね。こちらはヤマナシさんという人物で、カフェで教える話だそうで。
佐藤メバル
そう、挫折寸前の営業マンが教えを乞う物語です。中心にあるのが「愛のセールス」という考え方で、営業を愛する、商品を愛する、お客様を愛する、自分を愛する、という4つの哲学なんですよ。
橘ナナミ
「お客様のためなら他社の商品を薦めても構いません」という教えが紹介にありました。そこまでできるものですか?
佐藤メバル
普通は自社商品を売りたくなりますよね。でもその徹底ぶりが読みどころです。そして教えを残したままヤマナシは姿を消す。
さっき話に出た紙谷と同じ香りがする終わり方なんです。

正直営業のすすめ
鈴木誠 著|クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
¥1,560(税込)
「それなら、他社の商品のほうがおすすめですよ」——営業では禁句と思われがちなこの一言を、著者は本当にお客様のためになるなら問題ないと言います。人気の完全予約制の不動産会社を営む著者が、初対面、ヒアリング、提案、クロージング、アフターフォローと段階ごとにルールを示し、正直営業の習慣とマインドセットまで踏み込む構成。契約後にクレームが減るという効果にも触れた一冊です。
こんな人におすすめ
売りたくて仕方ない態度が出てしまう人、長く付き合える顧客を作りたい営業、そして誠実さと成果を両立させたいと悩む人。段階別のルールなので、商談のどの場面でも参照できます。
良い点
- 段階ごとのルールで実践しやすい
- 短期の利益と長期の信頼の整理が明快
- クレーム減少という効果まで触れる
気になる点
- 即決を狙う場面には向かない
- 不動産という商材の前提がある
- 正直さの線引きは読者の判断になる
出版社
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
発売日
2024年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「正直営業」って、言葉だけ聞くと当たり前に思えます。でも「他社の商品のほうがおすすめですよ」とあって、これは勇気が要るなと。
佐藤メバル
そこなんですよ。著者は短期的には利益にならなくても、長期的には紹介などにつながると言い切っています。
完全予約制の不動産会社を営む人の実感ですから、重みがありますね。
橘ナナミ
段階ごとにルールが並んでいるのも、読む側としては助かりそうです。
佐藤メバル
初対面、ヒアリング、提案、クロージング、アフターフォロー。バラバラの心得ではなく、場面ごとに引ける形になっている。
書店員時代、こういう構成の本は「今の場面で開く」使い方をされていましたね。

売らない営業
松本義史 著|新星出版社
¥1,650(税込)
営業マンの「売り込むスタイル」を封印し、雑談を主体に「頼れる先輩キャラ」の立ち位置を獲得する——という発想の一冊です。著者は生損保ジャパンの5000人いる営業のなかで最下位だったところからトップ営業になった人。まず「好かれる」「役に立つ」から始め、そのあと立ち位置を得れば自然と売れていく、という順番で説明します。面談まで辿り着けない、話は盛り上がったのに受注できない、といった悩みに応える内容です。
こんな人におすすめ
提案が空回りして受注につながらない人、雑談が苦手で距離が縮まらないと感じている営業、そして新規の面談まで辿り着けずに悩む人。商材を問わず応用しやすい考え方です。
良い点
- 最下位からトップの実例が土台
- 雑談を武器にする発想が新鮮
- 受注前の悩みに正面から答える
気になる点
- 短期で数字を作る術ではない
- 雑談の具体例は自社業界に置き換えが必要
- 『売らない』の意味は誤解されやすい
出版社
新星出版社
発売日
2026年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「売らない営業」って、タイトルだけ見ると何も売らないのかと一瞬思ってしまいました。
佐藤メバル
そう読めますよね。中身は雑談を主体にして「頼れる先輩キャラ」の立ち位置を取る、という話です。売り込むスタイルを封印するわけです。
橘ナナミ
著者の方は、5000人いる営業のなかで最下位だったんですよね。そこからトップになったというのが説得力あります。
佐藤メバル
ええ、まず好かれる、役に立つ、そのあと立ち位置を得る。順番を守れば自然と売れる、という組み立てです。
「話は盛り上がったのに受注できない」という人には刺さると思いますよ。

営業マンは「お願い」するな!
加賀田晃 著|サンマーク出版
¥1,280(税込)
「契約率99%」という記録が紹介されている、加賀田晃の営業論です。「買ってもらう」という態度をやめ、本来の営業はよいと信じた物を相手のために断りきれない状態にして売ってあげる誘導の芸術だ、と定義するのが特徴。お客様から感謝される営業マンになるための考え方、テクニック、セオリーが並びます。「お願い」する姿勢を捨てるという一点が全編を貫く、主張の強い一冊です。
こんな人におすすめ
商談の最後につい頭を下げてしまう人、クロージングに苦手意識がある営業、そして営業の主導権をどう持つかを考えたい人。231ページで一気に読める分量です。
良い点
- 『売ってあげる』という一貫した主張
- 契約率99%という強烈な紹介
- クロージングの姿勢を問い直せる
気になる点
- 言葉が強く誤読されやすい
- 現代の商習慣にはそぐわない箇所もある
- 顧客本位との両立は読者の解釈次第
出版社
サンマーク出版
発売日
2011年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「お願いするな」って、けっこう強い言葉ですよね。営業って最後はお願いするものだと思っていました。
佐藤メバル
そこをひっくり返す本です。著者は営業を誘導の芸術だと定義していて、よいと信じた物を相手のために、断りきれない状態にして売ってあげる、と。発想が逆なんですね。
橘ナナミ
「売ってあげる」という言い方、少し強く感じます。押し売りとは違うんでしょうか。
佐藤メバル
押し売りではなく、相手のために売る、という位置づけです。ただ言葉が強いので受け取り方には注意が必要ですね。
私も書店で「買ってください」と言われた本より、「これはあなたに必要です」と言われた本のほうが、ずっと手に取ってきましたから。

トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣 (ASUKA BUSINESS 2331-8)
伊庭正康 著|明日香出版社
¥1,760(税込)
元リクルートで全国1位のトップ営業が、「気くばり」を切り口に47の秘訣を示す一冊です。プレイヤー部門とマネージャー部門の両方で年間全国トップ表彰を4回受賞し、累計40回以上の社内表彰を受けた人の実践から、ふるまい、配慮、会話と提案、愛される関係、頼られる存在までを章立てで追います。「提案ならAIで足りる」という時代認識のもと、パートナーとしての関係づくりに焦点が当たる構成です。
こんな人におすすめ
提案の質は上げたが関係づくりで止まっている人、マナーではなく本質的な気くばりを学びたい営業、そして長く売り続ける土台を作りたい人。288ページで章ごとに読めます。
良い点
- 全国1位の実践に基づく47の秘訣
- AI時代の営業観が明確
- 信頼から愛着まで段階的に構成
気になる点
- 気くばりは即効性が見えにくい
- 大企業の営業環境が前提にある
- 実践には日々の積み重ねが必要
出版社
明日香出版社
発売日
2024年5月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「気くばり」って、普段から気をつけているつもりだったんですが、あらためて本になるんですね。
佐藤メバル
本書が扱うのは作法やマナーの話ではなく、期待を超える気くばりです。元リクルートで全国1位を取った人が、47の秘訣として整理しています。
橘ナナミ
「お客様にマッチした提案なら、もはやAIだけで充分」という一文が気になりました。では人間は何をするんですか?
佐藤メバル
関係を作る側です。業者としての関係ではなく、パートナーとしての関係。ここはAIには置き換えられない。
私も書店員として、棚の売り方を褒められたことより、常連さんの好みを覚えていたことを喜ばれたことのほうが長く残っています。

一生「幸せな営業マン」として活躍するための思考塾 「幸せな営業マン」が実践しているたった3つのルール
幸賢俊 著|梓書院
¥1,650(税込)
「あなたは今、営業をしていて幸せですか?」という問いから始まる一冊です。売れることだけでなく、誰を幸せにしたいか、どのように役に立ちたいかという「使命」を見つけることが軸になります。幸せな営業マンとうまくいっていない営業マンの違い、自信、使命、使命の立て方、商品を勧めない姿勢、次のお客様が見つかる理由、と章が進む構成。売上追及だけでは続かないと感じた人に向けた思考塾です。
こんな人におすすめ
数字は追えているがやりがいを感じられない中堅、営業を一生の仕事にしたいと考え始めた人、そして後輩に営業の意味を伝えたい先輩。220ページで自分の軸を整理する読み方に向きます。
良い点
- 『幸せ』を軸にした珍しい切り口
- 使命の立て方まで踏み込む
- 長期で営業を続ける視点が得られる
気になる点
- 短期的な売上術は中心ではない
- マインド寄りで数字の裏づけは薄い
- 使命を見つける作業は個人差が大きい
出版社
梓書院
発売日
2021年11月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
冒頭が「あなたは今、営業をしていて幸せですか?」という問いなんですね。ハッとしました。
佐藤メバル
この本の軸はそこです。売れることだけでなく、誰を幸せにしたいか、どう役に立ちたいか、つまり使命を見つける。
それが結果的に長く活躍することにつながる、という組み立てです。
橘ナナミ
でも、使命なんて急に言われても、見つからない人は多い気がします。
佐藤メバル
だから章が割かれているんでしょう。「使命の立て方」という章があるんですよ。私も編集部を立ち上げたとき、何を届けたいのかを言葉にするまでに時間がかかりました。急がなくていい部分です。

超★営業思考
金沢景敏 著|ダイヤモンド社
¥1,570(税込)
プルデンシャル生命で前人未到の業績をあげた人の思考法を扱う一冊です。入社1年目で国内営業社員のなかの1位になり、日本の生命保険募集人のなかで毎年わずかしか認定されない「Top of the Table」に3年目で到達、最終的にはその基準の4倍の成績をあげたと紹介されています。「売ろうとするから売れない」と気づき、目の前のお客様から信頼されることだけを考える。408ページでその全容を明かします。
こんな人におすすめ
勢いで売るやり方に限界を感じている人、紹介が生まれる関係を作りたい営業、そして思考法から営業を組み立て直したい人。408ページあるので、時間をかけて読み込みたいときに。
良い点
- 前人未到とされる実績が土台
- 思考法から営業を組み立てる構成
- 商談が成約に至る過程が具体的
気になる点
- 分量が多く読み込みに時間がかかる
- 保険営業という前提が強い
- 再現には長期の努力が要る
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2021年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
408ページ、しかも「超★営業思考」。ずいぶん気合いの入ったタイトルです。
佐藤メバル
中身も濃いですよ。著者は入社1年目で国内営業の1位になり、3年目で「Top of the Table」に到達した人。
最後はその基準の4倍の成績をあげたと紹介されています。
橘ナナミ
でも「売ろうとするから売れない」という考え方に変わったのが転機なんですよね。どうやってそこへ?
佐藤メバル
追い詰められて、ほとんど強制的に思考法を変えざるを得なかった、と書かれています。それで最後のほうは商品の話をほとんどしなくなったのに、お客様から連絡が入るようになった。
売らないことが結果になる、という順番が面白いんです。

営業の鬼100則 (アスカビジネス)
早川勝 著|明日香出版社
¥1,000(税込)
「甘えを捨て、自分を律し、技を極めろ」——トップセールスがとことん徹底してきたストイックな営業原則を、100の則として並べた一冊です。著者は30年にわたり業界トップクラスのプレイヤーとマネジャーを務め、数千人のデータをもとに原則を編み出したと紹介されています。スキル、戦術、習慣、そして鬼スピリッツまで網羅し、ペコペコしてお願いするスタイルからの卒業を促します。232ページの引き締まった内容です。
こんな人におすすめ
媚びる営業から抜け出したい人、長期にわたり第一線で戦う構えを作りたい営業、そして自分を律するルールが欲しい人。100則を点検表として使う読み方にも向きます。
良い点
- 100則で網羅的かつ実践的
- 30年の現場経験が根拠になっている
- スキルと精神の両面を扱う
気になる点
- ストイックな語りが合わない人もいる
- ノルマ感の強い箇所がある
- 優しい励ましを求める人には不向き
出版社
明日香出版社
発売日
2018年9月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「営業の鬼」に「100則」。タイトルからして容赦なさそうですね。
佐藤メバル
実際、引き締まった本です。「甘えを捨て、自分を律し、技を極めろ」という姿勢で、スキル、戦術、習慣、そして鬼スピリッツまで扱います。
著者は30年、業界トップクラスでプレイヤーとマネジャーを務めた人です。
橘ナナミ
「営業は媚びを売る仕事ではない」という言葉が刺さりました。つい、感じよくしようとしてしまうので。
佐藤メバル
そこを卒業しよう、というのが本書の主張ですね。私も売り場で愛想を優先しすぎて、肝心の提案が薄くなったことがありました。
誇りを持って売る、という言い方は覚えておきたいです。
名著と最新刊の使い分け、著者の実績の見極め方
橘ナナミ
ロングセラーと新刊って、どっちを先に読むべきなんですか?
佐藤メバル
原理原則は名著、具体の作法は新刊、と役割で分けるといい。たとえば『営業力 「顧客の心」に処する技術と心得』は名著の復刊で、商談の「最初の五分」や「陰の意思決定者」の見定め方のように、時代が変わっても効く話が並ぶ。一方で『NEW SALES』は古い営業メソッドからの脱却を掲げた、今の現場の教科書だ。両方を続けて読むと、原則と現在地がつながる。
橘ナナミ
著者の実績って、どう見れば信頼できるんでしょう。
佐藤メバル
数字と立場が具体的かどうかだね。『超★営業思考』の金沢景敏さんは、プルデンシャル生命で1年目に国内営業社員約3200人中1位、3年目でTOTに到達したという記録が明示されている。『売らない営業』は生損保の営業5000人で最下位だった人がトップになった方法、『トップ営業の気くばり』は元リクルートで全国1位を複数回。再現の起点と結果がセットで語られている本は、検証しやすい。
読む順番ロードマップと、読んで終わりにしない実践法
橘ナナミ
25冊もあると、どこから手をつければいいのか分からなくなります。
佐藤メバル
3冊でひと巡りすると考えよう。1冊目はマインドの土台——『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』や『一生「幸せな営業マン」として活躍するための思考塾』のように、「誰を幸せにしたいか」から入る本。2冊目は行動の型——『ドリルを売るには穴を売れ』や『正直営業のすすめ』で、初対面からアフターフォローまでの手順を入れる。3冊目は自分の課題に合わせて一点集中、失注が続くなら『営業の鬼100則』、断られるのが怖いなら『断られない! 営業の心得』だね。
橘ナナミ
読んでも忘れてしまいそうで……。
佐藤メバル
だから読後に必ずアウトプットを一つ決める。おすすめは「商談1件の直前に、その本の一節を1つだけ選んで意識する」こと。読み終えたら、翌日の商談で試す行動を1つ書き出し、週末に結果を一行で記録する。これだけで、読書がノルマの消化ではなく検証になる。時間がない人は、目次と各章のまとめだけで一度通してから、必要な章に戻る読み方で十分だよ。
業種・商材別の適合と、心得本の限界
橘ナナミ
業種ごとに「これ」という一冊はありますか?
佐藤メバル
あくまで入口の目安だけれど、保険なら『営業振り子理論』や『超★営業思考』、住宅・高額商材なら『正直営業のすすめ』、法人ITやSaaSなら『NEW SALES』、テレアポや新規開拓に悩むなら『売らない営業』——雑談から「頼れる先輩」の立ち位置を取る考え方が参考になる。ただ、どれも万能ではない。
橘ナナミ
限界もあるんですね。
佐藤メバル
あるよ。心得本は「考え方」を扱うぶん、自社の商品知識や業界の商習慣までは埋めてくれない。掲載されている事例が特定の商材に寄っていれば、そのまま真似すると空回りする。だから読むときは「この原則は自分の商談のどこに当てはまるか」に翻訳する作業が要る。逆に言えば、その翻訳をした人だけが、読書を売上に変えられるんだ。
よくある質問
営業1年目・初心者が最初に読むべき本はどれですか?
橘ナナミ
営業1年目・初心者が最初に読むべき本はどれですかについて教えてください。
佐藤メバル
物語として読みやすい『営業の魔法』か、1年目から実践できるよう噛み砕かれた『断られない! 営業の心得』が入口になります。どちらも「営業とは何をする仕事か」という土台の部分から入れるので、テクニック用語に戸惑わずに読み切れます。
営業の心得・マインドセットが学べる本は?
橘ナナミ
営業の心得・マインドセットが学べる本はについて教えてください。
佐藤メバル
『営業力 「顧客の心」に処する技術と心得』『営業の神様 ヤマナシさんが教えてくれたこと』『正直営業のすすめ』あたりが中心です。「売り込む」ではなく、顧客の幸福や信頼から考える姿勢を扱っています。
漫画や図解で読みやすく挫折しない営業本は?
橘ナナミ
漫画や図解で読みやすく挫折しない営業本はについて教えてください。
佐藤メバル
『まんが営業社員の心得』や、3分で読めるショートストーリーを20話収録した『営業課長の心得帖』が向いています。物語形式なら『営業の魔法』も読みやすく、情景が残るぶん現場で思い出しやすいのが利点です。
ロングセラーや名著の営業本は今でも役立つ?
橘ナナミ
ロングセラーや名著の営業本は今でも役立つについて教えてください。
佐藤メバル
役立ちます。名著は原理原則を扱っているため、商談の「最初の五分」のように環境が変わっても効く話が残ります。ただし事例が古い場合があるので、最新の商習慣は新刊で補うペア読みがおすすめです。
営業マネージャー・管理職向けのおすすめ本は?
橘ナナミ
営業マネージャー・管理職向けのおすすめ本はについて教えてください。
佐藤メバル
『プロ営業所長100の心得』『営業課長の心得帖』、組織運用まで視野に入れるなら『営業幹部のための 人間関係心得総書』が候補になります。プレイヤーとしての心得から、人を動かす心得へ視点を移すのが管理職の第一歩です。
旧版と改訂版はどちらを買うべき?
橘ナナミ
旧版と改訂版はどちらを買うべきについて教えてください。
佐藤メバル
改訂版・新装版が出ているならそちらを選んでください。法改正やオンライン商談など前提が更新されていることが多く、買い間違いも防げます。書店で版の表記と発行の情報を必ず確認しましょう。
Kindle Unlimitedで読めるおすすめの営業本は?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedで読めるおすすめの営業本はについて教えてください。
佐藤メバル
読み放題かどうかは時期で入れ替わるため、購入前に配信状況を確認してください。読み放題にある本は「試し読みの延長」として開き、これは手元に置きたいと感じた一冊だけを紙で買うのが失敗しない使い方です。
本を読む時間がない人でも実践できる活用法は?
橘ナナミ
本を読む時間がない人でも実践できる活用法はについて教えてください。
佐藤メバル
目次と各章のまとめを先に通し、翌日の商談で試す行動を1つだけ決め、週末に結果を一行で記録する。この3ステップなら、まとまった時間がなくても読書が検証になります。
まとめ
橘ナナミ
今日の話を聞いて、心得本って「気合を入れる本」だと思っていたのが変わりました。
佐藤メバル
うん。心得本は、商談の技術を足すというより、自分の営業を外から眺めるための視点を足してくれるんだ。『なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?』なんて、世界中の営業のプロに会いに行った記録で、最後には「営業は人生の縮図」だと腑に落ちる。立場や商材が変わっても、この視点は持ち運べる。
橘ナナミ
私みたいにまだ現場を知らない人間でも、読んでおく意味はありますか?
佐藤メバル
あるよ。むしろ先に読んでおくと、配属されたときに「今はどの段階を練習しているのか」が分かる。書店員だった頃、新人さんに『営業活動の鉄則』のような基本の一冊を渡して、翌週に一節ずつ持ってきてもらう——そんな付き合い方をよくしていた。読んで終わりにしない人は、たいてい伸びたね。
橘ナナミ
なるほど……。一冊を何度も開くほうがよさそうです。
佐藤メバル
そう。心得本は、網じゃなくて潮汐表だと思っているんだ。魚を直接くれるわけじゃないけれど、潮の読み方と、海に出続ける理由を教えてくれる。網は自分で投げるしかない。でも潮を知っている人は、同じ時間でまったく違う量を持ち帰ってくる。あなたの潮汐表を、一冊ずつ選んでいこう。
