ハウスメーカーの営業に役立つ本のおすすめ人気ランキング12選【2026年版】
監修

佐藤メバル
@shelfy_mebaru
編集長。あらゆるジャンルの本を年間数百冊読み込む本のプロ。投資・経営から小説・実用書・絵本まで、良書と読者の相性を見抜く。

橘ナナミ
@medias_nanami
編集部の新人インターン。22歳の大学院生で、メディア論を研究中。「それ気になります!」が口癖の天然キャラ。読者の素朴な疑問を代弁する役割で、各メディアの専門家にいろんなジャンルの素朴な質問をぶつけていく。
最終更新: 2026年10月
橘ナナミ
佐藤さん、今回のテーマは「ハウスメーカーの営業の本」ですよね。でも、住宅営業の本と、ふつうの不動産仲介の営業本って、何が違うんでしょう?
佐藤メバル
いい質問だね。仲介は「今ある物件を、条件の合う人にできるだけ早く結びつける」仕事。ハウスメーカーは土地から一緒に考えて、間取りを描いて、資金計画を組んで、引き渡しのあとも何十年も付き合う。だから必要な本が変わるんだ。成約テクニックだけを読んでも、現場では足りない。
橘ナナミ
なるほど! 買う側も一生に一度の買い物ですもんね。展示場で初めて会って、そこから何ヶ月もかけて決めるイメージです。
佐藤メバル
そう。しかも『SNSで家を売る 「タイパ時代」の営業術』では、お客様が展示場に来る前に勝負を決める「0次接客」という考え方が紹介されていてね。検索やInstagramで先に信頼を積む発想は、昔ながらの営業マニュアルだけでは埋まらない。書店員だった頃、住宅コーナーの棚を「売る技術」と「お客様を知る」の二本柱で組んでいたのを思い出すよ。
橘ナナミ
それ気になります! じゃあ選び方も、ひとつの軸では決まらないですね。
ハウスメーカーの営業に役立つ本の選び方
目的別——成約率か、紹介か、マインドか
橘ナナミ
最初に決めるべきなのは、やっぱり「何を解決したいか」ですか?
佐藤メバル
そこが起点だね。手早く現場の型を押さえるなら『住宅営業の教科書』。資料請求や展示場での第一印象、OBのお客様の大切さまで、ベーシックからディライトまで小項目で並んでいる。一方、紹介を増やしたいなら『日本一住宅を売っている営業マンの営業の手帳』で、田中敏則さんが「ご紹介営業こそめざすべき道」と書いている章を読むといい。マインドが折れそうなときは『頼みたくなる住宅営業になれる本』。新人でもベテランに勝てる余地が住宅にはある、という視点が効く。
経験年数別——1年目・3年目・5年目以上で変わる
橘ナナミ
同じ本を新人とベテランが読んでも、効き方が違いますよね。
佐藤メバル
違う。1年目なら『「貴方から家を買いたい」と言われる住宅営業マンになれる50のヒント』が親切で、これは新人・スランプの中堅・育成するマネージャーの3人のために書かれたと明記されている。初回でつまずくなら『住宅営業は初回面談が9割』。3年目で伸び悩むなら『ハウスメーカー営業初心者でも年間9棟を達成した営業術』のように、会話のテンプレートがある本が助けになる。5年目以降は『住宅営業バイブル』で、業界歴35年の結論に触れるのがいい。
業態別——注文住宅・建売分譲・リフォームで違う
橘ナナミ
注文住宅と建売では、商談の進め方も別物ですよね。
佐藤メバル
まったく別だね。注文住宅で土地探しから伴走するなら『ハウスメーカー営業革命』。土地なしのお客様をどう案内するかに一章を割いている。逆に『住宅営業でトップになるために「やらない」5つのこと』は、著者自身が新築木造住宅の営業出身で、「営業をしない」ことでトップになったと語っている。自分の商材に近いほうを選ぶのが原則だよ。
著者の出自と鮮度——本当に住宅営業出身か
橘ナナミ
ここ、私がいちばん気をつけたいところです。
佐藤メバル
プロフィールを見てごらん。田中敏則さんは積水ハウスでの実働や累計販売棟数が本のデータとして書かれている。佐々木和之さんは35歳で中途入社し、1年目6棟、3年目13棟、4年目19棟という推移まで明かしている。森鶴夫さんは業界歴35年。出自が具体的な本は、現場適用度が高い。あわせて、法改正や省エネ基準、金利の前提は数年で動くから、版の新しさも必ず確認して。
入手性・コスパ——電子版とKindle Unlimited
橘ナナミ
まず安く試したいときはどうすれば?
佐藤メバル
『お客様から愛される!初回接客の具体例15選VOL.1』はKindle Unlimitedに対応していると明記されている。短く読めるシリーズなので、初回接客の予習に向く。紙で手元に置きたい本は、中古で古い版を買わずに最新版を選ぶこと。ここはケチらないほうがいい。
ハウスメーカーの営業に役立つ本をひと目で比較
橘ナナミ
えっ、12冊もあるんですか!?まずどう見ればいいんですか?
佐藤メバル
焦らず焦らず(笑)。まずはこの一覧で全体像を眺めてみよう。価格・著者・対象読者をまとめて見られるから、自分に近そうなのが分かるはず
ハウスメーカーの営業に役立つ本のおすすめ人気ランキング
橘ナナミ
一覧だけだとピンと来ないので...1冊ずつ詳しく教えてください!
佐藤メバル
よし、それじゃあ1位から順に1冊ずつ解説していこう。各冊どんな人に向いてるかも合わせて話すから、自分に合いそうなのを見つけてほしい

住宅営業の教科書
加藤正彦 著|建築技術
タイトルは硬いが、中身は001から111まで番号が振られた短い心得の集まりだ。冒頭で1970〜80年代の売り手市場と、いまの完全な買い手市場の違いを押さえたうえで、ベーシック、チャレンジ、アクション、コミュニケーション、モチベーション、チェック、ディライトの7つの章に分けて、現場の一場面ずつを切り取る。『オーナーさんに会いに行こう』『会議を最高の現場に』『ディズニーから学ぶ』——読み物として通すより、朝礼前や商談前に開く道具として強い。体系立てて一冊で骨組みを作るタイプの本とは性格が違う。
こんな人におすすめ
住宅営業に配属されたばかりで、何から手をつけるか決めきれない人。展示場や現場で毎日がバタバタし、まとまった読書時間が取れない人にも向く。1項目が短いので、通勤中や朝礼前に1つずつ拾える。後輩を持つリーダーが、声かけの言葉を探すのにも使える。
良い点
- 111項目の心得を番号で引ける
- 買い手市場を前提にした時代感覚
- ディライト章で接客の土台まで扱う
気になる点
- 1項目が短く深い解説は少ない
- 物語として通読する類の本ではない
- 目次が番号主体で全体像を掴みにくい
出版社
建築技術
発売日
2013年4月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「住宅営業の教科書」って、名前からして硬そうです。学校の教材みたいで、正直身構えちゃいます。でも教科書ってことは、基礎が全部入っているってことなんですか?
佐藤メバル
いい質問だね。でも開いてみると意外にやわらかい。001から111まで、現場の心得が番号で並んでいるんだ。
ベーシックは第一印象、チャレンジは現場見学会の成功法、アクションはオーナーさんに会いに行こう、コミュニケーションは新人は「一年」で育つ、チェックはおもてなしのマナー、そしてディライトはディズニーから学ぶ、家族の笑顔を作る。
橘ナナミ
番号で並んでるんですか。じゃあ辞書みたいに、その日の気分で開ける感じですか? あ、でもそれだと、全体の流れは分からないままになりませんか?
佐藤メバル
まさにそう。冒頭で1970〜80年代の売り手市場と、いまの完全な買い手市場の違いを置いているから、古い本ではなく前提が新しい。
通読して体系を覚える本ではなく、商談前に1つ開いて実践する本だと思って使うと強さが出る。逆に、腰を据えて一冊で骨組みを作りたい人には物足りないかもしれないね。

日本一住宅を売っている営業マンの営業の手帳(あさ出版電子書籍)
田中敏則 著|あさ出版
著者は実働27年9カ月で累計1000棟を引き渡した人で、特別なカリスマや流行のツールを使ったわけではないと本書は繰り返す。だからこそ普通の営業マンが学べる。柱になるのはご紹介営業で、成約率が高いから余裕が生まれ、その余裕が安心感になって次の紹介につながるというプラスのサイクルだ。テクニックは属人的だが、心のノウハウは普遍的という立場から、『「売った」ではなく「買っていただいた」と言ってみる』といった言葉の選び方まで踏み込む。飛び込みでも来店でも広告でもない王道を示す一冊。
こんな人におすすめ
紹介がなかなか出ず、毎月の新規獲得に追われている中堅。「心を売る」と言われてもピンとこない、数字で納得したいタイプにも、1000棟という事実が入口になる。営業マネージャーが、部下に言葉の選び方を伝える教材としても使える。
良い点
- 累計1000棟の実績が説得力になる
- ご紹介営業の仕組みを丁寧に説明
- 言葉づかいまで具体的に示す
気になる点
- 効果が数字で見えにくい
- 心の話が中心で即効性は薄い
- 実践して身につくまで時間がかかる
出版社
あさ出版
発売日
2011年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
1000棟って、聞いただけで腰が引いちゃいます。私みたいなのが読んでいいんでしょうか。…でも「日本一」って言い切る本、ちょっと気になります。
佐藤メバル
そこが面白いところで、著者は自分を「普通のセールスマン」だと書いている。特別なカリスマでも、流行のツールのフル活用でもないと。
実働27年9カ月で累計1000棟という記録は、積み重ねの結果なんだ。
橘ナナミ
じゃあ、すごい人だから真似できない話ではない、と。普通の人が普通に積み上げた話なら、読む意味がありそうです。
佐藤メバル
そう。柱はご紹介営業で、成約率が高いから余裕が生まれ、その余裕が安心感になって、また紹介が生まれる。
このプラスのサイクルを回すのが目的だと説明している。テクニックは属人的だが、心のノウハウは普遍的という考え方が全体を貫いていて、「売った」ではなく「買っていただいた」と言ってみる、といった言葉の選び方まで書かれているよ。

住宅営業バイブル―1ヵ月に2棟売る! 業界歴35年のすべてを集大成した「売れる手法」
森鶴夫 著|現代書林
¥2,796(税込)
著者は業界歴35年、知る人ぞ知る住宅営業の“神様”と紹介される人で、本書はその35年の結論を189ページに収めたものだ。タイトル通り“バイブル”として、営業の極意を凝縮する。1カ月に2棟という具体的な目標を掲げ、売れていない人が最初に手に取ることを想定している。読む前と後で、営業の組み立て方が変わることを狙った構成だ。同じ著者による『住宅営業・KKS改革で2倍売れる』が261ページなのに対し、こちらは要点を絞った密度の高い一冊といえる。
こんな人におすすめ
住宅営業に入って数年、なんとなく手順は覚えたが数字が伸びない人。「売れていないなら絶対」という強い言葉に背中を押されたい場面に向く。1カ月2棟という目標を会社から求められている営業マンが、自分の段取りを見直すのにも使える。
良い点
- 業界歴35年の結論が凝縮されている
- 1カ月2棟という明確な目標がある
- 189ページで読み切れる分量
気になる点
- 内容紹介が短く中身は開いてのお楽しみ
- 入門書より中堅以上に向く
- 価格はやや高めの部類に入る
出版社
現代書林
発売日
2007年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「バイブル」って言い切るの、すごい自信ですよね。しかも1カ月に2棟って、数字がはっきりしてる。でも35年分が189ページって、入りきるものなんですか?
佐藤メバル
そこがこの本の性格だね。著者は業界歴35年で、知る人ぞ知る住宅営業の“神様”と紹介される人。その35年の結論をまとめたのが本書で、189ページに極意を凝縮している。
1カ月に2棟という目標も、覚悟を決めさせるために置かれた数字だと思うよ。
橘ナナミ
ページ数は多くないんですね。逆に、薄いのに大丈夫かなって思っちゃいます。二冊あるなら、どっちから読めばいいんでしょう。
佐藤メバル
いいところに気づいたね。同じ著者で261ページの『住宅営業・KKS改革で2倍売れる』もある。短いほうは要点に絞り、長いほうは別の角度から掘るという使い分けができる。
売れていない人が最初に手に取る前提で書かれているので、まずこちらから入るのが素直だと思う。

住宅営業は初回面談が9割 アンケート契約率50%以上を達成! クロージングのための初回面談マニュアル
櫻沢昌仁 著|セルバ出版
書名が主張そのものだ。住宅営業は初回面談でほとんどが決まる——この前提に立って、クロージングのために初回面談をどう設計するかを207ページで組む。著者の櫻沢昌仁は、アンケート契約率50%以上を達成したことを本書で示している。一度目の商談を“決める場”として設計し直すのが主題で、何度も通って関係を作る前提の本とは根本的に違う。初回でどこまで踏み込み、何を確認して次にどうつなぐかという順序を、マニュアルとして組み立てている。
こんな人におすすめ
初回の商談は盛り上がったのに、次につながらないと悩む人。何度も通う前提の営業スタイルを、初回勝負に切り替えたい場面に向く。展示場で初対面のお客様を担当し、その日のうちに方向づけたい新人にも参考になる。
良い点
- 初回面談に特化した構成になっている
- 契約率50%以上の実績を背景に持つ
- クロージングまでの順序が具体的
気になる点
- 内容紹介が少なく中身の想像がしにくい
- 初回以外の場面の比重は下がる
- 面談の型を覚えるまでに忍耐が要る
出版社
セルバ出版
発売日
2016年8月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「初回面談が9割」って、9割って言い切られると逆に気になっちゃいます。そんなに一回目で決まるものなんですか?
私だったら、初対面で即決はしない気がします。
佐藤メバル
この本は、まさにそこを出発点にしている。住宅営業は初回の面談でほとんどが決まるという前提で、クロージングのために初回面談をどう組むかを207ページかけて書いているんだ。
「9割」という数字は、何度も会う前提の営業への反論として置かれている。
橘ナナミ
何度も通って仲良くなる、というイメージとは逆ですね。じゃあ「また来てください」という一言は、捨てるんですか?
佐藤メバル
そう、根本が違う。著者の櫻沢昌仁は、アンケート契約率50%以上を達成したことを示している。一度目の商談を“決める場”として設計し直すのが主題で、初回でどこまで踏み込むか、何を確認して次にどうつなぐかという順序を、マニュアルとして組み立てている。
何度も通う前提の人ほど、読むと順番を入れ替えたくなるはずだよ。

「貴方から家を買いたい」と言われる住宅営業マンになれる50のヒント: 売れている住宅営業マンは商談で何を話しているのか
住宅営業マスターN 著
本書ははっきりと“3人のために書いた”と宣言する。入社したばかりのフレッシュ営業マン、スランプの中堅、そして部下を育てる営業マネージャーだ。家は人生で最高の買い物だから簡単には売れない、だから売り込む前に好かれることを先に置く。好かれる→次回アポが取れる→アポイントが途切れない→契約が続く→余裕が生まれるというサイクルを、50のヒントで組み立てる。目次は「はい。」「なるほど。」といった実際のセリフが並び、商談で何を話すかに直結する構成が特徴だ。
こんな人におすすめ
接客が初めてで、家が売れる気がしない新人。「結局あの人だから売れるんでしょ」と諦めかけている中堅にも向く。部下に何をどう教えればいいか迷っているマネージャーが、指導の言葉を探すのにも使える。
良い点
- 新人・中堅・マネージャーの3視点
- 実際のセリフが目次になっている
- 50項目で今日から使える
気になる点
- 抽象度の低い具体策が中心になる
- 著者名がペンネームで人柄が見えにくい
- ダウンロード前提の記述がある
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「貴方から家を買いたい」って言われる、って…そんなことあるんですか? 家って何千万もするのに、普通は会社や商品で選ぶ気がします。
佐藤メバル
この本はそこを正面から扱っている。家は人生で最高の買い物だから、どの会社も性能が良くて選びにくい。だから選ぶ基準が「何を買うか」から「誰から買うか」に寄っていく、という考え方だ。
橘ナナミ
じゃあ、商品より先に自分が選ばれるようにする、ということですか。50個もあって、覚えきれるんでしょうか。
佐藤メバル
そう。好かれる→次回アポが取れる→アポイントが途切れない→契約が続く、このサイクルを50のヒントに分けている。
しかも目次が「はい。」「なるほど。」といった実際のセリフで並んでいるから、明日の商談でそのまま使える。
新人だけでなく、スランプの中堅、部下を育てるマネージャーの3人を想定して書かれているのが珍しいね。

住宅営業でトップになるために「やらない」5つのこと: もうノルマに追われない!毎月1棟は自然に契約
佐々木和之 著|Independently published
¥1,098(税込)
57ページという薄さが武器だ。著者の佐々木和之は35歳で中途入社し、1年目6棟、2年目8棟と伸び悩んだあと、やり方をガラッと変えて3年目13棟、4年目19棟、5年目以降は年間20棟を割り込まないところまで来た。その転換が「やらないことを決める」だった。展示場案内をしない、土地案内で話さない、プランを描かない、競合排除をしない、クロージングをしない。足す前に、やめる勇気という逆張りの構成が、他のノウハウ本と一線を画す。
こんな人におすすめ
やることが増えすぎて、何から手放せばいいか分からない人。ノルマに追われ、毎月の見込み客探しに疲れている場面に向く。売れない原因を自分の才能だと思い込んでいる人が、まず思考を切り替える入口としても使える。
良い点
- 57ページで短時間に読める
- 「やらない」という視点が珍しい
- 失敗から立て直した実例つき
気になる点
- 事例は限られボリュームは多くない
- 全項目を実践するには勇気がいる
- 会社の方針と衝突する場合がある
出版社
Independently published
発売日
2022年1月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
57ページって、けっこう薄いですよね。しかも「やらない」ことの本って、読んで逆に売れなくなったらどうしようって思っちゃいます。
佐藤メバル
そこが面白い。著者の佐々木和之は35歳で中途入社して、1年目6棟、2年目8棟と伸び悩んだ人。ところが営業スタイルをガラッと変えて、3年目13棟、4年目19棟、5年目以降は年間20棟を割り込まないところまで来た。
橘ナナミ
何を変えたんですか? やらないって、サボるのとは違いますよね。会社で「それはやれ」と言われていることを捨てるのは、勇気がいりそうです。
佐藤メバル
やらないことを決めたんだ。展示場案内をしない、土地案内で話さない、プランを描かない、競合排除をしない、クロージングをしない。
足す前に、やめるという発想で、第3章では逆に徹底する5つのことが並ぶ。分厚いノウハウ本を読む前に、57ページで頭を切り替えたい人向けだね。

頼みたくなる住宅営業になれる本
浄法寺亘 著|オモイカネブックス
プロの世界では新人がベテランに勝つのは難しい。しかし住宅という商品は、知識・技術・経験と同じくらいか、それ以上に「人間性」が効く——ここが出発点だ。だから新人にも勝ち目がある。その勝ち方を、話しことばで書いたのが本書の特徴で、家づくりの流れ、予算オーバーを防ぐ総予算の組み方、見学会での案内、プランと見積もりの説明順序、引き渡し、そして紹介受注のカギまで、順番に並ぶ。工務店の社長が跡取りや中途社員に渡して確認させる用途まで想定されている。
こんな人におすすめ
入ったばかりで、ベテランと同じ土俵で戦うことに不安がある新人。工務店や小規模な会社で、社長が採用したばかりの社員に営業の流れを教えたい場面にも向く。調子を落としたベテランが、基本の順序を確認し直すのにも使える。
良い点
- 話しことばで読みやすい
- 家づくりの流れを最初から追える
- 予算と見積もりの説明が具体的
気になる点
- 実績や受賞の派手さは前面に出ない
- 大規模メーカーより工務店寄り
- 図解の多さは紙でこそ活きる
出版社
オモイカネブックス
発売日
2019年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「頼みたくなる」って、性能や価格じゃなくて気持ちの話ですよね。新人にそんなことできるんでしょうか。私は営業経験がないので、余計にピンとこなくて。
佐藤メバル
この本はむしろ、そこが新人のチャンスだと書いている。プロの世界は知識も技術も経験も必要で、新人がベテランに正面から勝つのは難しい。
でも住宅は、それらと同じくらいか、それ以上に「人間性」が影響する商品なんだ。
橘ナナミ
なるほど。じゃあ中身は根性論なんですか? 「がんばれ」だけの本だと、読む気が失せちゃうので、手順があるなら安心です。
佐藤メバル
いいえ、そこが丁寧で、家づくりの流れ、予算オーバーを防ぐ総予算の組み方、見学会での案内、プランと見積もりの説明の順序、引き渡し、紹介受注のカギまで順番に並んでいる。
しかも話しことばで書かれているから、工務店の社長が跡取りや中途社員に「ここを読んでおいて」と渡す使い方まで想定されている。実践の手順書として読めるよ。

お客様から愛される!初回接客の具体例15選VOL.1: 営業は第一印象が10割 住宅営業の成功法則
住宅営業マスターN 著
同じ著者による50のヒントが商談全体を扱うのに対し、こちらは初回接客に絞ったVOL.1だ。展示場やモデルハウスで一生懸命接客しても次回アポにつながらない、その悩みから始まる。住宅営業は嫌われたら次がないから、第一印象がものを言う——初回接客は最も難しいジャンルだという前提で、具体例を15選ぶ。シリーズ化を前提にしているので、まずここで次アポの取り方を押さえ、続きは次巻で補う読み方になる。
こんな人におすすめ
展示場デビューしたばかりで、初対面の対応に自信がない人。接客は頑張っているのに次回アポイントが取れず、原因が分からない場面に向く。新人に初回接客だけを短期間で叩き込みたい研修担当者にも使いやすい。
良い点
- 初回接客に絞った15例である
- 次アポ獲得に目的を絞っている
- シリーズで段階的に学べる
気になる点
- VOL.1なので全体は網羅しない
- ページ数は多くない
- 中級者には物足りない可能性がある
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年6月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
さっきの50のヒントと同じ著者ですよね。こちらは初回接客だけ、しかも15選って、絞り方が思い切りいいなと思いました。
VOL.1ってことは続きもあるんですか?
佐藤メバル
そう、役割が分かれている。50のヒントのほうは商談全体、こちらは初回接客に限定したVOL.1。展示場やモデルハウスで一生懸命やっても次回アポにつながらない、という悩みから始まる本だ。
橘ナナミ
第一印象が10割っていうのは、ちょっと怖いですね。一度嫌われたら、あとから取り返せないんでしょうか。
佐藤メバル
住宅は嫌われたら次がないからね。だから初回接客は最も難しいジャンルだと著者は言う。まず次アポを取ることに目的を絞るという割り切りが、かえって実践しやすい。
シリーズとして続く前提なので、ここで型を作って、足りない部分を次の巻で補う読み方になるよ。

ハウスメーカー営業初心者でも年間9棟を達成した営業術: 元ハウスメーカー勤務の不動産業者役員が教えます!
松川ツヨシ 著
著者の松川ツヨシは、元ハウスメーカー勤務で、いまは不動産業者の役員。年間7〜9棟の契約、10棟前後の引き渡しを重ね、新卒3年目で副店長になり、当時の上司と不動産会社を経営し、大企業では新規エリア開拓のメンバーも経験した。契約が取れず自分を責めていた時期がある人だからこそ、体系的でわかりやすいマニュアルが欲しかったと書く。会話のテンプレートに沿って話せば進められる構成で、営業未経験者の不安を前提に組まれているのが特徴だ。
こんな人におすすめ
これから入社する、あるいは入って間もない未経験者。商談が初回だけで終わってしまう場面や、話すのが苦手で不安な人に向く。不動産業界のリアルな接客を知りたい学生や、研修教材を探している教育担当にも良い。
良い点
- 未経験者の不安を出発点にしている
- 会話のテンプレートで進めやすい
- 元メーカー勤務の役員視点が入る
気になる点
- 会話の型に頼りすぎると弱くなる
- 実績値は著者本人の経験に基づく
- 業界事情に踏み込むため初学者には濃い
出版社
詳細情報なし
発売日
2022年10月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「ハウスメーカー営業初心者でも年間9棟」って、初心者向けなのに9棟ってハードル高くないですか? 私は未経験の側なので、正直すごいなって思います。
佐藤メバル
そこがこの本の誠実さで、著者の松川ツヨシ自身、契約が取れず自分を責めて、精神的にも肉体的にもつらい時期があったと書いている。
だからこそ、体系的でわかりやすいマニュアルがあればと本気で思ったんだ。
橘ナナミ
元ハウスメーカー勤務の不動産業者役員、という経歴も気になります。現場を分かっている人が書いているなら、説得力がありそうです。
佐藤メバル
年間7〜9棟の契約、10棟前後の引き渡しを重ね、新卒3年目で副店長になり、当時の上司と不動産会社を経営し、大企業では新規エリア開拓にも入っている。
現場のつらさを知っている人が書いた手順書だから、会話のテンプレートに沿って話せば進められる形になっている。
未経験で不安な人ほど、最初の一冊に向くよ。

ハウスメーカー営業革命 たった一回の土地案内でお客さんの方から「買付を入れたい」と言ってくる方法
石川智忠 著|株式会社K・E Media
土地がまだ決まっていないお客様をどう動かすかに、一冊まるごと使っている。著者の石川智忠は、6ヶ月契約0棟のどん底を経験したのち、たった1回の土地案内でお客様の方から「買い付けを入れたい」と言われるようになったという。無理なクロージングをしないのが前提だ。土地なし客の心理を逆に利用するという発想で、信頼獲得、心理誘導、土地の探し方、究極の土地案内、きっかけトークと章が続き、巻末にはトーク事例の確認集が付く。口下手な人を想定しているのが他の本と違う。
こんな人におすすめ
土地探しの段階で止まっているお客様を多く抱え、案内しても決まらないと悩む人。口下手で押しの強い営業が苦手な場面に向く。入社1カ月の新人でも使えたという前提で書かれているので、経験が浅い人にも手が届く。
良い点
- 土地なし客に特化した珍しい構成
- クロージングに頼らない手法である
- 巻末にトーク事例の確認集がある
気になる点
- 対象が土地探しの顧客に限られる
- 心理テクニックの実践に慣れが要る
- 既存のノウハウ本とは発想が逆になる
出版社
株式会社K・E Media
発売日
2015年2月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
「土地なし攻略」って書いてあって、そこだけ切り取る本があるんだ、と思いました。土地が決まってないお客様って、そんなに大変なんですか?
佐藤メバル
大変なんだよ。「土地がなぁーい」で止まってしまうお客様が多くて、そこを動かせないまま失注する営業マンが多い。
著者の石川智忠は、6ヶ月契約0棟のどん底を経験したあと、たった1回の土地案内で、お客様の方から「買い付けを入れたいんですけど」と言われるようになったと書いている。
橘ナナミ
でも、こちらの誘導だとバレたら逆効果ですよね。心理テクニックって、うまく使わないと危ない気もします。
佐藤メバル
だから無理なクロージングをしないのが前提になっている。土地なし客の心理を逆に利用するという発想で、信頼獲得、心理誘導、土地の探し方、究極の土地案内、きっかけトークと章が続き、巻末にトーク事例の確認集まで付く。
口下手で押しが弱い人を想定しているのが、他の本と大きく違うところだね。

住宅営業・KKS改革で2倍売れる (KOU BUSINESS)
森鶴夫 著|こう書房
著者の森鶴夫は、業界歴35年の結論をまとめた『住宅営業バイブル』を書いた人でもある。こちらはこう書房から出た261ページで、タイトルに「2倍売れる」と掲げ、KKS改革という言葉を軸にする。バイブルが189ページだったのに対し、約70ページ厚い。要点を絞った前者に対して、こちらは別の角度から営業の組み立てを掘り下げる位置づけと考えると選びやすい。二冊を並べて、今の自分に合うほうから入るのが現実的だ。
こんな人におすすめ
『住宅営業バイブル』を読んで、もっと詳しく同じ著者の考えを追いたい人。すでに基本の手順は身についていて、売上を倍にする段取りを組み直したい場面に向く。森鶴夫の名前で本を探していた人の、次の一冊としても自然だ。
良い点
- 同じ著者による厚めの一冊である
- 261ページで掘り下げが期待できる
- 売上を倍にする視点が打ち出されている
気になる点
- 内容紹介が短く詳細は開いての確認
- まずバイブルから読むのが順当
- KKS改革の意味は本文で確かめることになる
出版社
こう書房
発売日
1996年7月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
あれ、この本の著者、さっき紹介した『住宅営業バイブル』と同じ森鶴夫ですよね。同じ人の本を二冊並べるのって、ありなんですか?
佐藤メバル
ありだよ、というより相性がいい。こちらはこう書房から出た261ページで、タイトルに「2倍売れる」とあるから、伸ばす段階の人が想定されている。
橘ナナミ
ページ数も、バイブルの189ページより多いですね。でも内容紹介が短いので、どんな本なのかは開いてみないと分からない感じですか?
佐藤メバル
約70ページ厚い。要点を絞ったバイブルに対して、こちらは別の角度から掘り下げる位置づけと考えると選びやすい。
公開されている紹介が短いので、まずバイブルで骨組みを入れてから、こちらで厚みを足す順番が無理がないと思うよ。

SNSで家を売る 「タイパ時代」の営業術
宮内和也 著|クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
¥1,870(税込)
かつてお客様は7社ほどの展示場を回ったが、いまは平均2.8社。初回の商談が事実上の決勝戦になった——この変化から始まる。お客様は時間効率を重視し、無駄な説明を嫌う。そこで問われるのは「何を買うか」ではなく「誰から買うか」で、住宅購入の決め手の約7割は営業担当者だという。展示場に来る前に勝負を決める「0次接客」、LINE営業、営業インスタ、アンバサダー・マーケティング、利益を守るコストダウンまで踏み込む。SNS前提の営業術として、既存の対面ノウハウ本と一線を画す。
こんな人におすすめ
展示場に来る前の段階でお客様と接点を持ちたい人。InstagramやLINEを個人の営業に使いたいのに、何を発信すればいいか決められない場面に向く。集客と商談の前後、そして利益までを一人で見ている経営者や店長にも参考になる。
良い点
- 2.8社時代の変化を前提にしている
- 0次接客から商談後まで一冊で追う
- SNSと対面をつなぐ構成になっている
気になる点
- 発信を続ける体力が要る
- 対面の基本は別の本で補いたい
- 担当者の個人アカウント前提になる
出版社
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
発売日
2025年12月
ページ数
詳細情報なし
橘ナナミ
7社回っていたのが2.8社って、数字を見ただけでゾッとしました。選ばれる前に終わっているってことですよね。
佐藤メバル
そういうこと。だから初回の商談が事実上の決勝戦になっている。しかもお客様は時間効率を重視していて、効率の悪い商談や、求めていない説明を嫌う。
橘ナナミ
じゃあ、説明がうまいだけでは足りないんですね。SNSなんてやったことないんですけど、間に合いますか?
佐藤メバル
問われるのは「何を買うか」ではなく「誰から買うか」で、住宅購入の決め手の約7割は営業担当者だというデータを引いている。
展示場に来る前に勝負を決める「0次接客」という考え方から、LINE営業、営業インスタ、アンバサダー・マーケティング、利益を守るコストダウンまで一冊で扱う。対面の前に何をするかの本だね。
年次別・キャリア段階別の読書ロードマップ
橘ナナミ
本を順番に読んでいくとしたら、佐藤さんならどう並べますか?
佐藤メバル
入社から半年は、『住宅営業の教科書』で一日の行動やマナーの型を入れ、並行して『「貴方から家を買いたい」と言われる住宅営業マンになれる50のヒント』で「人は商品ではなく担当者から買う」という感覚をつかむ。1年目から3年目は『住宅営業は初回面談が9割』のような初回面談の型、そして『ハウスメーカー営業初心者でも年間9棟を達成した営業術』で会話のテンプレートを体に入れる。
橘ナナミ
そこから先は、数字を作る本と、人を動かす本に分かれそうですね。
佐藤メバル
そう。3年目以降は『日本一住宅を売っている営業マンの営業の手帳』で紹介の循環を組み立て、『ハウスメーカー営業革命』や『住宅営業でトップになるために「やらない」5つのこと』で自分の商材に合う戦術を選ぶ。5年目以降や管理職なら『住宅営業バイブル』や『住宅営業・KKS改革で2倍売れる』のように、判断の軸そのものを扱う本に進む。数字を作る本と、マインドを支える本を交互に読むのが長く続くコツだよ。
顧客理解と隣接知識——2025年の鮮度まで押さえる
橘ナナミ
住宅営業の本だけで足りるんでしょうか。ローンや間取りの話も出てきますよね。
佐藤メバル
足りない。お客様は「家が欲しい」のではなく「この予算で、この土地で、納得できる暮らしができるか」を見ている。だから資金計画やローンの考え方、土地の見方、間取りの読み方を扱う本は隣に置いておきたい。『頼みたくなる住宅営業になれる本』には、なぜ予算オーバーになるのか、総予算の計算のしかた、土地の広さの見当のつけ方まで書かれている。ここが弱いと、提案そのものが信用されない。
橘ナナミ
顧客側の本を読むのも大事ですか?
佐藤メバル
とても大事。お客様はハウスメーカーの比較本を読んで、複数の会社を絞り込んでから来る。相手が何を比較しているかを知ると、こちらの説明の順番が変わる。逆算して提案に変える——これが顧客理解の実務的な使い方だね。
橘ナナミ
鮮度は、やっぱり気にしたほうがいいですよね。
佐藤メバル
基本の接客は古い本でも古びない。でも省エネの基準や融資の前提、SNSの使い方は動く。『SNSで家を売る』のように、展示場に来る前にお客様が会社を絞る前提で書かれた本は、この変化を踏まえている。出版年が古い本は、前提がずれていないかだけ確認して読むといい。
読みっぱなしを防ぐ実践法と、選書のNG
橘ナナミ
読んでも実行できていない気がします。どうすれば?
佐藤メバル
1冊につき1つ、明日の商談で試す行動を決める。たとえば「お客様の不安を先に言葉にする」なら、それだけを1週間続ける。余裕があれば同僚とロープレや読書会をやって、実際の初回接客を再現してみる。読んで満足するのがいちばんもったいない。
橘ナナミ
選ぶときに避けたほうがいい本はありますか?
佐藤メバル
あります。ひとつは、自社の業態に合わない本。建売中心なのに土地探しの伴走ノウハウだけを真似すると、お客様との温度差が出る。もうひとつは、著者の出自が不明なまま「稼げる」とだけ訴える本。誰がどんな現場を歩いた人なのかが分からない本は、手の届く範囲で慎重に。そして、版が古いまま法改正前の前提で書かれた本を、そのまま信じること。この3つは避けてほしい。
よくある質問
ハウスメーカー営業の新人が最初に読むべき本は?
橘ナナミ
ハウスメーカー営業の新人が最初に読むべき本はについて教えてください。
佐藤メバル
まず『住宅営業の教科書』で一日の行動や第一印象、OBのお客様の扱いといった基本の型を入れ、同時に『「貴方から家を買いたい」と言われる住宅営業マンになれる50のヒント』を読むのがおすすめです。後者は新人営業マン・スランプの中堅・育成するマネージャーの3人のために書かれたと明記されていて、初回面談で何を話すかが具体的に分かります。
注文住宅の営業に役立つ本は?
橘ナナミ
注文住宅の営業に役立つ本はについて教えてください。
佐藤メバル
土地なしのお客様の案内に章を割いている『ハウスメーカー営業革命』、新築木造住宅の営業出身の著者が「営業をしない」考え方をまとめた『住宅営業でトップになるために「やらない」5つのこと』が向いています。注文住宅は競合が必ず出る商材なので、土地案内と初回接客の型を持っている本を選ぶと現場で使いやすいです。
営業マインドが折れないようにするにはどんな本がいい?
橘ナナミ
営業マインドが折れないようにするにはどんな本がいいについて教えてください。
佐藤メバル
『頼みたくなる住宅営業になれる本』は、住宅が知識や経験と同じくらい人間性の影響を受ける商材だと説き、新人がベテランに勝つ余地を具体的に示しています。『住宅営業の教科書』にもモチベーションやちょっとした工夫を扱う章があるので、数字が動かない時期に読み返すと立て直しやすいです。
紹介営業を増やすにはどんな本を読めばいい?
橘ナナミ
紹介営業を増やすにはどんな本を読めばいいについて教えてください。
佐藤メバル
『日本一住宅を売っている営業マンの営業の手帳』が定番です。田中敏則さんは、飛び込みでも来店でも広告でもなく、お客様の周囲にいる新しいお客様に気づくご紹介営業こそめざすべき道だと書いています。紹介は焦らず信頼を得ることだけを心がける、という指針が実務の拠りどころになります。
住宅営業の本は古いものと新しいもの、どちらを選ぶべき?
橘ナナミ
住宅営業の本は古いものと新しいもの、どちらを選ぶべきについて教えてください。
佐藤メバル
接客や第一印象、紹介営業の考え方は古い本でも古びません。一方で、省エネの基準や融資の前提、SNSやオンライン商談の使い方は変化が早い領域です。基本書は読み継がれているものを、集客や顧客接点の本は出版年を確認して新しいものを、と役割を分けて選ぶのが安全です。
読んだ内容を実務に活かすコツは?
橘ナナミ
読んだ内容を実務に活かすコツはについて教えてください。
佐藤メバル
1冊につき1つだけ、次の商談で試す行動を決めることです。たとえば「お客様の不安を先に言葉にする」と決めたら1週間それだけを続ける。余裕があれば同僚とロープレや読書会を開き、初回接客の場面を再現してみてください。読了冊数より、実行した行動の数が成績に効きます。
宅建やFPなど資格の本も読むべき?
橘ナナミ
宅建やFPなど資格の本も読むべきについて教えてください。
佐藤メバル
資格の取得可否は置いておいて、資金計画やローンの前提、土地の見方を知っておくのは提案力に直結します。『頼みたくなる住宅営業になれる本』には、なぜ予算オーバーになるのか、総予算の計算のしかた、希望の広さに必要な土地の見当のつけ方まで書かれています。隣接知識の本は1冊は手元に置いておきたいところです。
Kindle Unlimitedで読める住宅営業の本はある?
橘ナナミ
Kindle Unlimitedで読める住宅営業の本はあるについて教えてください。
佐藤メバル
『お客様から愛される!初回接客の具体例15選VOL.1』はKindle Unlimitedに対応していると明記されています。初回接客に絞った短めのシリーズなので、展示場に出る前の予習に向きます。ただし対象作品は時期で入れ替わるため、読む前に最新の対応状況を確認してください。
まとめ
橘ナナミ
今日の話、思っていたよりずっと奥が深かったです。住宅営業の本って、テクニック集だと思っていました。
佐藤メバル
入口はテクニックでいいんだよ。でも最後は「誰から買いたいか」に戻ってくる。『SNSで家を売る』にも、住宅購入の決め手の多くは営業担当者だと書かれていたね。本はその担当者を育てるための道具だ。
橘ナナミ
そう思うと、読む順番も変わりました。まず型、次に会話、そして顧客の判断軸。
佐藤メバル
そう。型のないところに個性は出ないからね。書店員時代、住宅コーナーの前で立ち止まる若い営業さんに「まずこの一冊」と渡すのが好きだった。渡した本の背表紙が、後日すり減って戻ってくるのを見るのがいちばん嬉しかった。
橘ナナミ
いい話です……。じゃあ私も、まず1冊から始めます。
佐藤メバル
うん。家づくりと同じで、本も一度に全部は建たない。基礎を打って、柱を立てて、内装はあとから整えればいい。読み重ねた一冊ずつが、お客様の前で話すときの土台になっていくよ。
