この本を一言で言うと
「会計がわからんで経営ができるか」——稲盛和夫がゼロから経営の財務原則を学んで構築した独自の会計哲学と、キャッシュフロー経営の実践書。
この本の概要
「会計がわからんで経営ができるか」——稲盛和夫はこの言葉で本書を象徴する。理系出身の技術者として京セラを創業した稲盛氏は、経営者になってから会計を独学で習得した。その過程で既成の会計理論に疑問を持ち、自分なりの原則を作り上げた。それをまとめたのが本書だ。
本書の核心は「会計の本質はキャッシュである」という主張にある。利益が出ていても現金がなければ会社は死ぬ。この単純な真理を徹底することが、京セラが一度も資金難に陥らなかった理由だと著者は言う。
「一対一対応の原則」(取引には必ず証拠書類を)、「透明な経営」(経営状態を全社員に開示する)、「筋肉質の経営」(不要な固定費を持たない)など、稲盛会計の基本原則が平易な言葉で解説されている。
財務諸表の読み方といった技術的な話ではなく、「なぜキャッシュが重要か」「利益と現金の違いは何か」という根本的な理解を与えてくれる一冊。経営者が最初に読むべき会計入門書として30年以上読み継がれているロングセラー。
黒字倒産の怖さを初めて骨の髄まで理解できた
飲食で20年やってきて、3店舗から今は12店舗になった。でも正直、会計のことは税理士に丸投げしてきた。「利益が出てればいいだろ」って。
この本を読んだのは、10年前に店舗拡大の時期に資金繰りがきつくなって、「なんで売上が上がってるのにカネが足りないんだ」と焦ったのがきっかけ。
読んでわかった。「利益=キャッシュ」じゃないんだと。設備投資したら減価償却が続くけどその分の現金は一気に出ていく。在庫を積んだら利益の計算に関係なく現金は減る。当たり前のことだけど、言葉にして説明してもらって初めて腑に落ちた。
「稲盛七原則」ってのがあって、その中の「キャッシュフロー重視」と「一対一対応」は今でも社内ルールとして生きている。全スタッフに1万円以上の出費には必ずレシートと理由を書いて提出させるようになって、費用の無駄遣いが格段に減った。
分厚い財務の教科書より100倍わかりやすい。会計アレルギーの経営者にこそ読んでほしい。
— 飲食チェーンの創業社長・林(52歳、福岡)
この本で学べること
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本の目次
- 1第1章: 経営者と会計
- 2第2章: キャッシュ重視の経営
- 3第3章: 一対一対応の原則
- 4第4章: 筋肉質の経営体質
- 5第5章: 収益性の管理
- 6第6章: 透明な経営と情報共有
- 7第7章: 稲盛会計の基本原則
良い点・気になる点
良い点
- ○財務の専門知識がない人でも読める平易な解説
- ○「なぜキャッシュが重要か」という根本原理から説明している
- ○30年以上読み継がれた実績があり信頼性が高い
気になる点
- △財務会計の詳細(IFRS対応など)や具体的な財務分析手法は扱っていない
- △成長段階の企業特有の資金調達・財務戦略については触れていない
みんなの評判・口コミ
★★★★★5.0
会計を「数字の報告」としか思っていなかったが、「経営の羅針盤」として使えるものだと初めてわかった。特にキャッシュフローと利益の違いの説明がクリアで、翌日から経営判断の基準が変わった。
★★★★★4.5
ベンチャーは成長優先でキャッシュを軽視しがちだが、この本を読んでからは毎月の資金繰り表を自分で管理するようになった。シンプルな原則ほど守り続けることが重要だと実感している。
★★★★★4.0
クライアント経営者への推薦図書として使っている。専門書より読みやすく、会計の本質を掴んでもらうには最適。ただし現代の財務諸表分析には別途学習が必要。
★★★★★3.5
学術的な会計理論ではなく、実務経営者の視点からの会計入門として価値がある。稲盛氏独自の「実学」として、教科書に載らない経営の現実を学べる。
著者について
こんな人におすすめ
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よくある質問
Q. 簿記・会計の知識が全くなくても読めますか?▼
A. はい、読めます。本書は専門的な会計知識を前提にしていません。「なぜお金の管理が経営に重要か」という原則論から始まり、平易な言葉で解説されています。
Q. アメーバ経営と合わせて読んだ方がいいですか?▼
A. 合わせて読むとより深く理解できます。アメーバ経営の「時間当たり採算」という指標は、本書のキャッシュ・採算重視の考え方と直結しています。両書は相互補完的です。
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