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【要約・書評】『ビジネスモデル全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)』の評判・おすすめポイント

三谷宏治|||0ページ

4.0
(4件)

この本を一言で言うと

14世紀メディチ家から現代のプラットフォーム企業まで、700年のビジネスモデル革新史を通じて「儲けの仕組み」の本質と進化を解読する。

この本の概要

「経営戦略全史」でビジネス書大賞を受賞した三谷宏治が、今度はビジネスモデルの変遷に焦点を当てた意欲作。14世紀イタリアのメディチ家から始まり、江戸時代の三井越後屋、フォードのT型車、ジレットの替刃モデル、マクドナルドのフランチャイズ、そしてAmazon・Appleなど現代のプラットフォーム企業まで、700年に及ぶビジネスモデル革新の歴史を一気読みできる。 著者は各時代のビジネスモデルを「誰に、何を、どう提供するか」という3軸で分解し、先人たちがいかに既存の常識を覆しながら新しい稼ぎ方を生み出してきたかを鮮やかに描く。単なる歴史の羅列ではなく、各モデルの「なぜそれが革新だったのか」という本質を抽出し、現代への教訓を引き出す構成が秀逸だ。 ビジネス書大賞・ハーバードビジネスレビュー読者が選ぶベスト経営書(2013年第1位)と前著の受賞実績を受けて登場した本書も、高い評価を得ている。歴史から経営の原理原則を学ぶ知的刺激に満ちた一冊。

スタートアップの「新しいビジネスモデル」が、実は700年前から繰り返されていた

最近うちの会社でも「新しいビジネスモデルが必要だ」という話が出てきた。でも「新しいモデル」って具体的に何?ってなって、この本を手に取った。 読んで一番驚いたのは、「プラットフォームモデル」も「サブスクリプション」も「フリーミアム」も、実は何百年も前から形を変えて存在していたという事実。ジレットが1900年代初頭に「本体安く・替刃で稼ぐ」モデルを発明したとき、これは今のプリンターインクと全く同じ構造。歴史が繰り返されてる感じ。 日本の事例として江戸時代の三井越後屋が出てくるのが特に面白かった。「現金掛け値なし」という当時の常識破りは、今のアマゾンの低価格透明性戦略と本質的に同じだという指摘は目から鱗だった。 学術書ではないので理論的な深みは限られるけど、「大きな流れ」を掴む読み物としては抜群。新規事業のアイデアに詰まったときに再読したくなる本。ちょっと値段は高いけど、価値はある。

IT企業マーケター・西田(35歳)

この本で学べること

ビジネスモデルの本質は「誰に・何を・どのように提供するか」という3軸の組み合わせ

ビジネスモデルの本質は「誰に・何を・どのように提供するか」という3軸の組み合わせであり、700年間この構造は変わっていない

プラットフォーム・フリーミアム・サブスクリプションなど現代的とされるモデルの多く

プラットフォーム・フリーミアム・サブスクリプションなど現代的とされるモデルの多くは歴史上の先例がある

ビジネスモデル革新は多くの場合、既存業界の「常識」を1つ覆すことから始まる

ビジネスモデル革新は多くの場合、既存業界の「常識」を1つ覆すことから始まる

技術だけではなく「誰が何をどう受け取るか」というデザインの変化がモデル革新の核心

技術だけではなく「誰が何をどう受け取るか」というデザインの変化がモデル革新の核心

失敗したビジネスモデルから学ぶことで、現代のモデルが機能する条件が見えてくる

失敗したビジネスモデルから学ぶことで、現代のモデルが機能する条件が見えてくる

本の目次

  1. 1序章: ビジネスモデルとは何か
  2. 2第1部: 中世・近世のビジネスモデル革新(メディチ家〜三井越後屋)
  3. 3第2部: 産業革命期のモデル革新(フォード・テイラー時代)
  4. 4第3部: 20世紀のモデル革新(GM・P&G・マクドナルド)
  5. 5第4部: デジタル時代のモデル革新(Amazon・Apple・Google)
  6. 6終章: ビジネスモデル革新の原則

良い点・気になる点

良い点

  • 700年の歴史を通じてビジネスモデルの原理原則が浮かび上がる知的刺激
  • 日本の事例(三井越後屋など)が含まれており、身近な文脈で歴史が理解できる
  • 前著「経営戦略全史」と同じ著者の視点で、経営の大局観を一貫したスタイルで学べる

気になる点

  • 歴史読み物的な構成のため、即時に使えるフレームワークや実践ツールを求める読者には物足りない
  • 扱う時代が広く、各事例の深掘りが浅めで「知った気になる」リスクがある

みんなの評判・口コミ

4.5

「自分が考えている新しいビジネスモデル」が実は百年前にも試みられていたと知って、逆に勇気が出た。成功した事例の共通点を抽出して自社に当てはめるヒントになった。

4.0

学部生に経営学の面白さを伝えるテキストとして使った。歴史的な展開が読み物として面白く、難しい理論を押し付けずに概念を伝えられる。導入教材として優秀。

4.0

プラットフォームやサブスクリプションの歴史的な文脈を理解することで、現代ビジネスへの解像度が上がった感覚がある。新規事業会議の事前読書として推薦できる。

3.5

読み物として面白い。ただ値段の割に内容の密度はそれほど高くなく、実務的なツールはほぼない。教養としてビジネス史を楽しみたい人向け。

著者について

こんな人におすすめ

新規事業のアイデア発想に歴史的視野が欲しいビジネスパーソン

新規事業のアイデア発想に歴史的視野が欲しいビジネスパーソン

ビジネスモデルの構造を概念的に理解したい経営者・起業家

ビジネスモデルの構造を概念的に理解したい経営者・起業家

経営史・ビジネス史に興味のある知的好奇心旺盛なビジネス読者

経営史・ビジネス史に興味のある知的好奇心旺盛なビジネス読者

よくある質問

Q. 「経営戦略全史」と内容は重複しますか?
A. 本書は「ビジネスモデル」、前著は「経営戦略理論」に焦点を当てており、取り上げる対象が異なります。前著が学者・コンサルタントの理論の歴史を扱うのに対し、本書は実際の企業の稼ぎ方(ビジネスモデル)の歴史を扱います。両書は補完的な関係にあり、セットで読むと経営の大局観がより深まります。
Q. 現代のデジタルビジネスについても扱っていますか?
A. はい、Amazon・Apple・Googleなど現代のプラットフォーム企業についても章を設けて分析しています。ただしリアルタイムな最新動向は扱っておらず、出版時点(2014年)での分析となります。

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