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【要約・書評】『[新版]企業戦略論【上】基本編 戦略経営と競争優位』の評判・おすすめポイント

ジェイ B.バーニー|||0ページ

4.0
(4件)

この本を一言で言うと

RBV(資源ベース戦略論)の第一人者バーニーが、VRIOフレームワークを軸に競争優位の源泉を体系的に解説したビジネススクールの決定版テキスト。

この本の概要

経営戦略論の中で最も影響力の高いテキストブックのひとつ。著者のジェイ・B・バーニーは「資源ベース戦略論(RBV:Resource-Based View)」の旗手として知られ、本書はその理論を体系的に学べる唯一無二の教科書だ。 上巻となる基本編では、「戦略とは何か」という問いを出発点に、競争優位の概念、外部環境分析(産業組織論的アプローチ)、そしてRBVの核となるVRIOフレームワークを段階的に解説する。VRIOとは、経営資源が「価値(Value)」「希少性(Rarity)」「模倣困難性(Inimitability)」「組織(Organization)」を備えているかを問う分析ツールで、自社の強みが持続的な競争優位につながるかを評価するための強力な枠組みだ。 本書はポーター流の「産業構造分析」と「資源ベース戦略論」を相補的なものとして提示し、戦略論の二大潮流を統合的に学べる構成になっている。アメリカのビジネススクールで長年定番テキストとして使われてきた内容を、岡田正大氏が丁寧に日本語訳した信頼性の高い一冊。

「強みって何?」に答えてくれる本。重いけど読む価値ある

正直、分厚くて最初は敬遠してた。でも指導教官に「戦略論やるなら必読」と言われてしぶしぶ読んだら、思いのほかちゃんとした本だった。 VRIOフレームワーク、これ本当に便利。「うちの会社の強みって何?」って聞かれたとき、なんとなく答えてたやつをちゃんと分解して考えられるようになった。価値があって、希少で、まねできなくて、組織で活かせる。この4条件を満たしてはじめて持続的競争優位になる、っていう論理は明快だと思う。 ポーターとRBVの関係を整理してくれてるのも助かった。「どっちが正しいの?」って混乱してた人間には、「補完関係にある」という整理は目から鱗だった。 一方で教科書的な文体は読みやすくはない。ケーススタディも米国企業が中心で、日本企業の事例が少ない。ゼミやMBAの授業と並行して読むと吸収しやすい。独学で一人で読むのはしんどいかも。でも基礎体力としての価値は本物だと思ってる。

国内大学院(経営学)修士1年・木村(25歳)

この本で学べること

RBV(資源ベース戦略論)は「なぜ同じ産業内でも企業間の業績差が生じるか」を経営

RBV(資源ベース戦略論)は「なぜ同じ産業内でも企業間の業績差が生じるか」を経営資源の異質性で説明する理論

VRIOフレームワーク

価値(V)・希少性(R)・模倣困難性(I)・組織(O)の4要件を満たす資源のみが持続的競争優位を生む

ポーターの産業構造分析とRBVは競合するのではなく、外部環境と内部資源の両側面を

ポーターの産業構造分析とRBVは競合するのではなく、外部環境と内部資源の両側面を分析する補完的フレームワーク

模倣困難性の源泉には、因果関係の曖昧さ・歴史的経緯・社会的複雑性などが含まれる

模倣困難性の源泉には、因果関係の曖昧さ・歴史的経緯・社会的複雑性などが含まれる

組織ケイパビリティ(組織が資源を活用する能力)が競争優位の実現には不可欠

組織ケイパビリティ(組織が資源を活用する能力)が競争優位の実現には不可欠

本の目次

  1. 1第1章: 戦略とは何か
  2. 2第2章: 外部環境分析
  3. 3第3章: 内部資源・ケイパビリティ分析
  4. 4第4章: VRIOフレームワーク
  5. 5第5章: 競争優位の持続可能性
  6. 6第6章: 戦略策定のプロセス

良い点・気になる点

良い点

  • RBVとVRIOフレームワークを体系的に学べる唯一のテキスト
  • ポーターの産業構造分析との関係も整理されており、戦略論の全体像が把握できる
  • アカデミックな厳密さを保ちつつ、実務事例で理論を検証する構成

気になる点

  • 教科書的文体でボリュームが大きく、通読には相当な時間と気力が必要
  • 米国企業中心の事例が多く、日本のビジネス環境への直接適用には読み替えが必要

みんなの評判・口コミ

4.5

授業のテキストとして使用。VRIOフレームワークは実際のケーススタディで何度も使った。理論的な厳密さがあるので、なぜその戦略が機能するかを言語化できるようになる。

4.0

クライアントの強みを分析する際の思考の土台になっている。ただ実際のプロジェクトでは「模倣困難性の源泉はどこか」を特定することが一番難しい。本書の理論はそのヒントを与えてくれる。

4.5

翻訳の質が高く、日本語として読みやすい。原著の論旨が損なわれていない点も評価できる。学部上級生から大学院生まで幅広く使えるテキスト。

3.5

理論として非常に参考になるが、米国の事例が中心で日本の製造業に直接当てはめにくい部分がある。VRIOの概念自体は実務でも使えるので読む価値はある。

著者について

こんな人におすすめ

MBA・経営学大学院で経営戦略を本格的に学んでいる学生

MBA・経営学大学院で経営戦略を本格的に学んでいる学生

コンサルタントや経営企画として理論的なバックグラウンドを強化

コンサルタントや経営企画として理論的なバックグラウンドを強化したい実務家

「自社の強みとは何か」を論理的に分析するフレームワークを身に

「自社の強みとは何か」を論理的に分析するフレームワークを身につけたい経営者

よくある質問

Q. 上・中・下巻のうち、どこから読むべきですか?
A. 上巻(基本編)が理論の土台となるため、必ず上巻から読んでください。上巻でVRIOと競争優位の概念を理解したうえで、中巻(事業戦略編)、下巻(全社戦略編)と進むと体系的に学べます。
Q. ポーターの競争戦略と内容は重複しますか?
A. 重複する部分もありますが、本書はRBV(内部資源)の視点を中心に据えており、ポーターが強調する産業構造(外部環境)との補完関係として整理しています。両書を読むことで戦略論の二大潮流を統合的に理解できます。

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