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【要約・書評】『戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)』の評判・おすすめポイント

三枝 匡|||0ページ

4.5
(4件)

この本を一言で言うと

36歳のMBA保有者が低迷する医療機器事業に乗り込み、戦略と実行力でシェアを逆転させた実話をベースにした、日本最高水準の戦略実践ストーリー。

この本の概要

ミスミグループ本社シニアチェアマン・三枝匡が、自身の30代の実体験を基に書き上げた戦略小説の傑作。主人公の広川洋一は米国MBA取得後、赤字続きの医療機器事業部に乗り込み、市場分析・セグメンテーション・組織変革を通じてシェアを20%から53%へと逆転させる。ストーリーの合間に「戦略ノート」として著者が理論的解説を加える構成で、プロダクトライフサイクル・ルート1/3症候群・セグメンテーションの原則など実践的な戦略論が自然に身につく。BCG創業メンバーとして培った戦略知識と、現場のドラマを融合させた他に類を見ない一冊。

業種が違うのに「うちの話だ」と思った

医療機器業界に20年いる。この本を読んだのは上司に勧められたからで、最初は「古い本だな」と思っていた。読み始めたら止まらなかった。 主人公の広川が乗り込んだ事業部の状況——士気が低い営業、競合の動向を把握していない幹部、競争相手より自社の都合が優先される文化——が、自分の事業部と重なりすぎて怖かった。「生ぬるい会社の特徴」として著者が書いていることが、そのまま自社のことだった。 「戦略はシンプルか」という章が一番刺さった。複雑な戦略は実行できない。社員が理解して動けるくらいシンプルに削ぎ落として初めて戦略になる、という話。うちが毎年作る「重点施策10項目」が、戦略じゃなかったと気づいた瞬間。 読んだのが10年前で、今回読み直したら刺さる部分が変わっていた。当時は分析の話が刺さり、今は組織変革の話が刺さる。その時の課題によって学べる本。

医療機器メーカーの事業部長・中村(44歳)

この本で学べること

本の目次

  1. 1プロローグ: 日本企業の泣きどころ
  2. 2第1章: 飛び立つ決意
  3. 3第2章: パラシュート降下
  4. 4第3章: 決断と行動の時
  5. 5第4章: 飛躍への妙案
  6. 6第5章: 本陣を直撃せよ
  7. 7第6章: 戦いに勝つ
  8. 8エピローグ: 30代のチャレンジ

良い点・気になる点

良い点

  • ビジネス小説形式で戦略理論が自然に入ってくる——難解な理論書より圧倒的に読みやすい
  • 現場での葛藤・判断・実行プロセスが生々しく描かれ、追体験できる
  • 初読と再読で刺さる部分が変わる——成長に応じて何度でも読み直せる

気になる点

  • 成功ストーリーが順調すぎるという批評もあり、失敗や挫折の描写が少ない
  • 医療機器という特定業界の話で、自社業界と遠い読者はイメージしにくい場合がある

みんなの評判・口コミ

4.5

セグメンテーション・絞りと集中の理論が実際の現場でどう機能するかを追体験できる。クライアントの支援に使えるフレームが自然に身についた。

5.0

10年以上前に読んで血肉になった本。読み直すたびに新しい発見がある。業種が違っても「組織の泣きどころ」は共通で、自分の現場に当てはめながら読める。

4.0

入試対策の事例研究として読んだが、戦略論の実践的な感覚をつかむのに最適だった。ケース面接で使えるフレームも豊富。

4.5

管理職になった直後に読んだ。分析力だけではなく実行力と組織を動かす力が必要だという現実を、小説の形式で腹落ちさせてくれた。

著者について

こんな人におすすめ

よくある質問

Q. 小説形式ですが、ビジネス書として学べますか?
A. はい。ストーリーの合間に「戦略ノート」として著者が理論を解説するパートがあり、フィクションを通じて実践的な戦略論が身につきます。楠木建氏も推薦している良書です。
Q. 『V字回復の経営』との違いは何ですか?
A. 本書は若手・ミドルの視点から戦略を「作り・実行する」プロセスを描き、V字回復はより大規模な組織変革を扱います。本書→V字回復の順で読むと理解が深まります。

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