Shelfy
世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養 - MAIN

【要約・書評】『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』の評判・おすすめポイント

山本 博文|||0ページ

★★★★4.5
(4件)

この本を一言で言うと

産地の政治経済からサプライチェーン、淹れ方まで一杯の裏側を丸ごと学べる入門書——コーヒーを「ビジネス教養」として捉え直すと、毎朝の一杯が世界とつながる

この本の概要

本書は、株式会社坂ノ途中で海ノ向こうコーヒー事業の開発責任者を務める山本博文氏による、コーヒーをビジネス教養として体系的にまとめた一冊だ。元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄氏の推薦を受けており、趣味のコーヒー本とは一線を画す「仕事にも活きるコーヒーの知識」が詰まっている。 第1部では、世界のビジネスエリートがなぜコーヒーを重視するのかという問いを出発点に、コーヒーの基礎を押さえつつ産地ごとの味わいと政治経済の関係を読み解いていく。エチオピア、ブラジル、コロンビアといった産地の味の違いには各国の政策や経済構造が深く絡んでおり、一杯のコーヒーを切り口に国際情勢が見えてくる構成が本書ならではの面白さだ。 第2部は、プロのテイスティング手法やサプライチェーンの全体像を通じて、コーヒーの味がどう作られるかを「生産と流通」の視点から掘り下げるパート。著者自身が産地を歩き、農家と向き合ってきた経験がベースにあるため、記述に現場のリアリティがある。スペシャルティコーヒーの評価基準やカッピングの手順もわかりやすく紹介されている。 第3部では、自宅での淹れ方や豆の選び方、コーヒーの歴史から産業の未来まで、日常に落とし込める実践知識を幅広くカバーする。フェアトレードやダイレクトトレードの実態、気候変動がコーヒー栽培に与えるインパクトなど、サステナビリティの観点も手厚い。読み終えたあとの一杯が、間違いなくそれまでとは違って感じられるはずだ。

商談前の雑談がコーヒーの話で盛り上がるようになった

正直、「コーヒーの教養」ってタイトルを見たときは「ビジネスエリート向け」って煽りに若干引いた。意識高い系のキラキラ本かなと。でも読んでみたら全然違って、コーヒーが好きな人間の「なんでこの豆はこの味なの?」にちゃんと答えてくれる本だった。これは良い意味で裏切られた。 自分がハンドドリップを始めたのは半年くらい前で、最初はYouTubeのレシピどおりに淹れてただけ。でもある日、エチオピアとブラジルの豆を同じ条件で淹れたら味が全然違って、「これ、なんでだろう」と。そのタイミングでこの本に出会った。第2部のサプライチェーンから味の違いを説明するパートがまさにそこにハマって、栽培環境や精製方法が味を決めるメカニズムを理解できた。ナチュラルとウォッシュドの違いとか、この本読むまで正直知らなかったんだよね。知ってからは豆屋で「これはウォッシュドですか?」とか聞くようになって、店員さんとの会話も広がった。 一番ぐっときたのは第1部の、産地と政治経済をつなげる話。エチオピアのコーヒーセレモニーの文化的な背景とか、ブラジルのコーヒー政策が世界の相場にどう効いてるかとか、フェアトレードの「きれいごと」じゃない現実にも踏み込んでいて、読んでて何度も手が止まった。著者の山本さんが坂ノ途中で実際に産地を回ってる人だから、書けることの解像度が違う。教科書的な解説じゃなくて、「あの農園のあの人が言ってた」みたいな肌触りがあるのがいい。 意外だったのが、仕事での変化。商談前のアイスブレイクでコーヒーの話を出すと想像以上に食いつきがいい。「この豆たぶんグアテマラですね、ナッツっぽい風味があるので」みたいな一言が出ると、「え、何者?」って顔される。先週なんか、お客さん側の部長がコーヒー好きだったらしくて、そこから30分くらい盛り上がってしまった。教養ってこういうことかと腑に落ちた。人とのつながりを作るための知識。 第7章のコーヒー産業の未来パートも地味に面白かった。生豆バイヤーとか品質管理とか、コーヒーにまつわる仕事の幅広さを知れたのは収穫。坂ノ途中ってどんな会社なんだろうと気になって調べたら、「100年先もつづく農業を」っていうミッションで、なるほどこの本のトーンの根っこはここかと妙に納得した。 あと、読んでから豆の買い方が完全に変わった。産地と精製方法を見て選ぶようになったし、パッケージ裏面の説明が読めるようになった。先日カルディで「コロンビア・ウィラ」を見つけて、「ウィラ県はコロンビアの南部で標高が高いから酸味がきれいなやつだな」ってわかる自分にちょっと感動した。知識が入ると選択が楽しくなるっていう、当たり前のことを実感してる。 304ページだけどスイスイ読める。ただ、ガチ勢には入門編の域を出ないかなとは思う。焙煎プロファイルの深い話とかを期待する人には物足りないかもしれない。でも「コーヒーにハマりかけてる、もう一歩踏み込みたい」って人にはど真ん中。週末のカフェに持っていく一冊として最高だった。

34歳・IT企業の営業マネージャー。半年前にハンドドリップを始め、週末はカフェ巡りをするようになった

この本で学べること

コーヒーは世界経済を映す鏡である

コーヒーは石油に次ぐ世界第2位の貿易品目であり、産地の政治体制や経済政策、気候変動が一杯の味に直結している。本書は各産地の背景を丁寧に掘り下げ、コーヒーを切り口に国際情勢を読み解く視点を与えてくれる。ビジネスパーソンの「教養」とは、こうした一杯の裏側を語れる知識だと著者は説いている。

サプライチェーンの理解が味の理解につながる

栽培・収穫・精製・輸送・焙煎・抽出というサプライチェーンの各工程が味にどう影響するかを体系立てて解説している。著者自身が生豆の輸入業や産地訪問で積み重ねてきたリアルな知見が随所に活きており、「なぜこの豆はこの味なのか」を論理で理解できるようになる。

フェアトレードとサステナビリティの現場感覚

フェアトレードやダイレクトトレードの仕組みを紹介するだけでなく、生産現場で実際に起きている課題や農家のリアルな声を著者の経験から伝えている。環境保護活動にも携わる著者ならではの視点で、消費者として「良いコーヒーを選ぶ」ことの本質的な意味を考えさせられる。

日常のコーヒーが変わる実践的な知識

豆の選び方、淹れ方のコツ、器具の違いによる味の変化まで、明日からすぐに試せる実践ノウハウが充実している。プロのカッピング手法を一般向けにかみ砕いた解説もあり、いつもの一杯を「なんとなく」から「理由のある一杯」に変えるヒントが詰まっている。

コーヒー産業の未来と新しい働き方

第7章では、コーヒー産業における多様なキャリアや新しい仕事のかたちにも踏み込んでいる。バリスタやロースターにとどまらず、生豆バイヤーや品質管理といった職種を紹介しつつ、気候変動対応やテクノロジー活用などコーヒーの未来を担う仕事の可能性を示している。

本の目次

  1. 1第1部 コーヒーで世界を広げる
  2. 2第1章 世界で活躍するビジネスパーソンにコーヒーが選ばれる理由
  3. 3第2章 意外と知らない、コーヒーの基礎知識
  4. 4第3章 産地ごとの味わいに学ぶ、コーヒーと政治経済の関係
  5. 5第2部 一杯のコーヒーを深く知る
  6. 6第4章 コーヒーの味の違いを楽しむプロの飲み方
  7. 7第5章 サプライチェーンから見る、コーヒーの味の作り方
  8. 8第3部 日常のコーヒーをもっと楽しむ
  9. 9第6章 淹れ方、選び方、歴史——いつものコーヒーが違って見える、知識と楽しみ方
  10. 10第7章 コーヒーの未来を作る仕事

良い点・気になる点

良い点

  • コーヒーの味・産地・経済・歴史を横断的に学べる構成で、一冊でコーヒーの全体像をつかめる
  • 著者が産地訪問や農家支援の実務経験者であり、教科書にはないリアルなエピソードが豊富
  • 専門用語が丁寧に解説されており、コーヒー初心者でも挫折せず読み進められる
  • ビジネスの文脈でコーヒーを捉え直す切り口が新鮮で、商談やネットワーキングの話題にも活かしやすい

気になる点

  • 焙煎技術や抽出理論を深掘りしたい上級者には、内容がやや広く浅く感じられる可能性がある
  • 「ビジネスエリート」というタイトルの割に、直接的なビジネススキル向上につながる内容は限定的

みんなの評判・口コミ

s
sho

メーカー営業

★★★3.5

コーヒーの入門書としてはかなり手堅くまとまっている一冊。産地ごとの特徴やサプライチェーンの構造は素直に勉強になった。ただ、タイトルの「ビジネスエリート」に引っ張られて読むと正直肩透かしを食らう。ビジネスに直結するノウハウというよりは、あくまでコーヒーの基礎知識本という印象が強い。スペシャルティコーヒーをすでにそこそこ飲んでいる人には物足りなさが残るだろう。304ページの割にテンポよく読めるのは美点で、初心者が最初に手に取る一冊としては悪くない。

こーた

マーケター

★★★★4.0

毎日コーヒー飲んでるのに、産地の政治経済の話とかフェアトレードの裏側とか全然知らなくてちょっとショック受けた。普段の一杯の後ろにこんな複雑な世界があったのかと。著者が実際に産地を歩いてる人だから書いてることにリアリティがあって、読んでて引き込まれる。カッピングのやり方とか豆の選び方とか、実践的なパートも参考になった。強いて言えば、おすすめの銘柄とかショップの紹介がもう少しあったら嬉しかったかな。

のり

ソリューション営業

★★★★4.5

元スターバックスジャパンCEOの岩田松雄氏が推薦しているという点に惹かれて手に取った。結果として、期待を上回る読み応えだった。とりわけ第1部のコーヒーと世界経済のつながりを紐解くパートは、まさに「教養」と呼ぶにふさわしい深度がある。著者の山本氏が坂ノ途中で生豆輸入の実務に携わっている方だけあって、サステナビリティに関する記述は類書にはない説得力を感じた。読了後、毎朝のコーヒーを口にする時間が少しだけ豊かになった実感がある。

ゆうと

EC企業マーケター

★★★★★5.0

今年読んだ中でベスト級に入る一冊。コーヒーの本という枠を超えて、グローバル経済やサステナビリティ、歴史、文化を横断する知的好奇心のトリガーになる。3部構成で「知る、深める、楽しむ」というステップが秀逸で、読み進めるほどコーヒーに対する解像度が上がっていくのを感じた。著者の現場経験に裏打ちされたエピソードが随所にあり、机上の空論ではない地に足のついた文章が心地よい。コーヒー好きにもビジネス書好きにも自信を持っておすすめできる。

著者について

こんな人におすすめ

コーヒーを趣味にし始めたビジネスパーソン

ハンドドリップやカフェ巡りを始めたばかりで、豆の違いや産地の特徴をもっと知りたいと思っている方に最適な入門書

グローバルビジネスに携わる人

海外との商談やネットワーキングの場でコーヒーの話題を教養として活用したい方。産地の政治経済事情まで語れるようになる

サステナブルな消費に関心がある人

フェアトレードやダイレクトトレードの実態を知り、日々の消費行動を見直すきっかけが欲しい方に

食や飲料の業界で働く人

カフェ経営者、バリスタ、食品メーカー勤務など、コーヒーのサプライチェーン全体を俯瞰的に理解したい業界関係者

関連書籍との比較

タイトル著者レベル評価価格
知識ゼロ&副業からはじめる コーヒーで稼いで目指すFIRE生活市川ヒロトモ初心者★★★★★ 4.5¥1,650

よくある質問

Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』はコーヒー初心者でも読めますか?
A. はい、『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』はコーヒーの基礎知識から丁寧に解説されており、専門用語にもその都度わかりやすい説明が付いています。むしろコーヒーに興味を持ち始めた方が最初に読む一冊として最適です。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』にはコーヒーの淹れ方も書いてありますか?
A. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』の第3部(第6章)では、淹れ方や器具の選び方、豆の選び方といった実践的な知識が紹介されています。ただし本書の主軸は淹れ方のハウツーではなく、一杯の背景を含めた「教養」の習得にあります。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』はビジネス書ですか、それともコーヒーの専門書ですか?
A. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』は両方の性格を持つユニークな一冊です。コーヒーの知識を体系的に学べる入門書でありながら、産地の政治経済やサプライチェーン、グローバルビジネスの文脈でコーヒーを捉え直す視点も提供しています。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』の著者はどんな人ですか?
A. 著者の山本博文氏は株式会社坂ノ途中の海ノ向こうコーヒー事業部で事業開発責任者を務めています。コーヒー生豆の輸入や産地訪問、農家への技術支援、環境保護活動など、コーヒーの生産現場に深く関わってきた実務家です。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』を読むとどんな知識が身につきますか?
A. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』を読むと、コーヒーの基礎知識(品種・精製方法・焙煎度合い)、産地ごとの味の特徴とその政治経済的な背景、サプライチェーンの仕組み、プロのテイスティング手法、フェアトレードの実態、淹れ方のコツなど、コーヒーを多角的に理解するための教養が身につきます。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』はスペシャルティコーヒーに詳しい人にも役立ちますか?
A. スペシャルティコーヒーの知識がすでにある方にとって基礎パートはおさらいになりますが、『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』ならではの産地と政治経済の関係性の分析や、サプライチェーンの俯瞰的な解説、コーヒー産業の未来を扱う第7章などは新たな視点を提供してくれるでしょう。
Q. 『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』の推薦者は誰ですか?
A. 元スターバックスコーヒージャパンCEOの岩田松雄氏が『世界のビジネスエリートが身につけている コーヒーの教養』を推薦しています。日本のコーヒー業界を代表する経営者のお墨付きであり、ビジネスとコーヒーの接点を重視した本書の方向性を裏付けるものです。

経営フレームワーク集

実践で使える経営フレームワーク20選を無料でダウンロード

※ 登録いただいたメールアドレスは資料送付にのみ使用します