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【要約・書評】『坂田薫のスタンダード化学 有機化学編』の評判・おすすめポイント

坂田薫|技術評論社|2017-08-22|328ページ

4.5
(4件)

この本を一言で言うと

有機化学のエッセンスを絞り込み、マスコットキャラとの会話形式で疑問を解消しながら学べる坂田薫シリーズの有機化学編。

この本の概要

坂田薫の「スタンダード化学」シリーズに有機化学編が登場した一冊。有機化学は脂肪族・芳香族・高分子と範囲が広く、構造決定など思考力を要する問題が多い分野だが、本書はエッセンスに絞った解説と、マスコット「化学お助け犬きよしとゆうこ」の会話形式で素朴な疑問を解消しながら進む構成が特徴。元素分析・異性体・脂肪族化合物・芳香族化合物・天然高分子・合成高分子の全7章構成で有機化学の全範囲をカバー。実際に手を動かしながら学べる独習向けの設計で、有機化学の概念を一通り把握するのに適している。

「有機化学って暗記じゃなかったのか」と気づかせてくれた本

有機化学が本当に苦手だった。脂肪族・芳香族・高分子と次々出てきて、全部が「覚えるだけ」に見えて、どこから手をつければいいかわからなかった。 この本を開いたとき、最初に気づいたのが「お助け犬きよしとゆうこ」の会話パートだ。普通の参考書って疑問が浮かんでも誰も答えてくれないけど、この本はそのタイミングでちゃんとキャラが「それはね、〜だからだよ」って教えてくれる。読んでいてひとりじゃない感覚があった。 内容はエッセンスに絞られていて、余計なことが書いていない。異性体の章は特にわかりやすくて、「こうやって考えればいいのか」が一気に整理できた。構造決定のアプローチも、なんとなくだったのがきちんと言語化された。 問題演習が少ないのは事実で、基礎問精講と組み合わせて使った。ただ「まず有機化学の全体像を理解したい」という段階では、この本が一番しっくりきた。

有機化学で詰まっていた受験生

この本で学べること

本の目次

  1. 1第1章 有機化学の学習に必要なこと
  2. 2第2章 元素分析
  3. 3第3章 異性体
  4. 4第4章 脂肪族化合物
  5. 5第5章 芳香族化合物
  6. 6第6章 天然高分子化合物
  7. 7第7章 合成高分子化合物

良い点・気になる点

良い点

  • 会話形式の「お助け犬」パートが疑問を自然に解消してくれる
  • 有機化学の全範囲を一冊でカバーしており、体系的に学べる
  • 独習向けに手を動かす構成になっており、知識が定着しやすい

気になる点

  • 2017年発行で旧課程対応のため、新課程の変更点は自分で補完が必要
  • 問題演習量が少なく、別途問題集との組み合わせが前提

みんなの評判・口コミ

4.5

有機化学の構造決定が全然できなくて困っていた。この本はお助け犬の会話パートが面白くて、気づいたら「なぜこの構造になるか」がわかるようになっていた。独学向けに丁寧に作られていて、1周するだけで土台が固まった感がある。

3.5

有機化学の整理に使った。説明はわかりやすいが、やや丁寧すぎてテンポが遅く感じることがある。ある程度基礎がある人には少し物足りないかもしれない。初学者には向いていると思う。

5.0

受験のとき一番お世話になった参考書。有機化学が大の苦手だったのに、この本で構造決定の考え方が身についた。当時は旧課程だったので問題なく使えた。今の受験生は新課程対応を確認してから使うといい。

4.0

学校で有機化学を教わる機会が少ないので完全独学で使った。お助け犬の会話が本当に助かって、一人で詰まらずに進められた。問題は少ないので基礎問精講を別に解いた。

著者について

こんな人におすすめ

よくある質問

Q. 新課程(2022年以降)の入試にそのまま対応できますか?
A. 本書は2017年発行で旧課程ベースのため、新課程で追加・変更された内容は別途確認が必要です。特に高分子分野の変更点は学校教材や最新の参考書で補完することをお勧めします。
Q. 「化学お助け犬きよしとゆうこ」とはどんなコーナーですか?
A. 本書に登場するマスコットキャラクターが会話形式で受験生の素朴な疑問に答えるコーナーです。解説中に「なんでそうなるの?」という疑問が浮かんだタイミングで解消してくれる設計です。
Q. 理論化学編・無機化学編と合わせて使うべきですか?
A. シリーズ全体で化学の全範囲をカバーできる設計です。ただし各冊単独でも使えるため、有機化学のみ苦手な人はこの一冊から始めても構いません。