この本を一言で言うと
精霊の卵を宿した皇子を、骨の髄から戦いを愛する女用心棒バルサが命をかけて守る、緻密な世界観の和製ファンタジーの傑作。
この本の概要
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿したことで、父である帝から疎まれ、暗殺の標的となった幼い皇子を守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。著者の上橋菜穂子は文化人類学者でもあり、架空の王国の建国神話、先住民の伝承、宗教体系に至るまで緻密に構築された世界が大きな魅力。骨太な女性主人公バルサの存在感と、チャグムとの疑似親子的な関係が読者の心を掴む。NHKでアニメ化・大河ドラマ化もされたロングセラーで、守り人シリーズ全10巻の第1作。2014年、著者は国際アンデルセン賞作家賞を受賞。
十二国記ファンの私が「やばい、これも最高じゃん」と夜中に叫んだ話
十二国記さえあればいいと思ってた。本当に。でも友達に「精霊の守り人、読んでないの?」って言われて、まあ一応ねというテンションで読み始めたら、明け方まで読んでた。
バルサというキャラクターがとにかく良くて。強いだけじゃなくて、疲れるし傷つくし、過去に縛られてもいる。でも「骨の髄から戦いが好き」って言えるくらい自分を知ってる人。こういう大人になりたいと思ったし、自分は全然そうじゃないなとも思った。
世界観の作り込みがすごい。架空の国なのに神話があって民俗学的な設定があって、読んでいて「本当にこんな国があったんじゃないか」という気になる。仕事でいろんな患者さんと話すんですけど、この本を読んでから「話を聞くってこういうことか」みたいに変わった気がする。バルサがチャグムに関わる姿勢がそう思わせるのかもしれない。
— 32歳・看護師(休日は読書三昧)
この本で学べること
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本の目次
- 1第一章 橋の上の闘い
- 2第二章 逃亡
- 3第三章 バルサの過去
- 4第四章 精霊の卵
- 5第五章 刺客たち
- 6第六章 建国神話の秘密
- 7第七章 先住民の伝承
- 8第八章 異界の魔物
- 9第九章 運命の夜
- 10終章 別れと旅立ち
良い点・気になる点
良い点
- ○女性が主人公でありながら、戦闘の描写がリアルで迫力がある
- ○架空の国の歴史・宗教・民族が緻密に設計されており、世界観の没入感が高い
- ○アニメや実写ドラマとあわせて楽しめるメディアミックス展開
気になる点
- △シリーズ全10巻の1作目のため、本作だけでは世界観の全貌が見えない
- △精霊世界の設定が複雑で、序盤の情報量が多いと感じる読者もいる
みんなの評判・口コミ
★★★★★5.0
十二国記と並んで国内最高峰の和製ファンタジーだと思う。バルサのキャラクターがとにかく好きで、強くてかっこいいのに過去の傷を抱えていて。チャグムとのやりとりが親子みたいで、読みながら何度も胸が痛くなった。アニメも良かったけど原作はさらにいい。
★★★★★4.5
文化人類学的な世界構築がほかの日本のファンタジーと全然違う。神話と現実の政治が絡み合う構造が本当によく考えられていて、読んでいて信頼感がある。バルサのアクションシーンは映像で見たくなる迫力。
★★★★★4.0
NHKのアニメが好きで原作を読んだ。アニメより細かい設定がわかって面白かった。バルサが最初から最後まで強くてかっこよくて、こういう大人になりたいと思った。続きも全部読みたい。
★★★★★3.5
序盤の政治的な背景と精霊の設定が一気に来て少し混乱した。でも中盤からはすごく面白くてどんどん読めた。バルサが弱みを見せるシーンがあって、そこから一気に好きになった。ライトノベルに慣れていると文体が少し重く感じるかも。
著者について
こんな人におすすめ
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よくある質問
Q. シリーズは何冊ありますか?▼
A. 守り人シリーズは全10作あります。本作が第1作で、バルサを主人公とする「守り人シリーズ」とチャグムを主人公とする「旅人シリーズ」に分かれ、それらが交差しながら大きな物語を形成します。
Q. アニメや実写ドラマとどちらが先がよいですか?▼
A. どちらから入っても楽しめますが、原作を先に読む方が世界観の細部まで楽しめます。NHKのアニメは原作に忠実で高評価、2016年のNHK大河ファンタジーも話題になりました。
Q. 「鹿の王」や「獣の奏者」と同じ世界観ですか?▼
A. 守り人シリーズ・鹿の王・獣の奏者はそれぞれ独立した世界観の作品です。同じ著者による作品ですが、物語のつながりはありません。どれから読んでも楽しめます。