この本を一言で言うと
念動力が発達した1000年後の日本を舞台に、人間社会の闇と「支配」の本質を問う、圧倒的スケールのディストピアSFファンタジー大作。
この本の概要
貴志祐介が2008年に発表し、日本SF大賞を受賞した大長編小説。舞台は念動力(呪力)が当たり前に使われる1000年後の日本。のどかな農村で暮らす少女・渡辺早季は、ある日「バケネズミ」と呼ばれる生物と出会い、人間社会の根底に隠された恐るべき秘密を知ることになる。上中下巻合わせて約1500ページという圧巻のボリュームながら、緻密な世界観の構築、登場人物の心理描写の深さ、そしてラストの衝撃的な展開が多くの読者を打ちのめした。「支配と被支配」「人間の定義」「社会の維持と犠牲」といった重いテーマを正面から問い続ける、現代日本SF文学の傑作中の傑作。読み終えた後、この本を超える体験ができるか不安になるほどの読後感を持つ読者が続出している。
「これよりおもしろい本に出会えるか不安」という感想を初めて体験した
1984年、すばらしき新世界、侍女の物語。ディストピア小説はわりと読んできたほうだと思っている。その上で言う。新世界よりは別格だった。
序盤は正直ゆっくりで、「設定説明が長いな」と思いながら読んでいた。でも上巻の後半あたりから何かが変わってくる。「この世界、なんかおかしくないか」という違和感が積み重なって、中巻でその正体が少しずつ見えてきて、下巻でもう全部ひっくり返される。
読み終えたとき、しばらく放心した。こういう感覚、久しぶりだった。
怖いのは「人間の悪意」じゃなくて「善意のシステム」なんだという話で、そこが一番きつかった。誰も悪くないのに、こんなことになってしまう社会の仕組み。それを圧倒的なスケールで描いてある。
ボリュームに怯まないで。読んでほしい。本当に。
— ディストピア小説好きの28歳会社員
この本で学べること
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良い点・気になる点
良い点
- ○読み終えた後の衝撃と余韻が半端でなく、人生に残る読書体験になりやすい
- ○SF・ファンタジー・ホラー・哲学的思索が融合した唯一無二の読み応え
- ○アニメ化もされており、映像と原作の比較も楽しめる
気になる点
- △上中下巻合計1500ページ超と長大で、読み切るのに時間と体力が必要
- △序盤は世界観の説明が多く、テンポが遅めで最初の150ページほどが辛抱のしどころ
みんなの評判・口コミ
★★★★★5.0
読み終えたとき「読まなければよかった」と思った。これを超える本に今後出会えるか不安になったから。誇張抜きで人生で一番面白かった本かもしれない。1984年やすばらしき新世界など読んでいる人には特に刺さると思う。傑作。
★★★★★4.0
友人に薦められて読んだ。最初の100ページくらいは正直眠くなりかけたが、バケネズミが登場してから一気に引き込まれた。ラストは予想外の方向で、後からじわじわと考えさせられた。これを普通に書いた作者は何者なんだ。
★★★★★4.5
アニメ版が好きで原作に手を伸ばした。アニメより原作のほうが圧倒的に情報量が多くて、世界観の深みが全然違う。特に「呪力」の設定やバケネズミ社会の仕組みの説明が原作で初めて腑に落ちた。
★★★★★3.5
素晴らしい作品だと思うが、読書会で議題に出したところ「暗すぎる」「読後感が辛い」という意見も多かった。人類への視線が冷徹なので、明るい気持ちで読める本ではない。それが魅力でもあるのだが。
著者について
こんな人におすすめ
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よくある質問
Q. 上中下巻の順番で読む必要がありますか?▼
A. はい、必ず上巻から読んでください。一つの長編小説を三分冊にしたもので、上巻だけでは未完結です。
Q. ホラー要素はありますか?▼
A. あります。恐怖心理の描写や不気味な生物の描写があり、純粋なファンタジーではなくホラー・SFの要素が濃いです。苦手な方は注意が必要です。
Q. アニメ版と原作はどちらが先がいいですか?▼
A. どちらからでも楽しめますが、原作のほうが圧倒的に情報量が多いため、アニメを先に見て興味を持ってから原作を読むルートもおすすめです。