この本を一言で言うと
古代日本を舞台に、光の神と闇の神の争いに巻き込まれた少女・稚羽矢の成長と愛を描く和製ファンタジーの名作。
この本の概要
荻原規子による〈勾玉〉三部作の第一作。舞台は古事記・日本書紀の神話が息づく古代日本。闇の力を持つ少女・稚羽矢は、大国主命の末裔として平穏に暮らしていたが、ある日「光の一族」に見初められ、禁じられた光の神の世界に連れて行かれてしまう。光と闇、神と人、宿命と自由意思――相反するものを繋ぐ存在として少女は苦悩しながら成長していく。日本神話の世界観をベースにしながらも、登場人物の心理描写が細やかで、特に主人公と男性主人公・狭也の関係性がじっくりと丁寧に描かれている。受賞歴も持つロングセラーで、日本版ファンタジーの古典的傑作として現在も読み継がれている。西洋ファンタジーとは一味違う、和の美意識と神秘に満ちた物語世界が魅力。
「古代日本」ってこんなに美しいファンタジーになるんだって知った一冊
正直、最初は表紙と「古代日本」って設定で少し身構えてた。神話とか難しそうだし、歴史小説は苦手だし、って。でも読み始めたらもう止まらなくて、気づいたら深夜2時になってた。
稚羽矢っていう主人公の子、ぱっと見は受け身な感じがするんだけど、その内面の葛藤の描き方がすごくていねい。光の世界に連れてこられて、自分がどこに属するのかわからなくて、それでも誰かのために動こうとする――そういうぐちゃぐちゃした感情の積み重ねが、読んでいてすごくリアル。
狭也との関係性がまた良くて。劇的に恋に落ちるとかじゃなくて、少しずつ距離が縮まっていく感じが、むしろそれがじわじわくる。
西洋ファンタジーが好きな人にこそ読んでほしい。全然違う美意識があるから。ナルニアもハリポタも素晴らしいけど、こういう「和」の感覚は荻原規子にしか書けないと思う。三部作、全部読んだ。
— 神話好きの30代会社員女性
この本で学べること
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良い点・気になる点
良い点
- ○日本神話の世界観をファンタジーとして昇華した独自性が高い
- ○主人公の心理描写が繊細で感情移入しやすい
- ○三部作の第一作として完結度が高く、続きへの期待感も十分
気になる点
- △古代日本の固有名詞や神話の知識があると楽しめるが、馴染みがないと最初は読みにくい
- △展開がゆったりしているため、アクション寄りのファンタジーを期待すると物足りないかも
みんなの評判・口コミ
★★★★★5.0
学生時代に読んで以来、何度も読み返している。古代日本の神話をここまで美しくファンタジー化した作品はほかにない。稚羽矢と狭也の関係性の描き方が特に好きで、ラストに向かっていく展開は何度読んでも胸が苦しくなる。和の雰囲気が好きな人には絶対おすすめ。
★★★★★4.0
最初は古代日本の設定に馴染めなかったけど、読み進めるうちに世界観に引き込まれた。西洋ファンタジーとは違う美意識があって新鮮。ただ展開がゆっくりなので、最初の100ページくらいは我慢が必要かも。
★★★★★4.5
神話の話は難しそうと思ったけど、実際読んだらするすると読めた。主人公の気持ちの動きがリアルで、学校の図書室で見つけて読んだけどすごくよかった。続きも読もうと思う。
★★★★★3.5
文学的な質は高いし世界観も好きなんだけど、テンポがゆっくりなのが自分には合わなかった。古代の雰囲気描写が丁寧すぎてストーリーが進まない場面が多い。神話ファンなら楽しめるはず。
著者について
こんな人におすすめ
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よくある質問
Q. 三部作の順番で読む必要がありますか?▼
A. 第一作として本書単体で完結しているので単独でも楽しめますが、続く『白鳥異伝』『薄紅天女』と合わせて読むとより深く世界観を味わえます。
Q. 日本神話の知識は必要ですか?▼
A. なくても楽しめます。ただ古事記や大国主命などの基本知識があると世界観への没入感が増します。
Q. 年齢層はどのくらいの人向けですか?▼
A. 中学生以上から楽しめますが、心理描写の深さは大人が読んでも十分満足できる作品です。